Kuala Lumpur -Pacific Science Congress

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 8年前に推挙されて太平洋科学連合Pacific Science Association (PSA)のPresidentを勤め、2007年に沖縄で本会議 Pacific Science Congress (資料1) を、そして2009年にはTahitiで中間会議資料1)を開催させていただきました。これらについてはこのサイトでもご紹介したところです。

日本学術会議にも委員会があり、また国際科学連合(ICSU)にも所属しています。また創立98年目という、歴史ある学会なのです。

今年は、6月14-17日にわたってKuala Lumpur (KL)で本会議が開催され、私も役員(Immediate Past President) ですし、またKeynote講演者の1人にも推薦していただきました。13日からKLへ来ました。

さすがにKeynote Lectureは素晴らしいものが多くて、楽しめます。また、いくつかのセッションも多彩な発表もあり、多くの友人にも会うことが出来て、14-16日という素敵な3日を過ごすことが出来ました。

さすがに活気のある成長している国のエネルギー、また教育、科学技術イノベーション政策にも熱心です。政府の応援もあって多くの地元の研究者の参加もあってとても良い会議でした。

私のKeynoteは「Age of Uncertainty: Have We Become Wiser?」というタイトルで、出来るだけ刺激的に物語を進めました。勿論、今回の東日本津波への支援、またフクシマについて皆さんの懸念についてもはじめにコメントしました。

講演については、皆さん、とても面白かったといっていただき、いくつもの質問が出ました。翌日にはテレビで25分ほど、ライブのインタビューを受けました。長崎大学のGregさんがblogで、私のKeynoteで「会場のテンションが上がりました。」と書いて下さり、うれしいです。

日本学術会議のHatai Medal塚本教授資料1)が太平洋のウナギの生まれる場所と移動についての研究で受賞されました。奥様もご一緒でした。おめでとうございます。

Guam大学のDr Underwood学長 (左下の写真)は1993-2003下院議員を勤めた方です。広い太平洋の諸島群についての教育や医療問題など、また、米国との独特な関係など、なかなか面白い視点で議論しました。私にぜひGuamに、とお誘いを受けました。1年以内に行ってみたいと思います。多くの友人、また新しい友人や、若い研究者にお会いするのは学会の楽しさです。

With underwood Group photo 

 また、先日ご紹介したMalaysia首相直属のGlobal Science and Innovation Advisory Council (GSIAC) について、首相のChief Science AdvisorのZakri博士とそのスタッフとの1時間ほどの会議も設けていただけました。なかなかのメンバー であり、私もその一人であること、楽しみです。

次回の中間会議は2年後にUniversity of South Pacific (Fiji) で開催の予定です。皆さんも参加を計画してみませんか?

 

G1サミット: 私のパネルの記録

今年の2月ですが、G1サミット に参加し「科学技術政策」、「社会保障と経済成長の両立」2つのパネルで司会をしました。

これらのパネルの記録が出ましたので、紹介します。

「科学技術政策」 
「強い社会保障と経済成長の両立は可能か?」 

いかがでしょうか? パネルの時間がちょっと足りなかったですね。

 

情報の透明性は信用の基盤: 政治は何をしているのか

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フクシマ原発事故以来、このカラムで情報開示と透明性の担保が、政府にしろ、企業にしろ、信用の基盤であること、今回のフクシマではこれは特に初期に致命的に欠けていたことを指摘してきました。

この信頼の失墜が、世界に明らかになっているのがグローバル時代の怖さです。「風評被害」もここに根っこがあるのです。

そして、その対策として「この一手」 (資料1) として、「独立」した、「国際メンバー」により、「委員会Commission/Task Force」の立ち上げの重要性を指摘してきました。

一部の国会議員中にもこのような動きを認識しておられる方々も多い、あるいは増えているようです。

この大事なときに、国内では「コップの中の嵐」の政争の様相となり、世界からは日本は本当にだめなのだね、という認識が広がっているでしょう。

IAEAの視察団の報告も出ましたが、透明性と発表の遅れが、致命的であることを指摘しています。当然ですね。

このような日本のあり方は問題があるとして、国際的な場では以前から認識されていたようですが、さすがに国内問題との認識をしていたようです。

しかし、今回のフクシマの対応と原因調査で、これらの件が指摘されていたこと、その対応が不十分であったことが、少しずつではありますが、知れてきました。

最近では、以下のようなコメントが出ています。関係者の間では知られていたことなのでしょう。

1.「元IAEA事務局次長のコメント」

2. 「天野事務局長の信用問題」

3.日本政府の弱点の指摘 などです。

信用回復の「一手」を始めないと、何をしても、落ちた信用の回復には時間がかかるものです。

 

ジュネーヴ、WEF本部で東大President Council -1

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6月のはじめは東大のPresident Council。今回はそのメンバーでもあるWorld Economic Forum(WEF、通称「ダボス会議」)を主催するKlaus Schwab教授の計らいでGenevaにあるWEFの本部(HQ)で開催されることになりました。毎年2回、一度は東大で、一度は海外で開催されます。去年はNew Yorkでの開催でした。

Paris経由でGenevaに到着すると寒い、雨まじり。一休みして, Genevaでも一等地Cologny にあるHQへ出かけると、湖のあちら側、国連などの背景にある遠くに見える山の上には新雪が降ったようでした。先週は30℃と、とても暑かったそうですが、残念でした。

WEF HQで働く、多くのなじみも方達ともお会いし、ご一緒にランチやagendaなどの相談ごとなど。実に多彩な、多国籍の若者が大勢で仕事をしています。日本からも数人が仕事をしています。ここで働く人たちは、日本人ばかりでなく、ほとんど皆さんが自分達のキャリアの一部として働いているわけですが、仕事を通して多くの「世界のリーダー」と仕事の上で連絡を取ったり、知己になったり、次第に人脈を広げていけることになります。

翌日は休日、ほとんど場所が閉まっているのですね。夕方からWEF HQでのレセプションは、東大の濱田総長やCouncilメンバーばかりでなく、現地で働く東大OB・OGの方々が集まり、にぎやかな会になりました。以前にもご紹介したRwandaでも教鞭をとった伊東くんから紹介してもらって交流が始まり、東京でもお会いしたDr Suwaくんにも会えました。彼は東大理学部、Duke大学でMaster、Princeton大学でPhD、その後3年ほどでしょうかRwandaで教鞭をとっていました。今はWorld Meteorological Organizationで仕事をしていますが、任期がおわったら、出来ればまた現場に戻りたいといっていました。早速、Dr Suwaを浜田総長にもご紹介。菅沼大使にもお会いしました。ここでは政府関係者が多いところですので、何人かの友人(といっても私よりはるかに若い人たちが多いですが、、)にも会うことが出来ました。

夜は、HotelでCouncil メンバーと会食。CERNで日本チームを引っ張る小林教授にもお会いできました。私は隣のBill EmmottさんともっぱらFukushimaのことなど。彼はThe Economist日本支局長、編集長などを勤め、日本のこともいくつも書いているので、ご存知と思います(amazonでサーチしてください)。最近はItalyについて書いているということです。

「3.11」後の日本、またジャーナリズムのあり方、科学者のあり方、企業、政治など話題は豊富な時間でした。皆さん、「3.11」からの日本への関心、懸念は高いですね。

Emmottさん、6月に東京へ来る予定と言っていました。

 

英国の主席科学顧問のGRIPSでの講演

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英国の科学顧問については、ここでも何回か書きました資料1)。英国政府に対して科学者の代表として政策の立案等についても大きな責任を持っているし、また科学者のコミュニテイーからもとても信頼される人たちです。

現在のこのポストはSir John Beddingtonさんが、3年前からと思いますが務めています。素晴らしい方です。彼の前任のSir David Kingと、その前のRobert May(その後President of the Royal Societyに、Lord May of Oxfordです)とは特に仲が良いというか、信頼する仲で気が合うのです。

この立場は英国政府の中でも信頼の高い地位資料1)ですし、それだけの方が就任されています。これが英国の健全な科学者社会と政策決定者、特に首相(その距離感は首相によって少しずつ違います、Tony Blairは特に熱心で毎週のように主席科学顧問と会っていたそうです、、これらの方をどう使うか、これもトップの見識なのですね結局は、、)の間に見て取れます。

Beddingtonさんの来日の機会に、GRIPSで講演会があり、池上彰さんの司会です。「3.11とフクシマ」のテーマが中心で、大勢の方が参加され、会場との質疑、twitterからの質問を受けたり、なかなか良い会でした。

私もBeddingtonさんのプレゼンの後、最初に質問させてもらいました。これらは、Youtube (part 1)、(part 2) で見ることができますし、またまとめたもの資料1)も読むことが出来ます。

彼のプレゼンは良かったですね、政治的なことには注意に気を使いながら発言していることも良くわかります。彼の立場について、どういう立ち位置で政府と関わっていくのか、などなどよく理解していただけると嬉しいです。日本であったらこのような立場の方がどんな発言、行動をするか想像してみるのも一興です。

私の質問はBeddingtonさんのプレゼン(これはぜひ聞いてくださいね、、)のすぐ後、司会の池上さんの質問に続いて出てきます。

フクシマは世界的な問題であり、ちょうどIAEAの査察の入っていることころであり、その結果の発表を待っているというタイミングでの講演会でした。

会場からもいい質問が出ていました。

 

「オープンエヂュケーション」の飯吉さんと石倉さんと

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いい天気に恵まれ、31日朝8時から衆議院会館の会議室で民主党、自民党の若手議員の集まりで、「3.11」後の日本の状況に対する「今やること、この一手」 (資料1)について話をしました。活発な議論がありましたが、菅総理の不信任案を出すとか、なんとなくざわざわしていました。

私もこの国のありようが心配でいろいろできるだけのことはしようと考えているところです。

10時から厚生労働省で私が主催している会議に出席、昼は私だけが遅れて石倉洋子さん(写真もここにあります)、飯吉透さん (資料1)と「オープンエヂュケーション」 、日本の教育、世界の教育の動向などについて、明るい日差しの中の快適な庭を前にして楽しい時間をすごしました。なにか新しい企画、動きを起こしたいものです。石倉さんも新しい慶応での仕事に意欲的に取り組んでいるようです。

その後は、私の関係しているある教育機関の理事会に出席、どこでも教育改革と既存勢力との間の関係は大変です。

夕方、いったん帰宅し、羽田へ向かい、夜半すぎ羽田を出発、パリへ向かいました。偶然ですが、ダボス会議の日本プログラム担当の土屋君と一緒になりました。行き先は2人ともGenevaにあるWorld Economic Forum の本部です。

忙しい一日でしたが、楽しいランチの時間もあって、気分よく、6月1日午前0時35分発パリ行き夜行便に乗って出発。

AIESECの集まり

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AIESECについては何回か紹介しています。

St Gallenから帰国した翌日、AIESEC (資料1)の会に参加 しました。基調講演をしたのです。ありがとう皆さん。

当日の様子は、AIESECのサイトを見てください。

この熱気、素敵でしたよ、皆さん。

200人ほどの学生さんたち、また数人のOB/OGの方達のお会いし、楽しい午後を過ごしました。

このハイライトは、多くの候補の中から、3つの海外からの学生インターンの活躍の事例と、3人の日本の学生さんの海外でのインターン2ヶ月の活動です。

この日本からの学生さんたち、皆さん日本の常識でインド、ブラジル、フィリッピンでのインターンの始まりから、勘違いの挫折、活路を見出す苦悩、考え考えそこから這い上がる苦闘、人の出会いなど、とても感動的な、皆さん一人ひとりが心を打つ「ものがたり」になっていました。短期間で本当に成長するものだな、と感心しました。このような経験はきっと一人ひとりの世界観を広げ、将来への活動の指標に大きなインパクトを与えていると思いました。

海外からの3人のインターンにしても、受け入れを世話する大学の学生さんたちの苦労話、受け入れの企業(中小企業ですが、、)の苦労と感動的な変化などなど、これも本当に感動する「ものがたり」でした。

この日のことについては、このblog とか。

ところで、最優秀賞は慶応SFC、私のクラスに出ていた高橋 諒くん、インドでの経験でした。

受け入れでは、震災を受けて仙台の「一の蔵」、ここの名酒1樽が提供され、レセプションでその美酒をみんなで楽しみました。

こんな素晴らしい若者たち、日本の学生さんたちは世界への宝だ、海外からの学生さんたちは大事な日本の宝だ、心の底から感じました。

日本の企業はもっともっとこのような海外からの学生のインターンを受け入れることです。海外からbの学生さんたちのすばらしい経験は、企業のグローバル世界での企業PRと活動にどれだけ貢献するか計り知れないものがあります。

また、日本の学生さんたちがこのような活動を通して大きく成長する姿を見れば、大学の先生達も、こんなに素晴らしい教育の機会があることに気が付くでしょう。日本の企業も、このようなプログラムは惜しみなくすべきです。

日本社会がこのような若者の活動に積極的に参加し、支援することこそが、日本の将来へもっとも大事なことの1つなのです。

Malaysia首相が「科学とイノベーションのグローバル顧問団」を結成

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写真はここ

世界中が科学、そしてイノベーション「新しい社会価値の創造」を政策の中枢にすえています。

教育に重点をおき、最近では科学研究などに強くコミットしている、成長が著しくなりつつあるMalaysiaも例外ではありません。

この国の首相Dato' Sri Mohd Najibがこのほど「GLOBAL SCIENCE AND INNOVATION ADVISORY COUNCIL」の発足を、5月17日にNew York Cityを訪れた機会を捉えて発表しました。

今回の首相就任とともに科学顧問に就任したZakriさん。東京にある国連大学とその高等研究所(IAS)所長を務めた長い間の友人です。去年、東京にこられたときに応援を依頼されていましたが、今回の発表になったという経過です。今回はNew York Academy of Sciences (資料1)が中心になって活動することになります。

以下の記事があります。
1. BBC                                                             2. New Strait Times

この発表を見ると、Jeffrey Sachs, Rita Colwellさんなど、何人かのメンバーはよく知った方達のようです。このサイトでも何回が出てくると思います。楽しみです。

6月中旬にKuala Lumpurへ講演に行く予定ですので、Zakriさんの都合と調整がつくといいな、と考えています。

このようなお手伝いが出来ることは光栄です。

 

ドラゴン桜、さらなる奮闘、「休学のすすめ」

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このサイトで何回も紹介しているドラゴン桜、その始まりは3年前の12月でした。そのときに休学してダッカに行って来なさい、と私が勧めたのです。税所くんはそこですぐに決心したようでした。皆さんとても元気になって帰っていきました。そのあとは、三好くんたちの国内チームとGCMPを形成するなど、進展していったのです。

大変な苦労をしながら、そのインパクトが、急速に日本につたわることになりました。うれしいことです。

その税所くんの本、「前へ、前へ、前へ」 を皆さんご存知と思います。再度ご紹介しますが、現地でなかなかの苦労しているようです。早稲田でも、もちろんいろいろな苦労があるでしょうけど。

これは始まりで、この活動をさらに広げ、社会を変えるようになるまでには、とてつもない「壁」がいくつもあることでしょう。

粘り強く、みんなを巻き込んで進んでいく、多くの若者たちの「ロールモデル」の税所くん、今からがもっと大変だと思いますが、みんなと一緒に応援しているよ、、。

ところで、このサイトでも繰り返し叫んでいる「休学のすすめ」 ですが、いくつかの私立大学では、「休学中」にもかかわらず授業料などの「学費」を払わなくてはいけない、という教育機関では考えられないようなことがあるようです。

でも、学生さんたちのがんばりもあって、明治大学では休学中の学費を大きく減額していただいたようです。良かった、良かった。でも、これは帰ってからの学費の一部に取り込んで欲しいですね。

他の私立大学でも、このような対応をお願いします。学生さんたちも、もっと力を合わせてお願いしよう。

これはあなた達の将来を築くための権利なのだよ。

 

「3.11」からの日本の信用失墜へすることは: 日本記者クラブで講演

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日本記者クラブ ではいろいろなゲストをお迎えして講演会を開催しています。最近では米国議会の大物、ダニエルイノウエ議員が来日されましたが、この方の講演も聞くことが出来ます。

私ですが、5月20日にお招きを受け、前日に民主党議員の集まり(これはメデイアには公開でしたので、、)で配布した資料をお渡しして講演しました。ここに記載してある講演の内容はここでは簡単にまとめてあります。

この講演はOn-lineで公開 されるということで、控え目に、出来るだけおとなしく話をしました。

質疑応答になると、やはりもともとはほとんどが記者さんたちですし、お互いに知らないわけでもないし、皆さんも私の背景をよくご存知の方も多いので、質問もそのような背景を反映したものが多かったと思います。

でも、それなりに私もきついことを言いますので、まあこの辺はビデオを見てください。

また、別にこのとき参加していた小岩井さんもこの講演の要旨をScience Portalに掲載してくれましたので、こちらも紹介します。こちらでは、私が報道機関も批判の対象にしていることも書いてくれています。これはほかでも繰り返し発信資料1)していることですけどね、、。

「時代刺激人(シゲキビト)」を自称するジャーナリスト牧野さんも参加でしたが(いろいろよくお会いするのですよね、、)、彼のblogにも「G8サミットで原発事故不信の解消を日本が世界に表明する最後チャンス」というタイトルで書いていただきました。

国会議員の中にも私の有用な提案への動きがあります。健全な立法府と行政府の関係構築にも良い機会でしょう。