Xiborgの遠藤さん、為末さん、おめでとう

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最近いろいろなところで取り上げられている、Xiborg遠藤 謙さん123)。彼とは、彼がMITの大学院生のころからのお付き合い。PhDを取るまでガンバって、帰国してSONY Computer Science Laboratory(CSL)に。為末 大さんたちと会社を立ち上げ、今度はついに、小池都知事就任で初めて真相が分かってきた話題の豊洲で、素敵な実験的運動場 Brillia Running Stadiumを立ち上げました。所長は為末さん、12月10日の開場式に行ってきました。

東京オリンピックでも使用される材料でできているトラックもあり、障がい者をスーパーマンにしようという高い目標も視野に入れています。

大きな目標で世界を目指して、何年もかけながら、苦しさを乗り越えて活動している若者たち。素敵です、いつも元気と感動をもらっています。

このような若者たちが、停滞する日本を変える力です。東京オリンピックでメダルを目指そう!もちろん、ですよね。

 

日本の農業の情けなさ vs 活躍する若者たち 

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農業改革はTTPとは関係なく日本の大きな課題です。なにしろ、日本農業の価値、可能性はとても高いのですから。

にもかかわらず、農業産物の輸出で稼ぐ力は、アメリカ、オランダ、ドイツ、ブラジル、フランスの順で、日本はなんと世界で「45位」あたりですから、何かおかしいと思いませんか?良いものに価値をつけて、世界に売ることができない日本の弱さの代表例です。

小泉進次郎さんの頑張りで進み始めてはいますが、最近でも農協(JA)の抵抗や、自民党の大きな票田ということで、一時的にせよ腰砕けになるとか、いろいろです。

内閣府の担当からこの問題について意見を聞かせてほしいというので、2日間にわたってヒアリングに参加しました。

農業の現場の方たちは皆さんがんばっているのですが、農家の時給は450~500円程度なのが結構多いようです。これはちょっとひどい状況ですね。

ヒアリングの2日目は、Oisixの高島さんと、Seak「ゆる野菜」の栗田くんといった農業出身ではない方たちの農業事業のヒアリング。「ゆる野菜」モデルは、創業まだ2年半ほどですが、参加の農家の時給は、すでに2,000円近くになっていて、3年目には2,500円ほどを目標にしているそうです。

日本の農業という素晴らしいアセットを生かそうと頑張っている方たちです。

陪席した役所の方たちにも、この2人のプレゼンはインパクトがあったようでした。高島さんは以前から知っており、上場まで果たしている起業家です。栗田くんは私が連れて行きました。

栗田くんはWHILLの経営にかかわっていた頃に知りあったのですが、最近この農業の新しいモデル事業を始めたのです。素敵なビジネスモデルです。

このような若者たちが、停滞する日本を変える力です。みんなで応援しましょう。

 

ナイロビへ、TICAD6に参加 ‐4;アフリカ起業家支援セミナーと総理主催のレセプション


27日の朝は、東京で開催されるアフリカ起業支援セミナー12)との交流です。こちらでは佐藤さんほか、みなさんがヒルトンホテルのプールサイドに集まり、11時から始まるSkypeの準備を始めます。

東京との交信も、11時には順調に始まり、みなさん大喜び。便利になったものです。こちらは佐藤さん住友化学の広岡さん1)、AAICの椿(つばき)社長、玉川顧問(元アフリカ開発銀行)、石田さん、DDM.com アフリカの石本さん、そして一年前からケニアに来て佐藤さんの仕事を手伝って起業を企てている山口はるかさん、そして私というメンバーです。

ラップトップの画面で、主催の渋沢健さんの掛け声と、東京の勢いが感じられます。こちらから東京のみなさんへのご挨拶が始まりますが、なんといってもこちらでは「現地にいる強み」がありますから、勢いも、そして発言もちょっと違うレベルですね。

私は前日にも、アニャンゴさんとか、この支援事業にも応募している薬師川さんご夫妻にもお会いしましたが、みなさん、若いし、とても素晴らしい人たちばかりです。

ついつい東京の会場の方たちに「そちらでいくら議論しても、なにも始まらないよ。そちらは当分成長しないし、こちらはいろいろ問題があるかもしれないが、確実に成長していくよ。議論もいいけど、まずはこっちに来なさい!」と伝えしました。

ナイロビ、そして東京で参加されたみなさんの、活気と元気のある一時間でした。
8月31日の読売新聞(11面)には渋沢さんの寄稿文が掲載されました。最後の一文がいいですね。「アフリカには、世界の未来がある。アフリカには、日本人の夢もあるのだ」と。)

夕方からは、安倍総理の主宰するレセプション。移動するにもいろいろ多重のセキュリティがあるのでちょっと早めに出発。会場は主として日本からの参加の方たちでした。

安倍総理、ケンヤッタ大統領が登場するまでに、しばらく時間があり、いろいろな方たちにお会いすることができました。日本のお酒などいろいろな展示、試飲もあり、あっという間の一時間でした。

今回初めてアフリカで開催されたTICAD6、そして日本の評価は、とても高かったように思います。みなさんご苦労様でした。

明日は、10年ぶりにマサイ・マラに向かいます。

東北復興に躍動する若者たち、仙台での出会い

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3月14日は、午後から仙台へ。「震災復興での起業家の役割 Role of Entrepreneurs in Disaster Recovery」をテーマにしたイベントの「トリ」としてプレゼンです。これは、国際防災世界会議パブリックフォーラムとして、仙台市がホストするものです。

東北大学の福嶋 路教授による基調講演の後、5人の素晴らしい  「進取の気性あふれる」若者たちのプレゼン1)です。

皆さん一人ひとりが、四年前の東北大震災をきっかけに、自分の仕事を捨てて、自分の故郷へ戻ってきた人、家族を失った人、故郷に呆然と立ち尽くしていた人、あるいは海外での仕事を辞めて東北へきて活動してきた人など、多様な若者たちです。

磐城高箸の高橋正行さん、島津麹店の佐藤光弘さん、気仙沼ニッティングの御手洗瑞子さん、Watalisの引地 恵さん、農業生産法人GRAの岩佐 大輝さん等です。

みんな、本当に、本当に、とても素晴らしい若者たち。皆さん、一人ひとりが地元の伝統、文化、環境などのユニークな特徴を生かして、まわりの人たちを巻き込んで「新しい社会価値を創造」する(これが私の「イノベーションの定義」ですが…)、自分の「思い」、「志」を貫いて、問題を乗り越えていく、そのプロセスで応援する人たちが現れ、参加し始める、そこに新しい共同体ができはじめ、周りの人たちとの「生きがい」を生みながら共有していく。早くも世界を視野に入れて活動の枠を広げている御手洗さんとはこの一年で三回目の出会いです。

最後は、私がIMPACT Japan、Qatarという国、そしてQatarによるIntilaqの仙台卸町の「東北イノベ―タハブ」の計画、つまり東北復興へ向けて、このような新しい活動をしている若者たち、そのような若者たちを育てよう、という計画を紹介しました。

素晴らしい若者たちと感動を共有した、とてもうれしい時間でした。

2日前にあったばかりのDartmouth大学Tuckビジネススクールの院生の内の5人にも、ここでお会いしました。

日本ベンチャー大賞;新事業創造カンファレンス & Connect !

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1月22日のことですが、「日本ベンチャー大賞;新事業創造カンファレンス & Connect !」が開催されました。経済産業省の企画です。

午前は、あのIDEOを作ったTom KelleyさんとChristian Basonさんの講演とお二人のパネル。司会は西口さん。

午後に始まる第2部、2時間20分。構成は二つのパネル、これをAstoria Consultingの森本晴久さんと私で企画しました。フォーカスは企業内ベンチャーファンド(Corporate Venture Capital – CVC)です。これはこの2、3年に大きく様変わりしているので取り上げたのです。

「パート1」は「投資リターンの追求か、戦略的利益の追求か:CVCの道」、そして「CVCのベストプラクティス」と銘打ってErik Vermeulenさん、斎藤浩樹さん、出川章理さん、東林知隆さん、司会が松本守祥さん。

「パート2」は「CVC市場のエコシステム」としてJessica Archibaldさん、Alastair Brewardさん、Chris Ericksonさん、George Arnoldさん、司会がKari Andersonさんでした。多くの、実践的でとても参考になる、良い意見がいくつも出ていました。ぜひ、このパネリストたちにもご相談されると良いと思いました。「信頼、我慢、世界へ引っ張り出す、日本の優れた技術を生かす」などなどです。

私は、急な用務ができて、後半の「パ-ト2」から会場に到着。これはなかなかのパネルでしたが、終わりに私がそのまま壇上に登り、挨拶をしました。パネルの途中で、日本企業の特徴の一つが「Groupthink」だという発言があり、これについてもちょっと触れました。この森本さんとの企画は、みなさんの反応はなかなか良かったです。

この後、中東から急遽帰国された安倍総理などによる「第一回日本ベンチャー大賞」の授賞式があり、Euglenaの出雲さん、Cyberdyneの山海さんと大和ハウスの樋口会長、Coineyの佐俣さん、Spiberの関山さん、Crowdworksの吉田さんなど、若い受賞者たちが目立ちました。いいですね。

元気の出るイベントでした。

元気な若者たち

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先週は、異人・変人の集まるSONY CSL遠藤 謙くんが、為末 大さん、RDSの杉原さんの3人が訪れてくれました。彼がMIT時代から進めていた義足などの研究をさらに進めるために起業したことを伝えに来たのです。

彼はMITでPhDを取得、その時代からのお付き合いです。See-D1)などでも協力してきました。

地雷や交通事故などで義足を使っているインドなどの貧しい人たちの支援を進める一方で、パラリンピックの選手の支援など、人間の可能性をさらに高める試みを始めています。彼のMITの先生の一人が、ことしのTEDで驚異的な義足の機能を見せてくれているHugh Herrさんです。こんなことが可能になると、パラリンピックの選手のほうが五体満足のオリンピック選手を超える記録を出すことも可能になるでしょうね。最近話題のコンピューターとプロ棋士の将棋の試合のように。

そこへWHILLの杉江くんも、本拠地をシリコンバレーに移して以来ですが、遊びに来てくれました。これは日本を代表する4つの企業の若いエンジ二アたちが立ち上げたベンチャーです。そして彼から、特異な才能を秘めている、また普通の勉強になじまない子供たちの教育支援の活動をしているWINGLE1)の長谷川さんを紹介されました。

先日も紹介したばかりのTeach For Japanの松田くんも、朝日新聞Globeで紹介されていましたね。

いろいろなところに、行動する、素晴らしい人たちがいます。

3月11日前後

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3月11日のブログでも報告しましたが、この2週間ほどは東日本大震災と福島原発事故の「憲政史上初」の国会事故調の委員長といったことで、このテーマに関するといろいろな活動にお招きを受け、参加しています。

東大では伊東乾さんたちの企画1)がありましたが、残念ながら私は初めの20分で国会事故調のことなどをお話しして退出。その後、上野駅から東北新幹線で仙台へ。Impact Japanと仙台市の企画「Sendai for Startups! 2014」 に参加。ご当地の起業家たちのプレゼン、おいかわデニムの及川さん、私はというと、最後に私たちのImpact Japanが仙台と一緒に始めている「IntilaQ」を紹介しました。

その後もクラブ関東での講演、スイス大使館では2日続けて会合があり、週末には「わかりやすい事故調」「日本赤十字社」とのコラボで、多くの高校生、大学生などと、3重の大災害の避難者の生活、現状などのセッションに参加。その後、東京文京区、さらに震災後には石巻で新しい医療制度構築に素晴らしい成果を上げている武藤さんの主催する「研修」、日米医学医療交流財団で、ますます変化する世界と日本と視点で考える「日本のこれから」といった視点からの話をしました。

なかなか変われない日本ですが、若い人たちの間の変化は、注目できるものがいくつも出てきていると思います。

がんばれ、日本の若者たち。

Asian Innovation Forum、世界の若者たち集まる

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Asian Innovation Forum(AIF)1)は元SONYの出井さんが始めたもので、私もお手伝いしながら何回か参加しています。

今年も12月12、13日に、私の活動の中心でもあるGRIPSで開催しました。私も講演したり、パネルにも出させていただいたりしましたが、2日目に行われた若く元気な人たちの「Young Entrepreneur Award」はなかなか良かったです。ここでも講演をさせていただきましたが、審査員も素晴らしく、プレゼンも世界から選ばれた人たちでしたので、とても良かったです。インドのマドラス、ロンドン、香港、ダッカなど、日本からは慶應、早稲田など、多くの候補から選ばれた人たちでした。

Timothy Draperさん1) も講演、自分の話をもとになかなか楽しい話をしてくれました。こういう「変な人」たちが数多くいるところに米国の強さがあるのでしょう。私もすぐ前に座っていたので、いろいろとお話しする機会がありました。この日のことをご自身のblog にちょっと書かれています。

このblogでもしばしば出てくる「ドラゴン桜」税所くんのBangladeshでのパートナーのMaheenくんにもはじめて会いしました。

多様な若者が集まってプレゼン、議論する。それを支援する企業家たちの集まり。いいですね。

ダボス -1

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第1日(1月23日); 先週の終わりに風邪気味で、去年に続いて(国会事故調でそれどころではなかったので…)今年もダボス会議も失礼しようと考えていたのです。ところが、土曜日のパネルに出ることになり、躊躇していたのですが、23日木曜の午前のパネルにも出席を、ということになりました。しかし、フライトが問題ですね。幸いなことに水曜朝のスイス航空の直行便に空きがあったので、出かけることになりました。

Zurich空港に到着、常連の緒方貞子さん他、何人かのダボス会議に参加される方にお会いしました。ダボスには夜6時ごろ到着、登録を済ませホテルへ。何人かの友人とお会いしましたが、後はよく寝ました。

第2日(1月24日); 朝から会場へ。いろいろ多すぎて迷うのですが、9時から「Fostering Entrepreneurial Innovation」へ。ちょっと勉強したいこともあったのです。Clayton Christensenが出るのもその理由の一つでした。この3年ほどでしょうか、3つの大病をしているので心配していたのですが、一見してお元気そうで、言葉にも問題がなくて本当に良かったです。終わってから、彼の病気のこと、彼の最近の本「How will you measure your life」(日本語は「イノベーション・オブ・ライフ」という変な訳ですね…)は本当に素晴らしい本であり、若い人に勧めているという話をしました。2月にBostonに行くことを伝えると、ちょっとでも良いからぜひ会いに来てほしいということになりました。

その後は私も出るパネル「Catastrophic Risks in the 21st Century」へ。パネルのひとりJudith RodinIvy Leagueの大学で初めて女性で学長になった方です。前からお会いしたかった方ですが、私のPennsylvania大学時代の友人が何人もいて、パネル開始前ですが話が弾みました。パネリストのみなさんには「国会事故調」の英語のExecutive Summaryをお渡ししました。皆の評判の良かったDavid Cameronの講演には出れませんでしたが、いずれウェブで見ることができるかと思います。

午後はBBCの放送なのですが、Nik Gawingの司会で「Is Democracy Winning?」とても難しいテーマですが、4人のパネリスト、会場の質疑、あらかじめ指名していた何人かの人のコメントなど、とても素晴らしいものでした。このような議論は、日本ではとてもできないだろうな、と感じました。

今日の夜は恒例の「Japan Night」で、大勢の方がこられました。私は最初だけで抜け出し、韓国と、Indonesiaのレセプションへ行ってきました。色々な方たちにお会いし、そこからまたJapan Nightに帰りましたが、日本人が少なくなる中で、お客さんの方が圧倒的に多い状況でした。韓国、Indonesiaに比べても2倍以上の大勢の方たちで、もっぱらお酒とか食事ですね。あちらはエンターテインメントもありましたが。これでやはり日本は「ソフトパワー」だ、などと勘違いする人がいるようでは困るのですけどね。

いろいろダボスのサイト<http://www.weforum.org/>を訪ねてみてください。

 

若い人たちとの交流 「See-D」

3年前に始まった「See-D」1)、12月9日の日曜日のGRIPSで開催しました。

前回に比べて、皆さんはるかに良い出来でした。この成果についてはいいずれ掲載できると思いますが、“この6チーム全部が東ティモールで2、3の町作りに、全員で1~2年参加するとずいぶん粋なインパクトがあるかもれないよ”と講評で発言しました。本当によく考えられた計画ばかり、実際のプロトタイプ、そしてプレゼンでした。みなさんすばらしいね。世界の途上国で孤軍奮闘しているポリグルの小田社長さんの厳しい指摘もありがたいことです。明日から、またアフリカへ向かわれます。

FaceBookでも「See-D Contest」を訪問してください。

お元気で活躍しておられます。