デザインとイノベーション

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天津から帰って翌日、博報堂Innovation Lab(栗田部長さん)主催の講演会でした。私、そして東大総長の小宮山さん、最後にIDEOの社長、Tim Brownさんといったメンバーです。Brownさんとは今年1月のダボス会議で一緒のパネルでしたし、天津でもお会いしました。それぞれの持ち時間は1時間ほどだったので、時間的にはたっぷり。小宮山さんは忙しいので、会場に駆けつけ、「課題先進国日本」について講演し、終わるとまたすぐに帰られました。しかし、皆さん話はそれぞれ面白いのですが、せっかくの機会なのに質問が少ないですね。

私はというと、いつものことですが、まずその場で借りた赤い「iPod nano」を見せて“ものづくり”だけではなくて“ものがたり”の大事さ、“コンセプト”、“デザイン”にも多様性や意外性が必要なこと、企画のはじめから参加していることの大事さ、そしてグローバル時代の「Melting Pot vs Salad Bowl」の意味などについて話しました。少し違いますが、先日、日建設計の会合で話した「グローバル世界と日本」 の原稿をここで紹介しておきます。

Dsc00119写真1 Tim Brownさんと会場で。

Brownさんの話も、私と同じようなデザイン、プロセス、スピードの考え方について具体例をいくつもあげられ、私の話の一部を再確認し、補足しながら、大変面白い話でした。彼の今年のHBR論文は参考になるでしょう。博報堂はIDEOとも仕事しています。

「大学病院革命」応援団

ようやく、医療制度や医師養成制度などが国民的話題になってきました。結構なことです。このように国民的な問題にならないと政治は動かないのです。密室的に役所と協議などしていると間違えますよ。これがグローバル情報の時代の怖さなのです。

しかし、これらの議論の背景を見ていると、いかにも最近導入された卒後研修制度が悪かったという論調が結構多いのですね。これはまったく見当違いで、医師不足とか、教育や臨床研修制度の欠陥などの根底の問題を浮き彫りにするのに少々役立っただけです。この研修制度の導入で誰が利権を失い、損したかを考えれば、批判の出所はすぐに理解できますし、どうもそのとおりらしいですね。旧社会のエスタブリッシュメントでしょう。

医師定員増についての厚生労働省の中間まとめを見ると、医師育成に関わっていた人たちからの反省の意識もなく、こんな基本スタンスでは本当に困ったものです。

私が書いた「大学病院革命」という本ですが、そこに書いてあるメッセージの本質を見て応援してくれる人がいることはうれしいことです。

参考: 「私の1冊-何を情報源にするのか?」 大学病院革命書評 (看護教育 2008年9月号)

どの制度にも過去から来る理由があり、今の社会の変化に不適応を起こしているものがいくらでもあるのです。それを小手先でやりくりするようでは、いつまでたっても対応できないのです。

これが今の日本の現状の根幹にあるのです。また考えてください。このブログでも、その本質を手を変え品を変え発信しているのですけどね。

カンフーマスター、世界的スターJet Liの活動、天津で

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私はJet Li参考)のファンの一人で、彼の映画は飛行機やテレビでよく見ます(この10年余り映画館に行ったことがないのですけどね)。軽快で痛快、テンポが早く、なんとも言えない楽しさがあります。最近では中国の映画(テレビなどで見ますが)にも良く出てきますね、孫悟空とか。

このスターが“One Foundation”参考)というNGOを立ち上げ、中国の、そして世界の課題への貢献へ向けた活動を開始しています。先日の中国での大地震、貧困や格差、教育等々への活動で、多くのビジネスなどの世界的にパートナーを巻き込みながら、大きな運動にしたいという意欲満々の計画です。

天津で“One Foundation”のスタッフにも会いました。皆さん若いですけど意欲があって、元気いっぱいです。「私のマスター(My Master)によろしくね!」なんていって別れたのですが、素晴らしい、しかも大きな構想ですね。

私がこのブログで何度も、繰り返して発信しているテーマですが、これがグローバル化の基本に流れている事象であり、個人の能力や信頼などを背景にした活動ができるのです。これが“connected and flattening”なグローバル時代だからこそ、個人を“enable”、“empower”しているのです(この二つとも日本語ではちょっと表現しにくいですね。例えば、今年の5月に行なったG8環境大臣会合で開会の基調講演の5ページ目などを読んでください)。

ところで、Jet LiさんもThe New Championsにも参加していました。28日には彼とのインタビューセッションがあり、時間をとってちょっと出てみました。しかし、映像で想像するよりずっと小柄な人で、一瞬、意外な感じがしましたが、彼の情熱と意欲はやはり素晴らしいものでした。いろいろと出される質問に対しても、なんなく答えていました。活動と運営には「透明性とがガバナンス」こそが大事と繰り返していました。少しの失敗はあっても、少しでも世界をよくしたい、自分たちに何ができるだろうか、みんなの参加を呼びかけるその強い思いがひしひしと伝わってくる素敵なひと時でした。

グローバルな課題には皆さん一人ひとりのちょっとした行動にかかっているのです。

The New Champions、天津から

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第2回のNew Championsが天津で開催されました。去年は大連でした。これもWorld Economic Forum (通称ダボス会議)が主宰する新しい企画です。若い起業家も数多く参加するところに特徴があります。日本からも若手の起業家など60人ほどが参加しています。うれしいですね。全体としては1,500人近い方たちが世界から来ているようです。

26日の朝6時の新幹線で名古屋へ向かい、そこから名古屋国際空港へ。ここからは天津への直行便があるのです。2時からINSEADのSoumitra Duttaさんの司会で行なわれたRisk ManagementのWorkshopには間に合いました。便利なものです。先月の北京Olympicから「北京~天津」の新幹線が運行開始となりましたが、飛行場からの距離などを考えると、こちらの方が確実で、時間も短いようです。

国際会議場もなかなかのものでした。ちょうど40年前に日本でOlympicが開催されたときに、新幹線が開通し、東名高速が開通したのと同じような大きな活気が感じられます。ですが、いまのスピードやグローバル化などの状況を考えると、規模が全く違うのですけどね。

日本からの参加者の顔ぶれは去年とダブルところも多いのですが、夜はUnison Capital江原さんがJapan Sushi Dinnerを開催してくれました。これが大盛況、このあたりには日本の魅力があるのです。しかし、こういうことは口コミで仲間に、そして徐々に世界へ広がり、会社の信用へ、新しい機会へとつながるのです。まさに「intangible asset」として貢献するでしょう。江原さんはまったく目立たないようにふるまっておられましたが、日本のためにも素敵なプレゼントでした。ありがとうございました。

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写真1 INSEADのDuttaさん(中央)、WEFのProbstさんと

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写真2 横浜市長の中田さんと

27日の午後もパネルに出ましたが、これはなかなか面白かったです。いつも、ゆっくり話そうと心がけているのですが、特に今回はこのパネルの後に温家宝首相の登場が控えてるとあって、終わりの時間がきっちりと決められていて、一人ひとりの最初の発言も2~3分で行なう必要があり、元来、早口なのについついさらに早口になってしまいました。他のパネリストとの違いを明確にし、聞いている人たちに自分のポイントをアピールするのは、なかなか大変なものです。もっと練習が必要ですね。

国連総会が行なわれたNew Yorkから直行で天津に来られたという温家宝首相の演説は、力が入っていて素晴らしいものでした。質問への回答もなかなかでした。特に地震、食品問題、環境問題などについての質問は回答が難しいところですが、明確に答えておられました。

夜はガラディナー。催し物は西洋の音楽とダンスなどが殆どで、中国のものが少なかったのがちょっと残念。

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写真3~4 ガラディナーの様子

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クランスモンタナ、スイス

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クランスモンタナはジュネーブから車で2時間ほどの谷間にある小さな美しい町です。World Knowledge Dialogue に参加するため9月10日にロンドンから来ています。この会議が開催されるのは今回で2回目で1回目は以前ご紹介したように、当地で2006年に開催されました。1月のダボス、5月のSt.Gallenに続いて今年スイスに来るのはこれで3回目になります。

この4日間の会議で私はハーバード大学のEdward O Wilson教授にお会いする機会がありました。光栄なことです。彼は現代の最も尊敬される学者の一人で、画期的で時には物議を醸した「社会生物学」(‘Sociobiology’)やピュリッツァー賞を受賞した「人間の本性について」(‘On Human Nature’), 「アリ」(‘The Ants’)などの著者でもあります。彼は陽気で立派な方で‘fairy fly’など彼の考えについて話し合い、有意義な時間を過ごすことができました。ところで、彼の講義はハーバードのwebにも掲載されています。

日本からは吉川弘之教授を含む大勢が参加し、会議に大きく貢献をすることができてよかったと思います。

プログラムの詳細は2006年のサイト(私はパネルに登場します)や2008年のサイトをご覧ください。たくさんの写真が掲載されていますのでもし私を発見したらご一報ください。

今年は初日のオープニングでDame Julia Higgins(彼女が王立協会でForeign Secretaryだった頃からの知り合いです)と共に私は登壇し、4日目の全体の議長も務めたので私のコメントや発言についてはwebcastで見ることができます。4日目というのは参加者も少なくなり、みんな疲れてきて、中には中座する人もいたりして結構大変です。従って、出来る限り全体のセッションを興味を引くようなカジュアルな形にしました。時間内に終え、割合うまくいったと思います。スケジュールよりも9分早く終わりました。ご興味の或る方はサイトとwebcastをご覧下さい。

旧知の友に会ったり、新しく交友関係を広げたり、色々な面白い人達と会い、会議を大いに楽しむことができました。とは言え、議論した通り、枠組みとして或る程度の戦略的ゴール、参加型プロセス、なんらかのアウトリーチ型配布物やアクションがまだ必要です。

ここには非常に素晴らしいゴルフコースがあり、先週までOmega European Mastersが行われていました。朝の7時から10時までで、何とか18ホールプレーすることができました。大変楽しかったです。

4日目の午後にはジュネーブに移動し、名所旧跡を訪れました。そのうちの一つが16世紀中期に町をカトリックからプロテスタントに改宗させたJohn Calvinが1559年に創立したジュネーブ大学のキャンパスでした。John Calvinとその他の3人の宗教改革記念碑も見てきました。

オープニングのスピーチで「インキュナブラ」についてコメントし、インターネットは予想していない結果を導き、世の中を変えることができる現代版インキュナブラであると言ったこともあって、この観光にはちょっと感激しました。実は、私はスピーチで、印刷された聖書というインキュナブラがグーテンベルグの15世紀中期から1501年までにあったからこそ約100年後に宗教改革が始まったと言っていたのです。私のブログ(参照:123 他)その他でもご覧の通り、このメッセージは幾つかの基調講演で私が繰り返し発信している「フラット化し、つながる世界」のテーマでもあります。

全くの偶然から、私はJohn Calvinが導いた偉大な結末の碑の前に立っていたのです。

GLOBE企画委員会でLondonへ

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2週間ほど前のことですが、先日ご紹介したBlair政権で環境大臣をされたMorleyさんからFAXを頂き、9月8日にLondonで開催するGLOBEの企画会議に参加して欲しいとの連絡をいただきました。

ということで、8日の朝、Paris経由でLondonに到着。ホテルで30分、着替えなど済まして、10時20分に、ちょっと遅れて会議に参加しました。会議は英国議会の一部、Portcullis House, House of CommonsのThatcher Roomでした。日本代表の谷津義男議員は総理辞任発表の直後で、参加見合わせとなってしまいました。

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写真1 中央の白いシャツがMorley議員、その右がGardiner議員。一部の委員は途中で帰国されました。

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写真2 会議場はBig Benのすぐ右の新しい建物(この写真では見えませんが)

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写真3 環境省から徳丸さん

「土地利用、森林保全、生物多様性、Ecosystem」について、どのような政策とそこへのアプローチを探ることがメインテーマです。実に難しいですね。英国の議員のBarry Gardinerさんが主に担当していて、一番発言していましたが、15人程の参加者の皆さんで真剣に議論を積み重ねました。どのように国内からグローバルな政策をフォーカスさせていくのか、ぜひ意味のある一歩になればと思います。何年かして、このような議論が意味のある形で進んでいくと、とてもうれしいです。グローバルに実に大事な課題ですが、なかなか前進しないですからね。

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写真4 レセプションでGardiner議員、西ヶ廣駐英公使など

レセプションはThe Goring Hotelというロンドンによくある、小さいけど品のあるホテルで行われました。

London滞在は24時間で、明日の朝、Swissへ向かいます。次はそこから書きましょう。

日本女性の意欲とパワー、再び「アジア青年の家」プログラムから

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つい最近ですが、「L’Orealと女性研究者」、そして沖縄で始まった「アジア青年の家」についてブログに書きました。

「L’Orealと女性研究者」のブログでは、北京オリンピックのソフトボール、野球、サッカー、柔道、レスリングなどの活躍に、日本の男女の違いが明示的に出ているのではないか?と書きました。

「アジア青年の家」は、私も関わった「イノベーション25」の政策を一部実現した安倍総理、高市大臣の企画で、新らしく始まった素晴らしい政策だと思います。全国的に広がり、継続されるといいですね。プログラムへの資金は必ずしも公的なものだけを考えないでも、税制とかいろいろ工夫できるし、学校も、地域社会も、企業もどんどん自発的に貢献し、参加して欲しいものです。これこそが「社会イノベーション」であり、「人材イノベーション」なのです。

その「アジア青年の家」に参加したアジア太平洋大学のインドネシア留学生、Ivannantoさんが、Flickrのページで沢山の写真を載せてくれています。皆さん楽しそうですね。ありがとう。

この「アジア青年の家」の資料を調べていて気がついたのですが、海外から参加した30名は男女それぞれ15名ずつでした。日本からの参加は45名でしたが、女性が30名に男性が15名。「おや?」と思って、事務方に、国内ではどれだけ応募があったのか聞いたところ、女性の応募者数が圧倒的に多く、しかも女性のほうが結果として競争率が高かったということでした。応募要項にはある程度の適性を考えた資格に関することが書いてあるのですが、それにしても参加への積極性がずいぶん違いますね。なぜでしょう。

皆さんも考えてください。私の意見は、このブログでしばしば述べていますけど。

創造的資本主義 - Creative Capitalism-

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お気づきかもしれませんが、今年は“一つの包括的な社会”(参照:)に向けた社会的な動きの裏にあるグローバルな課題や根本的な変化について話す特別な機会に何回かお招きいただきました。

それらのスピーチにおける重要な主題の一つは資本主義の変わりゆく側面、すなわちCSR、“corporate social responsibility (企業の社会的責任)”についてです。そこでビル・ゲイツ氏が使う“Creative Capitalism(創造的資本主義)”という言葉を引用しました。みなさんはゲイツ氏がこの言葉で何を言わんとしているのかと思われることでしょう。

最近のTIME誌では“資本主義の解決策”と題したビル・ゲイツ氏との特別インタビューが特集されていますが、そこでは創造的資本主義のコンセプトについて議論され、現在の世の中の状況は既に古くなった20世紀の反映であると彼は見ています。記事は大変面白い個人的見解ですが、ビジネスのリーダー達には強いメッセージを発信し、私のスピーチで伝えたいメッセージとも一致しています。

皆さんがビジネスその他でやっていること、やろうとしていることを考える際に、このコンセプトや活動についてちょっと考慮していただけると嬉しく思います。

ビル・ゲイツ氏は今度11月に東京に来ます。

輝く女性研究者たちと赤いバラ

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以前にも紹介しましたが、化粧品会社として著名なL’Orealは、「For Women in Science」(ここのウェブサイトはなかなか綺麗ですので、いろいろ探索してみて下さい)というプログラムをUNESCOと共同で主宰し、世界にその存在感を示しています。このプログラムは今年で10周年を迎え、この春パリで、今までの受賞者たちをお迎えしてお祝いの会がありました。

日本でも3年前から国内の若手女性研究者を表彰する企画が始まりました。去年もこの表彰式と祝賀会に出席したのですが、今年も素晴らしい方たちが表彰され、式にはご家族、指導をされた先生や研究者仲間たちも出席して、とても素敵なお祝いの会になり、うれしい気持ちになりました。

今年は4人の素晴らしい方たちが選ばれました。晴れやかで、また楽しいひと時を皆さんで共有することができました。

女性誌の「Marie Claire」も活動に参加し、受賞された皆さんには赤いバラのブーケ(写真)が手渡されました。2日前に沖縄でご一緒した大隅典子さん、そしてやはり高名な科学者である大隅さんのお母さまにも、お会いしました。

Lorealjapan200801写真: 坂東さんと4人の受賞者

レセプションでは内閣府男女共同参画担当の坂東局長が、日本の科学者で、女性の割合がOECD諸国で最低であることなどについて述べられ、エールが送られました。私は乾杯の音頭を任されたのですが、日本では女性の開発指数(Gender Development Index)は世界でトップ10内なのに、女性の社会進出(Gender Empowerment Index)は世界70数国でも40番程度と低いこと、この差は実力主義でないオトコ社会であること、そして、今回の北京のOlympicでの野球とソフトボールの日本選手の違い、そしてサッカー、レスリング、柔道などに、日本の男子と女子の根本的な違いが見てとれはしないか、という話をしました。皆さんも考えてみてください。ここに日本社会の問題があるのも事実と思うのです。

受賞者の皆さん、ご家族の皆さん、支えあった研究仲間の皆さん、審査に関わった先生方、その他関係者すべての方々に、おめでとうと言いたいですね。

しかし、このような賞を作るところに、世界企業の戦略が見えますね。受賞者の一人ひとりが、これからの長い間、L’Orealの大使として、国内ばかりでなく、広い世界にスポンサー企業の広告塔として、世界の女性の心をつかみ、男性の心を動かす、素晴らしい役目を果たしてくれるのです。これほど素敵で、美しい広告媒体はなかなかないと思います。日本企業も、もっともっとこのような視点で社会貢献を考えてもらいたいと思います。これこそが、企業の社会的責任(CSR)なのですよ。

シンガポール、沖縄、そして若者のエネルギー

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お盆明けの20~22日はA*STARの理事会のため、Singaporeへ。場所は新しく開設されたFusionopolis(10月に開所の式典があります)、いよいよバイオを理工学分野と融合させようという意欲的な試みが始まります。理事会の開催された21日の夜は貢献者たちの表彰式が威勢よく開催され、Guest of Honorで産業担当大臣も出席されました。とにかく意欲と元気があり、研究者も事務方も、多くの若者がバリバリ活躍しています。

24日は沖縄へ。「アジア青年の家」プログラムに参加しました。私たちの提案から始まった、アジア諸国と日本(沖縄と本土)の若者(14~17歳)が80人ほどで、沖縄で3週間を一緒に過ごし、交流しようというものです。「ハイサイ日記」に楽しそうな写真と日記が満載。このプログラムの基本精神は私のメッセージにも読み取れると思います。

この日は「科学者シンポジウム」に参加しました。東北大学で脳研究をしている大隅典子さん、琉球大学理学部長でサンゴ研究で知られる土屋さん(去年は太平洋科学会議で大変にお世話になりました。いまはこの学会の事務局長もされています。)、住友化学でこのブログで何回も紹介しているOlycetNetというマラリアに有効な画期的な蚊帳の開発にかかわった石渡さん、司会は御茶ノ水大学の塩満さんで行われました。参加した学生さんたちは、皆さん元気いっぱいとても楽しそうで、うれしかったです。共通の言語は勿論、“Broken English”。

大学生も何人かお手伝いをしてくれました。大分にある立命館アジア太平洋大学の留学生たちです。若いときのこのような交流は何にも増して視野を広げ、違いを認め、広い視野と友情を育てることでしょう。参加した若者たちの10年、20年先の将来に何が出てくるのか楽しみです。わくわくします。もっともっと、各地の学校でこのような活動、夏休みの交換ホームステイなどを自発的にはじめて欲しいものです。

パネルの終了後すぐに飛行場へ向かった大隅さん、当日の夜に早速blogで発信しています。写真も、お話もうまいものです。

私は内閣府の主管する沖縄総合事務局長の福井さんと、沖縄全島「エイサーまつり」を見に行きました。特に「琉球国祭り太鼓」は素晴らしかったです(写真)。その後は夕食へお招き受けました。

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皆さんありがとう、お世話になりました。