Swedish Hospital 100周年、美しい街Seattle

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このところ Seattleからの報告が続きましたが、ここに来たのは米国北西部で歴史的にも最も古く、またその評価も高いSwedish Medical Center 創設100周年行事のSymposium (資料1)にお招きを受け、以前からこのMedical Centerの活動には注目していたので、いい機会と思い参加しました。Program(最終プログラムはちょっと変更ありますが、、)もすばらしいものでした。

この会は、このビデオ  資料1)から始まりました。このあとのビデオで最初に出てくるLisa Cohenさんとは朝から同じテーブルで何人かの共通の友人のいることもわかり、話が弾みました。本来はジャーリストなのです。

皆さんとてもすばらしかったのですが、私の医療・医学専門分野でない人たちで、特に印象に残ったのは開会の基調講演をしたGEのJeffrey Immelt会長、パネルでJim McDermott資料1)、Jay Inslee資料1)の地元選出の両議員です。

ここではいろいろ議論されましたが、最終的には12のアイディアにまとめられたようです。(資料1

これらの講演ビデオ等がウェブ上で見られるようになりましたら、お知らせください。皆さんとシェアしたいので。会議の様子は「ここ」で見られます。

会議の合間を縫って、とてもいい天気のSeattleの街をちょっと散歩。すばらしい景色を楽しみながら、Public MarketのStarbucks発祥の店、水族館(結構、好きなのです)などをたずねました。そして、もう報告しましたが、休学して、こちらで勉強にきている学生さんたちともお会いし (資料1)、2晩の夕食の楽しい時間をすごしました。

Seattleはきれいで、落ち着いた街です。

 

「医療制度」改革から「健康・医療制度」改革へ:私の基本的考え方

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医療制度改革は先進国でも、新興国でも、途上国でも、またグローバル社会でも大きな政治的課題です。この50年、医療技術の進歩ばかりでなく、寿命が延び、社会構造や生活様式が変わり、主要な疾病構造が急速に変化しているからです。

さらに高齢社会も共通の課題で、また先進国でも公的財源の支出は限界で、これをどうするのかも大きな課題です。また、グローバル世界では、国内外の所得格差も広がる傾向は明らかです。

これらの医療に関係する問題は日本だけのことではありません。ですが、日本では制度改革は特に難しい別の理由もあるのです。

私たちの活動している医療政策機構の主要活動の1つがこのテーマです。

しかし、このような大きな社会的変化を考えれば、医療制度はむしろ社会的因子を考慮したものにならなければなりません。つまり、「健康に影響する社会的因子」 (資料1)を反映した一般に考えられている様な「医療制度」ではなくて、むしろ「健康・医療制度」とならなければ、政策の立案と実現へ向けた国民の理解は得にくいと思います。

このような見解を反映した私の最近のインタヴュー が出ていますので、ご紹介します

そのような視点は、「大学病院革命」 にも書いているところです。

大谷石地下採掘場跡、カナダと電話会議、そして三島へ

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9月24日(金)は午後から宇都宮で開催された日本腎臓学会東部会へ講演に行ってきました。もともと私の専門の分野ですので、会長の草野さんほか、多くの友人に会うことが出来ました。

レセプションは車で15分ほどのところにある大谷石(「おおやいし」と読みます) 地下採掘現場の大きな地下空間です。

なかなか素敵な雰囲気の場所です。ここを尋ねた方のblogにいくつもの写真がありました

地下空間はとても涼しく (年平均8℃程度とか)、レセプションではご当地自慢のギョーザのほかに、ビール、ワインもあり、また特別のフラメンコショーもあり楽しい時間をすごしました。

この地下空間の利用スケジュール  (資料1)を見ると、もっといろいろな活動に使われてもいいなと思いました。

宇都宮方面へ行くことがあれば、ぜひ訪れて見てはいかがでしょうか。

ホテルに帰って夜10時から2時間、TorontoをハブにしたGrand Challenge Canada の電話会議でした。

翌日25日(土)は、一旦帰宅して、静岡の三島へ。東海大学医学部に留学生を主とした遠隔医療研修プログラムを作った中島教授の主催する遠隔医療学会へ講演に行きました。中島さんには、私の関係している太平洋科学会議Pacific Science Associationで、沖縄Tahiti資料1)にも参加していただきました。ところで、この学会でも企業展示には面白いものがいろいろありましたが、初めから国内向けを考えているようでした。世界は広いし、需要も大きいのですけど、、。

久しぶりに、2日も続けて「学会」で話す機会をもつことができました。

 

日韓の交流、楽しい会合

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8月15日のLee大統領の演説は約20分、特に北との関係については「平和」「経済」「民族」共同体という3つの戦略的ステップの考えを表明しました。また「Green Growth」についても述べたということでした。講演全文の英語、日本語訳などがあるとうれしいのですが。

今回のソウル滞在中にはいろいろな方達とお会いすることができました。ソウル大学での講演では、以前からの腎臓学の仲間、新しい方達は当然ですが、2008年のL’Oreal賞受賞のNarry Kimさん (資料1) も来てくれました。

到着の13日の夜は、以前にもご紹介した朱先生 (資料1)を囲んで韓国の医学史を研究している石田純郎さん(いろいろオランダ、韓国の医学教育史などについて書いています)、Lee, Heung-Ki教授(ソウル大学で病院の歴史を研究)(写真は前回カラムのトップに)とも皆さんとの再会を祝して夕食。朱先生は89歳ですが、頭脳明晰で、本当にすばらしい方です。

15日夜は、夏休みでソウルに帰省している早稲田大学2年生の女子留学生を夕食にお招きしました。ご両親の仕事で5歳まで日本で生活したそうで、日本語もたいしたものです。お兄さんはCanadaの大学に行っているとか。しっかりした目標を持っていて、それで早稲田を選んだそうです。この7月に早稲田大学の女性同窓会 から奨学金を受けたそうです。すばらしいことですね。このような若者の双方向の交流がもっともっと増えるとうれしいです。

ソウル最後の16日。朝はホテルのExecutive Loungeで、時々電話で話をしている中田 力さん資料1)とばったり。一昨日ソウルに到着、今日帰京するとか、こんなこともあるのですね。これも旅の楽しさの一部です。久しぶりなので、しばらく話が弾みました。

昼食は韓国Han Seung-Sooさんと。韓国政府の歴代の大臣を務め、国際舞台でも良く知られ、国連総会議長(その就任式典の朝にNYCで9/11 が起こった、、)も勤められた大人物、元は経済学者、ソウル大学教授などでもありました。

国連総会議長としての1年の記録を著書「Beyond the Shadow of 9/11」 にしておられます。すばらしい記録で、外交、国連などに関係したい方には特にお勧めです。

日韓はお隣どうし、1,500年以上も前から歴史的にも経済、政治、文化などなど深いつながりがあります。世界がグローバルしていく中で、一番大事なパートナーです。「大きな枠組みで、大きく変化している世界の中のこの2つのお隣同士の国」という認識で、考えていくことが大事です。

これは、前回報告した私のソウル大学での講演の骨子でもありました。

ソウルから

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13日からソウルに来ました。

14日にソウル大学 (資料1)、医学部医学研究所 講堂で腎臓グループ30周年の記念講演会があり、特別講演にお招きいただいたのです。このようなことは、ぜひお受けしないとね、大事なことですから。

今年は日韓併合100年。14日は、65年前の8月15日の日本の降伏宣言を受けて「独立、開放」への最後の日ということで、15日は「光復節」 といわれます。

14日の講演では、この14,15日のことを踏まえたコメントも織り込みました。特にこれからのグローバル時代への課題である人材の育成の大事さについて、いつものことですが私の意見を織り込み、そこで佐藤剛蔵資料1) の近代韓国の医学教育への貢献を紹介し、私たち大学人の責任について、締め括りにしました。

皆さん、大きな視点で考えさせられる、とてもいい講演だったと、喜んでくれました。長いお付き合いの友人にも何人かお会いできました。

ということで、私の講演草稿とPowerPoint(part1, part 2)も添付します。

NHKがTV放映:Global Health-Chatham Houseから

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Global Health- Chatham House、Londonでの会議「G8からG20へ」について、つい先日、報告しました

そして、NHKが取材に来てくれたことも報告しました。

そのNHKがこの会議の主要参加者のインタヴューをもとにした各約30分、2部からなる英語版のTV番組「Asian Voices: Global Health」 を作ってくれました。

「Part 1」は元WHOの尾身 茂さん、「Part 2」は私が出演、司会は素敵な英語の道傳愛子さん。

この放映は海外ではCable TVで見ることが出来ますが、日本では何回かにわたってOn-lineでのみ放映されます。

放映サイト と「Part 1とPart 2」とOn-line放映日程す。

「Part 1」は8月7日(土)の午前11時10分からの第1回から、翌日8月8日(日)の朝07時10分からの第6回の放映まで。そして、

「Part 2」は8月14日(土)の午前11時10分からの第1回から、翌日8月15日(日)の早朝に05時10分からの第5回の放映までです。

私も、ほぼブッツケ本番で、やや上がり気味、自分でも映像で見れば (まだ見ていないので、、)確実に赤面だと思いますが、なんと言ってもグローバル時代の「英語は「発音」ではない、「発言だ」、「実践あるのみ」」です。

ぜひご覧ください。 

See-D 開催: 現地に適正な技術が世界を救う

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先日ご案内した「See-D」 が、7月31日(土)、東京大学の福武会館で開催されました。約200人、主に若い学生さんたちが参加、通りがかり飛び入り参加の方もいました。Kopernick も大事な協賛団体です。

主催者はMIT D-Labにも参加している在Bostonの陸さん、土谷くん 、とD-Lab日本支部などが、夏休みを利用して帰国したBoston組みなどが中心になって企画、運営をしているのです。

このような企画、行動が若い人たちからドンドン始まり、発信され、実行される事が大事です。

会場では、リアルタイムでtwitter などからの参加も、 Ustream (資料1)が流れ、またSkypeで東チモールの3人とのライヴ交信、こちらからはPost-Itにコメントを書くと司会者が英語で問いかけることあり。また現地からの英語は、日本語で要点がドンドンScreenに出てくるサービス、気配り。このイベントの報告書も見れます。

とにかく、皆さん元気、何かしたい気持ちがいっぱいであることがありあり。パネルではJICAの方達の海外活動の経験のお話もありました。(このうち現在TanzaniaでBetNetという蚊帳の活動をする住友化学の井出さんとは、去年3月のDubaiへの機中で隣同士というわけで知り合いになりました、、、それからも何かの機会でお会いしましたね、、)、

私も最後に、皆さんへの励ましの挨拶。やはり、「現地の感覚の大事さ」(資料1)、「休学のすすめ」などをお話しました。結構盛り上がりましたね、twitterで見ていても反応が良かったです。さらに、レセプションでの乾杯の音頭、これは騒がしくて何も言えず、短く「カンパーイ」だけ。 

しかし、皆さんも元気いっぱい、参加の皆さんもとても元気の出る、またdigital技術を駆使した明るい会議でした。そういえば、何度も紹介しているBangdaleshへ行っている三好君からもtwitterの飛び込み。

このあと、東京大学との共済で開催している「国際保健政策Summer Course」 へ、夜の7時頃に訪問、皆さん夜遅くまで、政策つくり、プレゼン、討論などに遅くまで励んでいました。参加の皆さんも、スタッフの皆さんも本当にご苦労様です。あすは2人の国会議員にプレゼンするそうです。

東京大学と医療政策機構で共催の「国際保健政策サマープログラム」

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東京大学で国際保健、Global Health などの関心が高まっています。私たちが主催する医療政策機構と共同で「国際保健政策サマープログラム2010」を開催しました。約30人の熱心な学生さん(院生、海外で勉強している方もいます)、私も第1日、7月26日に参加、もっぱら双方向での対話を楽しみました。半分は英語です。

皆さん、積極的に発言し、意見交換が進みました。私の後は東京大学側の主催者 渋谷健司教授のお話、これも英語でした。

私はいつものことですが、参加者に積極的にメールをくれるように伝えましたので、その後もいくつもの意見交換があります。皆さん、迷いも、悩みも抱えながら、それぞれが大きな思いを持っています。このコースでの経験が何かの役に立ってほしいです。

どんな政策提案が出てくるでしょうか、楽しみです。

羽ばたけ、Global Healthの将来のリーダーたち。 

Japan Wine Challenge Gala Dinner & Charity Auction

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私はワインが好きです。このブログを読んでくださっている方々や、私の友人の中にはワインのエキスパートもいらっしゃるでしょうが、私はそれほど詳しいわけではありません。でも特別な体験をしたときは何回かカラムに書いたりしました。また、チャリティの集まりもいろいろあって、時には友人達と参加しています。

先週もそういった集まりの1つに親しい友人達と参加しました。ジャパンワインチャレンジ ガラディナーとチャリティーオークションです。今年は小児がんの子供達とご家族の支援をしているタイラー基金がチャリティーの対象でした。

冒頭述べたように、私はワインに関しては特別な知識があるわけではありませんが、良いワインを味わう機会は何回かあり、そのことはブログにも書きました (資料1)。 

当日は各テーブルに10名ほどが着席、テーブルごとにワインの専門家が一人ガイドとして付いてくれました。私達のテーブルにも優秀な専門家が来てくれましたが、なんと彼は今年の3月に私と家内が3日間滞在したブルゴーニュ、ボーヌのワイナリーのオーナー夫妻の親友でした。 

沢山のサプライズ、古い友人や新しく出会った人々、楽しい会話、種々のワインとコースディナー。。。オークションとロッタリーから出たおよそ1000万円の収益は、タイラー基金に寄付されることになっています。

皆、楽しいひと時を過ごしました。

ハノイ Hanoi、腎センター開設10周年

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冨山さんとの対話の翌日の9日朝、Hanoi へ出発。去年もご紹介したDr Tang やDr Annと立ち上げた腎臓センターの10周年記念の式典の参加です。この計画は20年ほど前から国際腎臓学会が途上国へのプログラムとその主要な活動をフォーカスし始めたこととも関係しています。

1990年に東京で国際腎臓学会が開催されました。そのころから国際腎臓学会の活動の中心に参加し、理事、また理事長(1997-99)として、私もこの途上国への活動COMGANには検討の段階から参加していましたし、私自身もアジアほか、世界のいろいろな国へ積極的に出かけました。COMGANなど多くの活動により、国際腎臓学会では、15年程前から途上国も含めて人材が世界中で結ばれています。先月、国際腎臓学会発足50周年の集まりもありました。私は都合で、これには参加できませんでしたが、、。

アジア太平洋腎臓学会資料1)などを通して、20年以上もアジアの方たちともお付き合いが広がっていたところで、Dr Tangたちと知り合いになり、HanoiやHo Chi Ming City (もとはSaigonですが)を訪れ、15年ほど前からでしょうか、腎センターの構想が始まったのです。当時の病院の有様は想像できないほど大変な有様でした。

この腎センターは運輸省の病院の1部に設置されています。Vietnam政府と日本の民間企業との、今で言えば「Public Private Partnership」です。日本企業は特に儲ける訳ではないですが、雇用の創出、現地の方たちのビジネスの成長などにおいて、きわめて成功しているといえるでしょう。5周年記念のときにも訪問しましたが、もう10年目です。多くの関係者が集まって大いに盛り上がりました。

HanoiではIntercontinental Hotel、湖畔に立っている素敵な雰囲気、皆さんにお勧めです。

11日はHo Chi Ming City を訪れましたが、ここはさすがにHanoiに比べるとかなり「発展」していて、まったく違ったエネルギーがあります。現地の方たちともCham Charmで夕食。Cham Charmも大いにお勧めです。

しかし、どちらの街もとにかくバイクが多い多い、1台に家族で乗っていたり、すごい元気さです。

帰国はHo Chi Ming Cityを11日深夜出発でしたので、日本の参議院選挙の結果の概略が出ました。しかし、World Cupの決勝戦を見ることができなかったのは残念、でもおめでとうSpain。