Harvard大学関係へのCommentaryなど

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今年のことですが1月5月 (資
料1)
の2度ほどHarvard大学関係の活動に参加しました。

1月の会議は何か出版されたわけではありませんが、5月の会議 の報告はChatham House Rule で参加者内部の文書として作成されました。参加者の一人の栗原さんが「黒川教授の話で笑ってしまった、、」(p.3 の左カラム) と書いていますが、私にとっては「うれしい名誉」なことです。

この部分の短い記述がありますのでここで以下に紹介します。

Session 2: Biotech Models for Development
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‘Panelist Kiyoshi Kurokawa, National Graduate Institute for Policy Studies, Japan, addressed the issue of biotechnology by first delineating some key issues related to its development ? globalization, food and water, environment, and biodiversity ? and then discussing some of the challenges facing countries interested in advancing biotech. Citing Ghana and Botswana as examples, Kurokawa argued that developing countries have little need for the newest and most scientifically intricate technologies, like genetic recombination. Rather, they need simple technologies that can be used to improve the quality of life for local people.

Kurokawa advocated the deployment of existing technology to address the most severe of world crises, like food and water shortage. Such use of technology could also result in bottom-up growth and benefit social entrepreneurs. Again emphasizing the local, Kurokawa further argued that biotech enterprises should also consider how “indigenous knowledge” might propel new developments in biotechnology. Local remedies, like the use of bark to treat malaria in China or of aspirin, have the potential to help biotechnology better address the “big needs” of the world today.’
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‘In the discussion that followed, Kurokawa re-emphasized his position that while frontier science contributes important discoveries, these discoveries should be shared and there should be a collective effort to apply new advancements to the betterment of the human condition.’

もうひとつは、Harvard Asia Center の発行する「Harvard Asia Quarterly」  に依頼された原稿で友人のWilliam Saitoさん と書いた以下のタイトルとサマリーのCommentaryです。

Global Climate Change:
The Interconnection with Medical Technology and Health Care

Medicine, along with culture and technology, can both cause and resolve the problem of climate change. Medicine has helped reduce infant mortality and increase longevity, thus contributing to overpopulation which results in excessive pollution and resource consumption. But it can also help solve these problems by providing better forms of contraception and education.

原稿の全体は約7,000 wordsとちょっと長いですが、時間のあるときにでも読んでいただければ幸甚です。

「国際保健政策サマープログラム」へのお誘い

医療政策機構のプログラムの一環として、東京大学大学院と共催で国際保健政策のサマープログラムが7月25- 8月1日にわたって、東京大学本郷キャンパスで開催されます。

このサイトの案内でもお分かりのように、保健、医療を含むグローバルな課題に対し、省庁、ビジネス、NGO/NPO、アカデミアなど、様々なかたちで関わるプロフェッショナルへヒアリングを行い、実際に政策提言を作成、提出するというプログラムです。

将来、国際機関での勤務を目指す大学生・大学院生(医学生含む)、ビジネスやメディア、NGO/NPOなど様々なかたちで地球規模課題解決に取り組むキャリアに興味のある学生を対象とし、政策提言作成、実際に議員に提出という実践的プログラムを通じ、将来のキャリア設計の一助となればと考えています。

実は、私のこのサイトからリンクしている医療政策機構ではご案内しているのですが、ここでの興味のある方も多いかと思い、ちょっと締め切りが迫っていますが、ご案内します。

今週6月18日(金)が応募締切なのです。奮って応募してください。

お問い合わせは、上のサイトを訪ねてください。

 

Doha, Qatar -3: グローバル時代の教育、日本への懸念

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グローバル時代と急成長するアジア、そして世界大転換期の予測の時代を迎えて日本の教育には問題が「おおあり」 です。

従来の教育を受け、60-90年代までの経済成長時代を経験した人たちとこの20年のジャパン・「バッシング → パッシング → ナッシング → ミッシング」 を過ごしてきた人たちが、大学を含めた教育界、政府、産業界で主流なのですから、グローバル時代への教育改革の本質が見えていないのではないか、といぶかりたくもなります。

人口に比べると、日本では海外の大学で学部教育を受けている人があまりにも少ないのです。大学院でも自力で正式に入学し、正式に卒業した人も少ないと思います。特に男性では企業や役所など「組織」からの「派遣」でMBAなどを経験した人が多いのではないかと思います。

歴史的背景があったとはいえ、成長するアジアの中で特に日本が英米など海外での大学教育、さらに「エリート」を育てる「Boarding School」卒業の人材が、人口に比べてもあまりにも少ないのです。それでいて「リーダー」といわれる立場の人たちが、物知り顔で「教育のあり方」を大声で叫ぶのです。

もちろん日本の一流大学もいいところです。でも、日本の「エリート」(政治、企業、政府などなど、大学はどんなものでしょう、、、)たちが、今もってあまり英語をしゃべらず、最近では中国や韓国のエリートに比べても国際的な場でのアッピールや発信能力で、正直なところ一般的に見て「勢い」からして負けていると思います。

Dohaでは「教育」のセッションがあり、各国ともグローバル化へ向けた次世代の育成に真剣に取り組んでいます。従来の教育とは違った課題があることを強く認識しています。

その点で、JordanのRania王妃 の本質を突いた教育についてのメッセージは素晴らしいものがありました。ウェブ資料1)で聞いてみてください。彼女はこのフォーラムでも発信力の大きいすばらしい方です。

今回の「Doha, Qatarシリーズ3報」には、石倉洋子さんのblog の5 月30 -6月2日掲載分も、ぜひとも参照してください。私の意見ともあわせて、とても参考になると思います。

Doha, Qatar -2: Global Redesign Summitと緒方貞子JICA理事長

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今回のDoha訪問はGlobal Redesign Summit 参加が目的です。このプログラムなどはウェブで見ることができますが、いわゆる「Chatham House Rule」 で、一部を除いては、発言者がだれかはわからないようにして、文書、報告書等を出すスタイルです。したがって、blogのような形式でも、基本的には誰が何を言ったかを書くには、会議主催者や本人の了承が必要です。

今回のアジェンダは、今までの「Global Agenda Council」(資料) で議論されてきたことから問題点をフォーカスし、これをさらに議論をして今回のサミットで議論を進め、来年1月のダボスでの会議へパネル等に使ってグローバルな行動を起こそうとするものと思われます。

今回もいくつかのテーマに絞ってあり、さらに1セッションでしたが「Oceans」というのが設けられ、これはもともと私自身も興味をもっているテーマですし、面白そうなので、参加しました。

参加者は「Global Agenda Council」などのメンバーを中心に、これらの課題にふさわしい方々を絞り込んでいるように思われます。

この2年間、私は世界銀行の仕事 (資料1)を「Volunteer」で手伝ってきたので、もっぱら「Development(開発)」関係のセッションに出ました。これらのテーマで議論を積み上げてきた委員会メンバーが5分ほどで課題設定での意見をそれぞれの立場で提示、その後で意見交換するのですが、参加も50人ほど、多くても100人ほどでしたので、いろいろ意見の言いやすい形式でした。

このような場を通して、ポイントをついた発言、違う見方、議論の進め方、各分野の専門家の意見などは大変参考になるものが多いですし、自分の意見を限られた時間でどうまとめるか、どのように議論を進める、展開、新しい視点を入れるなど、などなどいつものことですが大いに勉強になります。

以前も報告していますが、JICA理事長の緒方貞子さん の発言はその一言一言の意味が明確で皆さんに届き、評価され、最後のPlenary Panelを含めて4つのパネルに登場でした。これは毎年のダボスの本会議でも感じることで、こんな方は世界でも数えるほどしかいません。この最後のパネル'A Framework for the Future' は司会が男性、パネリストは男性2、女性4、このことに最後の発言となったFinlandの大統領(女性、5年外務大臣、大統領は9年目、もともとNGOの活動家)が締めくくりで触れました。このようなパネル構成は日本ではなかなか考えられないことです。

今回は緒方貞子さんとご一緒の時間が随分ありましたが、いろいろな国家元首(前職)を含めて実に多くの方々のことを10,20年前から個人的にも知っておられるのです、すごいことです、そして皆さんが緒方さんをとても尊敬しているのがよくわかります。日本の誇りですね。緒方さんは、先日もAfghanistanのKabulへ、今回はこの会議の後はEgyptと、世界中を回っておられます。

また韓国の参加者(大統領府のスタッフー若い–、G20シェルパのAhn Ho-Youngさん 資料1)、政治学者のMoon, Chung-inさんなど –何人かの方とは知り合いですが)の方たち、中国からも政府関係者、大学の研究者など、Plenaryでの発言も活発、質疑のさばきも見事なものでした。

日本の若手もこのような「場」に積極的に参加し、パネルの質疑の仕方、それを真似する、失敗もしながら成長し、「場」慣れしていくのです。そのような機会には、ぜひもっと積極的に参加してくさい。それでないと日本人の存在はますます希薄ですね。人間のネットワーク作りにも絶好の機会です。

Doha, Qatar -1: Museum of Islamic ArtとQatar Foundation

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カタールQatar航空で成田から関西空港経由で29日の早朝、Qatarの首都ドーハDoha に到着。World Economic Forum主催の「Global Redesign Summit」  への参加です。

ホテルでしばらく休んでから、Museum of Islamic Art (資料1)に出かけました。展示する作品には、この美術館のために買い付けたものも多いとかで、300億円ほどのコストがかかったとかです。

世界の大物建築家の1人として著名なIeoh Ming Pei氏の作品で、2008年開館。現在93歳ですから、依頼を受けたのは90歳近いころですから、すごいことです。イスラムの文化を知るためにいろいろ訪ねたそうです。

イスラム圏の、いろいろな時代の、多様な作品が展示されていて、飽きることがありません。イスラムのパターン はとても複雑ですが、幾何学的で、どのようにこのようなパターンを作っていくのかとても不思議に思います。とても繊細な加工などを見ると、人間の可能性のすごさに感動する一方で、人間のすることの可能性の恐ろしさも感じます。

翌日の午前、Qatar Foundation資料1)を訪問、約1時間を研究担当のVice Presidentと懇談、そのあと研究施設のうちのCornell大学の‘Qatar campus’ (資料1)を訪問しました。すばらしい施設 (2004年に開設)のなかで、かなりの数の若い研究者が世界から来てがんばっています。

以前からQatarがこの財団などを通して教育や研究に熱心であることを知っていたので、その現場を見てきたかったのです。まだまだ計画の半分もできていませんが、この訪問で、感覚的にもかなり収穫があったと感じます。

このキャンパスの全体設計は磯崎新さん(資料1)ということで、とてもうれしいことです。磯崎さんの設計になる建物もいくつかあり、このCornell Qatar campus (講堂が円形になっているートップ写真シリーズにも出てくる)もそのひとつです。

日英米韓国、ガン臨床治験会議

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すがすがしい天気の5月25日、英国大使館で日英米韓の4カ国でガンの臨床治験についての会議を開催しました。開会には主催者を代表して英国大使Warrenさん、米国大使Roosさん(大使館サイトの「News from the Embassy」、5月27日付)、韓国は大使館から黄 淳澤(Hwang, Soon-Taik)公使がご挨拶、そして私が医療政策機構を代表し、最後に日本対がん協会ほほえみ大使のAgnes Chanさん。

臨床治験についてはこの20年、日欧米の3極協議(ICH: International Conference on Harnomization) が続けられていたところですが、いつも日本の遅れが指摘され、いろいろ対応がとられ、ごく最近までも国内では「Drug Lag」などが指摘されていたところです。

最近では、台頭するアジアなどと急成長する市場を背景に世界の様相も急激に変化しています。米国の当局FDAはかなり前から中国、インドなどの当局に人材を送り込み、指導、人材育成などを通して、これらの成長市場の臨床治験、新薬許認可システムを共通化する試みなどを始めています。ヴィジョンを持った戦略的思考と行動というべきでしょう。欧州もどんどん進出していますし、「アジアの核」となるべく活動の展開にいとまがありません。

今回の発表でも、韓国の急変は目覚しいです。英米韓国からそれぞれの専門家が、日本からも医薬品医療機器総合機構PMDA 、厚生労働省が参加しました。わが国の政府も「ライフイノベーション」という成長戦略を掲げていますが、どんな戦略的政策が描けるでしょうか。

この会議のプログラム、参加者、資料、報告などは「医療政策機構」サイトに近日中に掲載されますので、そのときにまた改めて報告します。

Asia Vision 21に参加した「7人のサムライ?」

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先日、Singaporeで開催されたHarvard UniversityとNational University of Singapore, Lee Kwan Yew School of Public Policyの共催による「Asia Vision 21」についてこのサイトで報告しました。

この中で日本方の参加者は7名で、自民党の林 芳正議員(元防衛大臣等)、山本UNESCO大使、渡辺元財務省財務官、現JBIC 総裁などです。皆さん、活発にいろいろ発言しましたので、あとで、Harvardの方々から、今回は、日本の参加者の存在がずいぶん目立つね、と喜ばれたそうです。うれしいことです。

これに関して、Harvard大学Kennedy School of GovernmentのSenior Fellowをしているちょっと変わった経歴(日本以外では特に変わっていると思われるわけではありませんが、、)のJun Kurihara(栗原潤)さん(写真)にお会いしました。去年からCanonグローバル戦略研究所の研究主幹にも招聘されています。なかなか「枠には入りきらない」研究者であり、勉強家で、独立した個人として活躍しています。Cambridge GazettというタイトルのCanonグローバル戦略研究所からの報告書 、さらに同名のNewsletterなども配信しています。その内容がなかなか充実して、彼の深い洞察と勉強量がわかります。

Asia Vision21 栗原潤さんと私

こういう現地での活動を通した個人としての人脈は、自分の評価が個人として相互に信頼を伴う認識をされなければ、成り立ちません。これが本人個人としての、社会的肩書きに関係のない履歴であり、実力なのです。

彼の「Asia Vision 21」の報告に触れている報告をリンク(資料1)します。わたしの発言が面白いと思ってくれたのはうれしいです。ほかの方の活躍にも触れています。

もっともっと丁々発止と議論できる、それなりの立場の方たちが増えてほしいものです。

「Invictus」:リーダーの意思、決断と戦略、そして行動

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1国トップの責任は、1企業トップ、1大学トップより大きいのは当然です。

この40-50年の激動の世界で、いろいろ国のトップであった人たちで、長く歴史に名を残すような人は、それほどいるわけではありません。でも確実に入る人に南アフリカのNelson Mandela氏がいます。あの、人種差別Apartheidのなかで、弁護士として、また1950年ごろから政治活動を始め、27年にわたって監獄に収監されるなど、想像を絶する人生を送られた人です。1990年に国際情勢の変化などを受けて釈放され、1994年のApartheid廃止後の全国民参加の選挙で最初の大統領に就任。こんな難しい時代の1国のトップの苦悩は想像を絶すると思います。政治家としてGandhiを尊敬していたということです。

ここでは、そのようなことではなくて、この直後の1995年に南アフリカで開催されたラグビーWorld Cup のことです。すべてのゲームが南アフリカで開催され、まさかのことですが、南アフリカが、最強といわれたNew Zealand代表を破って優勝したという、まさに「真実は小説より奇なり」です。

これをテーマにした映画 (資料1)が最近上映されました。「Invictus」 (William E Henleyの詩からきたものです) です。映画はMandelaが大統領になった当時、南アフリカ駐在だったジャーナリストJohn Carlinの本、「Playing the Enemy: Nelson Mandela and the Game that Made a Nation」 を元にしたものです。

とても感動的な物語です。想像しただけでも極めて難しい状況で国をまとめる責任を負ったトップの意思、決断と戦略、そして行動。さすがにClint Eastwood監督ですね、いつものことですが、題材の着眼がすばらしいです。ぜひご覧になってください。

時代が変わっても、国のリーダーの責任はますます大きくなってきています。これからグローバル世界の行く末が、見えにくい時代になってきていますし。大きな歴史観、哲学と実践的知恵、人の心を動かす力です。

友人のジャーナリストLaurie Gallettさんの部屋には、Mandela大統領の等身大写真が置いてあります。本当に世界の人々から尊敬を受ける偉大なリーダーです。

大変化の時代、日本のトップはどんなものでしょうね、なにか迷走状態です。

出でよ、日本のリーダー(何も政治ばかりではないですが、、)。

日本銀行での講演; 「日本の経済低迷とその出口」

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5月14日、日本銀行での講演でした。このお招きはちょっと驚きですが、約2時間。白川総裁は急用でご出席できませんでしたが、西村副総裁ほかの50人ほどでしょうか。みな優秀な方たちばかり(と思います)でしたが、男性ばかりでした(女性の2人はサイド席にお座りでした、、)。

「日本の経済低迷とその出口を探る」というテーマで、ということでした。レジュメ、参考図を数枚、推薦図書リスト、また、石倉洋子さんと共著の「世界級キャリアの作り方」、「イノベーション思考法」を数冊、贈呈。

ご存知の方もおられると思いますが、あまりの人気にHarvard大学が初めてその講義シリーズを公開したというMichael Sandel教授の「Justice」のいうテーマの講義。この講義ははじまりから引き込まれるようにすばらしい講義で、NHKの教育テレビで日曜夕方(深夜にもありますが、、)オンエアー。

そこで、私もこのスタイルの日銀でのセミナーを始めました。皆さん面食らったでしょうね?銀行ですし、難しい雰囲気もあるかとは思いましたが、若い人たちは面食らったかもしれません。みなさんの前で、発言しにくい理由はよく理解できます。

特に、インターアクテイヴには進行させにくい雰囲気があります。そこにこそ日本の閉塞感の基本があるのですけど、これについても申し上げました。

タテの男性社会、年功序列、偏差値から出発する社会的ヒエラルキーを当然と認識する精神的価値構造などが特徴的な日本社会、これがフラットなグローバル世界での急激な変化に対応できない底流にあります。「強さ」を生かす、しかし「弱さ」を認識し行動する力の欠如などなど、これは私のサイトにも繰り返し出てく「底流的テーマ」といえます。これを象徴的に、しかも劇的なかたちで表わしたのが「トヨタ問題」であり、アブダビでの原子力の競り合いだったといえます。

このような講演の機会はとても貴重です。今回は、お呼びいただいただけでもうれしいです。次回もまたチャレンジの機会があるとうれしいです。

 

カナダの新プログラム

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5月3日、カナダ政府は「Global Challenge Canada」(資料1)という5年間にわたる新しいプログラムを発表しました。

これはゲイツ財団が実践している「Grand Challenge Explorations」(資料1)とも協力しながら、しかし、(主に)カナダの研究者たちが、プロジェクトに参加する途上国の貧困、健康、公衆衛生、医療などの向上に貢献しようというものです。

これは5年という時限ですが、新しい形の科学技術外交を途上国との「Win-Win」関係を構築しようというアプローチです。この成果を見ながら、さらに国際舞台での存在を高めたいという意図があります。

私も支援していますが、日本でも世界銀行との協力関係 のさらなる推進の可能性、最近での日本のアフリカ支援の再確認 、またJICA-JSTのプログラム協力などが進められることになって、うれしいことです。

多くの国の2国間協力、世界銀行のような多国間機構などと歩調を合わせて、最貧国、途上国の多様なニーズに合わせ、MDGなどへ向けて、多面的な展開をしていくことは、人間の安全保障、またMDG推進へ向けても、とてもいいことです。

さらに、多くの支援国の間の協力、情報交換などは特に大事になっていくでしょう。

まだまだ、日本が世界課題に貢献できることはたくさんあるのです。

私たち一人ひとりに何ができるか、これを考えるのはとても大事なことです。大事なことは、「日本から見る世界、そして世界からみる日本」の視点です。