パリへ

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17日の午後、Eurailで4時ちょっと前にパリ北駅に到着。蒸し暑い。

さっそくホテルで着替えて米仏商工会議所パリの会場へ。Jeff Immelt GE会長の講演会のお招きを受けていたのです。Globalizationと大企業の在り方がテーマですが、この重責を10年ですからさすがです。ちょっとご挨拶をさせていただき、Musee d’Orsayへ。ちょうど開催中のHays Collectionを案内していただきました。

ここで今回お招きを受けたのはInstitut de L’EnprepriseによるInternatonal Business Think Tank1)で、まずは17日のディナーです。フランスのPierre Moscovivi経済財務大臣の講演、そして目玉はMario Monti前イタリア首相とノーベル経済賞のPaul Krugmanの対談です。なんといってもこの2人の対話は、意見の違いはいろいろありますが、多くの示唆に富む、しかも内容に深みのあるものでした。 Krugmanさん、ちょうど数日前にintl Herald Tribuneに出ていましたし、NY Timesだと思いますが、いい意見を書いていましたし、折しもアイルランドでG8 サミットの時期でもあり、Abenomicsにも触れられました。この対談、私もいくつかtweet (twitters of first twitters of June 18th @kiyoshikurokawa)しました。何点か写真も見れます。

Montiさんは、経済学者であり、またEU のCommissionerもされ、しかも財政危機にあるイタリアを首相として政治家のいない内閣を率いたのはなかなかのことだったと思います。発言の中で「EUの会議でも、各国首脳の発言が、政治家でない視点で、実務家のやるような細かいことばかりに議論が進んでいくのは問題だ、、、」といった発言など、いいことをいくつも言われていました。

翌日18日の会議は、Musee de Arts Primitifs Branlyで、2~400人ほどの方たちでしょうか。Keynote、Panelなどの形式があり、午前にはEsko Ahoさん(1)、冷戦終結時のFinlandの首相、そしてZARAで知られるInditexの社長のPablo Islaさん、そして私とDaniel Tammetさんが午後のKeynoteでした。これらは素晴らしいものでした。主催側のTwitterでも一部フォローできます。
ちょうどパリでの恒例のAir Showの折でもあり、夜はアジアからの関係者との会食をしました。
翌朝はCDG空港へ、Washington DCへ向かいました。

ロンドンで

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15日にStockholmからLondonへ移動。以前から依頼されていた、ちょっと「秘密の会議」があるのです。先日のWest Sussexから6週間ぶりにHeathrow空港に来ました。

16日は日曜日、ホテルの向かいのHyde Parkをしばらく散歩。街のど真ん中でとても広くて、緑も多くて気持ちが安らぎます。ランチタイムにはCollar Capitalの水野さんがホテルを訪ねてくれました。

午後のお茶は大使館の四方公使ご夫妻と息子さん、そしてOxford大学院で政治学を勉強している二宮さんとゆっくり時間を過ごしました。息子さんは以前にも紹介したプログラムに触発され、いまはGeorgetown大学の学部生ですが、ちょうど夏休みでご両親のところに来たということでした。

四方さんご夫妻は奥様も外務省。もっぱらスペイン語圏が任地で、すれ違いも多かったようです。Swedenではやはりスペイン語圏のColombiaなどで12年過ごされ、今はZambia大使のLena Nordstrom1)さんにお会いしました。13日のTallbergでの国王との晩餐の時に私と隣同士になったのです。大使は一つの任地で基本的に5~6年ということでした。

久しぶりにゆっくりできた日曜日でした。

17日(月)は朝から8人ほどの方と日英関係などを中心に、ビジネスの可能性など、なかなか意義ある会議ができました。

昼からEurorailでParisへ向かいました。3時間ほどでパリ北駅に到着。朝から大雨ということもあり、とてもむし熱いパリ。すぐに着かえて夕方5時からの会へ向かいました。

Tallberg Forum 2013

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6月12日朝、成田を立ちCopenhagen経由でStockholmへ来ました。Tallberg Forum 2013のOpening sessionに出ないか、というのです。

13日午前は、StockholmにあるVattenfall1)というスウェーデン最大の国営電力会社本社で役員との会談、さらに職員向けへに福島事故調の話を聞きたいということです。もちろん喜んでお受けしました。そのあとスウェーデン最大の放送局 Sveriges Television AB (SVT)のインタビュー(※1)。インタビュアーのThomas von Heijne 氏は20年ほど前に3年ほど東京に在住、NHKで仕事をしていたそうです。

そこから友人のAnders WijkmanさんとSundaram Tagoreさん(※2)とTallbergへ、約3時間のドライブです。

夕方からパネル、その後は国王をお迎えしたレセプション、ディナーにお招きを受けました。国王とは日本で2、3度お会いしたことがありますが、こちらではだれもが国王を囲んでお話をしています。私は警護の武官ともいろいろお話をしました。ディナーは40人ほどですが、Forumの創始者Bo Eckmanさんたちと、国王Carl Gustaf 16世(今年の9月で国王になられて40年となります)のおられるテーブルの隣でしたので、国王のところに行ってしばらくお話をさせていただきました。ノーベル賞100年記念のこととか、リンネ生誕300年の時の天皇陛下のご訪問のことなどです。

1日目の開会のパネルでは、「気候変動」について話したRobert Corellさんが素晴らしかったです。2日目のランチには、Eckmanさんが私とあと2人を招いて、世界のアジェンダについて意見交換の場を設定してくれました。

「Globalization」の世界では、人間はどこへ行くのだろう、何をしたらよいのか、「見えない解」への多彩な意見の交換が出ますが、なんとなく不安があふれていて、真剣に考えれば考えるほど、「次への一歩」が見えないいら立ちがそこかしこにという感じでした。

素敵な場所、晴れたと思ったら、急に雨が降ったり、しかし、きれいなところです。厳しい自然と一緒に生活し、自然を大事にしている、そして要所に鉄道があったり、長い間の知恵が、そこかしこにこのような雰囲気を生んでいるのでしょう。

去年、Osloでの話を書きましたが、自然の環境がそれぞれの国民性にあるのですね、生きる知恵というようなものでしょう。

これが人間にとって自然なことなのでしょうね、なんとなくほっとする感情が湧いてくるのですね。

最終日の15日、Tallbergを昼に出発、ロンドンへ向かいました。

※1
ここでは私のコメントのうちで、日本で「Groupthink」を大事にすることは「致命的な弱さ」という認識、そして「Obligation to Dissent 異論を言う義務」という意識と行動、これらの欠如が、日本の「エリート」の「ひ弱さ」になっている、というコメントを取り上げてくれたのはうれしいことです。編集者の見識です。

SVTのインタビュー記事はこちら

インタビュー記事の日本語訳はこちら

※2
私の初めてのあいさつは「あのTagoreさんの?」でした。曾祖父ということでした。「やっぱりね」というところですが、私が知らなかっただけのことでしょう。素敵な方です、芸術家であり、映画でもよく知られています。「あのTagore」はアジア人として初めてのノーベル賞受賞者であり、岡倉天心は同世代でもあり、親交があったのです。岡倉は初めてインドへ行った時「アジアはひとつ」と気づきそのまま1年滞在し、その後も日本と米国を結ぶ大活躍など、この時代の日本人には、こういうスケールの大きい「エリート」が何人もいたのです。最近はちっとも見ないタイプですね、残念ながら。

栗原さんの手紙

栗原潤さんという”出る杭”を何回かご紹介しています。

時々お会いしていろいろな議論をしているのですが、彼はいつも個人での活動が基本ですし、その信頼に基本を置いた人脈は意外なところにいろいろ広がっているので、楽しいのです。

さらに本の読み方とその量の半端でないこと。最近はBernankeの「大恐慌論(邦題)」を訳していますが、これがけっこう売れているのだとか。

Harvard Kennedy Schoolからキャノングローバル戦略研究所に移ってきましたが、私もいろいろ共同での仕事もしています。

彼が毎月出している「Cambridge Gazatte」がいつも面白いのですが、最新号で私の4月の会合のスピーチのことにもちょっと触れてくれていますので、ご紹介します(PDF)。

すごい引用がいくつも出てくるのでびっくりです。

あまり「本流」でないところにすごい人材がいるのですよ。

最近の出来事

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このブログ、最近は途絶えがち。なんだか、やたらと忙しくて、5月31日の早朝にBangkokから戻り、英国大使館での朝食のあとから途絶えていました。

いずれご報告と思いますが、5月31日の午後からはHGPIとJCIEとのジョイントで、TICAD5へむけたアフリカ開発シンポジウム(5回シリーズの最終回)1)を主催。夜は翌日の朝から開催されるGHIT(Global Health Innovation Technology)理事会の理事の皆さんとの会食で横浜へ向かいました。横浜で一泊です。

GHITは、世界でも珍しい、日本でも初めての官民とGates財団とがタッグを組んだ5年企画。これからのかじ取りが大変そうです。

翌日は朝からGHITの理事会、続いて評議員会、記者会見と続いて、一瞬、東京へ。石倉洋子さんとの「Global Agenda Seminar 2013」の始まりにお話しをしに東京へ戻り、またすぐに横浜へとんぼ返り。夕方からHideyo Noguchi Africa Prize授賞式へ。まずは受賞のお二人、Dr Peter PiotDr Alex Cortinhoをお迎えし、天皇皇后陛下へ受賞者のご紹介、夜は表彰式と晩餐会に追われて、夜遅くに帰宅しました。

これが5月31日のBangkokから翌日6月1日の2日間の出来事のあらましです。やれやれ、いくつかの大役を果たしました。

6月2日は、10年という間に、世界に通用する本物の大学生を育ててきた、今や最も評価が高いとも言われる国際教養大学中嶋嶺雄先生12)のお別れの会へ。素晴らしい学者であり、本物の教育者、本当に、本当に惜しい方をなくしました。先生が亡くなられたのは本当に急なことでした。合掌。

東大のPresident Council in Bangkok

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NorwayのKavli関係の行事が終わると、28日夜の羽田を出発し、Bangkokへ向かいました。東大のPresident Councilの開催です。ホストはPresident Councilのメンバーの一人であるタイの王女様、Royal Highness Chulabhornのお招きによるものです。私は今年の東大の入学式にもお招きを受けていますので、お礼の気持ちもあり出席しました。日本からは浜田総長、江川理事他の東大関係者、Council memberでは吉野Harvard名誉教授(1960年代の後半にはUCLAでも教鞭をとられていました)」、横山さんなど、またインドのMunjalさん、FinlandのRaivio博士、Hassan Jamilさん、Rita Colwellさんです。Colwellさんとは今年3回目の出会いです。

Chulabhorn Research Institute、それに隣接するChulabhorn Cancer Hospitalを訪問しました。施設も充実していて、活発な研究が行われています。地元の海の生物や植物などからの特にがんに効くような化合物も探索などが行われています。ある研究室の主任は高校から渡米、Johns Hopkinsで学部教育を受け、さらにPhDも取得したという若手の素晴らしい研究者。楽しくなります。どんどん成果のあがることを期待したいです。

Cancer hospitalも比較的新しく、100床、がんに特化した病院です。ロビーには造花の桜の木が数本飾ってありました。ここは新しいので、診療のほかに「がん標本の採取、分析」などのセンターになっていく方針も持っているようです。王女様によると、最近は予算が厳しいので、なかなか大変ですよ、ということでした。

夜は、王女様とのディナー。翌日はPresident Council、東大のいろいろな課題、世界の動きなどのほかに、清野所長による粘膜免疫をお米に抗原をいれて誘発するという「米ワクチン」、医科学研究所の研究の発表がありました。ワクチンに冷蔵庫などを必要としない、というコンセプトのなかなか面白い研究です。米国で20年ほどキャリアを積んでこられているだけにプレゼンもなかなかうまいものでした。

インドのHero Groupを率いるMunjalさんはお父様にもお会いしたことがありますが(現在90歳でお元気とのこと)、長い間教育の支援をしてこられ、今度Munjal Universityを構築中という壮大な計画を進めています。新しい世界の教育について意欲的に取り組んでいくでしょう。

夜の便で帰国の途へ、早朝0545に羽田に到着。一度帰宅してシャワーを浴び、0720からの英国大使館での英国 エネルギー・気候変動担当 Edward Davey大臣(このように行政府を時期によって変えるところがすごい、そしてうらやましいです)との朝食に出席しました。

先日のWest Sussexでもそうでしたが、英国の政治家は、政治家としてなかなか優れた方が多いと思いました。

Kavli Prize Symposium

Norwayと日本の科学技術協定10周年を記念して、「Kavli Prize Symposium」12)とういう講演会が5月27日、本郷の東京大学で開催されました。

午前のセッションは2008年のKavli賞Nanoscience分野受賞の飯島澄男先生、さらにKavli Institute for Systems Neuroscience of Norwegian University of Science and TechnologyのProf Menno Witter、そしてKalvi Institute for the Physics and Mathematics of the Universe, The University of TokyoのProf Hitoshi Murayamaです。

私は遅れて参加し、最後の村山さんの相変わらずexcitingな話の途中でした。彼は本当に話がうまいですし、科学に対する愛情にあふれた講演です。

午後は、Norwayの科学技術担当副大臣のEagnhild Setsaasさん、吉川弘之先生の’Sustainability in Science’ (ちょっと難しいタイトルでした)、私の’Global Health’、Prof Ole Petter Ottersen(Rector of University of Oslo)のプレゼンがあり、その後、私たち3人の他に、Univ Bergen、Univ Tromso、Univ Tokyoから3人がさらに参加し、6人でのパネルをしました。

活発な議論がたくさん出て楽しい時間となりました。夕方からNorway大使館でのレセプション、参加の皆さんご機嫌でした。

私は、前夜のNorway大使館での歓迎ディナーにもお招きをいただきました。「Science、Philosophy、Politics」というテーマで、皆さんを刺激するスピーチをするようにと、大使のご命令がありました。

去年からのNorwayとKavliと日本との関係12)でお役にたてるのはうれしいです。

米国内科学会(ACP)日本支部の年次総会:「グローバル人材」を育てる

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去年に続いて京都大学の100周年記念時計台を会場にして、京都大学の福原俊一教授の主宰で米国内科学会 (American College of Physicians; ACP)12)の日本支部 (Japan Chapter)の学術総会が開催されました。

臨床教育、症例検討、臨床研究の在り方など、福原先生の思い切った企画と小林支部長の強い支援で、初めての2日間のイベント。多くの医学生や若い医師が参加しています。講演者は臨床現場の教育にとても熱心な方が多く、米国で臨床研修の経験者が何人も登壇していることが、その背景にあるのでしょう。参加の方は600名弱ということです。うれしいですね。

第1日目、どの会場も満員、みなさんの熱気であふれていました。特に若い方たちの皆さんが、素晴らしい臨床の教育、研修の機会に飢えているのかもしれません。レセプションでももっぱらそれぞれのセッションの話題で盛り上がっていました。プログラムの全部に参加することはできませんでしたが、Drs 徳田、須藤、高杉、岸本、柴垣、長浜さんなど、大いに盛り上がっていました。

2011年には東北大震災の直後であり、福島原発の事故もあって参加できなかった当時ACP会長のVirginia Hoodさん(University of Vermont、私と同じ腎臓が専門、その年の秋には台北でご一緒しました)、そしてMitchell Feldman (Chief Editor, J of General Internal Medicine, Univ Calif San Francisco)も参加、セッションも英語、日本語のものが混在しています。多分、予算のことなどもあり、同時通訳はなかったように思います。

第1日目の最後はDrs Feldman (UCSF)、Ishiyama (St Louis)、福原教授のみなさんから素晴らしい講演があり、次いで感染症対策など広い分野で大活躍されていて、若くして亡くなられた沖縄中部病院の「遠藤和郎先生1)を偲ぶ」セッション、そして私の‘100 Top Global Leaders 2012’(Foreign Policy)、AAASの受賞のSpecial Session、そしてとても活発なレセプションで第1日は終わりました。

グローバル化していく世界で十分に評価されるような内科医を育成したいという期待があって10年前にようやく設立にこぎつけたACP日本支部。南北米国大陸諸国以外で初めてできたというACP支部、これが日本支部だったのです。

どの分野でもそうですが、グローバル時代へ向かって、既存の日本の組織を変えることは、その歴史、構成員の背景を考えても、なかなか無理な話なのです。このような、違った、しかし平行した選択肢を提示することは、将来を担うグローバル人材育成を育成する一つの方策と思います。

今回、ACP日本支部での若者たちの熱気を感じて、設立10年、ようやくこの活動もこれからだな、さらに伸びてくれるといいのだが、、、と祈るような気持ちになりました。人材の育成はとても時間のかかるのです。

第2日は、所要があるため、後ろ髪をひかれる思いで失礼しました。

TEDxTokyo 2013

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5年目に入るのですが恒例のTEDxTokyoが渋谷の「ヒカリエ」で開催されました。私はこれにはじめからかかわっていますが、毎年TEDの注目度が上がり、多くの若者のボランティア、新しいスポンサーも加わり、充実した一日となりました。

毎年のことですが、Patrickの軽快な司会で楽しく進行するTEDxTokyoは、本当に楽しい一日です。

素晴らしい方たちのスピーチ、パフォーマンスのあるとても素晴らしいプログラム、それぞれがウェブで見ることができます。全く個人的な感想ですが、私の長い友人でもあり、その行動力からもいつも尊敬している建築家の坂茂(バンシゲル)さん(123)の話は、素晴らしい感動を皆さんに与えたと思います。それぞれの方たちの人生の生き方の「ものがたり」は、特に感動を呼ぶのだと思います。

Long Beachで開催されるTEDでもそうですが、スピーチの終わりの聴衆の拍手、特に「Standing Ovation」は、それぞれのスピーチへの反応としての一つの見方でしょう。

夕方からあいにくの雨。TEDがおわって、ここは失礼して順天堂大学の冨野教授が会長として主宰する日本腎臓学会のレセプションへご挨拶に。1997年、Sydneyでの素晴らしい国際腎臓学会で事務局長として大活躍したDavid Harrisにも久しぶりに会いました。久しぶりの、私の本職だった分野の昔の仲間たちはいいものです。

 

Wiston House, West Sussex

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St. Gallenを午後に出発、Heathrowに到着。そこから緑が両側に広がる道をひたすら南へ90分、West Sussexに来ました。

UK-Japan 21st Century GroupというNakasone-Thatcher両国首相によって発足した会議の30th Annual Conferenceです。私は一日遅れて参加です。議長はLord Howardと塩崎恭久さんの両議員です。

会議の場所はいかにも英国風のWiston House、第1日目の夕食に間に合ってほっとしました。

翌日の第2日、5月4日は、まず英国外務省の主任科学顧問のRobin Grimesと私で始まる「4. Climate Change and Energy Policy」、参加者から活発な意見が出ます。これはとても楽しいですね。

この日のテーマはそのほかに「5. Geopolitical and Security Challenges in East Asia and the Middle East」、「6. The UK and Japan; Future Prospects for Trade and Investment」、「7. Corporate Governance and 21st Century Capitalism; Common Concerns」がありました。しかし皆さんの議論、意見の多様性と広さと深さは大いに楽しめました。

晩餐は近くのAmberley Castleへ移動して、開催されました。Wiston Houseといい、Amberley Castleといい、古い建築物は格別です。石でできているし、地震が少ないから1000年ももっているのでしょう。

第3日は午前で終了。テーマは「8. International Development and Cooperation」、「9. The UK and Japan, Progress in Developing UK-Japan Bilateral Cooperation and Prospects for the Future」というものでした。

初日のテーマは「1. Latest Developments in Japan; The Political Situation and Economic Prospects」、「2. Latest Developments in the UK; The Political Situation and Economic Prospects」、「3. Retrenchment or Stagnation: Lessons from Japan’s ‘Lost Decades’」というものでした。

この2、3年の世界のテーマは、ダボス、St. Gallenなどでも、先進各国のPolitical Situation and Economic Stagnationです。何しろ世界の様相が様変わりしているのですから。

しかし、英国の政治家をはじめとする方たちはそれぞれが論客であり、ものの見方、考え方の大きさは歴史の深さもありますが、私としてはさすがと感じ、学ぶことが多かったと思います。

英国と日本は大陸に沿った、海に囲まれた島国、資源が少ないという共通性がある一方で、それぞれの「強さと弱さ」がきわめて補完的だと思います。グローバル世界の中でもなかなか良い関係になれると思うのですが、どう思いますか?

夕方にはHeathrowへ、帰国の途に就きます。St. Gallen、West Sussexとそれぞれ2泊の滞在でした。