福島原子力事故から見えてしまった今までの日本社会、責任逃れする「責任ある立場」の大人たち、そして事故から学び、自分のこととして行動する若者たち。
河北新報の掲載記事を紹介します。
1:「<話そう原発>「なぜ」生徒ら問う」 国会事故調報告書を読んで(上)
2:「<話そう原発> 自主性を引き出す」 国会事故調報告書を読んで(下)
福島原子力事故から見えてしまった今までの日本社会、責任逃れする「責任ある立場」の大人たち、そして事故から学び、自分のこととして行動する若者たち。
河北新報の掲載記事を紹介します。
1:「<話そう原発>「なぜ」生徒ら問う」 国会事故調報告書を読んで(上)
2:「<話そう原発> 自主性を引き出す」 国会事故調報告書を読んで(下)
2週間にわたる北米、カナダの講演の旅を終えて帰国、東京でも活動が待っています。
まずは塩崎厚生労働大臣をお迎えして、医療政策機構の朝食会です。塩崎大臣とは、当機構の小野崎理事がアドバイザーとしてお手伝いしていますし、G8の世界認知症委員会(World Demencia Council、WDC)などでもご協力をいただいているところです。新しいプロセスで出来てきた「日本の医療2035」の話など、いろいろの話題があり、会員の方たちからの活発な意見が出ました。私は最後のあいさつをするのですが、何しろ風邪で声が出ないので、一言だけにしました。
アジアイノベーションフォーラムは、元ソニーの出井伸之さんが2007年に福岡から始めた活動ですが、そのころからお手伝いしています。今年は虎ノ門ヒルズで開催。私は遅れて参加しましたが、ヤフーの安宅和人さんのビッグデータのプレゼンには間に合いました。彼の話の内容は最近の日本版「ハーバードビジネスレビュー」に出ています、一読をお勧めします。
私は最後のパネル(パート4)に参加しましたが、出井さん、富山和彦さんが、いつもながらの激しい意見を次々と出していました。私も激しい意見を言いましたが、後で、友人の英国人から以下のようなメールをもらました。うれしかったです。
‘Dear Kurokawa-san, This is just a quick note to say that I much enjoyed attending yesterday’s forum; it was interesting (and – if I may say so – encouraging) to have such a consistent message from you and others in support of ‘getting out there to see the world’, but also making the most of a huge available talent pool at hand already.’
世界はどんどん、しかも急速に変わっているのです。
「Holy Mother in Nagasaki」
https://www.google.co.jp/search?q=holy+mother+in+nagasaki&rlz=1C1CAFB_enJP633JP633&espv=2&biw=1440&bih=799&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=0CCYQsARqFQoTCO-0noyn-MgCFeMcpgod1McGxw&dpr=1#imgrc=A-oWpQ8RAuYZuM%3A
Pugwash 会議が、戦後70年の今年、初めて長崎で開催されました。私もパネルで話しをする機会をいただきました。
Pugwash 会議は Einstein などの科学者が、原爆による広島・長崎での悲惨な有様から、”核のない世界を”という趣旨で、1955年の有名な「Russel- Einstein Manifesto」 から始まった、核兵器をはじめとする大量殺戮兵器の廃絶に向けた「科学者の良心」とも言われる自発的な会議です。 この宣言にサインをした11人の科学者、そのうちの一人が湯川先生、10人がノーベル賞受賞者です。
第一回の会議は1957年、Pugwash, Nova Scotia, Canada で開催されました。
戦後50年の1995年、原爆被爆国の日本ではじめて、そして60年の2005年には広島で開催されています。そして戦後70年の今年、長崎で開催されたのです。この1995年にはこの Pugwash 会議と Sir Joseph Rotblat がノーベル平和賞を受賞しています。
私は3日目の11月3日に長崎へ、2年前にもうかがった長崎大学医学部が会場です。パネル「Risk of Civil Use of Nuclear Energy」は、私と Princeton の Frank von Hippel のプレゼン、旧知の CSIS の Ms Sharon Squassoni とインドの Prof Ramamurti Rajaraman のコメントという構成でした。
私のプレゼンは20分、テンポは速いのですが、その後二日の間に多くの方たちから好評をいただきました。日本のメディアの英語版(1)でも早速取り上げてくれました。これは良かったです。
その後、長崎出身で、ノーベル賞受賞者の下村さん(1)から被爆者であるからこその感動的な話がありました。そのうち、これも紹介できると思います。
夜は特別に、会場のステージで、私も良く知っている日本を代表する免疫学者で、文筆家でもあり、著書も多く、創作「能」など幅広い活動をされた多田富雄さん(2010年、享年76歳で没、残念です)の能の一つ、「長崎の聖母」(Holy Mother in Nagaskai)(1)が演じられました。グレゴリオ歌は地元の名門「純心女子高校音楽部」。ほんとうに感動的な時間でした。
夜は Glaver 邸(1)でのレセプッション。河野洋平元衆議院議長からご挨拶をいただきました。
翌日、もう一日参加。会場は伊王島のホテル。午後の講演では MIT の PhD でもある、イランの原発の専門家で外務大臣も勤めた Dr Ali Akbal Salehi の「Twelve Years of the Iranian Nuclear Controversy and Negotiations: Lesson Learned」がなかなかのもので、多くのするどい質問が出ましたが、丁寧に答えられていました。さすが外交官でもあり、感心しました。
長崎は快晴でしたが、外を尋ねる時間がなく残念。しかし、なかなか充実した時間でもありました。
ところで、今年も二人の日本人がノーベル賞を受賞しました。広島、長崎、Pugwash、ノーベル受賞者とその意義、湯川博士の受賞のメッセージ、ノーベル平和賞などなど、ノーベル賞にはそれなりの大きな社会的、世界的なメッセージが明示的に込められていると思います。興味のある人は、例えば伊東乾さんの「日本にノーベル賞が来る理由」を読むのもいいですよ。
今回の Pugwash 会議も原爆、広島、長崎、湯川さんπ中間子の発見、核の時代の冷戦などなど、深い思考的メッセージがあると思います。
今年もお二人の日本人がノーベル賞を受賞しました。うれしいことです。
大村先生のご業績については、私も先生のことを良く知っており、とてもうれしく思いました。共同受賞のCampbellさん、さらに中国のマラリア特効薬の同定での受賞も、タイムリーで、いい選択です。この三人の受賞は、世界的な大問題への大きな貢献ということでしょう。
ノーベル賞発表の夜、私は京都にいたのですが、電話でインタビューを受けました。一つは朝日新聞で、山中伸弥さん、福岡伸一さんとの鼎談でした(1)。
もう一つは、共同通信の取材で、京都新聞にも掲載されたので、両方とも翌日の朝刊で見ることができました。
ノーベル賞発表の夜、大村先生に何度かお電話を試みましたが、もちろん「お話中」。翌日、お昼ごろ電話が通じて、短い時間でしたが、お祝いと、ちょっと楽しい会話を持つことができました。
夜には、今度は梶田先生。ニュートリノです。すばらしいですね。これは梶田先生もおっしゃるように、恩師の小柴先生、さらに戸塚先生との研究ですが、本当に残念なことに戸塚先生は早くお亡くなりなりました。 戸塚先生は、本当にすばらしい方で、十数年も前のことですが、私も一度、ワシントンに一緒に講演に行ったことがあります。
とにかくうれしい受賞でした。 私のノーベル賞に対するコメントも、このサイトで「サーチ」してください。最近ではこちらの記事で紹介している「応用物理の巻頭言」などがあります。失礼な部分もあるかもしれませんが、気を悪くしないでくださいね。
私は、若者たちへのメッセージを送っているつもりですので。
世界最大の内科学会である米国内科学会-American College of Physicians(ACP)-(1)については、このブログでも何度か紹介しています。「ACP」でサイト内検索してみてください。
この日本支部-Japan Chapter-は、2003年に設立され、この学会の100年の歴史の中で、初めてアメリカ大陸の外にできた支部なのです。この日本支部の設立などについて、歴代の支部長である、わたし、小林さん、上野さんの三人の鼎談が、若手の医師向けの新聞、「週刊医学界新聞」に掲載されました。
グローバル化がすすむ中で、日本の内科医師の育成についての私たちの思いを受け取っていただけるとうれしいです。
ACP会員に興味のある内科医、研修医、医学生はACP日本支部のサイトの「ACP入会方法」をご覧ください。お待ちしています。
この一年余り、2013年の英国によるG8認知症サミット以来、高齢化社会の大問題のひとつ、認知症問題(1、2、3)にかかわってきました。英国政府の World Dementia Council (WDC) の委員の一人なのです。ですから、わたしは認知症の専門家ではありませんが、それなりの取材を受けることがあります。
トロントスターというカナダの有力紙のジェニファー・ヤン記者から取材依頼のメールがきました。何人かの取材対象として適切な方たちを紹介しながら、わたしも取材を受けました。彼女にとって認知症の取材のひとつです。わたしの場合は、6月のハーグでの認知症会議に随行してくれた、厚生労働省の新美医師もお呼びしました。
医療関係者、研究者などは言うまでもないのですが、去年の11月に日本で開催された世界認知症サミットでも話しをされた、ご自身が認知症という朝日新聞の山本朋史さんも取材するよう紹介しました。山本さんは、認知症についての週刊朝日のシリーズや、ご自分でも認知症に関する著書を著しています。
週刊朝日の8月7日号、山本さんの「ボケてたまるか」を見ると、なんとわたしからの紹介でヤンさんからもらったメールの話で記事がはじまっているではありませんか。
「カナダの新聞社からの取材、女性記者の質問にたじろぐ」
カナダの新聞社の女性記者から取材依頼のメールが届いた。認知症早期治療のことを聞きたいとのことだった。その数日後には台湾から『ボケてたまるか!』を翻訳出版したいというオファーまできた。外国語がまるでできないぼくは慌てた。
(本誌・山本朋史)カナダのトロント・スター紙のジェニファー・ヤン記者からメールをもらったのは5月中旬。福島第一原発事故の国会事故調査委員会の委員長だった黒川清・東大医学部名誉教授の紹介で、という。
週刊朝日 2015年8月7日発行 34ページ 「ボケてたまるか!」第2弾 本誌記者63歳:4
(認知症早期治療 実体験ルポ)より
山本さんのなんとなく切ない英語で苦労する、プロの書き手の「取材される記事」はなかなか良かったです。
こんなときにお役に立つと、なんとなくうれしくなります。
下記2つの記事を Articles に追加しました。
巻頭言「グローバル世界の大変化:イノベーションとは何か、国家とは何か」
(研究・技術計画学会 学会誌「研究 技術 計画」 pp2-3, Vol.30, No.1, 2015)
対談「100年の伝統を礎に新世紀へ-成蹊中学校・高等学校のグローバル人材育成」
『「世界で生きる力」育てる』
(日本経済新聞社 2015年7月22日朝刊 10面)
1月22日にホテルニューオータニにて開催された、経産省・Connect!主催「新事業創造カンファレンス & Connect!」・「日本ベンチャー大賞表彰式」の様子が記事になりました。
https://www.techinasia.com/japan-cvc-startup-ecosystem/
https://www.techinasia.com/prime-minister-abe-favorite-startup/
→English
例年のダボス会議がいよいよ明日から始まります。私は今年も参加しないのですが、Japan Timesで応援のメッセージ(PDF)を送りました。
その他の方の記事はこちら。
今年もジャパンナイトは賑わうことでしょうが、明日にはどこで何が起こるかわからない、極めて脆弱な世界のありようが、大きなテーマになるでしょう。