ニュースリリース

このブログでも何度か紹介している朝河貫一先生123)について、3人の福島出身の方々が「100年前からの警告-福島原発事故と朝河寛一-」という書籍を花伝社から出版されました。

私もこの本のオビを書かせていただいたのですが、2014年5月21日の福島民報に紹介記事が掲載されましたので、皆さんにお知らせします。

いまこそ是非、皆さんに手に取って読んでいただきたい1冊です。

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ニュースリリース

5月27日に国会事故調査委員会調査統括の宇田さんと一緒に福島県二本松市を訪問し、新野市長と面談した記事が福島民友に掲載されました。

また、宇田さんの著書「なぜ、『異論』の出ない組織は間違うのか」について、福島民友に紹介記事が掲載されました。

※書籍紹介が以下に掲載されました。

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「異論」を言うこと、言わせること

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“日本の憲政史上初めて”として立法府に設立された国会事故調(2011.12.08 – 2012.07.05)ですが、報告書を国会両院議長に提出後の状況を見ていると、世界では高い評価の一方で、日本では「不都合な真実」とでもいうか、ほぼ「無視」の状況です。

一方で若者たちの自発的な活動もあることは、最近のこのブログでもコメントしています。

この国会事故調の「調査統轄」を引き受けてくれた宇田左近さんの著、「なぜ「異論」の出ない組織は間違うか」1)が出版されました。

その本の最後に、「解説」として、日本の組織、統治などの課題について20ページほど書かせてもらいました。

この本は国会事故調の話ではなくて、日本の組織運営の課題に共通する問題点、集団思考「グループシンク:Groupthink」、責任の在り方「アカウンタビリティ:Accountability」などが、いかに大事な要素なのかを解説している著書です。

皆さんにも参考になることも多いと思いますので、読んでいただけるとうれしいです。

「無鉄砲娘」の大活躍、「避難弱者」を上梓

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20130908-1

福島の原発事故から30ヵ月、国会事故調の報告書が国会に提出されて14ヵ月の時が過ぎました。日本は、世界は、どんなことになっていくのでしょう。

2020年のオリンピック、東京に決まりましたね。良かった。-これを一度提出してから決まったので、加えました-

この「憲政史上初」の国会事故調に参加して、大きく、仕事・キャリアのありさまを変えた人たちもいます。 国会議員になった椎名つよしくん。「わかりやすいプロジェクト 国会事故調」を立ち上げた石橋哲さんなどなどです。

相川祐理奈さんもそのような一人です。彼女は大手新聞社に就職して2年、福島原発事故の調査に参加していたようですが、国会事故調に参加したいといってきたのです。この8月30日、彼女が独自に続けた調査をもとに書いた本、「避難弱者: あの日、福島原発間近の老人ホームで何が起きたのか?」が上梓されました。

私も、最後に「本書の刊行に寄せて」を書きました、とても感動したので。その一部を紹介させてもらいます。

まずはカバーの折り返しに引用されている部分ですが、

「現場感にあふれて入念なインタビューから、いろいろな事例があぶりだされてくる。多くの人たちの深い悩みと選択、もてあそばれる弱者たち、その人たちを支援する人たちの苦悩は計り知れない。ここかしこに1人ひとりの現場の人たちの生き様があぶりだされてくる。苦悩がある、多くの感動がある、そして多くの悲劇がある。
相川さんの一貫した現場からの取材によるこの報告から、何を学ぶのか。このような現実にどう対応してゆけばよいのか。これは私たち1人ひとりに突き付けられた課題である。」

そして、相川さんについて、

「国会事故調が終わった後、せっかく就職した新聞社も辞めて参加した彼女に、「本当にごくろうさま、これからどうするの?」と聞くと、なんと「私はこの調査を自分で続けます、あの人たちのことをもっと調べて記録しないと」というのだ。無鉄砲といわれようが、この様な決断をする若者がいるのだ。私たちは、相川さんが私たちのチームに参加するときの決断にも驚いたが、終わってからの決断にもさらに驚き、何か言い知れない感動に包み込まれた。
そして、相川さんの1人の戦いが始まる。協力、支援してくれる人たちも出てくる。この「無鉄砲娘」の調査の記録が、この本だ。-中略-。うれしい、ごくろう様、心からほめてあげたい。それがこの本なのである。」

皆さんも、本屋さんで見たら手に取って、よさそうだったらお買い上げください。勿論、アマゾンでもね。

前回、紹介した国会事故調をヴィジュアルにした素晴らしいビデオ1)も、若者たちの自発的な作品だ。

こういう独立精神あふれる若者たちがいるのだ、皆さん何か明るい気持ちになりませんか?

国会事故調が自由報道協会「知る権利賞」を受賞

福島原発事故は世界に大きな問題を投げかけた大事故でした。世界の各メディアも特に事故から始めの数週間は大きく報道しました。そして、国内外の報道の在り方については、いわゆるソーシャルメディアなどを介して、いろいろ違いのあったことはかなり知られてきたように思います。その一部には、日本の大手メディアと記者クラブの存在が関与していることも従来から知られていました。福島原発事故をめぐってメディアの在り方もいろいろな検証もされ、いくつかの本(例えば、牧野洋著「官報複合体」上杉隆・烏賀陽弘道著「報道災害[原発編]」Martin Fackler著「「本当のこと」を伝えない日本の新聞」など)も出版されています。

この問題意識を新しいメディアなどを通じて活発に発信し、活動するジャーナリストも目立ちました。そのような活動を通して結成された自由報道協会という団体があります。主として「記者クラブ」制度に属しないジャーナリストたちによる団体です。

国会の中には、行政府である官邸や各省庁にあるような記者クラブはないらしいのですが、国会事故調は委員会を公開とし、ウェブでも多くの方に見ていただけるようにし、委員会後の記者会見も公開しました。しかも第1回の委員会を除き、英語の同時通訳付きです。

ちょっと古い話になりますが、この自由報道協会が、私たちの国会事故調に第2回自由報道協会賞 「知る権利賞」という賞に選んでくれました。受賞の日に私はダボスに行っていましたので失礼し、大島委員、宇田さん他の方に出席していただき、私の挨拶(PDF)代読(0:49:40~1:02:10のところ)していただきました。

いい意味で国会事故調チームの活動が認められるのはうれしいです。

民主制度を機能させるのには、その「カタチ」ばかりでなく、政府も、メディアも、国民一人ひとりにも恒常的な努力が必要なのです。

 

国会事故調報告書が一般書店で発売開始

すでにお知らせしたように、福島原発の事故から丁度1年6ヵ月の9月11日に、私たちの国会事故調報告書が徳間書店から発売されました。税込で1,680円です。

お近くの書店でもお求めになれるのではないかと思いますが、そうでない時にはアマゾンでもお求めになれます。

皆さんに広く読んでいただき、いろいろご批判もいただきながら、みなさん一人ひとりが、自分たちの選ぶ国会議員に、報告書の「7つの提言」の実現へ協力するつもりなのか、この点を問いかけましょう。

次の選挙でも、この点を問いかけ誰に投票するのか、自分でしっかり考えて行動しましょう。

この行動が、皆さん国民が選ぶ国会議員が、立法府で活躍する大事な仕事の一つだと思います。

そうすることで、政府を、役所を、国民の皆さんがチェックできるのです。

 

国会事故調 -4: 報告書が一般書店で発売へ

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私達の国会事故調の報告書は、国会で衆参両院議長に提出とともに、ウェブ上に掲載されました。

しかし、その内容の量が大きいので、多くの方達が読むのに不便であり、この内容を広く知っていただくのは難しいと感じています。

しかし、朗報です。

国会事故調査委員会報告書が徳間書店から出版されることになりました。

事故が起こってから1年半の来週9月11日に多くの書店で買い求めることができます。またAmazonからも注文できます。税込で1680円です。参考資料、委員会議事録はCD-ROMで付けてあります。

ぜひ皆さんも、この報告書に目を通し、事実に立脚する内容、そこからの「立法府への7つ提言」として、これらを生かすことへの行動を考えていただけると嬉しいです。

また一歩前進です。

 

国会事故調 -3: 二本松へ

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28日は福島二本松にきました。ここは浪江町の方々と町役場も引っ越してきていて、国会事故調でもタウンミーテイングを開催したところです。

ここへの訪問は特別な理由があるのです。それは国会事故調の報告書の「はじめに」 (p. 5, 6)で、私が二本松出身の歴史学者、米国エール大学教授(米国で教授職に就いた初めての日本人)である朝河貫一の著になる「日本の禍機」を紹介したことです。これに対していくつかの反応があり、その一人が私の友人でもある二本松出身のセブン銀行の安斎会長で、この講演会となったのです。

国会事故調の調査統括の宇田さんのお家も二本松藩の武家です。二本松は戊辰戦争でひどい目にあっているのです。

少々早めに二本松へ、安斎さん、宇田さん、事故調広報担当の森さんと二本松市長にご挨拶。三保市長からいろいろお話を伺い、意見交換。そのあと安斎さんの生家のあたり、二本松城址、高村智恵子の生家、朝河貫一の生家の跡などを訪ねました。

夜7時から市民会館(ここで国会事故調のタウンミーテイングの一つを開催しました)で私と宇田さんとの講演会を開催して頂きました。バスでもこられた方々も多く(道が混むだろうと、あらかじめ市の方で多くのバスを手配してくださったようです)1200人の会場は立ち見の方もいるほどいっぱい、会場に入れない方には別の部屋でテレビで見ていただいたそうです。三保市長と安斎会長のご挨拶が10分、そこから私と宇田さんの話が始まりました。皆さんとても熱心に聞いてくださり、たくさんの質問もあり、予定の時間を超えて2時間弱の熱い講演会となりました。

夜は、近くの岳(だけ)温泉のあづま館へ。ここは宇田さんのご親戚ということで、講演会のことと二本松とみんなの不思議な縁とでも、さらに話が盛り上がり、充実した一日でした。

翌日に知ったことですが、この講演会はネットで見れるのです。サイトはここです。

こんなにも開かれた時代なのです。

 

国会の福島原発事故調査委員会 -2

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元旦にこのサイトでお知らせしたように、去年12月8日に発令された「国会の福島原発事故調査委員会」(動画はこちら)。この8日には国会で衆参両院長からの辞令交付、さらに国会内で、この委員会の10人の委員の発言と、さらに各政党を代表する議員によるこの委員会への思いを述べるセッションがありました。

これらは国会内からライブで放映されました。当日の全委員の発言、及び国会議員からの申し入れの発言の動画は「衆議院TV」でご覧いただけるのです。私の発言は、委員の先頭としてと、また各党の代表のこの委員会への「申し入れ」の後、一番最後です。この日、12月8日は日本帝国海軍による真珠湾攻撃に始まる第2次世界大戦へ日本参戦の70周年の日でした。日本の大悲劇の始まりでした。この偶然の日の国会ですから、これと関連づけて福島原発事故についてちょっと触れました。

また、この委員会の立ち上げの中心人物、官房長官も務めた自民党の塩崎恭久議員は、何回かこの件についてblogで書いておられますし、12月の半ばにはその記録「「国会原発事故調査委員会」立法府からの挑戦状」を出版されました。

しかし、大変な1年の初めです。

 

Steve Jobs特集と伝記出版

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 Bloomberg Newsweek TIME

Steve Jobs氏が亡くなって2週間が過ぎました。米国でNewsweek, Times, Bloombergなどの有数なWeekly magazineが彼の追悼特集を出したことは、20世紀後半でもJobs氏がそれだけ極めて傑出した人だったということでしょう。

特にNewsweekとBloombergは他の記事のない、全部がSteve Jobsのみの特別扱い、しかも広告もないのです。これはすごい扱いです。それだけ私達の社会を大きく変えた偉大な天才Artistという扱いでの追悼特集です。

Timesの頃からJobsとのお付き合いのあるWalter Isaacsonが、Timesの特集で付き合いのいきさつも書いていますが、彼の書く「Steve Jobs」の伝記が10月24日に出版されます。早速読んでみたい本、皆さんも本棚に入れておきたい一冊です。

Steve Jobsほど、私達の日常生活を、子供から大人まで、見える、触る、楽しむなど、色々な形で変えた人はいないでしょう。しかも、多くのファンのココロを掴まえて離さない、楽しい、うきうきした気持ちにさせながら、、。

Steve Jobs の生涯を短時間で、全体をまとめて想うにはこのビデオはいいよ。