国会事故調 -10: Harvard Club of Japanで講演

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Harvard Club of Japanから国会事故調についての講演に招かれました。60人ほどの方がこられ、70~80%程度が日本の方という印象でしょうか。日本の方は多くが大学院での留学した方たちですが、何人かカレッジ(学部)で勉強された方もいました。

びっくりしたことに、Mike Yoshino Business School名誉教授も参加され、私について素晴らしい紹介をしてくださいました。うれしい「サプライズ」でした。Yoshino先生とは5、6年前から東京大学President Councilでご一緒しており、その海外での会議でNew York、Genevaなど何度かご一緒しています。

私の講演の後の質疑も活発で、良い時間を過ごせました。終わってからも、何人もからさらに質問、提案がありました。

盛り上がりが続いていましたので、終わってから、吉野先生と国会事故調の“Jikocho’s Angels”(Charlie’s Angelsのもじりですが、、、)のお2人を加えた4人でチョット一杯の楽しい時間を過ごしました。

翌日から、参加の方たちから以下のようなメールを、間接(1)、直接(2~4)、、いただきました。

1) Thank you for arranging the presentation and introducing me to Kurokawa sensei.  It was a great chance to hear his anecdotes and get a sense of his mission and perception of the issues.  I was impressed with his compassion, integrity and sense of hope that things can change in Japan for the benefit of not the few but for the many.  I hope he can continue, despite his age, to speak out and energize Japanese to get more involved in their affairs of the country. 

2) Your presentation was titled Independent Commission on Fukushima, but its message was more broad.  I believe you have some important transformational ideas as well as a healthy appreciation for the need to change.  I hope the recommendation for an annual (3/11) event to measure progress will both cause action and help keep public engaged and knowledgeable.

3) I wish to take this opportunity for your most stimulating and thoughtful provoking presentation yesterday evening.  Although I have read what is already available on the analysis and recommendations your commission has made, it is quite a different matter to directly hear your thoughts, commitment and above all your passion to the work of the Commission.  It is indeed one of the blackest chapter in the history of Japan, but your presentation has clearly pointed out the opportunity to seize on the accident to change Japan.

Throughout the discussion period after your presentation, I have heard numerous comments from the audience that they found your presentation the best they have heard or read on this Fukushima accident.

I am also very encouraged that not only do you have further plans to publish your results in English but, you are going around the world to share your report to the interested and concerned audience.

4) I apologize for the lateness of this e-mail, but I just wanted to thank you and your team again for last week’s event.

Your insightful comments, presentation of the thinking and process that went into this report, and your far-reaching conclusions gave us all much to think about.

Having lived in Japan for much of the lost decade(s), I have heard the call “for change” many times from different quarters.  I personally think it is up to all of us who live and work here to do what we can in our own ways to build the foundations and environment for a new era in the society and history of Japan. Promoting connected-ness between individuals of like minds both domestically and overseas, sharing of information and an awareness and curiosity about new ideas and ways of doing things, and a spirit encouraging challenges to the status quo by those who have new ideas and new outlooks ? these are the traits that I think will help to bring renewed vigor and power to the people, society, and culture of Japan.

国会事故調を進める意義を共有する、広げることができたと思います。

毎日が忙しいですが、充実した時間で一日が終わりました。

 

空の上、12,000メートルでシャワーを浴びる

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Khalifa大学の理事会に参加するので、Abu Dhabiへ2日間出張してきました。成田からEtihad航空の直行便で約11時間の旅でした。

学生の数も、また海外からの教授陣も充実し始めています。工学系が主力ですが、原子力の修士課程の学生さんもいます。韓国からの原子力発電の導入を受けて人材の育成に余念がありません。韓国からは、KAISTなどが中心になって教育、人材育成の支援をしています(参考1)。KAIST学長のDr. Suhさんも来ています。

2日の会議を終えて、帰国の25日はNaritaへ行くEtihad便がないので、Dubaiへ移動、夜中すぎの成田行きのEmirates直行便に搭乗。これがAirBus A380で、しかもFirst Classでした。First Classには4人ほどしかお客さんがおりませんでしたので、到着の1時間前にシャワー施設のある素敵な部屋で、シャワーを使いました。お湯は5分しか出ないのですが、結構ゆったりとシャワーを使うことができました。

12,000メートル上空でのシャワー、さっぱりした気持ちで成田に到着しました。

 

野中郁次郎さんと私の対談のお誘い

去年にも、このカラムでお知らせしましたが、イノベーションで著名な野中郁次郎さんと私の対談をご案内します。

タイトルは、「改めて「震災後」・「日本の将来」を問う」です。

前回と同じようにUniversity of California at Berkeley (UCB) と at Los Angeles (UCLA) の日本同窓会主催の企画で、9月18日(火)、夜7:00開始、東京の新丸ビル内で開催します。

詳細はこちらです→ 
9月18日UCLAイベントのご案内 (PDF)

UCB, UCLA同窓会員でない方も、特に若い人たちの参加を歓迎します。

 

沖縄へ、アジアの若者たちの交流を支援する

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福島を訪れた翌日は、朝から沖縄へ向かいます。

「アジアユース人材育成プログラム Asian Youth Developing Program in Okinawa (AYDPO)」(旧アジア青年の家 Asian Youth Exchange Program in Okinawa (AYEPO)は2011年より現在の名称に変わりました)の最終日に参加するためです。今までもこのサイトで紹介(資料)しているように14-16歳のアジアの若者たちが、沖縄で3週間の合宿をするのです。

私はこのプログラムの企画の時からかかわっているので、毎年のように出かけています。今年も最後の日に出かけました。このような企画から、素晴らしい将来のネットワークを持った若者たちがたくさん出てくるでしょう。過去の参加者と大学生のチューターは、皆さんがFacebookでつながっており、毎年この時期になると、最も楽しかった思い出として、盛り上がっています。みなさん、多様なキャリアを歩き始めていてとても楽しみです。もう今年で400人を超えるサークルになっています。

最終日の皆さんの準備 と発表はいつも感激的です。楽しんでください。このところは、毎年「水問題」を議論していますね。

そのあと私のClosing lectureです。「Uncertain Times Ahead; New leadership」というタイトルで話をしました。前回のカラムに書いた「Harvard-Liberal Arts Without Borders」での私の基調講演と同じような趣旨です。講演映像はこちらをご覧下さい(1時間31分50秒から始まります。)

参加の若者たちばかりでなく、多くの支援してくださっている方たちも参加して、楽しいレセプションでした。

こういう企画がもっともっと、いろいろなやり方で広がってほしいです。

明日には大きな台風が来るということで、夜に東京に帰ってきました。

 

これからの教育 -HLAB2012

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去年夏に初めて開催したHarvardと日本のいくつかの大学の学部生が中心に始めた、日本の高校生を対象とした「Harvard College in Japan; Liberal Arts Without Borders」

去年のこの企画は「3.11」のすぐ後という制約の中で20数人のHarvardの学生さんたちも参加し、日米の学生さんたちの努力で、大きな Impactを与え、80人の高校生たちにとっても素晴らしい体験になり、またいくつかの日本のメデイアにも取り上げられました。

私もこの企画をはじめから応援していたので資料1)、とても嬉しい出来事でした。

去年の影響もあったのでしょう、多くの方たちの応援も受けて今年も第2回を開催することができました。特に Harvardからは80人ほどの参加希望者がいたそうで、しかも今回の23人の参加者のうち6人が去年の参加者ということで、この企画が成功していると確信しました。

さらに、今年は高校生の参加希望者も350人もあったということで、とても嬉しくなりました。この350人から80人の選考を含め、企画に当たった学生さんたちもずいぶん苦労したことでしょう。

今年は10日ほどの合宿です。

私は、第1日に「Uncertain Times Ahead: Why Liberal Arts Now?」というタイトルの Opening Keynote Lectureをさせて頂きました。翌日も午後の一部とレセプションに10分程度しか参加できず、あとの1週間は福島、沖縄などへの出張もあり、ほとんど参加できませんでした。

H-LABのような同世代の人達の、しかも国境を超えた「Peer Mentoring」は、これからの教育の一つの大事な軸になるでしょう。

若者たちの自発的な活動は、頼もしいことであり、本当に嬉しいことです。心の底から応援したくなります。

応援してくれた多くの方たちへ、心から感謝します。

 

AIESECの若者たち

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私が大学生の海外でのインターンシップを推進する「AIESEC」 の応援していることは、何度か報告しています

去年のAIESECの集まりでも、インド、ブラジル、フィリピンなどでの苦労を乗り越えて行く感動的な話を、日本の大学生さんたちから聞かせてもらいました。また、去年は東日本大震災によって延期されたあとでしたので、仙台の企業での素晴らしい体験をした中国の学生さんの体験談と、この学生さんのインターンシップから、この企業が中国への展開を考えるきっかけになり、この学生さんと協力して中国進出計画を始めていること、などの話をききました。

今年の3月のAIESECの会合は、わたしの所属するGRIPSで開催。今年も100人を超える学生さんたちと応援団があつまり、私も出席しました。鈴木寛 前文部科学省副大臣の元気の出る応援の講演など、今年の活動から選ばれた7人の学生さんたちの、外国での戸惑い、苦労し、何かを成し遂げたという、感動いっぱいの話とプレゼン。そして優秀賞の発表。

さらに、海外の学生の受け入れをお願いする企業との折衝などに苦労するこちら側の学生さんたちの苦労話などなど、一人一人の大きな目覚めと成長に、会場の学生さんたち、審査の方、応援企業の方達の皆さんと素晴らしい半日をすごしました。応援企業とつなげる活動をした学生さんにも、企業へのありがとうの気持ちのこもった優秀賞が。

翌週末、今度はAIESECのAsia-Pacific支部設立50年記念も兼ねた機会に参加し、アジア太平洋の多くの国からの250人ほどの元気な若者たちと楽しい時間を過ごしました。2日目の閉会式の講演では、「このような若者が1週間にわたって合宿するようなことこそが、どのように変化する予測も出来ない世界をしょって立つ上での大きな財産になるんだよ」、と閉めくくらせてもらいました。

日本の若者達も、がんばっているよ。楽しみだ。

 

Media Lab in Tokyo -2

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先日、MIT Media Lab in Tokyoについてカラムでお話しました。この様子はそのカラムにあるリンクでも感じられたと思います。

MIT Media Labのような自由で闊達な雰囲気の環境を、若い人たちに、短期でもよいので実体験してもらいたい、何か出来ないかと相談しています。

ところでこのときの様子を朝日新聞 (資料1)が書いてくれました。

この記事の中での私のコメントにあるように、その時代、時代で「Crazy Ones」 と思われるような人たちが時代を変えていくのです。近代科学の基礎を築いたGalileo、Darwinであり、時代の変革者たちです。最近では、というか20世紀を変えた変革者といえば Steve Jobs がいますね。

一年ほど前まで、若い人たちが「内向き」、とか「元気がない」とよく言われていたものですが、ちょっと違うと思います。多くの若者達にとっての目標となるような、日本の社会でも広く受け入れられている「お手本 (role model)」があまりいなかったのではないかと思います。

時代を変えていくのはいつも「時代の異端者(misfits)」、「出る杭」です。40-50年前の日本で言えばSONYの井深さんと盛田さん、Hondaの本田宗一郎さん、クロネコヤマトの小倉さんなどなどです。皆さん、その時代では異端者、misfitsと思われていたことでしょう。

最近では、Uniqloの柳井さん、楽天の三木谷さん、SoftBankの孫さん、ローソン(LAWSON)の新浪さんなどなど。彼らも異端者misfitsとつい最近まで思われていたのではないでしょうか?MIT Media Lab所長のJoi Itoさんもそのような一人です。

今回の大震災でも、これらの方達の対応はとても思い切りのよい、また素早いものでしたね。

そうです、世界は広いのです。若いときに、自分が情熱を持って突き進みたいと感じるような、大きな目標を持てる、大好きなことを見つける機会を増やすことですね。大学生には例えば「休学のすすめ」 とか。

「3.11」は、「日本の第3の開国」 を、若者達こそが主導していく機会になる、と私は期待しているのです。

MIT Media Lab in Tokyo

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MIT Media Lab  は世界でも日本でもよく知られた、「未来を構築しよう」という、いわば極めて「尖がった」存在です。その存在は、この(理念の)特徴で世界でも高く評価されています。

去年のことですが、このMedia Lab所長に日本人とは言っても、むしろ「グローバル市民」としてよく知られたJoi Itoさん(資料1)が就任して、日本でも色々なメデイアにも取り上げられて、話題になりました。

私のこのサイトでも紹介しました。

1月17日に「MIT Media Lab@Tokyo 2012」が東京で開催されました。Media Labを1985年に立ち上げたNegroponteさんも来日、日本企業の支援の歴史などを語ってくれました。彼はアフリカ支援のOne Laptop Per Child資料1)でも知られていますが、今度は新しい「Tablet」もみせてもらいました。

こういう「破天荒」なことをするメジャーな大学、これが世界を変える人材、「出る杭」、「Change Maker」を作り出すのでしょう。

副所長の石井さん資料1)も参加。

皆さん熱く語り、デモもありのアツアツの1日。私もJoiとのパネルに出ました。その後は、国会事故調の仕事に戻り、また夕方にMedia Labレセプションへ戻り、楽しい夜を過ごしました。

この企画は Ustream資料1)で見ることができます。

ここではJoiのOpeningで始まり (このUstreamでの大体の時間ですが「00:00:00–)、Hilgadoさん「00:23:20–」、Ishiiさん「00:45:55–」、Joiと私の対話 「01:00:50–」、Joiと日本の大企業の「変人」のパネル「01:22:45–」と続きます。それぞれを楽しんでください。

Media Labへ行ってみよう。あなたの中で何かが変わるかもしれない。もっと多くの日本企業も応援しましょう。

 

St Gallenへのお誘い、参加してみないか?

St Gallen会議 について、私もこの数年、参加する機会があり、このサイトでも(資料)紹介しています。

世界のリーダーや若者たちのとの交流、そしてすばらしい町の大学キャンパスでの充実した時間をすごすことができます。

来年2012年のSt Gallen会議 に参加を考えてみませんか?参加の要綱は「こちら」です。それなりに厳しいハードルがありますが、チャレンジしてください。

 

台北へ、国内でもいろいろと

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ソウル、沖縄の次の週末は台北へ。台湾内科学会での招請講演です。もう一人は米国内科学会の会長のVirginia Hood さん、今年の4月にSan Diego でもお会いしています。

日曜の午後、台北から車で40分ほどのところにあるJiufen (資料1)へ。映画「非情城市」のロケ地、また宮崎駿さんの「千と千尋の神隠し」のモデルにもなった建物や坂道の商店街など、話を伺いました。なかなか、面白いところで一度は訪問されるとよいところと思います。天気のよい日曜だったので、大勢の人、車で大変でしたが、、。  

あまり景気がよくないのでしょうか、昔に比べて、なんとなく台北も元気がないような気がしました。

この週末に前後して、例年の人間ドック検診、UCLAの同窓会、Canon財団の研究グラント審査、米国大使館での今年で2度目のThe Entrenpreneur Awards Japan 2011, Second Annual Awards Ceremonyなどに参加しました。Roos大使の肝いりのイヴェントのひとつです。

毎日があわただしく過ぎていきます、ちょっと困ったものです。