秋のパリ

English

羽田を夜中に出発、秋のパリに朝6時に到着しました。L’Oreal -UNESCO Women In Scienceの最終選考会です。迎えの車でHotel Concorde Opera にチェックイン。季節のせいでしょうか、日本からの団体の観光の方々が結構おられます。素晴らしい秋晴れ、雲ひとつなく、気温は25,6度でしょうか。先週までとても寒かったそうです。

ランチは、ひさしぶりにお会いするUNESCO大使の木曽さんの公邸で。以前にも伺ったことのあるところです。Sorbonneの学長(37歳の若さで就任)でもあった数学者、今はUNESCOのGeorges Haddadさんも参加、このHaddadさん、とにかく話題に事欠かない、日本のこともよく知っていて、楽しい話に花が咲きました。

夜は、最近評判が高い「Kei」でAmerican Hospital of Parisの三村ご夫妻とデイナー。Keiさんこと小林圭さん 、キャリアがすごいですね。料理の味といい、すばらしいプレゼンです。さすがの評判だけのことはあります。パリにお出かけの時には、ぜひお寄りください。

翌日は2012年のL’Oreal受賞者の最終選考です。皆さんと昼食をはさんで7時間ほどの長丁場になりました。最終的には素晴らしい方々5人を選ぶことができて、とてもハッピー。こういう場所での議論はなかなか参考になります。

夜は恒例のコンサートへ。この秋シーズンのOrchestre Philharmonique de Radio Franceの音楽監督をしている韓国の人気指揮者Myung-WHun Chungさんの指揮でZoltan Kodaly, Samuel Barber (PianoはGarrick Ohlsson), Bela Bartokの3作品。Chungさんの指揮ぶりはいつもキビキビして、シャープで気持ちがいいですね。

コンサート終了後、10時からDrouantへ。午前1時すぎになってお開きになり、長い1日でした。

しかし、パリはいつ来ても素敵な街ですね。あまり太った人はいないし、道でもカフェでもタバコを吸っている人が多い、女性は年齢に関係なく、おしゃれ、というかシックな装いの人をよく見かけます。

来年の3月にL’Oreal-UNESCO賞の授賞式がありますので、また来る予定です。とても楽しみです。

 

Impact Japanの理事会

English

Impact Japan を立ち上げて6ヶ月、「出る杭」の人、特に若者達のいろんな自発的な活動を支援し、東日本大震災ではProject Hopeとの共同作業を立ち上げて、またHarvard College Initiative Japanとの教育プログラムを開催し、みんなが力を合わせて、この6ヶ月が過ぎました。

これも、気の合う仲間達とTEDxTokyoの立ち上げの頃から始まったことですね。自然発展的に成長してきているのです。

Impact Japan で「Google」してください。また、このサイトでも「Impact Japan」で「サーチ」していただけるとたくさんのpostsを見ることができます。

これらのサイトを見ていただければ、私達が何をしているのかどんな活動に力を入れようとしているのか、ご理解いただけると思います。

正式の組織となって6ヶ月たちました。正式の理事会を開催しました。名誉会長の駐日大使Roosさんも、1時間ほど参加して下さり、色々な提案をいただきました。

多くの課題を乗り越えて、Impact Japanが、若者達を元気づけ、「出る杭たち」を激励し、多様な力を組み合わせ、日本を変える力になることを応援していきたいですね。

Impact Japanにかかわる皆さんの支援と活動に心からお礼の気持ちで一杯です。これからもご支援よろしく。

 

 

 

「世界級キャリアの作り方」、第10刷決まる

English

このサイトを訪ねてくれる方には、石倉洋子さんと私の共著の「世界級キャリアの作り方」をご存知の方、読んでくださった方たちも多いと思います。

この本が引き続き売れていて、第10刷が出ることになりました。「2万部の「大台」を突破した」、という報告を受けました。

とてもうれしいです。この本が、それだけ皆さんの関心を惹いているということだからです。

これからの予測できない「グローバル世界」、若い人たちに、そしてお友達にも紹介してくださいね。

きっとお役にたつと思います。

すばらしい若者たち –2

English

前回も同じタイトルでの話でしたが、この1週間、またまた素晴らしい若者たちとちょっとした時間をすごしました。

このサイトでも何回も紹介しているGCMP、ことしの夏のBangledeshでの体験記の発表会に参加しました。皆さん、日本とまったく違った現場で苦労しながら、「水、ごみ、健康、教育」などのテーマに取り組んでいます。私もチョッとお話と、いくつかの提案もさせてもらいました。皆さん、視野も広がり、成長していますし、グループの広がりも出来始めています。

次は、もとSONYの出井さんの主催するAsian Innovation Forum資料1) 。これも4年続けて参加 させていただいています。私は、2年前は過激に、去年はおとなしく、でしたが、今年は再びチョッと過激モードに戻しました。何しろ「3.11」から6ヶ月たって、この有様ですから。総理もまた新しくなりましたし。急速に変わる世界にあって、日本の「リーダー」という人たちは何を考えているのでしょうね。東京都副知事の猪瀬さんの話も本音で、示唆に富むものでした。

今年の私は、「人・企業・社会を変えるイノベーションの仕掛け、さらにClosing SessionでのkeynoteとPanelをしました。この中で出井さんの考えが何回か聞けますが、構想もなかなかのものです。

この2日間、参加した若い人たちとランチとか、会場でもお話をする機会があり、なかなか頼もしい人たちがいるな、と感じました。もっともっと、若い人たちの背中を押し、「外」への目を向かせるなど、活躍の場を作ること、示唆することが大事と思います。多くの「大人たち」は、違った時代を生きてきた、その時代と現在との大きな違いを基本的に理解していないのではないか、と思うことが多いです。

2日間のForumを終わって外に出たら猛烈な暴風雨でした。

16日にはGRIPSの卒業式写真)がありました。例年のことですが、秋の卒業はほぼ全員が留学生です。各国大使、大使館の方達、関係者のご列席、さらにカラフルな国旗がキャンパスにならび、極めて「非日本的」です。

それぞれの国の「リーダー」になっていく若者たちを送り出すGRIPS卒業式、チョッと参加するだけでもひときわ感動的です。

 

すばらしい若者たち

English

このカラムを訪れて下さる方達にはおなじみのWorld Economic Forum (WEF)。このウェブサイトを訪ねると、世界の出来事、新しい方向などを感じ取ることが出来ると思います。いわば、世界を「ヨコ」につなぐ重層的なネットワークともいえますし、「超階級」という本にもあるように、世界のリーダといわれる人たちが集まる場所でもあります。

先週は「Summer Davos」(冬のDavosに比べた名前です)といわれる会議が大連で開催されました。100人以上の方が日本から参加したようですが、私は都合もあって参加しませんでした。アジア太平洋の会議がその1ヶ月ほど前にIndonesiaで開催されたばかりでしたが、これも欠席しました。急速に、しかも予測できないグローバル世界の変化を見て取る、感じ取るにはお勧めのサイトの1つです。

この様な動きから、この主催者のKlaus Schwab氏は、新たに「Global Shapers Community」を立ち上げました。20代の、情熱を持って社会で活動をしている若者の活動の場を広げようという趣旨です。日本ではImpact Japanを一緒に立ち上げたWilliam H Saitoさんが日本でのCuratorに指名され、Impact Japan がコンタクトポイントになるのです。

17日(土)の朝、帰国早々のSaitoさん(当日、朝の5時過ぎに羽田に帰国したばかり)、前日来日したKlaus Schwabさんたちと30人ほどの20代の若者達が集まり、90分ほどGlobal Shapers Community立ち上げの集まりがありました。参加の若者達は30歳以下、一人を除いては皆さん自分たちで、なにか社会的に大きな意義のある目標へ向かって活動しながら、新しい組織を立ち上げ、また起業している人たちばかり。苦労しながらも元気一杯な人たちばかりです。

大人たちは「最近の若者は」などという前に、このような若者達がドンドン活躍していることを考え、応援してください。海外での拠点の若者達も何人もいました。このサイトでも紹介している税所クン松田クンも参加しました。みんな、多くの「カベ」にぶつかり、大きな挫折を乗り越えながら苦労に苦労を重ね、元気一杯に高い目標に向かってチャレンジしています。

こういう若者の活動のネットワークを、「ボーダーを越え」て広げるとともに、日本を元気にしたいものです。

 

最近の活動サマリー: Singapore、広島、SoftBank、そして金沢工業大学

English

最近も、相も変わらず、忙しくしています。カラムの掲載が遅れがちですが、最近の活動のサマリーを。

SydneyからSingaporeへ。私なりに相互の関係を推進しようと、日本からの友人と連れ立って、TemasekNational Research FoundationEDB (Economic Development Board)A*STAR SPRINGなどの政府機関を訪問。このサイトの中で「Singapore」で「search」すればお分かりのように、私も何年もお付き合いがあるので、面会等はスムーズです。またいくつかのPrivateの起業家や企業の方達とも面会や会食に時間を使いました。とにかく、何でもあちらは話が早い、理解が早い、前向き、こちら側のフォローのスピードが心配だ、というぐらいです。大変化の時代、何よりも個人的信頼とネットワークとスピードは大事です。

会食はいつものことですが、A*STARの伊藤教授、そして今回は米国でPhD、UCSDでポスドクのあと、National University of SingaporeにAssistant Professorとして今年から研究活動を始めたShigeki Sugii くんと。またLee Kuan YewとともにSingaporeを立ち上げた1人Goh Keng Sweeさんの義理の娘のTan Siok Sunさん、などと。

10日は広島に出かけました。今年の春、広島大学医学部教授を退任した腎臓関係の長い友人、頼岡さんの3月に予定されていた会へ出席。大震災で延期になり、この時期になったのです。1時間ほどの講演をしました。このところの講演は、時期的にも世界の大変化のときでもありますし、「Age of Uncertainty」を中心に話しています。このテーマは特に教育関係の方たちにとっては、分野を超えて大事なテーマだと考えているからです。久しぶりに多くの友人に会え、楽しい時間をすごしました。

翌日11日(日)は、もとUNITARの所長をしていたAzimiさん(資料1)と久しぶりにお会いしました。ここでも話題が尽きませんが、時間切れで東京へ向かいました。

この日はまさに「9.11」、10年の日。世界中が注目する中、皆さんが10年前のその日を思いつつ、この10年で世界の様相がどんなに大きく変わったのかを実感したのではないかと思います。そして、この日は私の誕生日。わたしは10年前と確か同じ場所で身内で食事へ出かけました。たくさんのHappy Birthdayメールをいただきました。この返事で夜中までかかってしまいました。

12日(月)は、大いに話題になっているSoftBankの孫 正義さんの立ち上げた「自然エネルギー財団」設立の国際会議」 に出席。孫さんの基調講演はなかなか好評資料1)のようでした。世界から多くのお客様もお招きして、なかなかのプログラムでした。3日間の会議です。

夕方から、金沢工業大学 が主催する企業の方々をお招きしての講演会で、ここでも「Age of Uncertainly」の話。広島とは同じタイトルですが、筋書きはちょっと変えていますが、大枠は同様の趣旨での話です。広い会場に多くの方がこられました。企業の方々、また特に主催の大学の皆さんにとても喜んでいただけたようです。この大学は、1学年1000以上の定員の大学で就職率は95%を超え、就職ランキング(色々のがありますが、、)でも相当に高い、ある調査では全国9位ということを知っていましたので、この辺の背景・意味・企業の課題などについてもコメントしました。

多くの方にお会いし、とても忙しく、色々なことが後手に回りがちなこの1、2週間です。

 

Sydney Opera House

English


 

<上:Australiaにて、Hayman、Sydney、Bondi Beachの写真>

ADC Forumが終わりHayman島を出ると、時間の都合からSydneyで一泊。

翌日は快晴。次の予定まで半日の時間が。そこで行く先はモチロン、まずはOpera House。そこで、ゆったりした時間をすごしました。

このOpera House。見れば見るみるほど、外側も内側も、このプロジェクトの将来ヴィジョン、それへ向けた全体構想,そして出来た建物だけではなく、そこに現在にも続く、しかも世界を引くつけるコンテンツ、プログラムの素晴らしさ。長期の展望から生まれる、すばらしい「引力」です。

日本の国家政策は、どちらかといえば、このOpera Houseのような、世界での自分達の存在とその将来を見据えた大きな構想力に欠けているように思います。なんのかんの言っても基本的には各省庁由来の「ムラ社会発想」であり、そこが内田 樹さんによれば「日本辺境論」(資料1)である所以(ゆえん)なのだと思います。

残りの時間はあまりないので、Bondi Beach へ出かけてイタリアン・レストランでランチ。経営者はIsraelから来たユダヤ人の若者、いろいろな話が出来ました。Bondi Beachは Life Saving Club Icebergs などでも有名な海岸です。

ホテルで荷物をPick-upして空港へ、Singaporeへ向かいます。

Hayman Islandへ再び

English

沖縄から帰り、高校生対象のLiberal Artsの最後の前日の夕方からTalent Show、素晴らしいピアノ(セミプロ級、、)をはじめ、いろいろなPerformanceを皆さんと楽しみました。夜は旅館へ戻って皆さんのReflectionに参加、あと1日でこの画期的な試みは終わります。

翌日25日から、去年大いに楽しんだADC Forum参加へ、Great Barrier ReefにあるHayman Islandへ向けて出発。Sydneyからチャーター便でHamiltonへ、そこから高速船を乗り継いでHayman Islandに到着。荷物がつかない。でも、一休みして、セッションへ。

翌日はBBCのNik Gowingの「Acute vulnerability for business, governments and systems in the new public information space」というタイトルの迫力ある話に始まりました。最近の中東、ロンドンまで広がるデモ、Norwayの乱射事件、米国の政治状況など。日本の津波、原発も入っています。

この日、私は「Green Growth approaches ? any easier now?」、「The reconstruction of Japan」のパネル。 このパネルの一人IMDのProf Jean-Pierre LehmanはDavosの常連ですが、若いとき日本で勉強、丸山真男先生にも学んだそうで、ちょっとその話をうかがいました。また、「Lenses on science ? frontiers in the information revolution」の司会、Drs Robert Bishop , John Mattick , Aaron O’Connel  が、それぞれ、Virtual human brain、non-coding ‘junk DNA’の意義について、またQuantum mechanicsについてのコメントです。私は、Ray Kurzweilの「The Singularity is Near」に触れながら司会を始めましたが、皆さんのプレゼンはなかなか難しく、チャレンジだったと思います。

特にQuantum mechanicsをスライドなして話すのは難しいでしょうね。Dr O’Connerは今年のTED2011資料1)でもこれについて話していますが、皆さん、いかがでしょうか?ここでは、彼のプレゼンとウェブ上での議論も見ることができます。

翌日は最後のClosing panel(写真)に参加、閉会後30分に船が出るのでカジュアルでパネルへ。いい議論が進みました。

素晴らしい場所で、素晴らしい方たちに会え、友人に再会し、しかし、忙しくて部屋のすぐ外のプールへ(写真)、という時間もありませんでした。

HamiltonからSydneyへ向かいます。