東京大学へのメッセージ: グローバル時代の一流大学の条件は?

「東大アクションプラン・ガイドブック 2008」を作成するので、私からもメッセージをと言われました。東京大学の学長諮問委員会(President Council)の一員でもあるからなのですが、これは素晴らしいメンバーが揃っています。去年11月のブログでもちょっと触れていますので見てください。

人材の育成が国家の根幹であることは、日本学術会議の2005年の「日本の科学技術政策の要諦」でも基本的な理念としてその中心をなしていますし、私も繰り返し発言しているところです。このグローバル時代の大学の役割というものは、世界でもどんどん変化しています。それにもかかわらず、日本の大学は古い制度に愛着を持っている人が多いですし(ある意味で当然かもしれませんが…)、利害関係者も多 く、自発的にはなかなか変われない。したがって、変化はゆっくりとしたものになり、グローバル時代の変化についていってないと思います。つい、イライラして、過激な発言も多くなってしまいます。このブログで「大学改革」などでSearchしていただければすぐ分かります。日本の将来を担う若い人たちが、これではかわいそうだと感じるからでもありますが…。「Chronicle of Higher Education」のinterviewは、外国の大学人から、「そのとおりだよ、、」と意見を頂きました。

「イノベーション25 終報告」にもいくつかのポイントが“閣議決定”として入っています。大学関係では、入学のときの「文系理系」の区分を止めることや、一斉の入学試験を止める等々です。また、人材育成に関しては“「出る杭」を伸ばす”、という言葉が4箇所も出てきます。

私の東京大学への“メッセージ”は、こちらです。

 "Personal Message as a member of the President Council"

とにかくグローバル時代の大学は、世界から多様な学部学生が集まり、将来の可能性を伸ばす場所にならなくては意味がありません。何度も指摘しているところですが…。このガイドブックが出たらお知らせします。