皆さん、Gates財団(Gates Foundation)のことを知ってますよね?あの世界一お金持ちのBill Gatesが大きな基金(4~5兆円ほど)を作り、世界のエイズ、マラリア、貧困などの撲滅に大きく動きはじめています。このプログラムはGlobal Health Programといわれるもので、去年は世界第2位のお金持ち、Warren Buffetがこの基金に大きな寄付(3~4兆円ほど)をして世界中の話題になりました。Gatesは来年にはMicrosoftを辞め、こちらに活動の拠点を移す予定だそうです。
Global Health Programの初代代表は、NIH National Cancer InstituteのDr. Richard Klausner所長でしたが、去年、私の長年の友人であるDr. Tachi Yamadaが代表に就任しました。私とTachiは、彼が1977年にUCLAに来た時から30年来の友人で、日本の消化器病分野で多くの人材を育てる手伝いをしました。何年か前のことですが、日経に掲載された私の「交遊抄」で彼を紹介しました。私がUCLAから日本に帰国した翌年の1984年に、彼はMichigan大学の教授となり、その後は内科主任教授(Chair)、さらに企業へと移り、これがこの後に合併で世界第2の製薬企業GSKとなり、R&Dのトップとして活躍。去年6月にGates財団のGlobal Health Program代表に就任しました。彼とは4月にもSingaporeで一緒でした。
今回、彼を招聘して、日本がアフリカ支援等にどう協力できるかなどの意見交換の会合を持ちました。このサイトでもいろいろ紹介していますが、日本はアフリカへもずいぶん貢献しているのです。ただ、広報戦略が下手なのです。
Tachiがインドから成田に着くなり、8月3日の午後、東京で会議を開催しました。来年は、TICADやG8サミット等々、日本が国際的にも大いに注目と期待されるわけですし、いいタイミングと考えたのです。日本政府と一緒にTICADを支援する世界銀行、JICA(国際協力機構:Japan International Cooperation Agency)、JBIC(国際協力銀行:Japan Bank For International Cooperation)、外務省、日本国際協力センター、またBedNet(Olyset Nets)でアフリカのマラリア撲滅で世界的に大きな貢献をしている住友化学の米倉社長(3月13日と5月29日にもご紹介しています)等々にご参加いただいて、大変に有意義な意見交換となりました。
翌4日はTachiと昼食、これには私の友人の渋沢健さんに参加いただきました。夜は久し振りに家内と、Tachiがはじめて会う私たちの孫娘と一緒に4人で、古くから白金台にある、由緒正しいお蕎麦屋さんに行きました。この25年ほどはどうしても仕事上の付き合いばかりになっていましたので、久し振りに、まったくのプライベートな楽しいひと時を持ちました。
彼は一年の50%は海外だ、といっていました。アフリカ、インド等々、世界中です。私は25~30%ぐらいでしょうか。お互い忙しいね、という話になりました。このあと、Tachiは3日ほど滞在して、主要な方々との面会があったそうです。私は5日からインドへ出発しました。