太平洋科学会議PSA、沖縄から

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Pacific Science Association(PSA)という、1920年に設立された80年の歴史を持つ学会があります。太平洋という地理的にも広い領域で、科学の様々な分野に関わっている学会です。4年に一度、学術総会Congressが開催され、その間にInterCongress Conferenceも開催されています。自然科学ばかりでなく、社会科学の参加も多い会議です。

6月13~18日に、その学術総会が沖縄で開催されました。前回はBangkokで開催され、その総会で、私が会長に選出されました。そのためこの4年間、色々とお手伝いしてきた経緯があります。琉球大学の森田学長、土屋理学部長、また沖縄の大学連合の皆さんや、日本学術会議など、多くの方々のお力で、ここまでこぎつくことができました。おかげで、アジア学術会 との合同の会議も3日間にわたって開催することができ、大変よかったと思います。この会議では秋篠宮殿下がご講演され、また最近では気候変動で世界的に大いに注目されているIPCCのPachauri議長も参加され、素晴らしい会議に発展しつつあります。Pachauriさんとは、色々なところでお会いしていて、日本学術会議関係の会議ではこの数年で3回ほどお招きしています。

PSA学術総会には高円宮妃殿下のご参加も頂き、流暢な「英国英語」(妃殿下はCambridge大学ご卒業です)で開会式のご挨拶をされて、3日間にわたって総会にご参加されました(写真1)。 妃殿下はBirdLife Internationalの名誉会長も勤められ、実に広い分野でのご造詣が深く、15日に行なわれたBiodiversityセッションのKeynote Lectureでは、皆さんが大変な感銘を受ける内容だったと聞いています。残念ながら、私は沖縄を去った後でしたので、この講演を聞くことができませんでした。開会式の後のレセプションでは、その気さくなお人柄と自然や生物等々に関する広い分野の話題で、多くの参加者が妃殿下を囲んでいました(写真2)。

Psa3_2写真1: 開会式での高円宮妃殿下のご挨拶。私の右は土居日本学術会議副会長。

Psa7写真2: 開会式のレセプションで、右から妃殿下、WHO西太平洋事務局長Dr Shigeru Omi、私、Harvard大学Calestous Juma教授

12日にはPSAの理事会、評議員会等が開催されました。無事に新役員も決まり、次回の2009年のInterCongress Conferenceは、French PolynesiaのTahitiで3月に開催する予定となりました。私は次回も参加する予定です。InterCongress ConferenceにはFrench Polynesiaの文部大臣もおいでくださいました(写真3)。多くの友人との再会もあり、また国連大学高等研究所と共催の「Science Policy」のパネルにも参加しました(写真4)。

Vancouverpsaslovenia007写真3: French Polynesia文部大臣ご一向。左から3番目が文部大臣。一番左はPSA事務局のBurke Burnett氏、私の右隣がPSA事務局長Nancy Lewis氏。

Vancouverpsaslovenia009_2写真4: 沖縄出発直前の私と友人達。左から、インド科学技術省Rao氏、途上国科学アカデミー(TWAS)事務局長Hassan氏、国連高等研究所Zakri所長、私、Harvard大 Kennedy SchoolのJuma教授、立命館アジア太平洋大学学長Cassim氏。

SloveniaでG8科学顧問会議が開催されるため、残念ながら、会議途中の14日の昼に失礼して、沖縄を飛び立ちました。