講演のご案内: Roos大使夫人と基調講演

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‘GOLD‘ というNGOがあります。この組織の趣旨は「An organization dedicated to developing global women leaders and building bridges across the Pacific」という壮大なものです。大学から渡米してキャリアを作ってきたMs Hiroko Tatebe さんが設立したものです。

その主要な活動の1つにAnnual Symposiumがあります。今年は10月28日に東京で開催されます。

「Turning Strategy into Action through 3Cs: Creativity, Collaboration and Connection」

「3Cs」とは「Creativity, Collaboration, Connection」ということです。

日時; 2011年10月28日(金): 09;00-17:00
場所: Tokyo American Club

内容の詳細はこのサイト (資料1)で見ることが出来ます。

駐日米国大使Roos夫人が「新しい戦力となる女性リーダーへのメッセージ」、そして私が「危機こそチャンス: ダイバーシティへの新たなチャレンジ」というタイトルで基調講演をさせていただくことになっています。

Roos大使夫人は米国でよく知られた労働関係法の弁護士で、女性の活動支援に熱心な方です。

ちょっと会費が、ということもあるかもしれませんが、皆さんにとっても何かと得ることの多い会合と思いますし、また1日の行事でレセプションもあります。

時間と懐具合との相談ですが、来ていただけるとうれしいです。

「公明党」紙、「自由民主党」紙に私の意見

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先月、公明党の機関紙「公明」に斉藤鉄夫さん(元環境大臣、現公明党幹事長代行)との対談 「危機を乗り越え世界に貢献する日本へー原発事故の教訓を世界の共有財産に」  が掲載されました。大震災1か月後、4月13日の対談です。このサイトに紹介するのをうっかり忘れていました。ごめんなさい。

以下のような中見出しです。
? 日本の本当の姿
? 危機に弱いリーダー
? 震災復興の青写真
? 世界の中の日本

民主党現政権の課題についても「政治のリーダーシップ」(p. 3)にもはっきりと書いてあります。

私の前後の号では軍事評論家の小川和久さん、歴史学者の山内昌之さんとの対談になっています。

7月には自由民主党の機関紙「自由民主」の3回のシリーズ物です。「国のかたちを考える」シリーズ、私のテーマは「社会保障」。以下のようなタイトルになりました。

「グローバル化遅れ、社会構造改革進まず」
「変化する世界のグローバル化に対応せよ」  
「社会の幅広い分野から新しい力と知恵を」 

編集者に「このような大きなテーマで、このスペースで3回では、、、各論だけ書いても理解しにくいし、それでは意味がないので、、、」と電話で話をしたところ、「何人かの方から同じことを言われます、、」、と。

3回で大きな枠組みだけを論じていることになりましたが、これが私の言いたいことになると思います。

最終回が出た今日の昼過ぎに、たまたま自由民主党のある議員さんの事務所に行きました。ちょうど目を通していただいていたようで、コメントいただきました。

自由民主党にもきついことを書いてあります、当然ですが。

いま、きわめて危機的な状況にある日本、政治家の責任はとてつもなく大きいですよ。

 

本庄くんからのうれしいメール

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去年4月から、主体的にあまり変われない大学に業を煮やして、学生の主体的な選択として「休学のすすめ」 を説き始めました。このサイトで「休学のすすめ」をサーチすると、4月8日の「慶応義塾大学SFCキャンパス」での講演  以来、機会を捉えては学生さんたちを励まし (資料1)そのような主張を何回かポストしていることをご覧になれるでしょう。

休学している間も結構な金額を徴収する私立大学があることに対しても、学生さんたちを色々な機会に励まし、活動を勧め、一方でしばらく時間がたった今年の1月には、「休学のすすめ:海外出る若者 応援しよう 」という私の意見を出しました。

いくつかの私立大学ではこの休学の学生さんの負担を大幅に減額してくれました。大学当局に感謝です。ありがとう、もっとも、教育機関として当然のことですけど。

ところで、私の話を聞いて、4年生にもかかわらず「就活」を止めて、早速休学してガーナへ行った本庄くん資料1) から、以下のような嬉しいメールが来ました。

「黒川先生

ご無沙汰しております。休学してガーナへ行っていた慶應SFCの本庄です。

ガーナでしてきた様々な体験をもとに考え抜いた結果、就職することにしました。来年から、日産自動車で働きます。

日産は非常に多様性溢れる人材登用をしていて、女性や外国人の社員が中途で多く働いています。

グローバル社会で、自分の価値観にあった生き方をしていく上で大事な考え方を多く学べる環境だと思っています。

外に出て、日本にはない価値観とふれあう事で、自分の物差しを基準にして生きていく重要性を体で理解できました。

これも、「休学のすすめ」を聞いたおかげだと思います。

ちなみに今年の9月に卒業予定なので、来年の4月から働き出すまでの半年間を、ギャップイヤーとして有意義に使いたいと思います。」

このメールからも新しい自信が感じられます。ご両親もご心配をかけましたが、心から「おめでとう」を申し上げます。もっとも、私は怒られているのかもしれませんが。

こういう目覚めた若者を採用する「見る目」のある企業はいくつもあるのです。学生さんたちもあわてて就職活動しているばかりでなく、休学の可能性も考えて見ましょう、AIESECなどもあるし。

このように「当たり前の採用をしている企業」もあることを知りましょう。こういう企業が価値を持っていくでしょう、グローバル世界ではこれが普通のことなのですから。

企業の方々も、大学部3,4年生で「一括採用、内定」などはしない工夫をしましょう。まして「内定取り消し」 など、企業の評判を社会のみんなが見ていますよ。これは「CSR」の大事なポイントの一つです、ジワジワと評判に効いてきます。

若い人たち、自分の仕事の場所は日本に限っているのではないよ。まずは短くてもいいから、「外」へ出てみよう、「休学」を考えよう。

 

女子大生への応援メッセージ

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私が常日頃から、女性応援団の一人であることは、このサイトを訪ねてくださる方は良くご存知と思います。このテーマでの講演会 (資料1)などの話もよくでてきます。

「女性の品格」などで知られている坂東真理子さん が学長をしている昭和女子大学で講演をしました。会場の人見記念講堂 が一杯になるほどで、約2,000人の方が、ほとんどが学生さんですが、来てくれました。

若い人たちにお話しするのはいいですね。皆さん元気があって。

このサイトでも何回も出てくるコメント (資料1, , )ですが、「3.11」の大災害が起こって、男性中心の日本のタテ社会構造の弱点が世界に丸見えになった話から始めました。情報時代の怖さです。そして女性に期待するところが大きいという話です。

「休学のすすめ」や、グローバル世界での女性の活躍の動向や実例などを紹介しながら、話を進めました。皆さんが、それぞれに素晴らしい人生のキャリアを見つけて欲しいと心から思っています。

学長、理事長に、学生の休学時の学費などを徴収しないようにも、お願いもしてきました。

いくつかtwitterでもメッセージをもらいましたが、こんなメールが来ました。

「昭和女子大学人間社会学部心理学科4年のMと申します。

本日、昭和女子大の女性教養講座を拝聴しました。貴重なお話をありがとうございました。どうしても、本日の講演の感想をお伝えしたく、メールさせていただきました。

お話を伺い、今の私たちに必要なことは、まず自分自身に挑戦の許可を与え、それに対する情熱を持ち続けることだと感じました。

そして、今まで私たちが生きてきた日本という国を外側から見て、今までとは違う新しい視点を持つべきだと思いました。

3.11が起きてから、漠然と、今まで当たり前と思っていたさまざまなことが、信じられなくなった様な感覚を覚えています。

しかし、こんな風になってしまった日本を変えて行くのは私たちの仕事だと、今日強く感じました。

自分から動かなければ、何も始まらない、変えられないという、先生の力強いお言葉を胸に、自分のやるべきことに尽力したいと思います。

拙文、どうかお許しください。

本日は本当にありがとうございました。」

学生さんからのこういう反応と「つながり」の始まりが一番うれしいのです。

 

NBRとのインタヴュー

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「3.11」東北大災害の地震・津波災害、さらにフクシマ事故への日本の対応についての私の意見がNBRに掲載されました。「Moving Forward: Relief Efforts, Health System Reforms, and Japan’s Role in Global Aid」というタイトルです

この中でも、日本の信用低下と風評被害を止めるためにも「独立した、国際的なタスクフォース」の設立を述べています。政治が、早急にアクションを起こすべきです。そして「失敗から学ぶ」、世界とその「教訓を共有しよう」という姿勢こそが大事なのです。

皆さまはこのインターヴューから、何を、どのように感じ取られたでしょうか?

何人か、私の友人のインタビュー (資料1)も掲載されています。素晴らしいことです。日本からの少なくとも英語での対外発信があまりにも少ない、だから何が起こっているのかがわからない、不安だ、というのが一般的な世界の反応ですから。

新しい色々な発信ツールがあります。twitterも半分で良いので英語で出してみましょう。

 

石倉洋子さんとの対談へのお誘い

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第16回「国際女性会議」が「ボーダーを越える発想・行動~つながる~」 というテーマで、7月23日(土)、東京のお台場の「ホテル グランパシフィック」で開催されます。

佐々木かおりさん率いる「イーウーマン」の企画です。節電を考え、朝早くの7時開場、8時開始です。昼はネットワーキングランチ、そして午後2時に終了です。

プログラムなどを見てください。なかなか刺激的ですね。私は石倉洋子さんと「ボーダーを越える発想」というタイトルで対談します。最近、またまた若者にこれからのキャリアを考えてもらう「グローバルキャリア」 を出版し、また4月から慶応義塾へ仕事場を変えて新しいチャレンジに向かっている石倉さんとの会話を楽しみにしています。

参加は女性に限っているようではないようですし、また日英語の同時通訳もあります。皆さんにもお会いできるとうれしいです。

申し込みは、会議サイトから。ちょっと参加費が高めでしょうか?

 

野中郁次郎先生との対話へのお誘い

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University of California (UC) はCalifornia州の10箇所にキャンパスを持つ米国西海岸、いや米国でも屈指の名門大学です。特にこの中でもBerkeley校とLos Angeles校は日本の同窓生も一番多いキャンパスです。

UCLA日本同窓会とUCバークレー日本同窓会・共同幹事による「震災後の日本のイノベーションはどうあるべきか」という「野中郁次郎先生とわたしの対談」に参加しませんか? 7月1日、6:30pmから「東京21c Club」です。

UC同窓会員である必要はありません。皆さんにお会いできるのを楽しみにしています、
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● 第4回 「Berkeley知の広場」   
震災後の日本のイノベーションはどうあるべきか
対談:
UCバークレー日本同窓会長  野中郁次郎
UCLA日本同窓会長       黒川 清
■ 日時: 2011年7月1日(金曜日) 6:30PM~9:30PM
■ 場所:東京21c Club (新丸ビル10F)
      http://www.tokyo21c-club.com/open/info/access.html
■ 参加費: UCB・UCLA会員 3,000円 (食事付き・飲み物なし)        
UCB・UCLA会員以外 4,000円 (食事付き・飲み物なし)        
セミナー後、野中先生・黒川先生も参加の懇親会有り        
(飲み物は、キャッシュ・オン・デリバリー)
■ スピーチは原則日本語。英語でのパワー・ポイント表示(英語での質問ももちろん可)
■ RSVP(お申し込み締め切り):6月28日までに下記登録フォームにご登録ださい。
http://tinyurl.com/ucevent0701  

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企画の趣旨は以下です。
● 第4回「Berkeley知の広場」をUCLAとBerkeley同窓会の共催でおこないます。
● 私たちは現在、片やUCLAのProfessor of Medicineの経歴の黒川清先生、他方バークレーの Fuji-Xerox Professor of Knowledgeの野中郁次郎に同窓会の会長をお願いしていますが、お二人はともに世界的にも名の知られたイノベーション論の大家です。
● 一方が国家予算を使った科学技術の政策策定に深く関与すれば、他方はR&Dの大宗を握る企業のイノベーションに鋭い目を向けて暗黙知・形式知のスパイラルからなるSECI理論で広く知られています。
● イノベーションなくして震災後の日本の再建はありません。そこで同窓会の事務局は、そうしたお二人に大震災後の日本のイノベーションのあり方について語っていただこうと「Berkeley知の広場」の拡大版を企画しました。
● お二人はすでに現場力の凄さと、リーダーのあり方に問題があることをメディアでも指摘しています。知識社会におけるリーダーシップのあり方では、野中さんのフロネシスというキーワード、黒川さんの「出る杭」は、福島原発の事故をもってより妥当するように見えます。
● お二人には射程を短くした議論もして頂く予定です。会の進め方としては、最初に野中・黒川さんにそれぞれ30分程度、問題提起的なお話をいただき、それぞれがコメントし、さらに参加の皆さんと議論を深めていく形を採りたいと思います(ですが、議論好きの黒川先生ですから、いきなり議論へと展開するかもしれません)。
● 使用言語は日本語です(ですが、参加者の介入によっては英語のモードに変わることもあるかも知れません、、)。
● このセミナーの後には立食ですが食事の用意をし、出席者の懇談ができる時間を設けています。ただし飲み物の代金は含まれていないので、キャッシュアンドキャリーでお願いします。
● セミナーの純益は全額東日本大震災の被災者の義援金に当てられます。

 

G1サミット: 私のパネルの記録

今年の2月ですが、G1サミット に参加し「科学技術政策」、「社会保障と経済成長の両立」2つのパネルで司会をしました。

これらのパネルの記録が出ましたので、紹介します。

「科学技術政策」 
「強い社会保障と経済成長の両立は可能か?」 

いかがでしょうか? パネルの時間がちょっと足りなかったですね。

 

ジュネーヴ、WEF本部で東大President Council -1

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6月のはじめは東大のPresident Council。今回はそのメンバーでもあるWorld Economic Forum(WEF、通称「ダボス会議」)を主催するKlaus Schwab教授の計らいでGenevaにあるWEFの本部(HQ)で開催されることになりました。毎年2回、一度は東大で、一度は海外で開催されます。去年はNew Yorkでの開催でした。

Paris経由でGenevaに到着すると寒い、雨まじり。一休みして, Genevaでも一等地Cologny にあるHQへ出かけると、湖のあちら側、国連などの背景にある遠くに見える山の上には新雪が降ったようでした。先週は30℃と、とても暑かったそうですが、残念でした。

WEF HQで働く、多くのなじみも方達ともお会いし、ご一緒にランチやagendaなどの相談ごとなど。実に多彩な、多国籍の若者が大勢で仕事をしています。日本からも数人が仕事をしています。ここで働く人たちは、日本人ばかりでなく、ほとんど皆さんが自分達のキャリアの一部として働いているわけですが、仕事を通して多くの「世界のリーダー」と仕事の上で連絡を取ったり、知己になったり、次第に人脈を広げていけることになります。

翌日は休日、ほとんど場所が閉まっているのですね。夕方からWEF HQでのレセプションは、東大の濱田総長やCouncilメンバーばかりでなく、現地で働く東大OB・OGの方々が集まり、にぎやかな会になりました。以前にもご紹介したRwandaでも教鞭をとった伊東くんから紹介してもらって交流が始まり、東京でもお会いしたDr Suwaくんにも会えました。彼は東大理学部、Duke大学でMaster、Princeton大学でPhD、その後3年ほどでしょうかRwandaで教鞭をとっていました。今はWorld Meteorological Organizationで仕事をしていますが、任期がおわったら、出来ればまた現場に戻りたいといっていました。早速、Dr Suwaを浜田総長にもご紹介。菅沼大使にもお会いしました。ここでは政府関係者が多いところですので、何人かの友人(といっても私よりはるかに若い人たちが多いですが、、)にも会うことが出来ました。

夜は、HotelでCouncil メンバーと会食。CERNで日本チームを引っ張る小林教授にもお会いできました。私は隣のBill EmmottさんともっぱらFukushimaのことなど。彼はThe Economist日本支局長、編集長などを勤め、日本のこともいくつも書いているので、ご存知と思います(amazonでサーチしてください)。最近はItalyについて書いているということです。

「3.11」後の日本、またジャーナリズムのあり方、科学者のあり方、企業、政治など話題は豊富な時間でした。皆さん、「3.11」からの日本への関心、懸念は高いですね。

Emmottさん、6月に東京へ来る予定と言っていました。

 

「オープンエヂュケーション」の飯吉さんと石倉さんと

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いい天気に恵まれ、31日朝8時から衆議院会館の会議室で民主党、自民党の若手議員の集まりで、「3.11」後の日本の状況に対する「今やること、この一手」 (資料1)について話をしました。活発な議論がありましたが、菅総理の不信任案を出すとか、なんとなくざわざわしていました。

私もこの国のありようが心配でいろいろできるだけのことはしようと考えているところです。

10時から厚生労働省で私が主催している会議に出席、昼は私だけが遅れて石倉洋子さん(写真もここにあります)、飯吉透さん (資料1)と「オープンエヂュケーション」 、日本の教育、世界の教育の動向などについて、明るい日差しの中の快適な庭を前にして楽しい時間をすごしました。なにか新しい企画、動きを起こしたいものです。石倉さんも新しい慶応での仕事に意欲的に取り組んでいるようです。

その後は、私の関係しているある教育機関の理事会に出席、どこでも教育改革と既存勢力との間の関係は大変です。

夕方、いったん帰宅し、羽田へ向かい、夜半すぎ羽田を出発、パリへ向かいました。偶然ですが、ダボス会議の日本プログラム担当の土屋君と一緒になりました。行き先は2人ともGenevaにあるWorld Economic Forum の本部です。

忙しい一日でしたが、楽しいランチの時間もあって、気分よく、6月1日午前0時35分発パリ行き夜行便に乗って出発。