ダボスから-3

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ダボス会議の状況はそのサイト  (いろいろなビデオはここ)でいろいろと見ることが出来ます。楽しんでください。

今日は11時過ぎから菅総理のスピーチがあります。スタッフの皆さんは大変でしょう。

私は、まずHarvard大学の「IdeasLab」に参加。Dr David Ellwood, Kennedy SchoolとDr Mohsen Mostafavi, Graduate School of Design と2人の学部長 (Business School DeanのDr Nohriaは参加できず)、GACの「Ageing Council」Chairの Dr David Bloom、司会はSingapore Management UniversityのAnnie Kohさん、という布陣です。「Breaking Education’s Boundaries」、いろいろ議論に参加して楽しい時間でした。

11時半過ぎから菅 総理のスピーチ。さすがにその前のパネルがFinancial Times、Martin Wolf 司会の「The Global Economic Outlook」 ですから、これが終わるとかなりの方々が退場し始めるのは致し方ないです。

菅 総理のスピーチはかなり良かったです。 内容もエジプトの騒動のことから始まり、話し方もなかなかでしたし、質疑への回答も良かったです。これはOn-lineで見ることも出来ます(英語も日本語も選べます)。スピーチの内容の課題をどこまで、いつから、どのように、はじめられるか、この戦略と決断しだいですね。

このスピーチの日本での報道の仕方には結構、課題があります。具体的にはどう書かれているのか、各新聞などの報道と、映像でじかに見る、聞ける時代ですから、スピーチを各自で比べてください。これが、ネット時代の怖いところです。総理のスピーチと日本のメデイアの皆さんの評価はどうでしょうか?

その後、直ちに総理を迎えての昼食会、カルロス・ゴーンさんの司会で、質疑応答もよくマネージできたと思います。

その後すぐに「Re-inventing Japan」(同じようなタイトルで何度もパネルがありましたがちっとも変わらないのは知られているのですけどね、、)のパネルで、総理の挨拶、海江田大臣、緒方貞子さん、三菱商事の小島会長、AflacのCharles Lakeさん、そこで司会はNY Timesの支局長もしていたKristofさんです。日本のメデイアの問題(「記者クラブ」など、ご存知ですね、、)は承知している方ですので、始めにちょっとチグハグがありました。勿論、Kristof側の問題ではないのですけど。

いくつかのセッションに出ましたが、アイデイアもいくつも出てくるし、素晴らしい人たちに会えますし、話も弾むし、新しい分野の新しい友人も出来るのは楽しいことです。いつか、何が起こるかもしれませんからね。Design、Arts and technology、Science frontierなど、グローバルな課題に対してかなり面白い展開が見えてきています。

夜のソワレは「‘Inclusive India!’」は元気いっぱいのショウもあり、人いきれで、早目に失礼しました。

しかし、今回のダボスでは、国際金融など、国と企業の役割にもひずみがあり、一時的には落ち着いているように感じられるが、この2,3年に大きな事が起こる可能性は高いのだと思います、あまり表立っては話題にはなっていませんが。ある有名な誰でも知っている経済ジャーナスリストとのまったく私的な場での会話でも同じ意見でした、EUにしてもこの20年の日本のようになる、これが懸念だ、という意見です。

グローバルに危機的状況を引き起こす状況がいくつもあるのです。チュニジア、エジプトがその1つの始まりかもしれません。

 

ダボスから -2

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ダボス、2日目も快晴。朝早くからGAC(Global Agenda Council)の「Japan」の朝食会。若い方達YGL(Young Global Leaders)の方々の参加もあるので、20人ほどですが、全員が日本の方ばかりで、日本語で議論が進みました。初めての方もおられるて、私が座長なので、このCouncilだけが全員日本語(ほとんど日本人ばかりと在日の米国の方たち)を話す方達ばかりで、このようなCouncil は唯一であることを、まず英語でお話しました。皆さんビックリしたかもしれませんが、Ice breakingでよかったです、とあとでいわれました。29日には総理もこられるので、もちろん話題の中心です。

午前は、いくつかのセッションに出た後、Indonesia のYudhoyono大統領とFrance のSarkozy大統領のスピーチ。Indonesiaは民主的に選出された大統領の下、地方分権、思い切った人材採用など、この数年8%の成長です。今年のASEANのホストでもあり、立派なスピーチでした。リーダーの立派な演説は、いつも心に響く ものです。

昼からは例年のことですが化学工業大企業のGovernors会議にゲストとして出席。例年のことですが、今年は、三菱化学の小林さん、テイジンの大八木さんなどが参加され、面白い議論が聞けました。私もShale Oil、「Global to Local」などについていくつかコメントさせてもらいました。企業トップとの話はこれもなかなか勉強になります。

夜は、Japan Night, Korea Night, Indonesia Nightとはしご。Indonesiaが会場としては1番良かったですが、10時すぎに伺ったので、人が少なめでちょっと残念。Japan Nightが一番盛況でした。これはプラス。

でもどうも国内ではS&Pの国の格付けで日本が「AAからAA-」へということで、ちょっとした騒ぎもあったようですね。これについては1年ほど前ですが、私のblogでもコメントしています。前回は、日本のメデイアではあまり取り上げられなかったようですが、今回はどうでしょう。総理のコメントもちょっと取り上げられていましたが、、、。

寝付かれないような気分で、眠ることに、、。

「休学のすすめ: 海外出る若者 応援しよう」

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去年1年、機会のあるごとに「休学のすすめ」 を学生さん中心に提案してきました。若者反応は悪くないです。少しずつですが広がりを見せているように思いますが、「朝日新聞」に投稿しました。これが1月14日の朝刊「私の視点」に掲載されました。

きわめて限られたスペースで、以下のように、話は進みます。このタイトルが、このカラムのタイトルです。ゲラ段階で修正できなかた所も2,3ありますが、皆さんで、メール、blog、twitterなどでも広げていただけるとうれしいです。

若者は決して内向き (資料1)ではありません。「若者は社会を映すかがみ」なのです。

政府も、企業も、教育機関もしっかりしてください。若者こそが日本の将来を担う人材、人財なのですから。

「私の視点」

■ 「大学の学部生のうちに、休学してでも海外に出て見聞を広めてほしい。かねて、そんな「休学のすすめ」を訴えてきた。

■ どんな分野であろうと、リーダーになるには幅広い人脈がものをいう。さらにグローバル化が進むこれからの時代には、若いときに独立した個人として「同じ釜の飯」を食べた外国人の友人たちは、その後の人生の貴重な財産となるからだ。

■ 大学に短期留学するもよし。途上国でNGOの活動に加わるもよし。海外企業でインターンシップを経験するのも意義があろう。ところが、いまの日本には、「海外に出てみよう」という若者を後押しする体制がきわめて心もとない。私にメールをくれたり、会いに来たりする学生たちが真っ先に気にするのは授業料の問題である。

■ 国公立大学だと休学中は授業料が免除されるが、私立大学は授業料を支払わせる場合があるようだ。人材を育成するはずの大学が経営を優先しているようにも見える。実に情けなく、嘆かわしい。休学している間は授業料を免除できないものか。行政ももっと関心を持って取り組んでほしい。

■ 問題は授業料だけではない。海外の大学との単位の互換や一定期間の転校など、海外での経験を復学後の実績として生かせるようなシステムも充実させるべきだ。大学はどう考えているのだろうか。

■ 若者のみなさんにも注文したい。内向きになるのではなく、海外に飛び出してみるというチャレンジ精神をもっと持とう。バブル崩壊後、若者も親も安全で安定した人生を第一に考えるあまり、海外留学のリスクを避けるようになってはいないか。

■ 大学3年生になるとシューカツ(就活)に走り回り、少しでも早く、一つでも多く内定を取ることに血道をあげる。グローバルな人材など育ちようもない。すでに国際的な政治や経済、外交における日本の存在感が薄れつつあるというのに、次世代の人材まで育っていないようでは地盤沈下を止められない。そんな危機感を抱く。

■ 各国の若者は、優れた人材が輩出してきた欧米の名だたる大学に果敢にチャレンジしている。質のいい教育を受けられるのはもちろん、国籍や人種を超えた交友のネットワークを広げられる。歴史や文化の背景が異なる仲間たちに刺激されれば、自分のやりたいことや目標も見えてくるだろう。個人のキャリアの利益になるだけではない。グローバルな人材は、その国の政治や経済、社会の根幹となり、国の将来をも左右する。それが世界の常識だ。

■ 日本の将来を背負う若者の背中を押し、どんどん武者修行してもらう。大学も企業も親も、社会全体でそういう意識を共有しなければならない。休学して海外に出る若者をみんなで応援することが「人財」を育て、日本の将来を明るくする。」

2011年1月14日(金)朝日新聞19面より

 

慶応SFCのクラス、土屋アキラさん、小手川大助さんをお迎えする。

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私が、慶応義塾大学SFCキャンパスで2010年秋学期クラスを持っていることは、何回か (資料1)お知らせしました。

土屋 聡(アキラ)さんはSFCの卒業生、Harvard, Columbia, Georgetownの大学院で学び、この何年かはWorld Economic Forum、通称「Davos」会議のGeneve本部と日本の事務局と掛け持ちでがんばっています。もう10年近いお付き合いで、いろいろな機会にご一緒しています。私はちょうどDoha に行っていたので、残念ながら、彼の話を聞くことができませんでしたが、後で彼からの話を伺いました。学生さんの評判もとても良かったと聞いています。何しろ世界を舞台に活躍するSFCの先輩が実際の活動についての話ですから。この講義は、まだ広く公開できないPowerpointがいくつもあるので、学内限定のアクセスになっています、残念ですが。

次の週は、IMF の理事、最近Washington DCから帰国、財務省を退官した、とてもスケールの大きいユニークな国際派、実力派の小手川大助さん(Googleするといくつも出てくるが、決定的なのが見つからない、、)。彼のような人は最近では珍しい、「国士」とでも言えるか。いくつもの言語を操りますが、今は中国語を個人tunorから習っているとか。さらに磨きをかけているのでしょう。

今回の講義 は英語で国際金融の話、20年前の日本のバブル崩壊と2008年のLehman破綻、そこから学ぶこと、これからの日本と世界の予測など。これが、いかにも彼らしい、とてもスケールの大きな話でした。日本のバブル崩壊のときは大蔵省、2008年はIMFとどちらも直接の担当でしたから、彼の対応の経験からの話はとても迫力と現場感がありました。学生さんにも大きな刺激になったと思います。

私も部外者ですので、とても参考になりました。お2人に感謝、感謝。

 

Qatar Foundation Annual Research Forum

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Tunisでパネルを終えて夕方にホテルを出発。Dubai経由で、朝の6時半にQatarのDohaに到着。今年6月に来たばかり資料1)のSheratonにチェックイン。2022年のWorld Cup開催が決まったばかりです。

ここには2日間にわたって開催されるQatar Foundation Annual Research Forum にお招きを頂いたいたのです。Qatar財団 (資料1) は、教育に実に熱心なQatarの目玉の一つで王妃が先頭に立ってご活動です。Cornell、Carnegie Mellon、Texas A&Mなどの大学が広いキャンパスに研究所を出しており、なかなか活発に活動をはじめています。

今回のForumはこのQatar財団の活動のお披露目とでも言うのでしょうか、第1回ということです。この1年でかなり人も集まっています。何しろ国が若い。一方で教育でもQatar大学などが中心になって人材育成にとても熱心、というところです。しかし、何しろ、ガスと石油をあわせると、この小さな島が世界有数のエネルギー産出国ということで、急速に豊かになっていますが、将来は「人材」しかないということで、熱心なのですね。しかし豊かになると、若者の意欲はどんなものでしょうか。男性は海外へ留学する人も多いでしょう、でも女性の意欲は特に高いようです。

また、文化、芸術をとても大事にしています。先日も紹介したイスラム美術館などもその良い例です。

Forumは朝9時から開始。王妃のスピーチでプログラムが始まり、休み時間はポスターなど(特に学生さんのポスターを中心に尋ねました)を回りました。また、研究発表の審査もあり、私はElias Zerhouni(前NIH所長)、 Peter Agre (水チャネル発見でNobel化学賞)、 Monsef Saloui(GSKのRDのトップ)と一緒にBiomedical Scienceを担当  しました。EliasとMoncefとはお互いに良く知っているのですが、Agreさんの研究も、講演も何度か聞きましたが、一緒に何かするのは初めてでした。若い活気を感じる1日でした。特に若い女性の活躍が目に付きます。

夜は土屋組(12月1日から社名はTsuchiya Corporationとして新事業の展開を図っています、、)の土屋さんと社員数人と在Qatarの門司大使を公邸に尋ね(以前Abu Dhabi大使館でお会いしたアラビア語が上手な西田くんにもお会いしました、、)、そのあとは最近まで9年間にわたって駐日Qatar大使のReyad Ali Al-Ansariさん のところで夕食にお招きいただきました。いろいろな人脈が広がるのは楽しいものです。Al-Ansariさんの息子さんは米国へ留学、帰国して石油関係の仕事。でもお嬢さんの留学には反対のようでした。

翌日は午後に科学政策などのいくつものセッションもあるので、昼にちょっとQatar財団本部に王妃の官房長官を訪問。このような研究所との交流にも、もっと日本の研究者や若い人たちも参加して欲しいと思います。若者の交流を広げたいのです。

夕方のレセプションでは受賞者の表彰、私たちの部門ではこのあたりに見られる難聴について、その原因遺伝子を明らかにし、それが毛細胞hair cells機能不全であることの研究で、とてもいい研究でした。Q/Aにもテキパキと返事があります。彼女の上司の病院の事務長の立場の方(これも女性です)がとても喜んでいましたーーこの方がまたとても優秀な人で、ずいぶんいろいろお話をしました。食事では同じテーブルにMIT、UCLAの教授たち、当地のTexas A&MのDeanの方などと一緒で、これも共通の話題が多く楽しかったです。私は、途中で退席、22:50時発でAbu Dhabiへ、40分のフライトです。

若い人たちの意欲とエネルギーに接すると、いつも応援したくなります。日本との交流も期待しています。

Global Agenda Council、Dubaiから

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11月27日からWorld Economic ForumのGlobal Agenda Council  (資料1)でDubaiに出かけていました。大半の方達は別のCouncilのメンバーでしたが、竹中平蔵さん、田中明彦さん、石倉洋子さん 資料1)などなど、20名ほどの方が日本から参加しました。述べ4日間で丸3日間の予定ですが、今回のプログラム構成は、各Councilに分かれた議論が中心で、プログラムの進め方がいつもと違って、かなり細かく決まっていることと、最終的には世界にいろいろ存在する、起こりうるGlobal Risk Responseに対応する「Network」構想の提案も視野に入れているので、結構タイトなスケジュール。

私はといえば「Japan Council」のChairという役を振り当てられていたので目いっぱいスケジュールが詰まっていて、Chairは一日早く到着して全体構想のbriefingなどがあり、全体の自由時間もなく、全体の動き、システムの動かし方、Briefing sessionなどなど、また他の大事なCouncilへ出かけるとか、結構大変でした。

特に北朝鮮の問題などもあるタイミングでしたので、気の使いようもあって、とても疲れた感じがしました。

でもこれがなかなか大事な経験の機会をくれたことになりました。特に中国、韓国Councilとの意見交換は、政治的課題、経済の行方、中国の経済成長などなど、大変に良い意見交差が出来たと思います。中国Council ChairはHe Yafei 在Geneva国連大使資料1)ですし、韓国Council Chairは旧知のYonsei大学のMoon Chung-In政治学教授  資料1)。このCouncilばかりでなく、この2人のChairからも実に示唆に富む、しかも一部の本音も聞けてともてよかったです。

2日目の夜のレセプションは世界で一番高いという「Burj Khalifa Tower」のテラスで。高い建築物を見上げ、周りをみまわし、多くの方に会い、なかなかのものでした。 

3日目にはBBC World News Debate、70分程度の討論をNik Gowingさんの見事な司会で、素晴らしい出来だったと思います。この番組を皆さんもどこかで見る機会があると思います。つい7月までAustraliaの首相だった、今の新政権では外務大臣のKevin Ruddとのやり取り、またHe中国大使、Malini Mehraさん、International Crisis GroupのLouise Arbour、Climate Change CapitalのJames Cameronさんなど、なかなかのものでした。特にRuddさんの即興での20秒のテレビカメラを通した「呼びかけ」は素晴らしかったです。この辺は、優れた政治家に必要な素養の1つです。

この3日間で学んだことの1つが、いかにヴィジュアルに問題を描きながら議論を進めていくことの大事さです。Design CouncilではHarvard University Design SchoolのToshiko Mori教授の素晴らしい仕事の片鱗にも触れることが出来ました。そして、いろいろCouncilの問題解決プロセスに「Design」「Innovation」のCouncilメンバーがいろいろサポートをしてくれたということで、なかなか見事な出来でした。

これからは来年へ向けて、宿題、課題がたくさんできました。

学ぶことの多い、4日でした。無事に、12月2日夜に成田に到着しました。

 

 

ドラゴン桜、またまた快挙

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早稲田大学の税所くんが休学してがんばっているBangladeshで貧しい村の若者を、不可能と思われる高い目標へ挑戦する「ドラゴン桜」 (資料1)。

11月30日の日経新聞「挑む」という特集にも税所くんの挑戦が紹介されました。

ちょうどこの記事が出たとき、私はDubaiにいましたが、彼から記事の話は聞いていました。記事を読んだ人たちは、さすが早稲田大学、と思われたかもしれませんね。しかし、これは税所くんとその仲間たちの力です。早稲田大学を休学 (資料1)したこと、そして大いに悪戦苦闘したことが良かったこともあるでしょう。

このよう挑戦する学生、未来の「世界のリーダー」を輩出することこそ、グローバル時代の大学の大きな使命のひとつでもあるのです。このような人が「Human Capital、人財」になる可能性を秘めているのです。大きな「Impact」を社会に、世界に与えるのです。

今日、帰国したところへ税所くんから、以下の朗報が入りました。

「黒川先生

ドラゴン桜。 初の 女子生徒合格!ジェレン アクター 18歳 女性

国立第2位 ジョゴンナ大学に合格!!
7万人の受験生のうち、2,038位の順位での堂々合格です!!

村の女子生徒が、村のe-Educationで勉強して、日本でいう一橋大学に合格したのです!

ヘラルに引き続き第2の奇跡!!それにしても70,000人中 2,038番。

現地からはまたも、「信じられない!!!」の声が続出しています。

イスラム教の下、村の女子生徒は人生の選択において厳しい環境にいる女性が多い中、新しい希望のロールモデルが本日バングラデシュに誕生しました。

ジェレン アクター    革命をありがとう!

彼女はヘラルに引き続きこの国で2番目の映像授業による大学受験合格者になりました。

速報でした。」

熱いですねえ、、。彼の新しいサイトは「ここ」

これが今の「内向き」といわれる若者たちに対して、大人が出来ることなのです。若者一人ひとりの心の底にある熱い思い (資料1) に気づかせ、暖かく応援、支援することです。

これが教育の真髄と思います。

 

「内向き、鎖国マインド」の日本人はいつから?

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最近、日本人の内向き志向、鎖国マインドについて、多くのコメントがなぜか急速にメデイアで取り上げられています。

なにか変ですね、何かのサインなのでしょうか?そんなことは、私を含めて一部の人たちは以前から言っていたことです、「知の鎖国」(資料1)とかの言葉でね。この国の多くの「立派な立場」の人たちが、まじめに考えて、しかも気がついていなかったのか、一部では気がついていても認めたくなかったのでしょうか。

最近、日経朝刊の11月28日号で取り上げたそうですが、Dubaiに来ているので、直接は読んでいないのですが、「ニッポンこの20年;長期停滞から何を学ぶ」という特集の第3部の「薄れた存在感」(1)という1ページの特集記事です。「消えるグローバル人材: 語らぬトップ、内向く若者」という記事が出たそうです(論説副委員長の脇 祐三さん記事)。ほかに囲み記事で行天豊雄さん、山本 正さん、ダボス会議を運営するLee Howellさんのインタヴュー記事が出ています。日経On-lineでも読むことが出来るようですが、これは無料では読めないのです。(ちょっと一言、日経On-line版、先日「On-line」版が賞を取ったようですが、どこが新鮮なのでしょうかね?賞をとれた理由を知りたいものです)

まあ、当然といえば当然ですが。ちょうど11月27日付けで、同様の趣旨のことと私の提案をポストしたばかりでしたが、、。

なにかさびしいというか、情けないというか、今頃になって「なぜ?」、という感じです。

 

「医療制度」改革の課題、JBPress私の意見

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私は、もともとは臨床医ですし、日本と米国で医師としての生活を10年以上しています。当然のことですが、医療制度にはとても身近なところにいますし、いろいろ考えることもあり、またとても気になっている日本の大きな社会的課題です。

このサイトをはじめとして、以前から問題点を指摘していますし、「ナンのカンの」と多くの日本の「権威の方たち」に言われながら、出来るだけのことはしてきたつもりです。その成果も、あまり見えないかもしれませんが、出ていると思います。制度改革は、なんと言ってもグローバル時代に適応できる人材の育成に尽きます。

関係するキーワードを入れると、いくつものpostingを見ることが出来ますし、一般向けの本としても「大学病院革命」、「日本の医療風土への挑戦」、「医学生のお勉強」 ほかにいくつもの本も出し、紹介しています

21世紀になり世界の様相はすっかり変化しました。医療制度関係では、根本的な問題が「高齢社会」、「慢性疾患、特に生活習慣病の増加」、さらにグローバル市場経済になったこの20年で「貧富の差の拡大」、そしてリーマンショック以降は「国の借金の急増」という課題です。

わが国の課題はどうでしょうか?先進国の中でも、高齢化は最も進んでいますし、とても問題が多いですね。

私どもの主宰する「医療政策機構」 (資料1)、「WHO」 などの活動も通して発言し、改革に微力は貢献したいとは思いますが、多くの利害関係者(抵抗勢力です)の力関係で、どこの国でも大きな政治課題であり、実行が難しいのです。

最近でもいくつも活動を報告し意見を述べていますが、最近は「e-Health革命 ITで変わる日本の健康と医療の未来」 、またOn-lineでもJBPressなど(資料1)でも始めています。

時間のあるときなどに、注目していただけるとうれしいです。

その点では10月のSeattleでの会議 から出た「12のアイデイア」 は大事と思います。

どのようにこの政治的プロセスを可能にできるのか、ここが課題です。以前紹介した本が参考になるでしょう。

基本的には「医療制度」ではなく、今の社会では「健康・医療政策」(資料1)とでも改名しないと、実情に沿った制度改革は結構、むずかしいと思います。

政策の命名は大事です。

 

 

「休学のすすめ」、海外インターンシップ支援AIESEC、文部科学省高官の応援

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社会制度の改革などを待っていられないぐらい、日本の「鎖国度」「鎖国マインドセット」は明白になってきています。最近の報道や社会のいろいろな意見がこの「内向き、鎖国マインドセット」について繰り返し指摘しています。本当のことを言えば、今に始まったことではないのですけどね。

これは明らかに若者だけではなく、大人たちに共通のことなのです。今の大学生の「内向き」を指摘する識者は多いのですが、これは親の世代の経験から来る影響が強いと思います。

「Japan as Number One」などといわれてちょっと「いい気」になっていた団塊の世代までとその後の世代は、日本のバブル崩壊(1999年)、冷戦の終結(1991年)とグロ-バル市場経済の始まり、インターネットの普及の始まり(1991年、wwwなど)、その後に起こった14の都市銀行の大再編、山一證券破産、急速につみあがる国の借金、成長しないGDPなどを見れば、親の世代は心理的に「守りの姿勢」になるわけです。

ですから、今の大学生の世代は、物心ついた頃から、親から景気のいい話をあまり聞いたことがないままで育ってきたのではないでしょうか?

ここに書いてあることは、このサイトで以前から、繰り返し、述べているところです。

さて、「休学のすすめ」 を実践する大学生たちの素晴らしい活躍 (資料1, , , )。

また海外でのインターンを紹介する学生たちのネットワークAIESECについても、ちょっとですが紹介しました

しかし、これらの活動をさらに進めるには、いろいろな障害があります。例えば、多くの私立大学では休学する学生に対しても、結構な額の「学費」をいろいろな名目で支払わせているのです。とんでもないことです。でもこれが当然と思っていたところに、日本社会の非常識があるのです。大学関係者は出来るだけ早く、知恵を絞って、こんなことは止めてください。

ただでさえ景気が悪く、しかも教育費が高い日本の国のあり方では、将来の人材を粗末にしているということです。こんな国に明るい将来はあるとは思えません。政府もしっかりしてください。

最近は学生の留学を支援する学生の世界団体AIESEC(ここからJapanサイトに来るとこれが日本語だけなのだ、、、)を運営している日本の学生さんたちとも会いました。AIESEC活動をどのように活性化し、社会に広く知ってもらう、支援してもらうか、を一緒に考えているところです。このような学生の活動を支援するのは企業にとってもいろいろと大きなメリットがあることは明白なのです。

AIESECの日本サイトが英語でも書かれていて、日本からの留学ばかりでなく、日本への留学、日本の企業インターンシップなどを紹介するなど、いろいろ出来ることがありますね。「相手のニーズ」を考える視点が欠けています。これについても具体的に議論しました。

最近、私と一緒に仕事をしたこともある文部科学省の「高官」(特に名前は出していませんが)がblogをはじめました。私の主張を支援してくれていること、このような学生を実際に励ましている資料1)ことを知りました。とてもとてもうれしいです。最近の会議でも自分の意見を中心に素晴らしいスピーチ をしてくれました。自分の主張がはっきりしていて、あまり役人らしい挨拶ではなかったね、と好評だったと聞いています。いろいろご支援ありがとう。

他の文部省関係ほかの方達の中にも、私の主張を認識し、支援しているかたが多くいることは知っていますが、全体としてなかなか政策にはなりにくいところもあります、いろいろの都合もあるのでしょうが。

さらに問題は大学、中高等学校など、教育関係者が、グローバル人材育成に対して、自主的にできるだけのことをしているとは思えない、(資料1, , , )ところにも問題があるのです。世界の潮流はドンドン動いているのです。

現役官僚がblogを書くことの如何ですが、個人の見解ですから結構なことです。秘密のことを書いているわけでもありませんし。