慶応SFCクラス、乗竹亮治さんを迎える

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私の慶応SFCのクラス。10月27日は、私たちが主催している医療政策機構で大活躍している好青年、乗竹亮治さんをゲストにお迎えしました。

乗竹さんは、このSFCの2007年の卒業生。卒業とともに私たちの「Think Tank医療政策機構」に参加しました。以来、ガン対策、ガン患者さんの支援活動、そのほかにも脳卒中患者支援や、患者リーダー養成講座などで活躍し、いくつも成果を挙げながら幅広い活動をリードし、本当に大きくリーダーへと成長しています。この機構に欠かせない中心人物の一人です。

彼は、学生さんたちにとっても、SFCの先輩であり、お兄さんであり、その話は身近に感じられ、さらにいくつもの感動的な「自分のものがたり」があり、とても素晴らしい時間を皆さんと共有できたと思います。

特に2001年9月11日のWorld Trade Centerのテロ攻撃の時は、Oklahoma大学で学生生活をしていて、そのときの周囲の反応、彼自身の思いがけない「言葉のちから」への新鮮な感動などなど、本当にいい話でした。

このコースでの私の狙いは、出来るだけ学生さんにとって「グローバル時代」を目指すことの大事さと、その「ロールモデル」になれる人たちの、現実感のある「ものがたり」を聞かせたいという狙いがあります。その「ものがたり」が、本人の実体験からくる話だからこそ、若者たちへの説得力がある、若者たちがその様な人、キャリアを目指そうという気持ちになるのです。

皆さんもご存知かと思いますが、白洲次郎という快男子がいます。私のこのカラムで何度か紹介しています (資料1)。終戦後の日本で大いに活躍した、Cambridge大学で学んだ「英国紳士」です。彼についてはいつかの本がありますが、いつも「Principle」(ことの本質とでもいうのでしょう、、)を大事していたことで知られていて、痛快なエピソードにはこと欠きません。このような快男子、紳士は、このところトンと見かけませんね。

この次郎さんの書いたエッセイを集めた「Principleのない日本」をいう本があります。彼の住んでいた、「武相荘(ブアイソウ)」で購入しました。そこにこんなことが書いてあります。「教育とは、先生が自分の教えていることを、先生自身が実践しているかどうかなのだ、、」といった趣旨のことが書かれています。これは、特に高等教育では大事なPrincipleではないかと私も思っていることで、読んでいたときになんとなく頷いたことを覚えています。

乗竹さんの話は、私がいつも訴えているように、若いときに「外」の世界を体験することの大事さを明確に示しています。

乗竹さん、大事な話をありがとう。多くの後輩たちが「何か」を感じ取ったと思います。 

新しい地域医療を構築するチャレンジャー

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日本を含めた先進諸国では「高齢社会、慢性疾患、これ以上の公費出動は無理」、という状況で、従来型の「医療制度」は制度的に限界に来ていることは明らかです。

これについては従来から私も発言し (最近のではこれ(資料1、 )など)、政策提言し、実践を促しているのですが、従来からの利害関係者の「抵抗」で、なかなか政策の実現は進みません。

一方で、まずは出来ることから実践しようという人たちもいます。そのような一人に武藤真祐さんがいます。

彼は医師として恵まれた10年ほどを過ごしましたが、それには飽き足らず、より高い目標を設定して、この数年、医師ではない仕事でがんばってきました。

このような社会経験を経て、まったく新しい形の都会型地域医療を始めました。

これをはじめてから武藤さんが私に言ったことが本当に良かったのです。「いろいろ迷い、医師を離れ、自分の一生の仕事を捜し求めていたのですが、高齢化の進む都会の医療の現場に戻って、これこそが心から私がやりたかった仕事だと感じました」、と。

武藤さんと私の対談が出ましたのでご覧ください。

素敵な気持ちですね。ほんとうに素晴らしい門出です。心からの祝福を送りつつ、彼を応援しています。

 

熱い若者たち、自分で進路を開拓する

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今までも機会があるごとに紹介していますが、いまどきの若者はすてたものでもないのです。

何度も紹介していますが、早稲田大学を休学してBangledeshでGrameen銀行と「Dragon桜 E-education」を立ち上げて大活躍する税所くん。彼も2年の休学を終えて早稲田に復学しています。休学の時期には大学では1学期に5万円、年間10万円を払うのだそうです。マアマアですね。

早速、2人で会いました。苦労話、いろいろな計画、とてもチャレンジングですが、やりがいのある仕事。2年間のBangladeshに比べると、早稲田の授業は先生と生徒のあいだに緊張感、真剣味がないと、強く感じたそうです。

もう一組、「Learning For All」の松田くんと、深沢事務局長代理の武藤さんを連れて、文部科学省の国立教育政策研究所主催での会議で2時間話をしてもらいました。

この「Learning For All」は、私も2年前に紹介している米国大学学部卒業生に大人気の「Teach for America」の活動を日本に立ち上げる準備として2年間、いろいろトライをしながら、準備をして行くというものです。この夏からはじめましたが、この猛暑、とても大変だったと思います。

文部省側から参加の皆さん、はじめは何でそんなことをするのか、予算は、などなど質問されてあまりよく理解されないようでしたが、松田君の熱い返事に次第に理解が進み始め、理解が深まったようで、良かったです。皆さんご苦労様でした。

熱い若者たちを応援することは、私たち人生の先輩の責務です。決して邪魔をしてはいけません。がんばれ、がんばれ。皆さんも応援をお願いします。

健康・医療政策の話

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少しずつ遅れ気味の報告ですが、10月5日からのちょっと長めの旅から14日に帰国。

翌日は朝から都内のDenmark大使館で、Denmarkの国会議員ほか30人ほどの訪問を受けて、「高齢社会への健康・医療政策」についてお話しました。Melbin大使 (資料1)、を始め、皆さんとても喜んでいただけたようでした(4月頃でしたか、大使とはWorld Cupの日本とDenmark戦についてもお目にかかってお話する機会がありました、、、)。Seattleでの議論がとても役に立ちました。

Denmark大使館から羽田へ向かい松山に飛びました。松山にあるPanasonic四国がヘルスケアに特化する、というので「高齢社会への健康・医療政策」といった話題で話しに行きました。

ここ連日、この話題でいっぱいで、私もずいぶんと勉強になりましたし、新しいアイデアもいくつも出てきました。

先進国はどこでも、「1.さらに進む高齢社会; 2.慢性疾患; 3.そしてこれ以上、医療には公的資金を投入できない」という共通の課題なのです。私の考え方の枠組みはいくつも書いていますし、この考え方はずっと変わっていないのですが、最近でもOn-lineでも見ることが出来ます

もっとも大事な政治課題の1つです。

 

Swedish Hospital 100周年、美しい街Seattle

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このところ Seattleからの報告が続きましたが、ここに来たのは米国北西部で歴史的にも最も古く、またその評価も高いSwedish Medical Center 創設100周年行事のSymposium (資料1)にお招きを受け、以前からこのMedical Centerの活動には注目していたので、いい機会と思い参加しました。Program(最終プログラムはちょっと変更ありますが、、)もすばらしいものでした。

この会は、このビデオ  資料1)から始まりました。このあとのビデオで最初に出てくるLisa Cohenさんとは朝から同じテーブルで何人かの共通の友人のいることもわかり、話が弾みました。本来はジャーリストなのです。

皆さんとてもすばらしかったのですが、私の医療・医学専門分野でない人たちで、特に印象に残ったのは開会の基調講演をしたGEのJeffrey Immelt会長、パネルでJim McDermott資料1)、Jay Inslee資料1)の地元選出の両議員です。

ここではいろいろ議論されましたが、最終的には12のアイディアにまとめられたようです。(資料1

これらの講演ビデオ等がウェブ上で見られるようになりましたら、お知らせください。皆さんとシェアしたいので。会議の様子は「ここ」で見られます。

会議の合間を縫って、とてもいい天気のSeattleの街をちょっと散歩。すばらしい景色を楽しみながら、Public MarketのStarbucks発祥の店、水族館(結構、好きなのです)などをたずねました。そして、もう報告しましたが、休学して、こちらで勉強にきている学生さんたちともお会いし (資料1)、2晩の夕食の楽しい時間をすごしました。

Seattleはきれいで、落ち着いた街です。

 

いろいろな企画に参加、そしてまたまた岡目八目

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9月28,29日にわたって、去年も紹介しましたが、Asia Innovation Forumが開催されました。今回は第4回ですが、いくつかの「サテライト」が併設され、そちらのほうが部屋も狭く、お互いの討論が緊張感を持って進んだようで人気があったようでした。私は2日目の最後の2つのパネル参考1)に出ました。1つ目は先日ご紹介した「丸の内キャリア塾」と同じ石倉さんと石黒さん、さらに佐々木かおりさん、フィリピンからビジネスリーダーのMagsaysay Chouさんの参加でした。1週間前と同じように、男性は私だけとなりました。しかし、前回と違って、聞いておられる参加者はほとんどが中高年の男性でした。これは確かに議論していても感じというか、前回とは手ごたえがまったく違いましたね。

最後のパネルは主催者Quantum Leapの出井さん(元Sony)を交えて、去年と同じ楠木さんの司会で進みました。今年の私はおとなしくしていました。「日本を変える1つのこと」という質問で、いろいろ意見が出ましたが、従来の制度は抵抗勢力の力が強いので20年変化しなかったわけですから、将来ある若者たちに自分で選択肢を考えさせる「休学のすすめ」を主張するばかりでした。ほかのことは何を言っても、いままでも言われ、変わっていないのですから。将来の人たちに希望をもたせたいです。既存勢力を変えるには、やれ法律だ、予算だ、などといっても、残念ながらこの10-20年ほとんど変われなかったのですから、困ったものです。基本的に「世代間の闘争」になっていると思います。

来年の企画はもうちょっと考える必要がありますね、出井さんは素晴らしいビジネス界のリーダーであり、来年へ向けてより、いっそうインパクトのある企画に出来るように考えたいです。

10月2日は、石倉洋子さんのGlobal Agenda Seminar参考1)に参加。世界銀行で活躍する加納さんがゲスト、世界で活躍する若者は、参加している若者たちの心と確実に共鳴します。

2日の午後から京都に。STS Forum に参加しました。ここでは、実に多くの世界のリーダーが集まられるので、いろいろな友人にも会え、パネルなども面白いのです。

これらの報告はそれぞれのサイトに報告されると思いますので、ご注目ください。

いろいろと忙しいことは確かですが、変われない日本には困ったものです。民主党政権もまだまだ苦労するでしょう。まだまだ政治のプロセスに十分になれていないように思います。しっかりと動き始めるのにはもう1-2年かかるのでしょうか?対中国問題についてもいろいろな閣僚が個別に発言するのもいただけません。外交はしっかりした司令塔がなくては動けませんからね。国内での発言だと考えて発言しても、すぐに翻訳されて、世界にみんな知られているのです。これでは政府のガバナンスがないと思われるだけです。

このサイトで「岡目八目」の効用について述べたことがありますが、その点では日中両国の考え方、感じ方などを熟知している宋 文州さんのメールマガジンtwitter両方とも、なかなか考えさせるものがあります。

Harvard Kennedy Schoolの栗原さん

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Harvard大学Kennedy SchoolでSenior Fellow栗原潤さんをここでも2回 (資料1)ほどご紹介しました。

キャノン国際戦略研究所の研究主幹もしておられ、世界を駆け回り、前回も紹介 したように、毎月のように「The Cambridge Gazette」 を発行しています。これがなかなく面白い、というか栗原さんの交友の広さ、そして学識の広さと深さを感じ取ることが出来るからです。

先日も東京に来たので、私のオフィスで楽しく時間を過ごすことが出来ました。それをまた今回の「The Cambridge Gazette」にも書いてくださるのですから、ありがたいことですね。この号でも、栗原さんの学識の深さと、交友の広さが明らかです。

御本人によれば、「私のような人間は、日本の組織では扱いにくいでしょう、だからこうなっているのですよ、、」などとおっしゃりますが、貴重な人材です。このような人がもっと多くいれば日本はもっと活性化できるでしょう。このように「異色の人材」、「出る杭」の活躍の場がもっともっと増えると、組織も活性化し、日本の若者たちの「Role model」にもなり、若者たちも、もっと元気になれるでしょう。組織も適材適所で活躍の場を増やすことが大事です。

栗原さんのような「個人の信用」に立脚する国内外に広がる人脈は、大きな財産です。キャノンの戦略研究所はいい人に参加してもらっていますね。大金に代えることの出来ない「人財Human capital」(「人材Human resource」とはちょっと違うのです)の一人です。

 

「イノベーション思考法」を整理する

先日、「ウェブで学ぶ:オープンエデュケーションと知の革命」 を紹介しましたが、この本の評判はかなり広がっていると思います。

その時、この本に紹介されているいろいろな「サイト」を整理してリンクしてくれているBlogを紹介しました。ありがたいことですね。

その方が、今度は私が2008年に出版した「イノベーション思考法」について分析、整理し、解説してくれています。なかなか面白く、うれしいことです。

「イノベーション」は、「アントレプレナーシップ」(資料1)とともに、どの国でも政策の中心に位置付けている「キーワード」です。日本語では、それぞれ「新しい社会価値の創造」、「進取の気性」です。変わる世界、社会で、どうするのか。ここはPeter Druckerの言葉(twitterで @DruckerBOT)をいつも噛みしめてみることです。

2008年秋のリーマンショックから世界はすっかり変わり始め、当初は「土地バブルがはじけて20年の経過から、日本は大丈夫」などといっていましたが、とんでもないですね。

世界がすっかり様変わりしているなかで、日本経済も低迷が続いています。内向きの独りよがりはもういい加減にして、もっともっと世界の動向を感じて考え、行動していなければいけないのでしょう。

 

Hayman島、ADC Leadership Retreat -2

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写真はこちら。

Hayman島の第2日は快晴。室内にいるのがもったいない。

でもプログラムが満載。私は朝一番の「Kailis Oration」(Session 6)(プログラム参照)が出番。再びNik Gowingの司会で進む。Bjorn Stigson の問題提起に始まるexcitingなセッション、これが今回の写真に私の出ているパネルです(後姿のNick Sternと私とBjorn Stigsonの写真も2枚ある)。

東京で先日お会いしたばかりのClyde Prestowitz さんも今日からいろいろな議論に参加しています。

ランチセッションは素敵な緑にかこまれてパネル(session 9.5)に参加。なぜか議論はAustraliaの課題に集中。私の仲間のWilliam Saitoも一緒。Chris Selthによれば、ここにはVCの対象が少ないんだよね、とずいぶん批判的でした、何しろ豊かな資源でもっぱら成長していたのだから、、、とね。Richard Wilkinson (public_health) の講演(session 11のすぐあと)、こういうタイプの人が出てくるところが英国の学問社会の深さのいいところと感じます。

もうひとつは「Cybersecurity」(session 12.2)、Nik Gowingの司会。これはWilliam Saitoが良かったですね。

第3日、29日はsession 16.3のStephan Bungay、session 17.3「Education future」の第1報でも紹介したKaplanのBror Saxberg (こういう人が相当な数いるところが米国のすごさと感じます)、また旧友のJeff Westのsession 20.3はとてもすばらしく、それぞれがとても深く考えさせられ、感動的でした。

ほかにもいくつも出たいsessionがありましたが、プログラムを見ればわかる様に、これはかなか難しいことでした。

午後には、私にとって最後の出番はWilliam Saitoと「Japan- Perspectives on Change」(session 19.3)。ご当地のAustraliaでは国政選挙の直後、思いがけない結果で、この会議で大騒ぎしているのに、「日本?この4年で5人の首相、6人目かも?」では締まらないですね。いろいろわかりやすい比喩を入れながら話したので、「議論に納得でき、理解しやすくてよかった」、と何人かの方たちから言われました。本質を突いた議論を進めなければ、確かに日本は理解されにくいでしょうね。

最後の締めは主催のMichael Rouxの感動的な挨拶がありました。

最後の夜は素敵なdinner receptionでした。

違う見方、新しい考え方、本当にすばらしい方達と、ちょうど良いサイズの集まりで、Davos会議などより、ずっと親密な時間を共有できた、充実感のもてた3日でした。多くの旧友たち、新しい知り合いも出来たし、この「カラム1、2」で紹介した方達のほかにもIndonesiaのGita Wirjawan 資料1)などなど、多くの「すごい」方達を知ることが出来ました。皆さんに教えてもらうことがとても多いです。今回、私ははじめから目立つ場所に出番がいくつもあったので、新しい方達には結構知ってもらえたし、、。招いてくれたRouxさんに感謝です。

Hayman島、ADC Leadership Retreat -1

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写真はこちら(クリックしてください。)

27日の朝から2つの会議をこなして、帰宅。旅行の荷物をつめて、夕方に成田へ。この件で、Sandel教授の講演に参加できなかったのです。

成田を夜9時過ぎに出発、約9時間の飛行時間でBrisbane空港へ朝7時に到着。ビジネスクラスでもあまりゆったりもしていないし、席はフラットにもならないし、ほとんど眠れませんでした。ここで4時間ほど時間待ち、JQ (JetStar)で約1時間40分でHamiltonへ到着。ここからいよいよHayman島へ cruiserに乗り換える。この数年お招きを受けていたのですが日程の都合がつかず、はじめて「ADC ForumRetreat」に来ました。

船の中は皆さん、同じ会議へ向かう方達ばかり。快適なスペース、順調に静かな海をすべるように進む、回りは島々を近くに見ながらすべる素敵な空間。鯨が見えた、ここは鯨がよく通る道なのだとか。あまり天気は良くないがそんなに寒いわけでもない。たぶん20゜C程度だろうか、曇っていて、いつでも雨が降ってきそう。

シャンパンなどいただき、皆さんと話をしているうちに1時間でHayman島に到着。早速ホテルにチェックイン、4時に部屋へ移る。荷物がなかなか届かない。

もたもたしているうちに4時45分から「ADC Forum」(資料1)の開始です。私は最初の「Opening Plenary: Australia ?Big questions and new unknowns」のパネルに出るので、ジーンズのままで会場へ(さすがに皆カジュアルで、ネクタイしている人はいませんでした。ちょっと安心)。

6日前の選挙で自由党(Abbottさん)も労働党(Gillardさん、女性)も1票差程度で半数とれず、少数党との協力を取り付けに入るところ。こんなこと(Hung Parliamentといいます、「ねじれ国会」でしょうか) はこの国でははじめのこととか。「2大政党の時代」は終わりなのかも、という議論がでます。ことしの英国の総選挙もそうでしたね。グローバル時代の多様、多彩な価値観を表しているのかもしれません。

このOpening PanelはBBCの名アンカーマンNik Gowing が司会。前半Part-1は今回の選挙についての「ABC Online」の政治主筆Ms Annabel Crabbの15分ほどの意見のあと、3人のPanelistで元気な議論。

後半part2は「Lord Nicholas Stern」のClimate Changeと経済成長への課題についてChris Freemanの産業革命以来の50-60年の技術革新、社会の変革と経済成長のサイクルにも触れながら20分ほどのスピーチ。そのあと、Dr Raghida Dergham、Kaplan社 Chief Learning OfficerのBror SaxburgHarvard大学のDr Daniel Shapiro, そして私というパネル。

「Part 1, 2」ともすごく面白い議論が出来ました。

Australiaの今回の国政選挙もさることながら、何しろ、日本では小泉総理が止めてから、4年で5人の総理が出たわけですし、1週間前には民主党から小沢さんが総裁選挙に出馬とすると。もしかしたら、4年で6人の総理、6つの内閣。ご当地では今回の選挙結果で政治的に大きな課題だ、と大きく問題視しているのに、わが国日本はのんきというか。とにかく国の政治の「リーダーたち」の「コップの中」的発想と行動は耐え難い。やれやれ。大体、どの政治家からも「国のビジョンとそれへの戦略的政策課題」なんて聴いたことがない。

夕食はStern氏と隣になり、ずいぶん密に議論が出来たのが大収穫。彼はこの2年で2度、東京で会える機会を逃したし。そんなことも話題にすばらしい一日でした。

食事のあと10時から最後のセッション「Science, Public Policy and the Elusive Common Ground」にAustralia政府の「Chief Scientist for Australia」のProf Penny Sackett と2人、CSIROのCEO、Dr Megan Clark の司会で1時間。

なかなか充実した1日でした。