Michael Sandelと「ウェブで学ぶ」: 「問う」ことの大事さを感じとる

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最近、このサイトでも紹介し、大いに話題になっている2つのことがあります。それはMichael Sandel教授の「白熱教室 Justice」資料1)と梅田、飯吉さんの著した「ウェブで学ぶ」 です。

Michael SandelさんのTV番組 (On-line でも見ることができます)は急激な人気で、Sandel教授は8月には日本に招かれるほどの急激な熱狂ぶりです。もっとも、この反応も日本的かもしれませんが。

また、「ウェブで学ぶ」も大きな反応が出そうです。ウェブやtwitterでは良好な反応がたくさん見受けられます。

何故か?

Sandel教授の授業は、日常の身近な具体的な事例から、その「本質を問い」かけ、「何故?」を考えさせる。そして、そのような思考過程から問題の普遍性と個別性を認識させ、根底にある人間と社会の問題の「正義とは?」を哲学的にも思考する、というプロセスを感じ取らせているところにあると思います。だからこそ、皆さんが「知的興奮」を感じているのではないでしょうか?こんなに「自分で考える」という授業を大学で共有したことがあまりないからこそ、目が覚めるように感じたのではないのか、ということです。

飯吉さんも、これらの反応についてもblogでフォロー していますが、うれしいことに私のblogのコメントについて、梅田さんとこの本で書きたかったことは皆さんに「問いかける」ことだ、という思いを私が共有していると感じ取ってくれていることを知りました。とてもうれしいことです。

私たちの日常生活、教育のプロセスで、最も欠けているのは「何故?」と常に問いかける姿勢、習慣、そしてそこから始まる「教える側と教わる側」の共同した思考プロセスだと思います。これは一般的に日本の教育、企業などの組織での研修などに決定的にかけているのではないかと思います。「指導要綱」、「教科書検定」とか。法律にしても同じです。基本的に「タテ」の思考なのですね。

教育でも、生徒と一緒に問いかけ、考えるという姿勢よりは、先生が答えを持っているかのように解説していく授業が多いと思います。大学でさえも基本的に知識の伝達ですね。だからこそSandel教授の講義は刺激的なのです。また多くの講演などでも「、、対策法」などの「Know How」ものが人気のようですが、一番大事なのは「何故?」を考えることなのです。

オープンで、フラットに広がる「知の時代」、知的興奮を刺激しないと、「指示まち」では何も始まりません。このSandel教授、「ウェブで学ぶ」の2つは、皆さんの内蔵している「知的な問いかけ」をしているからこそ、皆さんが興奮しているのだと思います。

 

「ウェブで学ぶ:オープンエデュケーションと知の革命」、必読の一冊

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去年ご紹介した飯吉さん blog 、資料1)が、「ウェブ時代をゆく」などシリコンヴァレー発のメッセージ(将棋についてもすごいですが、、)を書いている梅田さん blog)、と書いた「ウェブで学ぶ」 を出版しました。とても豊かな内容で、「目からうろこ」にも満ちた、多くの教育関係者、自分自身や子供たちの教育に関心のある方たちにぜひ読んでほしい一冊です。

MITの画期的なOpenCourseWare (最近のTimesでTop50 websites)に始まるといえる教育の「オープン化」、「ウェブ時代」の流れの進み方の速さ、激しさを感じ取ることが出来るでしょう。

私が公的な「場」でも繰り返し指摘 (資料1) していることですが、Internetは15世紀のGutenbergの印刷術と同じようなインパクトがある、「個人をempower」するツールなのです。より広い範囲の人たちに「情報」へのアクセスも発信も可能とし、広げるツールなのです。しかも国境も時間も越えるグローバルな広がりなのです。ここからより多くの人たちの新たな「問いかけ」が始まる、従来からの「権威への疑問」が生まれるのです。だから、この流れは進みこそすれ、戻ることはないのです。国家も、企業も、組織も、この流れに適応できず、抵抗すればするほど、結局はダメージを受けるのは必須です。私はこれが「グローバル化」の流れの本質と考えています。

最近の例では iTune、iPod、iPhone、iPadなどがいい例です。それぞれが市場にでてきた時に、どの業界が抵抗勢力で、どう国内社会が、そしてグローバル世界が変化してきているのか、その抵抗勢力がどうなったのかを考えてみればよく理解できると思います。

つまり、この本「ウェブで学ぶ」は、教育者には世界の新しい教育の動向だけではなく、自分たちに課せられた責任を知らせ、さらにこの責任を問うているのだ、ともいえます。

しかし一方で、「個人のempower」の立場から言えば、教育を受ける人、学びの心のあるすべての人たちには、どんな教育を受けたいのか、世界にはどんな教育や学びの機会、新しいツールがあるのか、自分を育てていく発見の可能性などを積極的に問いかけている本であるといえます。

そればかりでなく、この本からは世界の動向になぜか隔離されているような日本への懸念が感じ取ることが出来ます。それは、この著者の2人が長い間、日本を離れて、日本から独立したキャリアを積み、グローバル化の進む世界の中で、なぜか変われない、内向き日本への切歯扼腕の思いがいっそう強くなっているからこその懸念であり、日本へのあふれる愛国心からの思いからなのだと思います。

教育担当のすべての大人たち必読の書であり、またすべての人たちに読んでもらいたい1冊です。

ところで、著者の趣旨や内容の概略については、上に紹介した梅田さん 飯吉さんのblogで見ることが出来ます。またこの本の中で紹介されている、多くのリソースサイトについては、このblog でも整理されています。この本「ウェブで学ぶ」が手元になくてもいろいろ貴重なサイトを訪ねることが出来ます。

それにしても「世界」の人たちを育てることに熱い人たちが、実にたくさんいます。

 

「「美しい」履歴書の時代」

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「一橋ビジネスレビュー」という季刊のビジネス関係の方に広く読まれている雑誌があります。一橋大学イノベーション研究センター編(センター長は米倉誠一郎教授)で、この創刊10周年ということで、御手洗冨士夫キャノン会長、野中郁次郎先生、岩崎卓也「Diamondハーバード・ビジネス・レビュー」編集長とご一緒に特別企画「10周年に寄せて」に、私も祝辞を書かせていただきました。

「「美しい」履歴書の時代」というタイトルです。この言葉は、Silicon Valleyからblogでも大いに発信している海部美知さんの「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」 (1) から引用した言葉と、その説明も引用してあります。この海部さんの本では、実にうまい言葉がたくさん出てきます。お勧めの本のひとつです。

私がいつも主張している「他流試合の連続を通して、自分のグローバル世界での「立ち位置」を認識するキャリア」ということと、ほぼ同じことですが、海部さんは言葉の使い方で美しく表現しているので、使わせていただきました。

このような「美しい」履歴書の作り方、これが石倉洋子さんと書いた「世界級キャリアの作り方」のコアのメッセージでもあるのです。

そして、そのために出来ることの始まりのひとつが、私の言っている「休学のすすめ」 であり、また「アジア青年の家」 計画などなのです。

単線路線、同じ組織で順々に上がる、しかも大学新卒から、しかも3年で内定などなど、というキャリア、それが常識と広く認識している社会などは「トンデモ」キャリアの時代なのです。本来、終身にわたって同じ組織に勤務するのは「雇用される側」の選択肢なのです。役所、大企業もそうなのですが、自律度が高いはずの大学でも「4行教授」 (資料1)などが、結構多いのですから。

このようビジネスの本に、私ごときが寄稿させていただけるのはなぜなのか?私も読者のことを考えるとちょっと躊躇しましたが、うれしかったです。そこは米倉先生の目利きでしょうか? 私の察するところ、ビジネスでも、教育でも、医療でも、政府でも、すべての基本は「BtoB」、そして「変化の本体を知る、感じ取れるか」なのだ、といっているからでしょうね、「Back to Basics」ということです。これを企業家、起業家に言い続けていたのが皆さんよくご存知のPeter Druckerなのですね。

自分の「こころの声」を感じとった熱い若者たちの会合

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最近の就職難、若者たちの将来はとても暗いようにも思えます。これを積極的に支援している大人たち、企業家も少しはいます。たとえば新卒をいろいろ支援するパソナの「フレッシュキャリアコース」(資料1)です。すばらしいことで、私も応援団の一人として参加しています。

一方で自分の目標を実体験を通して見つけ、そこへ向かっての道を探し苦労しながらまっしぐらに進んでいく若者たちが増えてきています。私もこのサイトでいくつも紹介していますが資料1)支援しています。

2日前にはHuman Rights Watch の土井香苗さん、Joe’s Labの城 繁幸さん  、最近出来たばかりでとても苦労している「Learning For All」(Teach For America―2年前にここでも紹介しましたがーの日本版を作る移行期です)の松田悠介さんと深沢厚太さん 、そして今月からWashington DCで世界銀行勤務を始めるSoket金平直人さん  とその仲間(D-Lab Japanの新井さん )などが大雨の中、集まってお互い「自分のものがたり」、そして「つながる」、「ヨコへ広がる」機会を作りました。これから、いろいろな活動が広がるでしょう。

このサイトで何度も紹介しているBangladeshで活躍する早稲田の学生、税所くんと三好くん資料1)とその仲間たち、また「休学のすすめ」に反応して4年生なのに就職活動を中断してもMoscowへいっている、また来週ガーナへ出かける学生さんたちなど、若者たちは「自分の実体験」で自分の「こころの声」に目覚め、燃えてくるのだと思います。

すぐに「出来ない理由」を口にする多くの大人たちより、よっぽどことの本質を嗅ぎ取っている、感じ取っていると思います。

大人たちは、このような若者を支援することはあっても、決して邪魔をしてはいけないのです。世界はドンドン変わっているのです。若者たちの将来こそが、人材育成、そして日本の将来にとっても一番大事なことです。

 

Hayman島、ADC Leadership Retreat -2

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写真はこちら。

Hayman島の第2日は快晴。室内にいるのがもったいない。

でもプログラムが満載。私は朝一番の「Kailis Oration」(Session 6)(プログラム参照)が出番。再びNik Gowingの司会で進む。Bjorn Stigson の問題提起に始まるexcitingなセッション、これが今回の写真に私の出ているパネルです(後姿のNick Sternと私とBjorn Stigsonの写真も2枚ある)。

東京で先日お会いしたばかりのClyde Prestowitz さんも今日からいろいろな議論に参加しています。

ランチセッションは素敵な緑にかこまれてパネル(session 9.5)に参加。なぜか議論はAustraliaの課題に集中。私の仲間のWilliam Saitoも一緒。Chris Selthによれば、ここにはVCの対象が少ないんだよね、とずいぶん批判的でした、何しろ豊かな資源でもっぱら成長していたのだから、、、とね。Richard Wilkinson (public_health) の講演(session 11のすぐあと)、こういうタイプの人が出てくるところが英国の学問社会の深さのいいところと感じます。

もうひとつは「Cybersecurity」(session 12.2)、Nik Gowingの司会。これはWilliam Saitoが良かったですね。

第3日、29日はsession 16.3のStephan Bungay、session 17.3「Education future」の第1報でも紹介したKaplanのBror Saxberg (こういう人が相当な数いるところが米国のすごさと感じます)、また旧友のJeff Westのsession 20.3はとてもすばらしく、それぞれがとても深く考えさせられ、感動的でした。

ほかにもいくつも出たいsessionがありましたが、プログラムを見ればわかる様に、これはかなか難しいことでした。

午後には、私にとって最後の出番はWilliam Saitoと「Japan- Perspectives on Change」(session 19.3)。ご当地のAustraliaでは国政選挙の直後、思いがけない結果で、この会議で大騒ぎしているのに、「日本?この4年で5人の首相、6人目かも?」では締まらないですね。いろいろわかりやすい比喩を入れながら話したので、「議論に納得でき、理解しやすくてよかった」、と何人かの方たちから言われました。本質を突いた議論を進めなければ、確かに日本は理解されにくいでしょうね。

最後の締めは主催のMichael Rouxの感動的な挨拶がありました。

最後の夜は素敵なdinner receptionでした。

違う見方、新しい考え方、本当にすばらしい方達と、ちょうど良いサイズの集まりで、Davos会議などより、ずっと親密な時間を共有できた、充実感のもてた3日でした。多くの旧友たち、新しい知り合いも出来たし、この「カラム1、2」で紹介した方達のほかにもIndonesiaのGita Wirjawan 資料1)などなど、多くの「すごい」方達を知ることが出来ました。皆さんに教えてもらうことがとても多いです。今回、私ははじめから目立つ場所に出番がいくつもあったので、新しい方達には結構知ってもらえたし、、。招いてくれたRouxさんに感謝です。

「GLOBE トークライブ」のご案内

朝日新聞GLOBEはとてもしゃれた、パンチの効いた、世界を見渡す、私も好きな特徴ある企画です。毎月2回8ページで組んでいますし、すべてがOn-lineで読めることも好きな理由です。

私も意見 (資料1)、コメント資料1)を書かせていただいたりしています。

創設2周年を迎えて「GLOBEトークライブ」が、10月17日(日)午後2時から、東京国際フォーラムで開催されます。私もお招きを受けて登壇しますが、ほかの登壇者リストがユニークです。とても楽しみです。歌も演奏もあるようです。ぜひ、お出かけください。

プログラムと参加の申し込みは、「朝日新聞GLOBE」の右にあるバナーからもここ「ピア」に到着します。

The Economist、皮肉屋だけど本当のことを書く: ‘Food for Zombies’、 ‘The civil service serves itself’

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世界の経済関係者に最も読まれている週刊誌の1、2位を争うのがThe Economistでしょう。自分の国の英国の問題に遠慮もせず物を言う、皮肉もいっぱいに遠慮しない、国民に、世界に報道する、知ってもらう。これがジャーナリズムの基本的役割だし、信頼の一番の基本です。さすがに、文章も、タイトルも、図表も「ユニーク、クール」なのです。

これがThe Economist、Financial Timesが広い世界で評価 され、読まれている理由と思います。プロの仕事です。

ここが日本のジャーナリズムとの大きな違いがあると思います。「記者クラブ」とか、基本的に体制側なので、世界人口の2%弱の日本人だけに発信しているのです。これでは「グローバル時代」のジャーナリズムなど生まれようもありません。きっと、そんな気概もないのでしょうね。

最近のThe Economistの記事を紹介しましたが、その中に注目すべき皮肉 (1)、さらに「On-line」版でもう一つ (2)。

全文は読んでいただくとして:
(1) では、中見出しが、なんと 「Food for zombies」(日本語訳はこちら)。政府はだめ企業をいつまでもサポートする、新しい企業が出てきにくい、だめ企業はもちろん「zombies」になるだけ。本当ですね。
(2) では、タイトルが「The civil service serves itself」では日本の官僚の「天下り」(Descent from Heaven) の無責任さの実態を書く。

世界に知られる日本の実態。 国家の信用はいかに。

政治は党内のいざこざのみの様相。 4年間で5人目の総理という トンデモ国家で、6人目の総理となるのか?

「政官産」、そして「学」など、国の「知」のエリート (Ref.1) たちはどうなっているのだ?

どっちにしても国民などはどうでもいいと思っているのか。

いよいよ日本はピンチへ向かう ?

 

Hayman島、ADC Leadership Retreat -1

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写真はこちら(クリックしてください。)

27日の朝から2つの会議をこなして、帰宅。旅行の荷物をつめて、夕方に成田へ。この件で、Sandel教授の講演に参加できなかったのです。

成田を夜9時過ぎに出発、約9時間の飛行時間でBrisbane空港へ朝7時に到着。ビジネスクラスでもあまりゆったりもしていないし、席はフラットにもならないし、ほとんど眠れませんでした。ここで4時間ほど時間待ち、JQ (JetStar)で約1時間40分でHamiltonへ到着。ここからいよいよHayman島へ cruiserに乗り換える。この数年お招きを受けていたのですが日程の都合がつかず、はじめて「ADC ForumRetreat」に来ました。

船の中は皆さん、同じ会議へ向かう方達ばかり。快適なスペース、順調に静かな海をすべるように進む、回りは島々を近くに見ながらすべる素敵な空間。鯨が見えた、ここは鯨がよく通る道なのだとか。あまり天気は良くないがそんなに寒いわけでもない。たぶん20゜C程度だろうか、曇っていて、いつでも雨が降ってきそう。

シャンパンなどいただき、皆さんと話をしているうちに1時間でHayman島に到着。早速ホテルにチェックイン、4時に部屋へ移る。荷物がなかなか届かない。

もたもたしているうちに4時45分から「ADC Forum」(資料1)の開始です。私は最初の「Opening Plenary: Australia ?Big questions and new unknowns」のパネルに出るので、ジーンズのままで会場へ(さすがに皆カジュアルで、ネクタイしている人はいませんでした。ちょっと安心)。

6日前の選挙で自由党(Abbottさん)も労働党(Gillardさん、女性)も1票差程度で半数とれず、少数党との協力を取り付けに入るところ。こんなこと(Hung Parliamentといいます、「ねじれ国会」でしょうか) はこの国でははじめのこととか。「2大政党の時代」は終わりなのかも、という議論がでます。ことしの英国の総選挙もそうでしたね。グローバル時代の多様、多彩な価値観を表しているのかもしれません。

このOpening PanelはBBCの名アンカーマンNik Gowing が司会。前半Part-1は今回の選挙についての「ABC Online」の政治主筆Ms Annabel Crabbの15分ほどの意見のあと、3人のPanelistで元気な議論。

後半part2は「Lord Nicholas Stern」のClimate Changeと経済成長への課題についてChris Freemanの産業革命以来の50-60年の技術革新、社会の変革と経済成長のサイクルにも触れながら20分ほどのスピーチ。そのあと、Dr Raghida Dergham、Kaplan社 Chief Learning OfficerのBror SaxburgHarvard大学のDr Daniel Shapiro, そして私というパネル。

「Part 1, 2」ともすごく面白い議論が出来ました。

Australiaの今回の国政選挙もさることながら、何しろ、日本では小泉総理が止めてから、4年で5人の総理が出たわけですし、1週間前には民主党から小沢さんが総裁選挙に出馬とすると。もしかしたら、4年で6人の総理、6つの内閣。ご当地では今回の選挙結果で政治的に大きな課題だ、と大きく問題視しているのに、わが国日本はのんきというか。とにかく国の政治の「リーダーたち」の「コップの中」的発想と行動は耐え難い。やれやれ。大体、どの政治家からも「国のビジョンとそれへの戦略的政策課題」なんて聴いたことがない。

夕食はStern氏と隣になり、ずいぶん密に議論が出来たのが大収穫。彼はこの2年で2度、東京で会える機会を逃したし。そんなことも話題にすばらしい一日でした。

食事のあと10時から最後のセッション「Science, Public Policy and the Elusive Common Ground」にAustralia政府の「Chief Scientist for Australia」のProf Penny Sackett と2人、CSIROのCEO、Dr Megan Clark の司会で1時間。

なかなか充実した1日でした。

Michael Jacksonとの話題に、城山三郎さんも参加してAERAの記事に

今年の6月26日にMichael Jackson(MJ)の1周忌に「Michael Jacksonと私」のことをお話しました。これを読んで、私の友人の出口さんが、そこにあった「Cul de Sac」を「キーワード」として使ってすばらしい話を作って、これが9月6日号のAERAに「マイケル招いた飛翔への交錯:マイケル・ジャクソン一周忌追憶秘話」 というタイトルで掲載されました。

出口さんの着眼点と物語りの作り方には、感心してしまいました。私にはタイトルがちょっとわかりにくいというか、物語りのメッセージの核がぼやけた気もしますが、、。

人生には、多くの人の出会いがあり、何が起こるかわからない。だからいつも前向きに、人が見ていてもいなくても、真剣に考え、まじめに自分の考えをすすめていくことが大事だと思います。

L’Oreal女性科学者奨励賞、宇宙飛行士山崎直子さん特別賞

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8月23日、沖縄AYEPO2010閉会式から東京へ、そこからL’Oreal女性科学者奨励賞の授賞式参加へ直行。

いつものことですが、輝く女性たちは日本の希望です。

今年もすばらしい4人の新進気鋭の女性科学者がうれしい受賞。さらに宇宙飛行士の山崎直子さん資料1)に特別賞という粋が決定。山崎さんの参加でさらに盛り上がりました。式はいつもながらのとてもスマートなL’Orealらしい、きれいな舞台と進行。私も、乾杯の音頭といううれしい役目をさせていただきました。

世界の5大陸から毎年5人の素晴らしい女性科学者が選ばれますが資料1)、この奨励賞は5年前から日本で始まった試みです。

前々回も素晴らしい方達 と楽しいひと時を共有しましたが、今年もまた嬉しい時間でした。

前UNESCO事務局長の松浦さん、前職(坂東さん)と現職(岡島さん)の男女共同参画局長(このポストが出来てからの3人も局長は皆女性です)ほか、多くの関係者が参加してくださいました。

日本の将来は、女性の活躍する場?(資料1)をどれだけ速やかに広げられるか、にかかっています。

抵抗勢力は、もちろん「タテ」社会で「草食系男性」が威張っている男性社会そのものでしょうね。実態が明らかになるのが怖いのでしょう。「タテ」から「ヨコ」に広がるグローバル時代、本質的な内容の伴わない「肩書き」の時代は、とっくに終わったのです。

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