いろいろな集まりと出会い

→English

このところ若い人たち、素敵な女性たちの集まりなどに続けて参加する機会がありました。

一つは、女性ばかりで企画・運営している(たまたまなのですが)、ワシントン・ベースの女性たちが始めた企画です。事業で大成功したDr. Sachiko KunoとCSISを拠点にして活動している日本医療政策機構理事の村上博美さんたちが始めた活動です。去年の第一回もパネルにも参加、応援させていただきました。今年の企画も若い女性の活動を支援するワークショップという趣旨で、Dr. Kunoに加えて、シリコンバレーで活躍するAri Horieさんの参加がありました。参加された皆さんがとても元気で良かったです。

もう一つの女性中心の会は、例年のことですがロレアル女性科学者奨励賞の授賞式で、フランス大使公邸で開催されました。3人の素敵な女性科学者、北村未歩さん、田仲玲奈さん、丹治裕美さん、今年はみなさん東京大学でしたね。また特別賞としてMITメデイアラボ で活躍している科学者アーティストのスプツニ子!さん(1)。大使館のレセプションもおしゃれでした。

土曜日の午後は、この秋からUCLAの学部に留学する何人かの若者たちを送り出す応援の会。代官山のちょっとおしゃれな店でした。

その間にも、グローバル世界のなかで、とんでもない大きなことを考え、しかしとても素敵な企画の相談にこられた女性にもお会いしました。

若い人たちではないのですが、先日のアムステルダムでのご縁があり、オランダ大使館でのオランダと日本の交易の会(DUJAT)のお招きを受けて、いろいろご意見を伺う機会がありました。なんといっても話題はBrexit。レセプションでは私の中高同窓の山本学さんもご一緒でした。DUJATの事務局長 Radboud Molijnさんの日本での人生の始まりは、数十年まえに山本さんにお世話になったのが日本で活動することになったご縁だったのです。

そして都内某所で〇〇さんのお誕生日を祝い、数人でディナー。いくつもの素晴らしいワインで時間の過ぎるのを忘れそうになりました。

台北、英国ロイヤル・バレエ団、そして英国大使館で講演

More → The Royal Ballet ”Giselle”

6月は台北で開催されるPacific Science Association(PSA)に出席。10年ほど前に会長に推挙されて、皆さんのおかげで、沖縄タヒチフィジ-クアラ・ルンプールなどでの会議を指揮し、また応援、参加しました。小さいながらも楽しい思い出の詰まった学会の一つです。

台北から帰宅すると、ロンドン訪問中の友人から突然連絡があり、「英国のロイヤル・バレエ団が日本に訪問するのだが、その時に熊本の災害について何かしたいと言っている」という相談を受けました。

早速ロンドンの日本大使館の鶴岡大使と加藤公使に連絡するよう伝え、2日後に帰国したその友人と会いました。ちょうどその日がロイヤル・バレエ団の東京公演の初日でした。何とも突然のことなのです。その友人の話では、ロンドンの日本大使館で、大使、公使ともすぐにこの友人に会って、話を聞いてくれたそうです。感謝、感謝です。

日本学術会議のころから存じ上げている熊本県知事の蒲島さん(素晴らしい、異色の経歴です…)に電話をして事情を話したところ、熊本にもバレエ団があることなども話をしてくれ、すぐに対応をしてくださると言ってくれました。後はこの友人にフォローしてもらいました。

24日(金)はロイヤル・バレエ団の東京の最終公演、ジゼル(Giselle)を観に行くことになりました。そこではバレエ団の関係者の方々が歓待してくださり、素敵な時間を過ごすことができました。

その後の福岡公演を利用して、バレエ団の数人の方が熊本を訪問され、福岡公演のリハーサルには、学生さんとその父兄、さらに熊本バレエ団など、90人を超える方たちが参加する機会を設けてくださり、皆さん楽しい時間を過ごしたそうです。

この思いがけないロイヤル・バレエ団のプレゼントは、震災で大変な時の熊本でのちょっとした明るい話題になったようです。その時の記事をいくつか紹介します。蒲島知事もお喜びだったのではと思います。

朝日新聞:http://www.asahi.com/articles/ASJ6W52W7J6WTLVB007.html

毎日新聞:http://mainichi.jp/articles/20160628/k00/00m/040/056000c

時事通信:http://www.jiji.com/jc/article?k=2016062700737&g=soc

熊本日日新聞:http://this.kiji.is/120725549115424776

The Royal Ballet:http://www.roh.org.uk/news/the-royal-ballet-run-workshops-to-inspire-children-in-japanese-earthquake-zones

翌週には、東京の英国大使館で「多剤耐性菌とワクチン」の講演会のパネル(英国大使のスピーチが日本語でしたので、私も日本語で開会の挨拶をしました)に参加。大使、公使にも、ロイヤル・バレエ団の件のご報告とお礼をお伝えしました。

”Brexit”という世界に衝撃を与えた英国国民投票の前後だったのですが、とてもうれしい出来事でした。

こんな民間外交もいいものですね、関係者のみなさんに喜んでいただけて。

お知らせ

書籍「規制の虜」の書評を山内昌之先生が書いてくださいました。
 
「一流の組織経験者に学ぶグローバル思考。」(「東京人」2016年6月号 134ページ~135ページ)
 

これまでに「規制の虜」を取り上げてくださった記事はこちらです。

講演スケジュール – 2016年9月

 
自然エネルギー財団 設立5周年記念シンポジウム

日時: 2016年9月9日(金)9:30-18:00
場所: 東京国際フォーラム ホールB7(東京都千代田区丸の内3-5-1)
※13:30からの「PART II エネルギー転換で実現する100年続くビジネス」にて講演をし、ディスカッションに参加致します。

お申込み:https://reg.convention.co.jp/rei2016/index.php

お問い合わせ:
「自然エネルギー財団設立5周年記念シンポジウム」事務局
TEL: 03-3504-2131(月~金 10:00~17:00(土日祝日除く)) / FAX: 03-3508-1718
E-mail:rei_reg@convention.co.jp

 

UCLA学長を迎える

→English

MORE→ https://www.facebook.com/tadashi.yokoyama.ucla83?fref=ufi

毎年6月にUCLA学長(Chancellor)のBlockさんがアジア訪問をされます。日本人のお弟子さんが多いこともあり、いつも日本訪問を楽しみにされています。

私も2週間ほど前に訪ねたばかりです。

今年も、この機会をとらえて、UCLAの同窓会を開催しました。この2・3年、同窓会には若いメンバーが増えてきています。特に学部を卒業している人たちが多くなっているのはとてもうれしいことです。

大学院についても、例えばUCLA Laskin School of Public Policyには、今まで毎年3人ほどが留学していたのですが、去年は10人ほどが留学しています。

2019年はUCLAの設立100年ということで、ファンドレイジングが企画されています。日本では、東京とつくば市の中間辺りで「柏の森」プロジェクトが進んでいるのですが、そこの一角に「UCLAジャパン・センター」を開設することを計画しています。村井勝さんのお力によるものです。

この辺りにはいくつもの研究センターなどがあり、UCLAの研究者の訪問も多いところなのです。このような記念企画はなかなか他にはないものであり、学長もとても喜んでいました。

私はこの同窓会の会長を2010年から6年間にわたって務めましたが、今年からTMI法律事務所の遠山さんに引き継ぐことができました。

若いメンバーが増えてきていることは、私には一番うれしいことです。なんといっても、若い人たちが日本の将来なのですから。

お知らせ

本日(6月29日)英国大使館にて開催された「グローバルヘルスセキュリティーと公衆衛生危機への予防と備え」セミナーにて、開会のご挨拶を致しましたので紹介いたします。

英国大使館 Opening Remarks(2016年6月29日)

 
レポートはこちら:
https://www.gov.uk/government/world-location-news/building-a-world-better-prepared-to-fight-public-health-emergencies.ja

 

東大の医学教育「改革」はどこへ?イヌイ教授の思い

→English

世界の動きに比べると、日本の高等教育の「改革」は、医学教育を含めてなかなか進まないように感じられます。

1980年ごろから、生命科学の革命的な変化を受けて、欧米ではいくつもの大学で医学教育の大きな改革が進み始めました。 McMaster大学の教育、さらにはHarvard大学のNew Pathwayなどがその例です。

日本の大学では、そのような実情はあまり理解されないようでしたが、いろいろな「改革」の名前で制度の変革が国の制度として行われました。1990年代に入ると大学院大学の導入、大学大綱の「改革」などが、さらに独立法人化への動きがありましたが、今になって高等教育の流れの何かが、本質的に変わってきたのでしょうか?

私は、1983~1996年には東京大学に在籍していたので、いろいろ提案などを試みたのですが、「総論賛成、各論反対」はいつものことでした。医療をかこむ社会の環境も様変わり始めていました。1996年に行った最終講義、また内科学会の講演でも述べた「5つのM」で表わされる社会の変化です。

その試みの一つに、Harvard大学との交渉でNew Pathwayを実際に学生さんたちに体験させるというプログラムがあります。私が東大から東海大学へ移る一年前、1995年に始めたのです。資金は自分で3年分を集めました。日本の学生さん8名、Harvard大学医学部からは学生6名と教員2名が、春の終わりごろ、1週間ほど東大に来るのです。東大の学生は、秋にHarvard大学を1週間訪問します。

当時の記録や報告を見ると、双方の学生さんたち、特に東大の学生さんたちにインパクトのある良い体験であったことがわかります。

2年目の1996年に参加したHarvardの先生がトマス・イヌイさんでした。イヌイさんは日系3世で、米国での医学教育の先駆者の一人でもあります。

その後、東大でも医学教育改革という名目の動きはあり、その一つとしてイヌイさんが3ヵ月招かれて、真剣に視察、懇談などを繰り返した上で、改革に対するがっちりとした内容の濃い提案書を提出しました。15年前のことです。

その後の経過を見ていると、その提案が生かされ、実行されているようでもないのです。そこでこの6月、イヌイさんが米国内科学会の日本支部会に参加された機会に東大にお招きし、「15年後の東大の医学教育」について、イヌイさんの講演とパネルが開催されました。私もパネルにお招きをうけました。(当日の報告はこちら

予想どおりというか、参加の人は少なくて25人ほど。現役教授では、ともにHarvard大学のSchool of Public HealthでPh.D.を取得されている(これは結構大変なのです…)公衆衛生分野の橋本・渋谷の両教授だけのようでした。

イヌイさんの講演のタイトルは「Curriculum Stagnation at Todai School of Medicine – A Sober Analysis」、日本語では「東大医学部教育の停滞 – 思い込みのない冷静な現状の評価」です。

学部長をはじめとした協力を得て、あれだけ力を注いだ提言がほとんど生かされて、実行されてるわけでもないこと、そして世界はどんどん変わるっているのだよ、という暖かい、しかも心からの懸念の講演でした。

日本の高等教育機関の現状については、変わる世界の大学、そして台頭する多くのアジアの大学のありようを見るとき、私もその懸念を共有するのです。

京都、米国内科学会日本支部の年次会へ再び

→English

More→ https://ja-jp.facebook.com/ACP-Japan-Chapter-174339349295272/

例年のことですが、今年も米国内科学会日本支部の年次総会12)に参加しました。

今年も、盛りだくさんの活気にあふれた企画1)でした。米国内科学会会長も毎年参加されますが、今年もDr Weyne Rileyが参加、私との司会のセッションでは、意気投合して、学生さんや研修医のプレゼン、表彰など、一緒に楽しみました。

今年は、聖マリアンナ大学の柴垣さんをリーダーとした若い人たちが、企画からいろいろな活動に参加してくれたので、とても活気がありました。

旧友のイヌイさんも参加してくれました。この後、東大の医学教育センターでの講演会があるのです。それにも私は参加の予定です。

彼は、私が東海大学に就任する前日の1996年6月30日の夕方に、一緒に東海大学医学部へ行ってくれ、これからの医学教育について熱く語ってくれた人です。