福島の原発事故から30ヵ月、国会事故調の報告書が国会に提出されて14ヵ月の時が過ぎました。日本は、世界は、どんなことになっていくのでしょう。
2020年のオリンピック、東京に決まりましたね。良かった。-これを一度提出してから決まったので、加えました-
この「憲政史上初」の国会事故調に参加して、大きく、仕事・キャリアのありさまを変えた人たちもいます。 国会議員になった椎名つよしくん。「わかりやすいプロジェクト 国会事故調」を立ち上げた石橋哲さんなどなどです。
相川祐理奈さんもそのような一人です。彼女は大手新聞社に就職して2年、福島原発事故の調査に参加していたようですが、国会事故調に参加したいといってきたのです。この8月30日、彼女が独自に続けた調査をもとに書いた本、「避難弱者: あの日、福島原発間近の老人ホームで何が起きたのか?」が上梓されました。
私も、最後に「本書の刊行に寄せて」を書きました、とても感動したので。その一部を紹介させてもらいます。
まずはカバーの折り返しに引用されている部分ですが、
「現場感にあふれて入念なインタビューから、いろいろな事例があぶりだされてくる。多くの人たちの深い悩みと選択、もてあそばれる弱者たち、その人たちを支援する人たちの苦悩は計り知れない。ここかしこに1人ひとりの現場の人たちの生き様があぶりだされてくる。苦悩がある、多くの感動がある、そして多くの悲劇がある。
相川さんの一貫した現場からの取材によるこの報告から、何を学ぶのか。このような現実にどう対応してゆけばよいのか。これは私たち1人ひとりに突き付けられた課題である。」
そして、相川さんについて、
「国会事故調が終わった後、せっかく就職した新聞社も辞めて参加した彼女に、「本当にごくろうさま、これからどうするの?」と聞くと、なんと「私はこの調査を自分で続けます、あの人たちのことをもっと調べて記録しないと」というのだ。無鉄砲といわれようが、この様な決断をする若者がいるのだ。私たちは、相川さんが私たちのチームに参加するときの決断にも驚いたが、終わってからの決断にもさらに驚き、何か言い知れない感動に包み込まれた。
そして、相川さんの1人の戦いが始まる。協力、支援してくれる人たちも出てくる。この「無鉄砲娘」の調査の記録が、この本だ。-中略-。うれしい、ごくろう様、心からほめてあげたい。それがこの本なのである。」
皆さんも、本屋さんで見たら手に取って、よさそうだったらお買い上げください。勿論、アマゾンでもね。
前回、紹介した国会事故調をヴィジュアルにした素晴らしいビデオ(1)も、若者たちの自発的な作品だ。
こういう独立精神あふれる若者たちがいるのだ、皆さん何か明るい気持ちになりませんか?