医療制度改革は先進国でも、新興国でも、途上国でも、またグローバル社会でも大きな政治的課題です。この50年、医療技術の進歩ばかりでなく、寿命が延び、社会構造や生活様式が変わり、主要な疾病構造が急速に変化しているからです。
さらに高齢社会も共通の課題で、また先進国でも公的財源の支出は限界で、これをどうするのかも大きな課題です。また、グローバル世界では、国内外の所得格差も広がる傾向は明らかです。
これらの医療に関係する問題は日本だけのことではありません。ですが、日本では制度改革は特に難しい別の理由もあるのです。
私たちの活動している医療政策機構の主要活動の1つがこのテーマです。
しかし、このような大きな社会的変化を考えれば、医療制度はむしろ社会的因子を考慮したものにならなければなりません。つまり、「健康に影響する社会的因子」 (資料1)を反映した一般に考えられている様な「医療制度」ではなくて、むしろ「健康・医療制度」とならなければ、政策の立案と実現へ向けた国民の理解は得にくいと思います。
このような見解を反映した私の最近のインタヴュー が出ていますので、ご紹介します。
そのような視点は、「大学病院革命」 にも書いているところです。