人材育成こそが国家の根幹 であることは、このカラムでも繰り返し書いているところでです。グローバル時代に大変化を始めている時代への人材育成には従来とはまた違った要素が必要です。
大学教育については小林久志Princeton大学名誉教授も憂慮されており、最近も小林さんのblog記事を紹介したばかりです。小林さんの意見は、今の日本、皆さんが感じている「衰えていく日本」の根本問題について正鵠をえていると思います。特に大学人、大学関係者、文部科学省関係者には小林さんの資料などにも、よく目を通してほしいものです。
2月6日号の「週刊現代」にも「「東大までの人」と「東大からの人」」(PDF)という特集記事が「理系、文系」と分けて書かれています。私のコメントも引用されて(On-lineでは3ページ目、pdfでは4ページ目)いますが、皆さんのお考えはいかがでしょうか。「トップ」はどこでも、いつでも社会の目標、標的ですから。それだけ社会への責任が大きいということです。仕方ないですね。
理系ではUniversity of California at Berkeleyから東大で活躍する村山さんが取り上げられています。
すぐれた若者の才能をノビノビと伸ばす、世界に広く、物理的にも、精神的にも開かれた、闊達でオープンな大学、学会の環境づくりが大事です。
大学も、企業も、組織も、横に動けない「タテ」の社会構造は「フラット」な世界には基本的に適さなくなっているのです。
大きな可能性ある若者たちをどのような人材、人財に育てるか、これがグローバル時代の大きな課題 です。内向きの偏差値人間ばかりでは困るのです。どう育てるか、どのような人たちに育ってほしいのか、これこそが大事なのです。大学の教育への使命は重要です。研究も当然ですがこれも、将来の人材育成の大きな計画の一部です。