ところで、なぜ私がこの本「知の鎖国」に気がつかなかったのか。これが私にとってはちょっと気になっているのです。何しろわたしはこのことを繰り返し指摘し発言してきたのですから。
多くの大学関係者も私の発言には賛成する方、気にする方もおられましたが、余計なことをいう「ヤツ」だ、と思っていた人たちも多いことでしょうね。文部科学省の結構な数の人たちも私の主張は知っていましたから。
この本の書評がたぶんあまり出てはいなかったのかもしれませんし、新聞広告も出ていなかったのかもしれません。出版が毎日新聞社ですから、そこにはちょっと出たのかもしれませんね。しかし、この本では第2章で日本のジャーナリズムの鎖国性も明確に指摘していますから、新聞も、あまり報道も宣伝もしたくなかったのかもしれませんね。どなたか、真相をご存知でしょうか。単に私の見過ごしかもしれません。
Princeton大学の小林さんもこのことが気になっていたようです。米国では5つの書評を見つけてくださいましたが、日本語の書評は見つからなかったということです。
a. Japan Review.net: Interview of Ivan Hall by Victor Fic, January 26,2002.
b. “Apartheid Japan-Style,” Reviewer: J. Marshall Unger, Professor of Japanese, University of Maryland, in THE (Times Higher Education), July 17, 1998.
c. “The ‘Keep Out’ Signs on Japan’s Professions,” Reviewer: Robert Neff, Nov. 20, 1997, Business Week.
d. Review by Raymond Lamont-Brown in Contemporary Review. Oct, 1998.
e. Review by J. Mark Ramseyer (Harvard University) , Journal of Japanese Studies, Vol. 25, No. 2 (Summer, 1999), pp. 365-368
この本「知の鎖国」もぜひ読んでください。
今の時代になっても、日本の開国には、やはり「黒船」が必要なのでしょうか?もう「黒船はこない」でしょうけど、、、。情けないですね。