世界級キャリアのつくり方: 20代30代からの国際派プロフェッショナルのすすめ

石倉洋子さんと共著で、東洋経済新報社より「世界級キャリアのつくり方: 20代30代からの国際派プロフェッショナルのすすめ」を出版しました。

石倉さんは大学卒業後にフリーター、その後アメリカで経営戦略を学ばれ、私自身も、10年余をアメリカで独立した「個人」として他流試合にもまれながらキャリアを積んできました。日本の今後を背負う若い世代に「世界に通じるプロ」になってほしいという私たちの思いを、ダボス会議などの国際舞台で出会った世界級のプロフェッショナルな方々の話や、ささやかでも貴重な経験からの「カンドコロ」を語りつつ、具体的なアイディア、明日から使えるヒントとして示してみたものです。

最近では、書店、テレビ番組など、いろいろな場面で「プロ」「プロフェッショナル」という言葉を目、耳にするようになりました。どのような仕事をし、どこの組織に属するとしても、国境や業界の境界があいまいになり、世界全体が共通ルールで競う「フラットな世界」が登場しつつある今の時代、「プロフェッショナル」意識や倫理観、日本人としての誇りを持ち、同時に世界で一流の人々と自然体で「試合」をしていける人材の育成が課題だと思います。このサイト上でも種々発言していますが、この思いを伝える一助になればというのがこの本の背景です。

本書をベースに、セミナーの企画、ウェブなどを利用しての若者への働きかけという試みもスタートしています。是非一度、手にとって読んでみてください。

Sekaikyuu世界級キャリアのつくり方
-20代、30代からの“国際派”プロフェッショナルのすすめ

黒川 清,石倉 洋子 著、 単行本 255p. (2006/05)
東洋経済新報社
ISBN: 4-492-55559-5
価格: 1,575円 (税込み)

JST電子アーカイブ事業

アメリカやイギリスなどでは既にスタートしていますが、日本でも情報技術の進歩に伴って、今まで図書館や学会事務局の倉庫の奥底に眠っていた過去の学会誌を創刊号から電子化し、J-STAGEを使って誰でも検索でき、すぐに手に入れるようにできるという事業(電子アーカイブ事業)がJST(科学技術振興機構)でスタートしました。

私はどの学会誌を掲載したらよいのかを選定する委員会(電子アーカイブ対象誌選定委員会)に参加したのですが、これは当時の研究者たちが如何にして問題を解決していったか、どういうことが問題だったのか、その歴史的背景を知り、文献を見ることによって、当時の状況を垣間見たり、想像を膨らませることができ、また科学や研究、発明への隠れた情熱を思い出させ、より一層強くすることができると思います。

いつでも、誰でも簡単に昔の文献を読むことができ、昔の人に思いを馳せることができたら、今問題になっている「理科離れ、科学離れ」なんてなくなるように思いませんか?