昨年11月にも書きましたが、現在、医療や社会公共政策に関するシンクタンクを立ち上げています。その活動の一環として、医療政策の提案と発信をしていきたいと考えていますが、第一弾として「少子化と女性の健康」に関する政策提言を準備中です。また、同テーマのシンポジウムを3月12日に開催する予定となっています。
12月に行なわれた日本とカナダのシンポジウムでも課題となっていた、女性の社会進出はやはり大きな問題です。それと同時に語られることの多い少子化の問題にも、女性の健康問題が大きく関わってきているのです。少子化に関しては、社会・経済的な要因のみが議論されがちですが、医学的な観点からも議論されるべき問題です。
今回のシンポジウムでは、私が研究会をとりまとめ、「少子化と女性の健康」に関する政策提言を内閣特命担当大臣(青少年育成及び少子化対策)の南野大臣に提出します。概要としては、出産を担う女性を取りまく医療にスポットをあて、高齢出産、不妊治療、若年層の中絶・性感染症に伴う心身への負荷・不妊リスクの増加など、女性の健康という観点から少子化問題を討議する、というものです。私が委員となって1999年に認可された経口避妊薬も、未だ誤解が多くあまり普及していないのが現状ですが、本来であれば性感染症にはコンドーム、避妊には経口避妊薬という意識が諸外国のように日本においても浸透すべきであって、特に将来の日本を背負って立つ若者には、これらを徹底させてもらいたいものです。
シンポジウムには、南野大臣を始め、慶應大学の島田晴雄教授や、自民党の野田聖子さん、民主党の古川元久さん、厚生労働省の母子保健課長などにも来ていただき、議論を進めていきます。詳細はスケジュールでも紹介する予定です。