立命館西園寺塾

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先日、立命館西園寺塾で、土曜日の午後の4時間、40人の塾生さんを相手に講演をしました。みなさん40歳前後のバリバリのキャリアの方たち。

あらかじめ私の本「規制の虜」と、他にいくつかの資料を読んでもらい、事前にがっちりと意見を書いてもらいました。これらに目を通してからいよいよ当日。

この長丁場、15分の休みを入れていろいろ議論ができたし、みなさんにも喜んでいただけた様子。

ただ、40人の塾生で女性が一人だったのはさびしかったですね。

立命館大学ヘは、10年前に大分のAPUにも行って、また京都キャンパスにも講演で出向いたことがあります。

この会の前日は、西園寺家ゆかりの方のお世話で、20人ほどで有馬頼底猊下のお話を伺い、今の世界と日本の課題などをいろいろ語る機会がありました。

いろいろな機会をいただけるのは、うれしいことです。

 

2冊の本

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世界が不安定な様相を示しています。

これは、世界の富の配分の大きな格差が広く見えるようになったこと。気候変動、不安定で先の見えない世界経済など、インターネットのつながりが急速に進む中で、多くの人たちが感じ始めている不安などがその背景にあります。

”Post- Truth”といった人為的な要素も見逃せません。

危機クライシスに対してどう対処したらよいだろう?誰しも知りたいところです。

危機に際しては、その対応こそが、企業にしても、どんな組織でもとても大事です。もし 危機に際して適切に反応できないと、企業などの組織のReputation riskであり、あなたのReputation、ひいてはあなた自身に対する危機なのです。

これについて考察した本が出てきました。国会事故調にも触れられているので、私にコメントの依頼がありました。

「Rethinking Reputation Risk: How to manage the risks that can ruin your business, your reputation and you」

裏表紙に何人かの著名な方々のコメントが紹介されています。私は四つほど提示したのですが、編集者が選んだのが以下のように書いてあります。編集のほうで手を入れてくれなかったようで、ちょっと残念でした。

“This thoroughly enjoyable book is a must-read for leaders of all organizations at all levels, right up to the board and its leadership.”

Dr Kiyoshi Kurokawa
Chairman of the National Diet of Japan’s Independent Investigation Commission

正月には、MITメディアラボの伊藤穣一氏の最近の著書「Whiplash: How to Survive our Faster Future」も送られてきました。

この数年、このテーマについては、ジョイからも聞いていて議論もしてきたところですが、いろいろ話題になっていますね。

世界はどんどん変わっていきます。

 

お知らせ

私が座長を務める「厚生労働省 戦略研究企画・調査専門検討会」に関係した各研究班での研究成果の報告と、我が国の分野における研究やデータ活用のあり方について、広く講演・議論することを目的とした合同フォーラムを開催することになりました。

日時: 2017年2月8日(水)13:00−17:00
場所: 東京大学情報学環・福武ホール

詳細はこちらをご覧ください。
http://nambu7.wixsite.com/godoforum

 

お正月のいろいろ

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おくればせながら、あけましておめでとうございます。

新春は3日まで休日、4~6日は仕事回りのご挨拶、7~9日は週末でまた休み。

休みが続くのは、なんとなく本を読んだりして、それなりに充実してはいるけど、なんとなしに疲れる。

その間にも認知症の世界審議会に対応して、日本の政策を作る作業でHGPIのチームは大忙し。参加をお願いする要人、関係者へのご挨拶、連絡など。チームの一人は年末年始にかけてロンドンに3日間で往復する強行軍。

そして、HGPIの新春初めの恒例の私のセミナー。多くの皆さんに来ていただき、感謝です。

オーストラリアのミラー大使がいよいよ帰国で、レセプション。カナダ大使館では新春のレセプション。

その間に大相撲初場所の切符をいただき、2度も出かける幸運。

そして、SafeCast1)の新春レセプション。世界に広がる素晴らしい活動で、福島は言うまでもなく、日本中ばかりか、世界にひろがる市民による科学的アプローチ、Citizen-Scienceの信頼は世界に広がっているし、またIAEAにも高く評価されています。

その他にも、新しい時代を開いていく何人もの若者たちといろいろ相談事もあって、応援団としては、これがまた楽しい。

今年はどんな年になるのでしょう。「Post-Truth」とかで、トランプ大統領の就任式を見ているとちょっと心配です。

最近は、私もFacebookにいろいろ書くようにしています。

みなさん、今年もよろしく。

 

HLABの6年 – 若者たちの未来を拓く、若者たちによる活動

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HLABは、その創設の時から応援している若者たちの活動123)です。

創設者の小林くんの素晴らしい決心と活躍で、6年の時間を経てほんとにここまで来たか、というほどの成長と、日本の若者たちへのインパクトを与えるプログラムになってきています。さらに広げるいろいろな工夫も凝らしています。

今年は、Good Design Awardを受賞1)しました。

戦略的にも限られた資金の中で、仲間たちのみんなが毎日をとても忙しくすごしているようです。

今年の夏には、多くの国内外の大学生と協力して、250人ほどの高校生たちに素晴らしい機会を提供しましたし、さらに恒常的に機能する実験的な小さな「ハウス」を立ち上げています。

HLABのWebサイトも日英語でとても充実しています。みなさんも時々このサイトを訪ねて、この活動を広げ、応援し、参加してくれる人たちの輪を広げてください。

また、広報にも気を配っていて、今年は海外の学生ジャーナリストを招いて、彼らから見た日本、そしてHLABに関する記事を書いてもらう、という面白い企画も実行しています。

私も、初めからかかわっていたご縁もあって、HLABについて寄稿させてもらいました。

このような若者たちの自発的な素晴らしいい活動を、若者たちばかりでなく、多くの大人たち、そして社会も支援し広げていくことが、日本社会の変革を未来に向けて広げていってくれるのです。

皆さんの応援もよろしく。

 

熊本と二人の漱石

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今年は夏目漱石の没後100年で、「漱石」をめぐるいろいろな企画が行われています。

その一つが、「アイラブくまもと、漱石の4年3か月」という創作劇で、夏目漱石が第五高等学校の教師として、熊本で過ごした四年三ヵ月の物語です。

まったくの偶然なのですが、熊本の地震と、英国ロイヤルバレー団の日本訪問、そして蒲島知事とのご縁で、私の曾祖父の黒川 脩(おさむ)「漱石」と夏目 金之助 「漱石」の二人の関係が復活し、10月に熊本、そしてこの12月に東京でこの創作劇が公演されることを知ったのです。

私の曾祖父は、細川藩の御典医でした。また細川幽斎公を元祖とするお家流の俳壇の第九世の宗匠で、「漱石」を名乗っていたのです。

私は東京公演の前夜祭にお招きを受け、いろいろな方とお会いすることができました。

翌日は漱石とは縁の深い「新宿」「四谷区民ホール」で行われた公演に行きました。主役の夏目漱石は浜畑賢吉さんです。

この舞台では、地元の名士「漱石」と、風邪で熱を出して臥せている若い日の夏目「漱石」との愉快なやり取りも出てくるのです。

この劇は実に楽しいものでした。さすが浜畑さんはすばらしかったです。さらに若い漱石をめぐっての皆さんがとても良いのです。

久しぶりに親戚の方たちや、いろいろな方との出会いもあって、和やかな一日を過ごすことになりました。

ご縁は不思議なものですね。

 

日本の新しい医学教育を、人材の育成を通して進める

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12月18日(日)の午前、東大の農学部キャンパスにある弥生講堂で日本臨床疫学会の発足記念講演会がありました。

日本でもようやくこのような学会ができたのですね。新しい時代の医師に必要な素養の一つです。

この学会は、この分野の活動を進めてきたリーダーの一人である福原俊一さん(京都大学教授)の企画に始まるものです。福原さんはこの分野での活動を通して、新しい時代の医師の育成に熱心に取り組んできました。

日本の医学教育、学会の在り方、専門医の作り方、認定の在り方など、世界の時代の流れに比して、日本では20年は遅れていると確信しています。

私が行った20年前の東京大学での最終講義学会での講演医学教育の在り方1)などを見ても、日本の大学の教育がいかに変わっていないことが浮き彫りになってくると思います。

この学会の発足記念講演会の冒頭、ご挨拶の場をいただきましたので、1980年ごろから欧米では始まっていた、しかし、日本では理解されない、いくつかのプログラムを私と仲間たちが始めたことなどをお話ししました。

私の講演のビデオはこちらから見ることができます。また、この時の私のスライドはこちらです。

 

巨大構造物を訪問する:浜岡原発、君津製鉄所・発電所

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12月11日(日)、一日がかりで中部電力の浜岡原子力発電所を、三人の友人と訪問する機会を持つことができました。

福島原発事故をうけて、新しく整備された5つの発電所、津波防壁、かさ上げされたいろいろな器具・構造物、電源車や消火車などを見てきました。

1、2号機は廃炉へ、3~5号機は再稼働に向けて、真面目に安全対策を進めていることころです。

3、4号機の中に行ってみると、これもさらに補強がしてあり、中には複雑な修理のための補強物などがあり、内部を見て回るにも、下から上へ、また下へと、狭い階段と種々なパイプなどがあり、これは本当に大変です。

建屋のトップから使用済燃料棒のタンクの水を見ながら、なぜ最近の福島第二原発で60ガル程度の地震でこの水が減ってしまったのか、などの質問もしました。

しかし、この巨大構造物と、複雑極まりなく縦横斜めにつながりあう器具、チューブなどを見ていると、停電、地震、火事、津波、雨、台風、夜中など、条件の悪いところで、それなりの大きな事故が起きた時に、この巨大で複雑な内部構造の中で、果たして多くの人たちがうまく機能するのか?直感的にでも考えてしまいます。

昔から、人間は巨大構造物を作り、人々を驚かせ、治めてきました。ピラミッド、万里の長城、東大寺の大仏と大仏殿、ヴェルサイユ宮殿、紫禁城などなどです。

この原発のような複雑な機能と巨大構造物を、人間がいざというときに制御できるのか?と直感的に感じてしまうのは普通の感情でしょう。まさに、”畏れ”、”Awesome, Stunning”でした。

Facebookにも「とき放たれたプロテウスを人間がコントロールできるのか、という「根源的な問い」なのだろうか?」と記しましたが...。

13日(火)は、これも一日がかりで、駐日UAE大使のHis Excellency Mr Khaled Omran Sqait Alameri大使たちと、千葉県の君津にある新日鉄住金の製鉄所と、その隣にある東電の火力発電所を訪問しました。これらも巨大建造物です。すごいものです。

ところで、Alameri大使は、私が医学部長をしていた頃に、東海大学工学部電気工学科に留学していた方なのです。うれしいですね、このような関係は。