伊勢志摩G7サミット

2008年の福田総理主催による洞爺湖サミット以来ですが、安倍総理主催のG7サミットが伊勢志摩で開催されています。

サミットで配布される資料の一つに、トロント大学 Munk SchoolのG7/G20リサーチグループによる、イラストもきれいに仕上がった約100ページ超の報告書が提出されています。

ここに、私の寄稿も掲載されていますのでご紹介します。
タイトルは“Japan Must Retain its Position As A Health Leader”です。

ノーベル賞の大村先生の写真も出ていますね。


アムステルダムへ、認知症の会議

天気に恵まれたゴールデンウィークが明けて早々、アムステルダムへ向かいました。

今年はオランダがEUの主催国で、これはオランダの認知症への取り組みを紹介しつつ、広く共有したいという趣旨です。私は、2013年の英国のG8サミットで発足した世界認知症委員会(World Dementia Council- WDC)のメンバ-としてお招きを受けて以来、この活動をしています。このブログでも何度か報告しているところです。

このWDCは、3ヵ月前のロンドンの会議で、英国政府から独立した、よりグローバルな新しい委員会として出発し、私もそのメンバ-として参加したのです。

この新しいWDCの委員長のYves Joanetteさん、副委員長のRaj Longさんたちとも3ヵ月ぶりにお会いし、英国保健省から出向している事務方の活動もあって移行もスムーズのようで、熱心にこの委員会を進めています。

英国では、認知症は世界の大きな問題の一つとして、これをG8サミットで取り上げ、新たに約100億円の予算を計上し、さらに関連団体などからも約100億円が集まっています。EUとの問題、国内政治問題等々抱えながら、その政治と統治、外交など、また大学、科学研究なども、その内蔵されたダイナミズムには、いつも感心させられます。

去年の6月に、ハーグで行われた会議に参加した時以来のオランダ訪問となります。その間にも、オランダの保健省ナンバー2のMartin van Rijnさんが来日された時も、東京のオランダ大使館で行われたセミナーにご一緒しました。

今回の会場はEU会館です。さすがにオランダですね。会場の設定も派手さはないですがプログラム自体はよく考えられていて、司会進行もそつなく進み、内容がとても充実していました。Martin van Rijnさんの講演に始まり、国会議員(写真の赤いワンピースの方です)の素敵な司会・進行でいくつかのパネルが進みました。なかなか勉強になる2日でした。

日本は5月の伊勢志摩G7サミットのホストですので、そこで認知症がどう取り扱われるのかよく聞かれましたが、どうでしょうか。関係者のいろいろな活動はありますが。

オランダはチューリップの花盛りです。会場のすぐそばにある、海洋国家であった伝統を象徴する海洋博物館を、しばし訪れました。一度は訪れる価値があるところです。

2日目の夕方は、蘭日貿易連盟の方たちが夕食に誘ってくださいました。この事務局長さん、そして参加したゲストの女医さんのそれぞれと、とんでもない昔の共通の友人、そして出会いがあったことがわかり、とても楽しいひと時を過ごしました。

2泊3日の滞在後、帰りのスキポール空港で、クジラと複数の人たちの感動的な写真が、何かのコンテストの一等賞ということで掲載されていたのでちょっと一枚、お見せします。

ここからオスロへと向かいました。


お知らせ

週刊「医学のあゆみ」-アルツハイマー病UPDATE-(2016年4月30日号)に、「世界認知症審議会(World dementia Council)と認知症の課題」という論文が掲載されました。
 

「世界認知症審議会(World dementia Council)と認知症の課題」
 


お知らせ

書籍「規制の虜」の書評が月刊リベラルタイムに掲載されました。
また、書籍に関するインタビュー記事が月刊エルネオスにも掲載されましたのでご紹介します。
 

「重大事故に結びついた日本の「同調圧力」」-江波戸哲夫の気になる一冊-
(月刊リベラルタイム 2016年6月号)
 

「自分で考え、発信できないジャーナリストも「大日本病」患者」
-元木昌彦のメディアを考える旅 第220回-

ビジネス情報月刊誌「エルネオス」 2016年5月号 88~93ページより転載)
 

これまでに「規制の虜」を取り上げてくださった記事はこちらです。

 


グローバルヘルス関係会議の一週間

4月に入ると、5月のG7サミットもあって、そのアジェンダ関係の会議や動きが活発です。G7(はじめはG6)サミットが始まったのは1975年で、1979年の日本がホスト国の時に初めて「Health」というキーワードが提示されたのです

その後も、日本は2000年の沖縄サミットで「グローバルファンド」のコンセプトを提案し、2008年の洞爺湖では「保健政策強化こそが人間の安全保障」を提示した歴史的背景があります。

つまり、グローバル時代になって、昨今、「グローバルヘルス」が世界の大事なアジェンダの「キーワード」になってきていることを、日本は先取りしているような形にもなっているのです。

4月18日(月)にはワシントンのCSISとの共催で、私が主宰しているHGPIがAntimicrobial Resistant(AMR)の問題にフォーカスした会議を開催しました。この詳細は今後CSISのサイトにも出てくることでしょう。この会議はとても内容が濃いもので、議論も的確で、参加者から極めて高い評価を受けたように思います。

19日(火)は英国大使館で、エリザベス女王陛下90歳の誕生日をお祝いする園遊会。Hitchins大使のいつもながらの素晴らしいスピーチに皆さんが感心していました。G7サミットへのアジェンダや認知症などを担当している一等書記官としばらく意見交換の時間を持ちました。

20日(水)の朝は、英国の某シンクタンクのヘッドと会食。東シナ海の状況など、なかなか聞けない話を聞くことができました。来月のG7サミットでは、英・ドイツなど、国内で大問題を抱えているので、日本のアジェンダセッティングはなかなか難しいという点で、私は意見交換しました。いまやG7国のGDPは、世界全体のGDPの50%を切っていますし、世界のアジェンダでもっと大事なのは、今年のG20ホストの中国の動きでしょう。

21日(木)はGlobal Fundの日本の貢献についての超党派の朝食懇談会。自民党は逢沢一郎議員、民進党は古川元久議員です。駐英大使就任直前の鶴岡さんも出席で、いつものことですが、かなり「厳しい」発言をされました。彼には2008年のG8サミットで大変お世話になりました。

22日(金)は日経の主宰する第3回「アジア感染症会議」1)に参加。これには3年続けて参加していますが、最初は基調講演、そして去年と今年は最後のまとめをする機会をいただきました。さらに、今年はGAVIのCEO、Seth Berkeleyさんとの対談を、FTのAndrew Wardさんの司会でたのしく進めることができました。

GAVIの日本の貢献については、私は国債を使うことも考えることを提案しました。GAVIの資金の約20%が英国、ノルウェイなど9か国の国債になっているのです。

今年は、日本とG7サミット、そしてAMRの最近の話題が出ます。日本企業の素晴らしい技術の紹介がいくつもありました。しかし、これを「グローバルでビジネスを」という視点でみると、まだまだ思考が内向きのように感じます、惜しいことです。

でも、この2日間の会議で私どもの運営しているGHITファンドについて、国内外の方たちがコメントしてくださるのでうれしくなりました。これは、ゲイツ財団を組み込んだ全く新しい「Public – Private – Partnership」ですし、国内外の注目度が上がっているのはうれしいことです。

23日(土)はこの会議の2日目。武見敬三議員の格調高いスピーチ、そしてパネルなど。最後に私のまとめで終わりました。

こんな調子で、この1週間は、G7サミットとグローバルヘルスで過ぎていきました。

ところで、私が去年11月にトロント大学のMunk School of Global Affairsで講演をしましたが、そこには「G8/20」の検証をしているグループがあり、そこから今年のG7サミットへ提出する資料の中に、私のコメントも掲載される予定になっています。

いろいろと忙しい1週間でした。