「Design Thinking」、新しい時代の動き

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明けましておめでとうございます。

2011年こそは、日本ももう少し活性が感じられるといいですね、期待したいですが、、。

この2,3年のことでしょうか、「Design Thinking」という言葉が広がりはじめたように思います。人によってその解釈は違うと思いますが、グローバル世界になって、問題の複雑さへの多くの知恵の結晶かもしれません。

私のサイトでも、紹介していると思いますが、「Design」という言葉が、単なる、物や形のDesignという次元を超えて、多様で、異質な考えなどを広く、多角的に取り入れながら、複雑な問題 complex problemsを分析、理解し、「現実的な解」 practical solutionsを提示するという考え方がその背景にあるように思います。「Design Thinking」というプロセスと理解するとでも言うところでしょうか。

これは多くの分野で見られる現象だと私は感じていて、科学研究のアプローチから言えばSonyの所マリオさんの「Open Systems Science」 という考えかた、Harvard, Stanford大学などのGraduate School of Design, dSchool、また東京大学の「i.School」が出てきた背景なのだと思います。

さらに問題を整理するうえで、しばしば図示するプロセスが取り入れられます。World Economic ForumでのIdeasLabもそんな感覚でしょうか、また最近Dubaiで参加した「Global Redesign Summit」(資料1)「Global Risk Response Network」(資料1)などでも「Design、Innovation」 などのCouncilが素敵なヴィジュアルのデモを作成してくれているのも、複雑な問題の「見せる」、「見える化」することの大事さを示しています。

ここ数年、いわゆるdesignerという方達のビジネスでの活躍が目立っているのも、時代の流れと情報を図示化してみせる技法が、デジタル技術の発達で多様になっていることにも関係しているのかもしれません。奥山清行さん (資料1)、三宅一生さん 資料1)、佐藤可士和さん 資料1)などの方達です。

皆さん国際派でもあり、人間の心の本質をいつも考えているからこそ、「Open- and Demand-driven Innovation、新しい価値の創造」という時代に要請にこたえるべき視点が、自然に身に染みついているからなのかもしれません。

2009年に続いて開催した2010年のGlobal Entrepreneurship Week (GEW)でも「Impact Japan : Design Thinking」(資料1)をテーマに、若い人たちのグループをお招きしてWorkshopを開催したものそのような意図があったからです。ここから始まって「Impact Japan」という組織を立ち上げましたが、このGEW企画の活動「Design Thinking」が日経新聞の年末12月29日朝刊に、広告記事として掲載されました。

新しい時代へ対応すべく、世界の知恵が動いているように感じます。今年の日本はどうなのでしょうか。

 

AIESECの合宿に参加する

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オープニングセッションとクロージングセッションのビデオ

 


 

このカラムで海外と学生のインターンシップを推進するAIESECを紹介 (資料1)しました。

年末に、代々木の青年センターでAIESECの合宿が行われ、お招きをうけてお話をする機会がありました。150人ほどの若者が何日か合宿しているのです。企業からも応援の方々が参加されました。Works Applications (これはすごい会社、先日、LFA松田くん、と牧野正幸社長資料1) に会いに行きました、またそのうちポストします)、田中貴金属(金はさらに価値が上がりそう)、GRAPH (これも面白いです)です。

皆さん元気、元気、私も質問が出やすいように話したこともありますが、質問がドンドン出る、出る。80分程度の時間があっという間に過ぎてしまいました。その後3組に分かれて、上の3人(企業からの講師)とのクラスへ。

来年早々には、この組織をもっと世界に広げる企画を立ち上げるお手伝いをちょっと。今年は300人ほどが海外研修(写真はここ)へ、60人ほどが海外から日本に。これは完全なミスマッチです。来年度は400人ほどが海外へ、そして100人ほどが海外から、ということ。まだまだです。

これを双方向にもっともっとマッチさせながら、2011からは増やす計画のお手伝いです。

 

世界で活躍するだろう若者たちと

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 年末も押し詰まった27日、ちょっと変わったお店「酢飯屋」で、慶応義塾大学を「休学のすすめ」を実行してGhanaへ行った本庄くん 資料1) が帰国したこともあり、あちらでお世話になった商社マンのお声がけもあって、食事をしました。

本庄くんのほかに参加したのは、生まれてからほとんど日本で生活したことのない(Ethiopia, Ghana, UK and US) けど、今は帰国してICU学生の佐々木さん、相当のサッカー暦があり、大学生でもプロの歌姫の廻田さん  資料1)商社ウーマン神野さん(以上3人は女性)、Rwandaでマラリアになって帰国した東大生の佐藤くん、博多へバスで帰るので早々にお別れした一橋大生、そしてビジネスマン2人(一人がGhana在住の商社マン)、そして私のスタッフの佐原くん(医師ですが、先日はインドへ、正月はScotlandへ行ってきます)。以上が男性です。

多彩な人たちの集まりで、話のもり上がりはすごいものがありました。皆さん、楽しそうにしゃべる、しゃべる。皆さんそれぞれのAfricaでの経験とか、将来のキャリアへの抱負とか、不安とか。皆さん悩みながら、あまりに多い選択肢と自分のキャリアをどう作っていくのか、人それぞれに悩んでいるところです。

このような若者たちこそが、これからの日本で企業でも、役所でも、留学でも、どこでも活躍できる人材だ、と強く感じました。

 

「GLOBE2010」、朝日新聞GLOBEに掲載

朝日新聞のGLOBE特集の2周年記念のイヴェント「GLOBE2010」 についてポストしました。On-lineでも、山脇編集長のコメントで、この記念イヴェントにちょっと触れています。

そのときのユニークなパネリスト6人の記事が 朝日新聞GLOBEの12月20日号に掲載されたので、ここに紹介します。山脇編集長の「突破する力」についてのコメントの下に、6人のコメントがまとめられています

ドラゴン桜の税所くんとワタミの「夢アワード2010」

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前回12月21日付けで「ダッカのドラゴン桜、またまたの快挙だ」 という記事を書きました。これは20日に投稿されたものです。

この主人公、税所くんですが、翌日21日に開催された「夢アワード2010」で大勢の予選候補の中から書類選考から最終候補の5人に選ばれていて、21日がこの5人によるスピーチでの最終審査だったのです。前日、会場の日比谷の近くで一緒でしたので、その話も聞いていました。

主催者の話では、5人の最終候補は皆さんともに素晴らしい方達で、とても感動的な会であったようですが、なんとこの税所くんが「ワタミ 夢アワード最優秀賞」と「ワタミ特別賞」ダブル受賞となりました。税所くんのプレゼンはヴィデオで「01:57:55-02:12:33」の時間帯、そして受賞者の発表は「02:19:15-02:25:30」で見ることが出来ます。感動を共有しながら、楽しんでください。

税所くんのインターヴューもあります。

この「ドラゴン桜」は、そのスケール感、目標へのギャップの大きさ、そして実行力からも、とてもすごいことだと思います。

Bangladeshの貧困の村の人たちと若者に、大きな夢は可能であることを実践で示したことで、そのインパクトは計り知れないものがあると思います。

早速、税所くんに「しかしすごいね。最近は、あまり、いろいろありすぎるので、おだてられないように気をつけないとね。」とメールしましたが、翌日に「「賞賛は最大の罠」の精神でいきます!」と返事が来ました。いいですね。

彼は暮れの26日からまたダッカへ向かいます。

「正月はあちらですが、元気でね。」とメールしました。

 

ダッカのドラゴン桜、またまたの快挙だ

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以前からご紹介しているBangladeshで活躍する、早稲田大学を2年も休学してがんばっている税所くん

貧困の村の若者を一流大学へ合格させよう、そして村の人たちに希望を与えたい、という壮大な計画を推進してきました。

そして2人の合格者を出して現地の新聞にも大きく報道される活躍。その活躍ぶりは日本でも取り上げられています。2年前に彼と仲間たちで立ち上げ、その後Grameen Change Maker Programという壮大な命名から始まっています。

残りの受験生はどうなったのか。昨日、メールが来ました。さらに2人の合格者です。

「黒川先生

村からまた新たに2人の男子学生が国立第5位の教員養成コミラ大学に合格しました!!!

以下中間報告です!

国立No1 ダッカ大学合格
Bhuran Uddian Helal ボラル ヘラル ウデリン (男子)
1276位/36000人中

国立No3 ジョゴンナ大学合格
Jaren Akter ジャレンアクテル (女子)
2000位/70000人中

国立No5 コミラ大学合格(教員養成大学)
Muhamad. Hossian ムハマド ホッシャン (男子)
480位/40000人中

国立No5 コミラ大学合格(教員養成大学)
MD Jafor Ahmed ジャファーアハメッド (男子)
270位/40000人中

どの生徒も素晴らしい成績です!

現地では「ハムチャー村の奇跡」と讃えられています。

「村の高校生がどうやってここまで好成績で大学受験を突破するのか」
ドラゴン桜e-Educationメソッドへの注目が高まっています。

Atsuyoshi Saisho」

「いま時の若者は、、」などといっているおじさんたち、何を言っているのですか? 若者は捨てたものではありません。しっかりしていますよ。

「大学を休んででも外へ出てみようよ」、とちょっと背中を押すだけで、新しい広い世界を知り、自分の課題を見つけ、果敢に挑戦するのです。

失敗を恐れてはいけません。高い目標へ挑戦する志と勇気、試す、失敗してもそこから学び、また試みる。これです。「No Failure, no success」です。

このような若者こそが、「社会」「企業」が、そして日本が求めている「人材」「人財」なのではないですか? いわゆる「社会の常識」から外れている「出る杭」です。

だからこそ「休学のすすめ」 なのです。若者に、可能性に気がつく機会を作ってあげることです。日本ばかりが世界ではありませんからね。

皆さん、いろいろな形で、このような若者をいくらでも応援できます。よろしくお願いします。

Qatar Foundation Annual Research Forum

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Tunisでパネルを終えて夕方にホテルを出発。Dubai経由で、朝の6時半にQatarのDohaに到着。今年6月に来たばかり資料1)のSheratonにチェックイン。2022年のWorld Cup開催が決まったばかりです。

ここには2日間にわたって開催されるQatar Foundation Annual Research Forum にお招きを頂いたいたのです。Qatar財団 (資料1) は、教育に実に熱心なQatarの目玉の一つで王妃が先頭に立ってご活動です。Cornell、Carnegie Mellon、Texas A&Mなどの大学が広いキャンパスに研究所を出しており、なかなか活発に活動をはじめています。

今回のForumはこのQatar財団の活動のお披露目とでも言うのでしょうか、第1回ということです。この1年でかなり人も集まっています。何しろ国が若い。一方で教育でもQatar大学などが中心になって人材育成にとても熱心、というところです。しかし、何しろ、ガスと石油をあわせると、この小さな島が世界有数のエネルギー産出国ということで、急速に豊かになっていますが、将来は「人材」しかないということで、熱心なのですね。しかし豊かになると、若者の意欲はどんなものでしょうか。男性は海外へ留学する人も多いでしょう、でも女性の意欲は特に高いようです。

また、文化、芸術をとても大事にしています。先日も紹介したイスラム美術館などもその良い例です。

Forumは朝9時から開始。王妃のスピーチでプログラムが始まり、休み時間はポスターなど(特に学生さんのポスターを中心に尋ねました)を回りました。また、研究発表の審査もあり、私はElias Zerhouni(前NIH所長)、 Peter Agre (水チャネル発見でNobel化学賞)、 Monsef Saloui(GSKのRDのトップ)と一緒にBiomedical Scienceを担当  しました。EliasとMoncefとはお互いに良く知っているのですが、Agreさんの研究も、講演も何度か聞きましたが、一緒に何かするのは初めてでした。若い活気を感じる1日でした。特に若い女性の活躍が目に付きます。

夜は土屋組(12月1日から社名はTsuchiya Corporationとして新事業の展開を図っています、、)の土屋さんと社員数人と在Qatarの門司大使を公邸に尋ね(以前Abu Dhabi大使館でお会いしたアラビア語が上手な西田くんにもお会いしました、、)、そのあとは最近まで9年間にわたって駐日Qatar大使のReyad Ali Al-Ansariさん のところで夕食にお招きいただきました。いろいろな人脈が広がるのは楽しいものです。Al-Ansariさんの息子さんは米国へ留学、帰国して石油関係の仕事。でもお嬢さんの留学には反対のようでした。

翌日は午後に科学政策などのいくつものセッションもあるので、昼にちょっとQatar財団本部に王妃の官房長官を訪問。このような研究所との交流にも、もっと日本の研究者や若い人たちも参加して欲しいと思います。若者の交流を広げたいのです。

夕方のレセプションでは受賞者の表彰、私たちの部門ではこのあたりに見られる難聴について、その原因遺伝子を明らかにし、それが毛細胞hair cells機能不全であることの研究で、とてもいい研究でした。Q/Aにもテキパキと返事があります。彼女の上司の病院の事務長の立場の方(これも女性です)がとても喜んでいましたーーこの方がまたとても優秀な人で、ずいぶんいろいろお話をしました。食事では同じテーブルにMIT、UCLAの教授たち、当地のTexas A&MのDeanの方などと一緒で、これも共通の話題が多く楽しかったです。私は、途中で退席、22:50時発でAbu Dhabiへ、40分のフライトです。

若い人たちの意欲とエネルギーに接すると、いつも応援したくなります。日本との交流も期待しています。

Tunisへ、日・アラブ経済会議

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11,12日にTunisで開催される第2回、日・アラブ経済会議に出席することになり、10日の夜に成田からDubaiへ、さらにTunisへ。昼過ぎに到着しました。

飛行場から外へ出ると涼しい風が吹き、気持ちのいいところです。Dubaiで前UAE大使の波多野さんたちと一緒になりましたので、Tunis到着後はそのままCarthage(カルタゴ)の遺跡へ向かいました。三井物産で長く中東を担当しておられる大橋さんに解説をいただきながら(また、いろいろよく知っておられるのです、最近ご当地に1週間おられたとか、、)案内していただき、とてもいい見学が出来ました。

ここで、大畠経済産業大臣の一行とお会いしました。

ご当地のいくつかの名所を尋ね、最後はSidi Bou Said参考1)の町をたずねました。とても美しい、古い町なみで、白い家々の壁に美しいブルーの窓や扉です。世界で一番古いというカフェでお茶を頂き、ゆったりとして時間を過ごしました。ここは歴史的にも、まさに地中海文化圏です。時間がゆったりと流れています。あくせく急いで、仕事しごとの人生、GDPの競争の生活などというだけなのは確かに変ですね。長い文化の歴史が感じられます。

会場も宿泊もほど遠くもないRamada Hotel で、レセプションに参加。日本のご一行は300人ほどでしょうか。トヨタの奥田さんが団長で、財界のお歴々にお会いしご挨拶など。今回は前原外務大臣もこられます。レセプションは日本の企業関係のかたがたが多かったですね。

翌日の会議は、これは会場が満杯。日本側の前原、大畠両大臣の挨拶に始まり、アラブ諸国側も多くの大臣などの重要人物が多いので、時間の進行が大変です。事務方はさぞ大変な思いをしたでしょう。いろいろな共同事業の調印などが発表されました。何年かの後には、いくつも成果を出してくれると期待しましょう。

私は人材育成や科学技術のパネルでいろいろ日本とアラブ諸国のこと、STS Forumの紹介も含めて手短かに説明、出来るだけ日本の活動をアッピールするように勤めました。少し遅れた昼食のあと、荷物をまとめて、飛行場へ。Dubai経由で Dohaに向かい、12日の早朝に到着。

なんだか、とてもあわただしい旅です。

慶応SFCのクラス、Roos大使をお迎えする

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私の慶応SFCのコースについては、そのつどOn-lineでビデオ報告などをしながら、お知らせしています。皆さんも楽しんでくれていると思います。

12月8日のクラスは、Roos米国大使をお迎え (IMPACT Japan  posting of 2010/12/08)しました。さすがに大使ですから私の100名ほどのクラスだけでは申し訳ないので、慶応SFCとしては、出来るだけ多くの学生も参加できるように、θ館の講堂で開催するように計らってくれました。清家塾長、村井さん、国領さん、阿川さん、徳田さんというSFCの研究科長も来てくださいました。NHKも取材に来てくれました。

Roos大使の経歴はStanford大学、同じくLaw Schoolで学び、大使就任前はSilicon Valleyの特許関係の弁護士事務所の経営という方ですから、entrepreneurshipに大きな関心を持っておられます。そこで今回はこれをテーマとして私との対話の形でセッションを進めました。講堂ですので、私のクラスの学生さんからあらかじめ「したい質問」を1つ聞いた上で、20人ほどは大使と一緒の壇上に上がってもらいました。

セッションの最中にも聴講する学生さんたちからのtwitter が、うしろの大きなscreenに映されるように工夫もしました。

Roos大使のお人柄がよく現れた、とても素敵なセッションになったと思います。私との対話のあとは、このクラスの私のPartner (2人ともしょっちゅう海外にいっているので、、)、William Saitoが学生さんと大使の質疑応答を進行させました。はじめの質問は「特別のお客さま」 (IMPACT Japan Posting of 2010.11.22)の、Ecotwaza 大塚玲奈さんをお招きしていましたので、その方にしてもらいました。このクラスのサイトでもこのセッションは見れるだろうと思います。

講演の後、大使はInnovation Labを訪ね、大いに興味を持っていただけました。2,3年の間に、ここからいくつかのSilicon Valleyへ直接つながる成果が出るといいですね。

Roos大使のセッションの一部は2日後の12月10日の夜10時から50分のNHK-BSの一部としてOn Airされました。私はといえば、10日の夜にTunisへ向けて出発したので、これを見ることが出来ませんでしたが、、、とても残念。

参加した学生さんたちにとっては、忘れられない、とても素敵で、刺激的な1日になったと思います。

 

Global Agenda Council、Dubaiから

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11月27日からWorld Economic ForumのGlobal Agenda Council  (資料1)でDubaiに出かけていました。大半の方達は別のCouncilのメンバーでしたが、竹中平蔵さん、田中明彦さん、石倉洋子さん 資料1)などなど、20名ほどの方が日本から参加しました。述べ4日間で丸3日間の予定ですが、今回のプログラム構成は、各Councilに分かれた議論が中心で、プログラムの進め方がいつもと違って、かなり細かく決まっていることと、最終的には世界にいろいろ存在する、起こりうるGlobal Risk Responseに対応する「Network」構想の提案も視野に入れているので、結構タイトなスケジュール。

私はといえば「Japan Council」のChairという役を振り当てられていたので目いっぱいスケジュールが詰まっていて、Chairは一日早く到着して全体構想のbriefingなどがあり、全体の自由時間もなく、全体の動き、システムの動かし方、Briefing sessionなどなど、また他の大事なCouncilへ出かけるとか、結構大変でした。

特に北朝鮮の問題などもあるタイミングでしたので、気の使いようもあって、とても疲れた感じがしました。

でもこれがなかなか大事な経験の機会をくれたことになりました。特に中国、韓国Councilとの意見交換は、政治的課題、経済の行方、中国の経済成長などなど、大変に良い意見交差が出来たと思います。中国Council ChairはHe Yafei 在Geneva国連大使資料1)ですし、韓国Council Chairは旧知のYonsei大学のMoon Chung-In政治学教授  資料1)。このCouncilばかりでなく、この2人のChairからも実に示唆に富む、しかも一部の本音も聞けてともてよかったです。

2日目の夜のレセプションは世界で一番高いという「Burj Khalifa Tower」のテラスで。高い建築物を見上げ、周りをみまわし、多くの方に会い、なかなかのものでした。 

3日目にはBBC World News Debate、70分程度の討論をNik Gowingさんの見事な司会で、素晴らしい出来だったと思います。この番組を皆さんもどこかで見る機会があると思います。つい7月までAustraliaの首相だった、今の新政権では外務大臣のKevin Ruddとのやり取り、またHe中国大使、Malini Mehraさん、International Crisis GroupのLouise Arbour、Climate Change CapitalのJames Cameronさんなど、なかなかのものでした。特にRuddさんの即興での20秒のテレビカメラを通した「呼びかけ」は素晴らしかったです。この辺は、優れた政治家に必要な素養の1つです。

この3日間で学んだことの1つが、いかにヴィジュアルに問題を描きながら議論を進めていくことの大事さです。Design CouncilではHarvard University Design SchoolのToshiko Mori教授の素晴らしい仕事の片鱗にも触れることが出来ました。そして、いろいろCouncilの問題解決プロセスに「Design」「Innovation」のCouncilメンバーがいろいろサポートをしてくれたということで、なかなか見事な出来でした。

これからは来年へ向けて、宿題、課題がたくさんできました。

学ぶことの多い、4日でした。無事に、12月2日夜に成田に到着しました。