TED -2: 「コトバの誕生」

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私が、TED2011で特にInspireされた1つに、MITのDeb Royの「The Birth of a Word」です。

発想の奇抜さとスケールの大きさ、そして解析の面白さと、その展開の広がり。これが新しい分野を開拓していこうとする科学者の姿勢と思います。

原発、そして地震と津波3週間目に入った大変な時ですが。

忙しいあなた、20分をください。

未曾有の大災害、東北関東の太平洋沿岸を襲う

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今回の大災害、現在時点で2万人を超える方々があっという間に命を失い、また多くの方が大事な人たちを失ってしまいました。皆さんの悲しみは、計り知れないものがあります。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りします。本当に悲しいです。

この2週間ほど、blog postingも休んでしまいました。いろいろ情報集などで、議論など、何かを書いている気持ちの余裕がなかったのです。Twitterもあまりつぶやかず、もっぱらフォローばかりで、お役に立ちそうなもの、私が知ってほしいと考えるようなtwitterを「rewteet 」するのがほとんどでした。

それにしても、映像で見る恐ろしい光景。自然のすさまじいまでの威力。人間の小ささ、そして自然に対して改めて畏怖の感を持ちました。

もう2週間になりますね。

あの時、私は自分の部屋で会議をしていました。数分して、2度目のときに皆で外に出ました。私のところは留学生が大部分ですが、皆さん本当にびっくり。そばにある高層ビルの上のほうがゆらゆらと揺れているのがよく見えました。

携帯もだめ、通常の電話もだめ、最初に情報が取れたのがネットでしたね。メール、ウェッブ、twitterこれらのありがたさ、そして従来の情報インフラのもろさも感じました。

皆さんとどうしようかと考えながら、夜中に1時間ほど歩いて帰宅しました。

それからの報道、新聞、テレビなどを注意しながら見ていると、とにかくどのチャンネルも同じ。始めの数日は、どこまでが本当なのか、ネットがなければ、新聞もテレビも大本営発表的でしたね。ネットがなければ、本当に恐ろしいことだな、と感じる毎日でした。

たしかに、ウェブ時代は社会のあり方を根本的に変える力、可能性があると強く感じました。あの、チュニジア、エジプト、バーレーンと続くウェブ時代の威力が、今回は私たちの力になり、大事な情報源になりました。

このような自然災害で、皆さんの国民の力が出ています、それが海外での驚きと賞賛を受けています。素晴らしい国民です。

一方で、原発事故とその対応は、日本社会の「仕組みの本質」の問題を表しているようにも思えます。

たくさんの海外の友人からメールいただきました。ありがたいことです。

 

TED2011から -1

TED2011に参加 してきました。現場での感じとか、中身はなかなか言葉では伝えられないところがあります。

でも、TED  のウェブサイトでいろいろ検索できますし、プログラムはいうまでもないことですが、写真、twitter(#TED2011,#TED)もいろいろ見ることができますし、素晴らしいプレゼンのビデオも順次Uploadされるので、これらを見ることが出来るのはとても素敵なことです。ぜひ、時々このサイトを訪れ、楽しんでください。

今回のプログラムの中でも、「いくつか選べ」といわれれば、個人的な好みですが、私が特によかったと思ったのが2つ出ているので紹介します。現在6つほどUpload (ビデオの横に「filmed March 2011」というサインのあるものです) されています。

ウェブで学ぶ」 でも紹介されているいろいろなサイトの中でも、私が特に注目していたのがSalman Khan のKhan Academy でした。彼の哲学とその内容が素晴らしいのです。

そのSalmon Khanの「ものがたり」のプレゼン です。本当に感動的に素晴らしかったです。この内容も、利用もドンドン広がっているようですし、多様な評価も取り入れています。

もう1人は、今年のTED Prize受賞者、street artistといわれるJRさんの「ものがたり」のプレゼンです。スケール感が大きいし、楽しめるでしょう?

他には、最近の中東の出来事についてのGoogleのW GhonimとAl JazeeraのW Khanfarの2つのプレゼン、そしてDr Atalaの再生医療(3D印刷技術を使っている)、Bill Gatesの教育についての話を見ることができます。

W Ghonim 
W Khanfar 
A Atala 
Bill Gates

皆さんのお好み、評価はいかがでしょうか。楽しんでください。

 

TED2011

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2年前からTEDxTokyo (資料1) を応援しています。

その本体のTED2011 (資料1) にきています。13年ほど生活したLos AngelesからLong Beachへ。2月末ですが、天気はいいけど、夜は10度以下とちょっと寒いです。

2日を終わって、なかなか充実したプログラムです。全部ではないと思いますが、とても楽しめると思います。

セッションを見ていると、話をするほうもいかに内容のある、心を打つ物語りが必要だと思います。さらに、いかに素晴らしいプレゼンになるか、主催側の「Curators」との共同作業がしっかりしていることがうかがえます。そして、素直に世界にはすごい人たちがいるものだ、と感じます。

一緒に参加しているのはTEDxTokyoで協力しているPatrick Newell, William Saitoさんや、SONYの所真理雄さんと茂木健一郎さん、また奥山清行さんとか、ほかにも日本からの参加者も10人ほどおられるようです。

Twitter(#TED、#TED2011)もあるし、私たちの写真 もいくつか見ることが出来ます。

2日目が終わったところです。

 

Health Summit -2

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2月25日のGlobal Health Forum 2011 の翌日26日(土)、2008,2010年に続いて「Health Summit」(資料1) を開催しました。

ことしは、CSISとの共同作業の紹介もあり、プログラムの毛色がすこし変わったところがありました。

さらに、統一地方選挙を迎えて、民主党を初めとして国会議員の方々は地元に帰っておられる方が多く、去年のような多くの国会議員の参加が得られず、ちょっと残念でした。

このSummitの主な登壇者、プログラムなどについてはHGPIウェブサイト資料1)に掲載されています。

また、報告書などが出来ましたら、ご報告します。

「医療政策」は「健康政策Health Policy」へ、名称変更する時が来ています。

 

Health Summit: HGPI 恒例のイヴェント

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写真はこちら

25日の「国会議員」との懇談の後、「Global Health Forum 2011」を開催しました。

Global Health」にテーマを絞って、UNITAID東京大学国際保健政策学教室との共催です。

プログラムにあるように、この分野の司会では一番のNHK道傳さん、基調講演はUNITAID理事長、革新的資金調達に関する国連事務総長特別顧問、元フランス外務大臣Douste-Blazyさん、パネルは東大の渋谷さんGAVIのTisdallさん(日本はワクチン債での貢献も大きい)、韓国外務省のEun Joo Leeさん、ACSからCristina Parsons Perezさん、厚生労働省の国際保健審議官の麦谷さん、CSIS副所長兼Global Health Policy Center長のStephen Morrisonさん、さらに住友化学会長で経団連会長の米倉さんもお忙しいなかをパネルに出ていただけましした。

現在のGlobal Health関係重要人物が登場し、活発な議論が出来ました。Gates財団のDavid Bowenも参加してくれました。

日本の貢献はどこか、何が出来るのかなどが中心に議論は進みました。財政的に先進各国が苦しいときに、どのようなプロセスで、どのような貢献が、またMDGに向けてできるのか、これが議論の焦点です。日本では、ワクチン債などでは貢献していますが、国からの税金を原資とするのとは違った新しい支援のカタチともいえます。

日本の経済も、ムードも、もう少し活気がでることを期待したいです。
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CSISとの共同事業とCongressional Briefing: 新しい「プロセスのありかた」?

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私たちの主催するHGPI(Health and Global Policy Institute)資料1)は、毎年2月に「Health Summit」 を開催してきました。今年は2月26日でした。

今回は去年からの懸案でしたが、私たちのHGPIとWashington DCの著名なシンク・タンクCSIS(Center for Strategic and International Studies)が共同で健康政策についての共同作業を始めることになりました。

これは、去年のHGPIの主催するHealth SummitにCSISのBrian Bilesさんが参加したこと、さらに去年6月にLondonで、「Transition from G8 to G20: Health and Development」という会議をCSIS、Chatham House(英国の著名なシンク・タンク)と主催 (資料1)したことなどが背景にあります。

そこで、2月25日に国会議員会館の会議場で、有力議員さんたちとCSISチーム、Stephen Morrison , Brian Biles、このプロジェクトに参加する日米識者(病院の支払いについてはJohns HopkinsのGerard Anderson教授  と慶応義塾大学の池上教授、ITではHarvardのJohn Hamelka教授(素晴らしいblog を提供しています)と東京大学の秋山教授)との会合を開催しました。

お忙しい中を、尾辻さん(自民党、元厚生大臣)、坂口さん(公明党、元厚生労働大臣)、世耕さん(自民党)、鈴木(寛)さん(民主党、現文部科学副大臣)、足立さん(民主党、前厚生労働政務官)、梅村さん(民主党)、小西さん(民主党)などの、厚生行政に精通している何人かの国会議員の方々に参加いただき、活発な意見交換ができ、とても有益な時間を共有することが出来ました。

いくつかの民間企業の方達や、メデイアの方達もお呼びしました。Gates財団のDavid Bowenさんも東京にきていたので、お呼びしました。彼は長年Edward Kennedy上院議員の政策スタッフとして活躍していた方で、このような政策と国会議員さんたちの対話のプロセスもよくご存知の方です。

このような政策へのプロセスが開催されたのは初めてのことではないのかと思います。日米での独立したシンク・タンクが、共同の政策への作業をはじめ、しかも超党派の国会議員さんたちとの議論の場を議員会館で設定した、という点です。このCSIS-HGPIの今回の事業は、大きな枠組みが出来る頃、ということで、次回は、7月14日にWashington DCで開催の予定です。

このような機会が、日本の新しい一歩のひとつになるとうれしいのですが、、。

世界のシンク・タンクのランキング: HGPIが2年続けてトップ10入り

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グローバル化が進むとともに、「世界ランキング」が何かと話題になります。世界Top 500企業、国のDGPや競争力、大学、富豪などなどです。

去年のことですが、なんと「シンク・タンク」のランキングもあるのに気が付きました。Pennsylvania大学の研究成果です。

そして、なんと2009年度には、私たちの「Health and Global Policy Institute (HGPI)」 2004年設立、2011年に「Health Policy Institute Japan日本医療政策機構」から改称)が、「Health Policy」分野で、Harvard大学、Johns Hopkins大学、RANDなどの世界に名だたる「政策研究機関」として認識されている著名どころと肩を並べて「Top 10」 入りしました資料1 p.42)。

今年はどうか、2009年は何かの間違いかも、とも思っていたのです。例年2月に開催する「Health Summit」を前に2010年度の評価が気にかかっていたのですが、2010年度も「Top 10」入りしました(資料1 p.34&35 )。自分たちで言うのも変ですが、すごいことと思います。

英米以外で,政府機関とはまったく独立して活動しているシンク・タンクは数少なく、私たちの活動を支援してくださっている方達、またここで活動している方達の皆さんに心から感謝しています。

 

Vabel Conference、その後

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1月に開催した「Vabel Conference」のことをお話しました

そのVideoが出来ました。参加の皆さんのスピーチヴィデオを聞くことが出来ます。石倉さんのblogはここ資料1)。

ほとんどの参加者は日本人、演者も日本人、でも全部英語(皆ブロークンです、石倉さん、斉藤さんは別格ですが、、)というのですから、ちょっと変わっているかもしれませんが、盛り上がりましたね。雰囲気作りと、慣れてしまうれることですね。

企画し、主催した「パリパリ」キムくん、英国の大学を休学して世界を回って、しばらく日本にいましたが、また外へ出かけます。

若者はこのくらいの元気でいいのですよ。

San Diegoから、第1回「Cell Society」で基調講演

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2月17日に成田発、San Francisco経由でSan Diegoに到着。「Cell Society」 に参加、ここで基調講演をするのです。La Jollaにある会場のEstancia Hotel にチェックイン、なかなか快適なホテルです。

何しろ天気が悪い、寒い、しかも雨、という状況。南Californiaで、こんな天気は珍しいですが、致し方ないですね。2日目の午後だけ晴れでした、、。

この会の趣旨は、成人Stem Cellの臨床の現況、というテーマに絞って議論する会議なので、基礎研究的なものよりは、圧倒的にどんなことが、どんな分野でなされているかについて、審査当局とのやり取りも含めた、明確な目的を持った会です。普段では私の学会活動でもお会いしたこともないような方々の発表も多いので、新しい現場感が為になりました。

いろいろな分野での知見を見ると、この成人「Stem Cell」の臨床の展開の可能性がいろいろ見えてきます。特に整形外科的、美容整形的な分野では、大きな可能性が見えます、何しろ高齢社会という枠組みでは、通常の医療を超えたニーズが大きいでしょう。ローカルニュースはこちら

そのような大きな視点で考えて見ると、私の基調講演は「Watson」(資料1,)(石倉洋子さんもWatsonについて書いていましたね、、)についても触れたり、とても適切だった様に思いました。参加の皆さんから、素晴らしい話だったよ、と何度も言われました。うれしいことです。

さらに、このような会議そのものが、20世紀の医学の進歩を踏まえてみても、とてもユニークな位置にあり、まったく違った視点と枠組みの可能性を与えているのではないかと、強く思いました。また別の機会に話してみようと思います。

夜は9時半から、UCSDなどにいる日本の若者たちとCONNECT の方達と、ホテルのバーでワインを楽しみながら、夜中近くまで歓談。写真はこちら)。元気な日本からの若い人たちと意見を交換するのはいいものです。広い世界で活躍して欲しいし、とても楽しみです。

またいろいろ考えてみることが増えました。