WHOコミッションの最後の会議ではすばらしい講演やパネルを聞くことができ、また3年間一緒に仕事をしたCommissionersとは最後のフォーマルな会合でした。この報告書は特異な存在で、WHOが社会要因などというある意味常識的にはタテ社会の管轄範囲を超えた特別委員会なので、当然、実行するには時間も、不可能なことも多くあるでしょう。ここからどう進められるか、これが一番のチャレンジになるのです。これは単に始まりなのです。
これからの「Hot, Flat, and Crowded」(Thomas Friedmanの最新作)な未曾有の地球規模のすごい変化が起こる。そして人間社会が適応していかなければ、とんでもないことが起こるに違いありません。すでに不穏な動きはあちらこちらで起こっています。多くの人が故郷を追われ、暴動、衝突、戦争がいたるところで始まっています。問題はアフリカばかりでありません。Pakistan、Palestine、Iraq、Kashmirなどいたるところです。これからもっとひどくなるのではと懸念されます。世界は貧困、水、食料、エネルギー、そして人の動きなどで、いっそう不安定な動きが頻発するでしょう。
オバマさんが大統領になるなどという、1年前でさえ、世界の誰もが予想さえしなかったようなことが起こり、アメリカが国際社会での信頼を取り戻せそうに感じられたのは一つ明るいニュースです。しかし、オバマさんもアメリカに雇用を取り戻すという選挙公約がありますから、初めは世界のことばかり向いているわけにも行かないでしょう。
グローバル世界では、企業、NGOは、国家の枠組みをこえてグローバル化していくでしょう。しかし、民主国家での政治家は、国内の選挙というプロセスで選ばれなくてはならないのですから、基本的にはローカルなのです。
会議で取ったいくつかの写真を掲載しましょう。会議のサイトとともに、webcastも楽しんでください。5月にG8環境大臣会議でお会いしたHilary Ben(写真1、2)、Paul Hunt、Mary Robinson(写真3、4)などのすばらしい講演をwebcastで視聴することができます。私も2日目午後のCafe Conversationに出ています。
写真2: Ben大臣と(Ben大臣の胸の赤い花はというと、戦没者を偲ぶ日“Poppy Day”なのです、私も胸につけていました。)
写真4: Mary Robinsonと総合司会 BBCのJohn Humphrysさん
2日目の金曜日、最後のセッションを失礼して、夕方4時半に会場を出発。ヒースロー空港からドバイへ向かいました。