スイスのSt. Gallen大学で開かれている、第37回のSt. Gallen Symposiumに参加しています。学生の主催にも関わらず、世界から学生が約200人、スイスはもちろん、ヨーロッパの方が多いようですが、世界のビジネス界でリーダーを務める方々が約400人も参加しています。このシンポジウムは早くも37年目を迎えるということです。私がこの6年間参加している「ダボス会議」と同じ頃に発足しているのです。
1日目の5月31日に行われたKeynote Sessionでは、前イラン大統領のKhatamiさん(去年は国連大学で、今年はダボス会議でもお会いしました。写真1)などが話され、私もPricewaterhouseCoopersのCEOであるPiazzaさん等と共に、パネルで講演を致しました(写真2)。
これらの内容はSt. Gallen Symposiumのサイトで、video-streamingで見る事ができます。
写真1-2
皆さんは主にビジネスの話をしていたのですが、私は若者へのメッセージを主体に話しました。学生さん達からも歓声が上がり、とても好評だったようです。パネルの司会をされた英国のLord Griffiths of Fforestfachからも、「最高だ」と喜んでくれました。この後も何人もの方から「素晴らしい」とのお言葉をいただき、学生さんも沢山集まり、夜まで盛り上がりました。日本からも17人ぐらいの学生さんが参加していますが、その約半分が留学生で、Argentine、Singapore、Malaysia、Poland、US等々、多士済々でよかったです。15年ほど前から日本側のお世話をしてくださっている元財務官の行天さん、現財務官の渡辺さん(去年も参加しているそうです)と会場で撮ったスナップ(写真3)と、学生さん達と撮ったスナップをお見せします(写真4)。
写真3-4
2日目の夜は、この会議を日本側でお世話されている方々と、St. Gallenでは有名なレストランGupfで会食しました。眺めは最高で、またワインセラーがすごいのです。ところが、なんとその日は雨という最悪の天候で、ガスが多くて山の上まで何も見えませんでした。この会食には、先程もご紹介致しました行天さん、渡辺さんはもとより、在ハーグの小和田さんご夫妻、到着されたばかりの張トヨタ会長ご夫妻、スイス大使もされたことのある国松元警察庁長官、阿部スイス大使ご夫妻、堤さん(三菱商事役員で元通産省事務次官)、NHKの今井さんご夫妻、Credit Swissの鈴木会長ご夫妻等々、素敵な方々が出席されました。この方々が中心となって、日本の立場から、色々とこのSt. Gallenのシンポジウムの応援をしていただいているのです。
この場所からコンスタンツ湖が見下ろせ、その向こうがドイツ。そこの近くで毎年Lindau Meeting with Nobel Laureatesが開催されているのです。参加した日本の若い研究者を何人か知っていますが、Nobels賞受賞者達との交流にとても刺激を受け、日本と全く違う雰囲気だという感想をよく聞きます。去年は化学がテーマで野依さんが参加したと思います。第2次世界大戦敗戦後のドイツが、若い研究者の育成を目的に、50数年前に始めたプログラムのようです。人を育てる教育政策とはこうでなくてはいけません。もっと、若者を信じることです。
St. Gallenでは、明日の最終日も出席して、3日にロシアのSt. Petersburgへ向かいます。