「ウェブで学ぶ:オープンエデュケーションと知の革命」、必読の一冊

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去年ご紹介した飯吉さん blog 、資料1)が、「ウェブ時代をゆく」などシリコンヴァレー発のメッセージ(将棋についてもすごいですが、、)を書いている梅田さん blog)、と書いた「ウェブで学ぶ」 を出版しました。とても豊かな内容で、「目からうろこ」にも満ちた、多くの教育関係者、自分自身や子供たちの教育に関心のある方たちにぜひ読んでほしい一冊です。

MITの画期的なOpenCourseWare (最近のTimesでTop50 websites)に始まるといえる教育の「オープン化」、「ウェブ時代」の流れの進み方の速さ、激しさを感じ取ることが出来るでしょう。

私が公的な「場」でも繰り返し指摘 (資料1) していることですが、Internetは15世紀のGutenbergの印刷術と同じようなインパクトがある、「個人をempower」するツールなのです。より広い範囲の人たちに「情報」へのアクセスも発信も可能とし、広げるツールなのです。しかも国境も時間も越えるグローバルな広がりなのです。ここからより多くの人たちの新たな「問いかけ」が始まる、従来からの「権威への疑問」が生まれるのです。だから、この流れは進みこそすれ、戻ることはないのです。国家も、企業も、組織も、この流れに適応できず、抵抗すればするほど、結局はダメージを受けるのは必須です。私はこれが「グローバル化」の流れの本質と考えています。

最近の例では iTune、iPod、iPhone、iPadなどがいい例です。それぞれが市場にでてきた時に、どの業界が抵抗勢力で、どう国内社会が、そしてグローバル世界が変化してきているのか、その抵抗勢力がどうなったのかを考えてみればよく理解できると思います。

つまり、この本「ウェブで学ぶ」は、教育者には世界の新しい教育の動向だけではなく、自分たちに課せられた責任を知らせ、さらにこの責任を問うているのだ、ともいえます。

しかし一方で、「個人のempower」の立場から言えば、教育を受ける人、学びの心のあるすべての人たちには、どんな教育を受けたいのか、世界にはどんな教育や学びの機会、新しいツールがあるのか、自分を育てていく発見の可能性などを積極的に問いかけている本であるといえます。

そればかりでなく、この本からは世界の動向になぜか隔離されているような日本への懸念が感じ取ることが出来ます。それは、この著者の2人が長い間、日本を離れて、日本から独立したキャリアを積み、グローバル化の進む世界の中で、なぜか変われない、内向き日本への切歯扼腕の思いがいっそう強くなっているからこその懸念であり、日本へのあふれる愛国心からの思いからなのだと思います。

教育担当のすべての大人たち必読の書であり、またすべての人たちに読んでもらいたい1冊です。

ところで、著者の趣旨や内容の概略については、上に紹介した梅田さん 飯吉さんのblogで見ることが出来ます。またこの本の中で紹介されている、多くのリソースサイトについては、このblog でも整理されています。この本「ウェブで学ぶ」が手元になくてもいろいろ貴重なサイトを訪ねることが出来ます。

それにしても「世界」の人たちを育てることに熱い人たちが、実にたくさんいます。

 

「「美しい」履歴書の時代」

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「一橋ビジネスレビュー」という季刊のビジネス関係の方に広く読まれている雑誌があります。一橋大学イノベーション研究センター編(センター長は米倉誠一郎教授)で、この創刊10周年ということで、御手洗冨士夫キャノン会長、野中郁次郎先生、岩崎卓也「Diamondハーバード・ビジネス・レビュー」編集長とご一緒に特別企画「10周年に寄せて」に、私も祝辞を書かせていただきました。

「「美しい」履歴書の時代」というタイトルです。この言葉は、Silicon Valleyからblogでも大いに発信している海部美知さんの「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」 (1) から引用した言葉と、その説明も引用してあります。この海部さんの本では、実にうまい言葉がたくさん出てきます。お勧めの本のひとつです。

私がいつも主張している「他流試合の連続を通して、自分のグローバル世界での「立ち位置」を認識するキャリア」ということと、ほぼ同じことですが、海部さんは言葉の使い方で美しく表現しているので、使わせていただきました。

このような「美しい」履歴書の作り方、これが石倉洋子さんと書いた「世界級キャリアの作り方」のコアのメッセージでもあるのです。

そして、そのために出来ることの始まりのひとつが、私の言っている「休学のすすめ」 であり、また「アジア青年の家」 計画などなのです。

単線路線、同じ組織で順々に上がる、しかも大学新卒から、しかも3年で内定などなど、というキャリア、それが常識と広く認識している社会などは「トンデモ」キャリアの時代なのです。本来、終身にわたって同じ組織に勤務するのは「雇用される側」の選択肢なのです。役所、大企業もそうなのですが、自律度が高いはずの大学でも「4行教授」 (資料1)などが、結構多いのですから。

このようビジネスの本に、私ごときが寄稿させていただけるのはなぜなのか?私も読者のことを考えるとちょっと躊躇しましたが、うれしかったです。そこは米倉先生の目利きでしょうか? 私の察するところ、ビジネスでも、教育でも、医療でも、政府でも、すべての基本は「BtoB」、そして「変化の本体を知る、感じ取れるか」なのだ、といっているからでしょうね、「Back to Basics」ということです。これを企業家、起業家に言い続けていたのが皆さんよくご存知のPeter Druckerなのですね。

「偽リーダー」論

「リーダー論」とか、「エリート論」は、いつもなにか調子の悪いときに出てくることが多いテーマです。ですから、この20年ほど、よく取り上げられていたように思います。この数年はあまりにも変われない日本に、皆さん内心ではあきれ、当惑し、あまり取り上げられていないようにも思います。

以前も紹介 しましたが、SoftBrainを創設した宋文州さんのメルマガ はとても内容があって、私の好きなカラムのひとつです。

特にご本人自身もとても苦労した実体験もあり、「外から見た」日本 (資料1 )(このカラムでも頻繁に出てくるテーマですが、、)を感じ、さらに岡目八目もあって、物事の本質を良くついているからこのカラムが好きなのです。また、中国の方でもあるので、その意見は参考になることも多いのです。

最近の、この宋さんの「偽リーダー論:」は「逆説的表現」ではありますが、とても本質を突いたいいカラムです。ぜひ、読んでみてください。

今回は「1-3」ですが、まだ続くのでしょうか。

実践する若者たち、Grameen日本の若者の新しいProject

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このサイトでしばしば報告していますが、早稲田大学の学生(もちろん休学中)、税所くんたちによる日本人初の活動がBangladeshのGrameen 銀行で始まっています。

「アジア最貧国ドラゴン桜」e-education programです。

彼のblog からもわかりますが、日本国内にも朝日新聞で取り上げられました。今度は「ソトコト」に連載されるようです。第1回が出ました。本当にがんばっていますね。うれしいです。皆さんも応援してください。

実際に現地で7時間もかけて、バスで村の若者を大学キャンパスへ連れて行く、などの発想、実行力は、現地で生活し、考えていなければ、出てこない発想でしょうね。税所くんからのメールと写真によれば;

「昨日、村の高校生を連れてダッカ大学スタディツアーを行いました。
どうしても村の高校生は「ダッカ大学に合格する」ということが想像できないようで、
じっさいに見てもらおう!という企画です。
「一生忘れられない経験になりました!!!」
と大絶賛のツアーになりました。」、、、、」

という反応なのです。

村の子供たち、親たち、村人たちにはどんな感動の体験だったでしょうか。そしてもちろんYunusさんをはじめとするGrameen銀行関係者の日本人を見る目が変わってくるでしょう。

このようなことが市民外交の基本のひとつですね。大学関係者もこのような若者をもっともっと応援してやるべきでしょう、もちろん企業関係からのサポートもね、将来へのブランドになるのです、「社会企業」であり、「戦略的投資」です。国にばかり頼っていることもないのです。何かといえばすぐに「予算がない」という言い訳をする大人たちも、国の教育政策も頼りならないし。どうすれば支援できるか、なのです。若者の意欲(資料1)をそぐことは、大人が一番してはいけないことです。

広がる世界のBlog Networkへ

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この私のBlogは、基本的に日英両方で発信しています。おもに日本の方達に発信しているとはいっても、英語で発信しなければ、世界の2%の人の中だけのblogだ、ということですし、また多くの内容はグローバルに意味のあることと考えているからです。

時々、海外からもいろいろな意見などをいただきます。

最近、私たちのBlogにも出しませんか、というメールが来ました。日本からの発信が少ないので、ということもあります。よく知られているサイトだそうで、リンクしてもらいました。あちらで選んでくれているようです。

私のはここです。これでいくらヒットが増えるでしょうか?楽しみです。

中東の原子力、社会インフラシステムは日本の「Soft Power」

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今年の1月に、このサイトで6回(1月2日3日5日12日20日23日)にわたってアブダビの原子力発電所の国際競争で、韓国がこの仕事を獲得したことについて、報告しました。

日本の社会インフラシステム、つまり都市のエネルギー、水道、鉄道、発電-配電システム等などは、公共事業として公的部門が請け負っていたのです。主として私たちの税金ですね。

これこそが日本が誇れる大きな「Soft Power」 (資料1)なのです。

急速に成長してくる多くの世界の中で、この社会インフラシステムは大きなビジネスチャンスと捕らえることができます。単なる、借款、贈与などの公的ODAだけではなく、「Win-Win」の関係を構築しながら社会インフラシステムに投資、日本も成長することができるのです。

8月2日、朝日新聞の「Globe」で、中東の原子力についての特集が組まれました。ぜひご覧になって、考えてみてください。

最近になって、わが国でもそのような議論が盛んに出ていますが、私のアブダビの報告から学べることは多いと思います、私の発言には遠慮してぃるところもありますが、、、。結局は、グローバル時代のビジネスには人材とそのネットワークがいかに大事か、そこへの戦略的思考と行動こそが必要なのです。

このサイトに繰り返し出てくる主要テーマです。

世界銀行と日本の「科学技術と開発」、Win-win協力のチャンスだが

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4月16日、京都での「ISN Nexus」から早朝に出発。10時から世界銀行の東京事務所で、世界銀行のAl Watkinsさん一行と「科学技術と開発」の会議です。

私は世界銀行のこのプロジェクトには2008年1月から関係していて、これが日本で開催されたTICAD4 Toyako G8 Summit、またG8科学顧問会議 (資料)などの「場」へつながり、「タテ、ヨコ」につながりながら成長しているのです。

2008年1月の講演から世界銀行へは2回ほど(2009年4月) (資料1)、2009年12月とWashington DCへ出かけ、この会議とワークショップなどに参加しました。

これらの3回の会議は、これら私のサイト以外にも、世界銀行の「科学技術政策」サイト で詳しく見ることができます。

2008年1月の講演 

2009年4月の会議 

2009年12月のフォーラム 

世界銀行のサイトも進化しているのが見てとれます。

その間に日本の科学技術政策も「科学技術外交」の政策テーマで「日本-アフリカの架け橋」を作るなど、進化していきます。これはとてもいいことです、世界も変わっていくのですから。

2国間で行われる2国間支援(ODA)、世界銀行のような多国間組織を通した支援などをどのように調整、協調していくのか、これは大きな課題です。

このようなプロセスを経て、世界銀行の政策を、日本の政策とどうすり合わせできるか、これが今回の会議の目標の一つでした。去年12月の世界銀行のフォーラムにも出席した内閣府の岩瀬審議官、JICA後藤さんをはじめ関係各省担当者の参加もあり、難しいですが、意味のある時間をすごせたと思います。日本のODA政策の評価は、世界銀行でもとても高いのです。すばらしいことです。もっと国内外への宣伝も必要です。

世界銀行では、出資額に比べて、日本人職員が余りに少ないことはよく知られています。最近、日本からの4,5人の公募に対して400人ほどが出願したとか、いい傾向です。このような機会だけでなく、もっともっと「外」へ、「国際機関へ」、多くの日本人が積極的に参加してほしいです、日本のためにも、若者のキャリア形成のためにも。

世界は広いのです、数多くの機会が、将来の友人やパートナーとともに、あなたたちを待っているのです。

「休学のすすめ」-1: 慶應義塾大学SFC新入生へのメッセージ

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4月6日は、慶応義塾大学SFC の新入生1,000名を迎えて、いろいろな行事があるのですが、今年の特別講演にお招きを受けました。光栄なことです。村井 純 (資料1)(環境情報学部)、国領二郎 (資料1)(総合政策学部)の両学部長としばらくお話しをした後、θ館講堂で(入れなかった人たちは別室でもテレビ中継があったそうです) 80分ほどの時間をいただきました。

SFCは今年が開校20周年。4月4日にはその記念行事が盛りだくさんあったようです。私も何人かの卒業生とは仕事の関係でよく知っています。皆さん、「日本の常識」を外れた、グローバルキャリアの方ばかりですが、、、。それが、あまり変でないところがSFCのひとつの特徴でしょう。これからの計画などについてもお話をうかがうことができました。

ホームページを見れば、SFCの歴史、内容、キャンパス、その素敵さが想像できると思います。

約18%の新入生が留学生、かなり(40-50%程度か?)が海外生活の経験があるということです。在学中に海外留学も推進、来年からは英語の授業だけで卒業できるようにする計画とか。

私の講演もこのサイトにもリンクしますが、講演の後半の背景に、講演の内容に関係のあるいろいろな光景を流しました。

ところで、私はこの2年ほど、2,3度以外は講演にpowerpointスライドを使わないことにしているのです。なぜか?講演のテーマにもよりますが、大体、政治家はそんなもの使わないですよね。オバマ大統領にしても、小泉元総理にしても、スライドを使った講演を見たことがありますか?あまりないですね。これが理由です。いかにコアのメッセージを伝えるか、研究成果の報告ではないですし、私にとってはこれが大事だと思います。

私の話は、多くの新入生が生まれた1992年前後の日本、世界の変化などについて話しながら、これからのグローバル化世界の動き、日本の課題などについて話を進めました。私のサイトにいろいろなタイトルで、いろいろな形で、繰り返し出てくるテーマです。

特に多くの男性は「単線路線」のキャリアが常識と考え、それに縛られていたのです。女性は単線路線では、最後のほうは限界がある制度なので、どんどん自分で複数路線になってきていた、だから、この新入生の生まれた頃からの、この20年になると海外でも「個人力」が出る人が多いのです。男性は「タテ社会」の「単線路線」キャリアがおかしいと感じても(あまり感じていないのかもしれませんが、、)、思考も、行動も、内向きになる、横に広がりにくいのでしょう。

明治維新以後の近代日本では、慶応義塾設立者の福沢諭吉の「学問のすすめ」(1876年)ですが、グローバル化が進むこれからの時代、学部生が4年で卒業する必要はない、5年のうち1年程度は社会活動もよし、留学もよし、いろいろな海外での活動もよし、いろいろなところでの生活も、旅行もよし。「外」へ出る、「外」で感じることで自分を見つめ、多様な世界を知り、違いを感じ、だからこそ「外」から日本を見る、感じ取ることができる。ここから多層な、国境を越えた仲間ができる。この「異質性、多様性」への感性が獲得できる。このような感性、能力、人の繋がりこそが、グローバル世界に向けて自分の本当にしたいこと、価値を見つける。だからこその「休学のすすめ」なのです。

大体、「学部3年時に内定」などという企業は、あまり将来があるとは思えません。そんな大学、企業が主力だ、というような日本の社会は世界でも例外的と思います。日本「社会の上」のほうにいる皆さん、いい加減に目を覚ましてほしいです。

最後に、Appleの創設者、iTune, iPod, iPhone, iPadなどなど作り出して世界を変えてきたSteve JobsのStanford大学卒業式の「私のお気に入りの14分の講演」をちょっと見せて、私がまとめました。

講演が終わってから、大勢の学生さんに囲まれてとてもうれしいひと時をすごしました。

家を出かけるときからキャンパスに着くまで3つのtwitterを発信しました。いくつかのパワフルなメッセージが出ていました。これもうれしいことです。

MITのD-Labの素敵な1日、外に出た若者たち

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20日(土)の朝早くSingaporeから成田へ到着、家に直行。シャワーを浴び、着替えて私の本拠のGRIPSへ急ぎました。

今日は1日、GRIPSで「「大学」x 「技術」x 「BOP」」 というタイトルでMITのD-Lab を開催するのです。このサイトでも何回か紹介資料1)、 、しましたが、グローバル時代にふさわしい、学部生対象の新しい企画です。主催者は現在MITでD-Labプログラムに関わっている土谷君遠藤君 (資料1)、陸さん、そして私たちGRIPSの「イノベーションチーム」です。3日前の夜はMITの宮川教授資料1)ともお会いして、この企画の話をしていたところです。とても喜んでおられました。

多くの方からOn-Lineで申し込みがあり、GRIPSの講堂はちょうどよいほどにいっぱいでした。講演もパネルも充実しており、質疑応答も活発、参加の皆さんの満足度は高かったと思います。私が最後に「D-Lab」の意義を中心に「まとめ」の話をしました。

皆さんの満足度のあらわれでしょうか、レセプションは3時間にわたり、皆さんとても「熱かった」です。夜の9時ごろに閉会となりました。

松下さんの熱いblog posting など、いくつかのblog も参考になるでしょう。多くの若者がグローバル時代への大きな目標、可能性を感じ取ってくれたと思います。ウェブでライヴでも見れたようですが、、チェックしています。

これが成功したのは、主催の3人だと思います。遠藤君土谷君 は日本の大学でMaster取得のあとMIT/HarvardでPhD、陸さん(女性)は日本の高校からMITへ、というキャリアの若者で、今現在もいろいろな形でD-Labに関わっているということでしょう。実際に行動し、活動している若者が日本の若者へ思いを伝えたいというこの思いが伝わったのでしょう。

この3人を見ていると、「若者は外へ出ること」だ、これがいかに大きな視野と可能性をつかませるか、よくわかります。皆さんも、思い切って出てみることです。

Harvard大学女性学長Faustさんの訪問

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何回かこのサイトでも繰り返し、いろいろと紹介 (資料) (3はScienceのEditorialです)していますが、世界のトップ大学では女性の学長さんが多く選ばれ、大きく活躍しています。Cambridge、 MIT、さらにIvy Leagueの8大学の実に4校が女性学長です。多くは外部から招聘です。こんなこことは昔ではあまり考えられなかったのかもしれませんが、著名大学という点では1994年にJudith Rodinさんを招聘したIvy LeagueのPennsylvania大学からでしょうか。

今回、Harvard大学長のFaustさんが来日しました。私も3月16日にデイナーレセプションに参加しました。私も感じたことが石倉洋子さんのBlog にも出ていますのでそちらも参照してください。1月のダボス会議 でもちょっとお会いしました。

2008年の金融危機でのHarvard大学の対応の話題、どんな学生を入学させているのか、どのようなプログラムを作り出しているのかなどなど、大変参考になるトピックスに触れられ、また質問に対する対応がとてもすばらしかったですね。このような、思想、計画推進のプロセスばかりでなく、対話からもご本人のお人柄と、能力の高さがにじみ出ています。

特に日本からの学生の減少に(学部生が5人程度とか、ひどい状況ですね)、繰り返し触れていました。大学院を含めると、日本はCanada、英国についで一番同窓生が多いそうです。でもすぐにどんどん落ちていく様子ですね。これも私のサイトに繰り返し出てくる「内向き日本」(資料)のテーマです。

特に、Faustさんは女性のHarvard大学長という話題性からも、できるだけ機会を捉えて、特に高等学校の女生徒などにも話しに行くようにしているそうです。今回もそのような機会を作り、学生の反応のすばらしさに触れました。グローバル社会での自分の立場と特別な役割にも配慮されていてとても素敵でした。