東大のPresident Council in Bangkok

→English

NorwayのKavli関係の行事が終わると、28日夜の羽田を出発し、Bangkokへ向かいました。東大のPresident Councilの開催です。ホストはPresident Councilのメンバーの一人であるタイの王女様、Royal Highness Chulabhornのお招きによるものです。私は今年の東大の入学式にもお招きを受けていますので、お礼の気持ちもあり出席しました。日本からは浜田総長、江川理事他の東大関係者、Council memberでは吉野Harvard名誉教授(1960年代の後半にはUCLAでも教鞭をとられていました)」、横山さんなど、またインドのMunjalさん、FinlandのRaivio博士、Hassan Jamilさん、Rita Colwellさんです。Colwellさんとは今年3回目の出会いです。

Chulabhorn Research Institute、それに隣接するChulabhorn Cancer Hospitalを訪問しました。施設も充実していて、活発な研究が行われています。地元の海の生物や植物などからの特にがんに効くような化合物も探索などが行われています。ある研究室の主任は高校から渡米、Johns Hopkinsで学部教育を受け、さらにPhDも取得したという若手の素晴らしい研究者。楽しくなります。どんどん成果のあがることを期待したいです。

Cancer hospitalも比較的新しく、100床、がんに特化した病院です。ロビーには造花の桜の木が数本飾ってありました。ここは新しいので、診療のほかに「がん標本の採取、分析」などのセンターになっていく方針も持っているようです。王女様によると、最近は予算が厳しいので、なかなか大変ですよ、ということでした。

夜は、王女様とのディナー。翌日はPresident Council、東大のいろいろな課題、世界の動きなどのほかに、清野所長による粘膜免疫をお米に抗原をいれて誘発するという「米ワクチン」、医科学研究所の研究の発表がありました。ワクチンに冷蔵庫などを必要としない、というコンセプトのなかなか面白い研究です。米国で20年ほどキャリアを積んでこられているだけにプレゼンもなかなかうまいものでした。

インドのHero Groupを率いるMunjalさんはお父様にもお会いしたことがありますが(現在90歳でお元気とのこと)、長い間教育の支援をしてこられ、今度Munjal Universityを構築中という壮大な計画を進めています。新しい世界の教育について意欲的に取り組んでいくでしょう。

夜の便で帰国の途へ、早朝0545に羽田に到着。一度帰宅してシャワーを浴び、0720からの英国大使館での英国 エネルギー・気候変動担当 Edward Davey大臣(このように行政府を時期によって変えるところがすごい、そしてうらやましいです)との朝食に出席しました。

先日のWest Sussexでもそうでしたが、英国の政治家は、政治家としてなかなか優れた方が多いと思いました。