Harvard大学のキャンパスから

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1月14にBostonに来ました。ここには久しぶりです。15,16日に開催されHarvard大学 School of Public Health (SPH)の「Harvard Center or Population and Development Studies」所長Lisa Berkman 企画の会議です。

健康の社会的要因について議論するもので、ある意味ではWHO Commission for Social Determinants of Health (CSDH) (資料1) の報告の実践へ、具体化へのプロセスとして、第1日目は主要な社会的要因について議論、第2日目には各国の事情とこれらの要因を勘案して、課題を探るというものです。

主催のDr Berkman、学部長のJulio Frenk氏、WHO-CSDH委員長のMichael Marmotの講演、みなすばらしかったです。

15日は、テーマとした社会的要因は「Aging」「Equity from the Start」「Gender Equity」「Health Equity in All Policies, Systems and Programs」「Health People, Health Places」「Political Empowerment」「Intergenerational Transfer and Social Protection」のテーマに分かれて議論。

16日は参加の8 カ国(Brazil, China, India, Japan, Mexico, Uganda, United Kingdom, USA)に分かれて議論。

私が日本代表の役割で、特に健康の社会的要因の研究で多くの業績のある近藤克則さん、もと厚生労働省副大臣、Harvard SPHを基点に、グローバルヘルス政策で活躍している武見敬三さん、岡山大学の高尾総司さん 、Harvard SPH Social EpidemiologyをリードするIchiro Kawachi教授 と日本の課題については議論し、「高齢社会」、「女性の社会進出」、「自殺」、「少子化」、「所得格差」に問題を整理しました。Rapporteurはポスドクのイケダさん、もともと海外が長いそうです。

今回は、8各国の参加でしたが、CSDHを推進するひとつの新しい試みともいえるものでしたが、さすがに英国ではしっかりしたデータに基づきながら、政策立案、遂行しようという政府の姿勢 が明確で、またそのプロセスがとてもうらやましく思いました。日本とは対照的なプロセスです。

今年は、近代科学発祥の場といううたい文句で、The Royal Society王立協会設立350年記念の行事がいろいろ行われますが、さすがに科学(「科学技術」ではありません、、)の歴史と伝統の強い国だな、と感じました。

15日の夕食はHarvard Yard (大学の中心で、1年生はここにある寮に全員が入る、またWidener Library などの主要図書館がある、卒業式も行われる)にある学長の館である(今はお住みになっていないようです) Loeb Houseで夕食。

Library tomoko 090 

 Harvard yard 1 tomoko 092Harvard Yard 088
 Quincy House tomoko 082Another building of Quincy House tomoko 085
         
写真:上から順にWidener Library, Harvard Yardの風景2枚, Harvard Yard の外にある学生寮の1つであるQuincy Houseの建物2枚

16日は私の知っている医学系ばかりでなく、工学、理学系の日本からの留学生、ポスドクや教授の方たちを含めて12人ほどで、私が宿泊しているCharles Hotelの裏にあるLegal Seafoodで食事(写真下)、大いに盛り上がりました。この何人かはこのサイトでも以前ご紹介(資料) した方達です。

Dinner with Students Harvard
写真 Legal Seafoodにて

物理の大学院生、ポスドク終えて帰国してからまた舞い戻った人などなど、皆さん、元気に活躍しています。いつものことですが、とても楽しかったです。5年以上いる人たちも日本とアメリカの間でどちらを拠点にするか、皆さん悩んでいますが、一方では、日本に何か貢献したいという気持ちは強いですね。いろいろ苦労はあるでしょうが、可能性はすばらしいです。このような若い人たちの応援をすることがとても大事なのです。

この時期、天候を心配したのですが、幸いなことに3日間とも快晴でした。