日韓の将来。佐藤剛蔵に学び、その遺産の継承へ

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先日のブログで、20世紀の前半、韓半島の医学教育に貢献された佐藤剛蔵先生について少し触れました。2007年の10月、ソウルへ同行してくれたジャーナリストの出口さんの名文があります(参照 12 )。

このソウル訪問から約1年と4ヶ月を経た2月20日、佐藤剛蔵先生から私たちが何を学び、将来へ向けて何をするか、そのような趣旨の会を私の所属する政策大学院大学で開催しました。

素敵な会でした。その詳細はまた出口さんの取材力とプロの素晴らしい筆の力にお任せしましょうJSTサイエンスポータル編集長の小岩井忠道さんも素敵な報告をしています。

不思議なご縁ですね。集まった皆さんが、想像もできない不思議なご縁で繋がるのです。

つい2日前の18日にCanada大使館でお会いした参事官のChristine Nakamuraさんのご両親もいらっしゃいました。

感動の一日でした。皆さんありがとう、そして明るいお隣同士の将来へ、共同作業を始めましょう。歴史に学び、行動するのです(参考)。

Canada and France大使館

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カナダから、前科学技術顧問のArthur CartyさんをリーダーとするNanotechチーム一行6名ほどが来日され、18日にCanada大使館でレセプションがありました。活気のある時間でした。去年9月に着任したFried大使ともお会いし、5年前、私が日本学術会議会長のころ、日本-Canada国交75周年を記念して「Young Woman Scientists Exchange」をはじめたことなどお話しました。いろいろ新しい知己があり、旧交があります。

翌19日は、フランスの将来予測と情報経済担当大臣のNathalie Kosciusko-Morizetさんをお迎えして、フランス大使館でディナー。2日続けて英仏語が入り混じりの会話に包まれていますが、私はフランス語が全然ダメなのです。

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写真1: 右からKosciusko-Morizet大臣、Philippe Faure大使、私、Dr Jean-Louis Armand科学技術担当公使

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写真2: 大臣と私

このカメラマンはセンスがいいですね。彼のblogも素晴らしいですよ。

大臣もblogで情報発信 ( 12 )、私たちとのことも書いています。

別途報告しますが、この日は日韓の近代医学教育史に貢献した佐藤剛蔵先生について考え、今後の日韓関係を考える企画のレセプションもあり、挨拶をしました。明日が楽しみです。

「神の雫」 150年物のChateau Lafite、究極の贅沢

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150年前の日本は明治維新(1867年)直前の大変化の時でした。英仏との公式な国交が始まったのもそうですし、慶應義塾の創立も150年前でした。去年はいろいろと150年の記念行事が開催されました。

もう一つ、Darwinの「種の起源」の出版も150年前です。

その150年前にあたる、1858年のChateau Lafite を2本味わうというとてつもない経験をさせていただきました(当たり年なのですね、しかもRothschild男爵家の所有になる10年も前のものになるそうです。)。

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写真1~3: 1858年のChateau Lafite

ロンドンへ向かう前日、1月24日のことでした。集まったのは20数人ほど。誰が集まったのかは言わないことにしましょう。こんな経験は、招かれても、関係なくても、恨まれるかもしれませんから。Gibraltarで見つかったのを、どうにかして手に入れたとか。(ご参考までにアンティークワインを取り扱っている会社のサイトをご紹介します。)

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写真4~6: 慎重に、慎重に

日本ソムリエ協会長の小飼さん(写真8)もこんなワインは初めてでしょうけど、解説を聞きながら、2本を1時間ほどの間隔で。同じ2本でもけっこう味は違うのです。

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写真7~9

ほかのワインは以下のリスト(写真10)。料理は京野菜あしらいフランス料理。

Gemurztraminer Vendange tartives 1998, Louis sipp
Puligny-Montrachet 1er Cru Champ Canet 2006, J.M. Boillot
Pommard 1er Cru Grand Clos des Epenots 2005, Courcel
Chateau Mouton Rothschild 1996
Tokaji Aszu 5 Puttonyos 2002, Torley
Philipponnat Reserve Rosee N.V

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食後酒は、75年のChateau d’Yquemを。

いやいや、究極の贅沢を、ありがとうございました。

3週間ほど前とは思えないほど、はるか昔のこと、まだ夢のようです。

ローマから、G8 SummitのGlobal Health Agenda作りへ

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11日は、例によって成田21:55発、Air Franceの最終便でパリへ向かいました。この3~4年、何度もこの便を使っています。1日仕事をしてからゆっくり成田に行けますし、ヨーロッパに行くのにはとても都合がいいのです。ロンドンなど、上手くいくと、朝から会議があっても、9時半ごろには着いていますから。

12日の朝9時半にローマにつきました。St. Regis Hotelという素敵なホテルにチェックインです。New Yorkから来ている坂野君と合流して、明日の「Global Health Forum」の打ち合わせ。私たちが運営する日本医療政策機構Aspen Institute Italiaの共催で行ないます。Rockefeller財団などの後援も受けています。

これは、去年私たちが開催した「Global Health Summit; Toward TICAD, G8 and Beyond」と同じプロセスを、今年Italyで開催されるG8 Summitに反映させようという試みです。準備会議として去年の12月にも開催しました。

会場はこの豪華なホテルの中です。私たちと共催母体になっているAspen Institute ItaliaのPetroni教授と私の「Welcome Speech」 で始まりました。スピーチの最後に、日本とItalyの2000年、2001年のサミットの功績で「Global Fund」ができたこと、そして2001年のGenoa Summitは現首相のBerlusconiがホストであったことについて触れました。

会場は皆が囲んで議論する形を取っていて、テレビスクリーンが配置されています。写真ができてきたら、もっとお見せしたいと思います。

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写真2、3: 会場の雰囲気

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写真4: SherpaのMassoloさん、WHOのDr Chanさん

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写真5: 私の隣だったTremonti大臣

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写真6: 右からMinister of HealthのHatem El Gabalyさん、WHO Executive Director, Global Health Workforce AllianceのSheikhさん、Executive Secretary of GAVI AllianceのJulian Lob-Levytさん、ActionAid International代表のNoerine Kaleebaさん(Ugandaの方です)

WHO Director GeneralのMargaret Chanさん、またAspen Institute Italiaの会長で現在の大蔵大臣のTremontiさん、ItalyサミットのSherpaのMassoloさん等々が参加してくださいました。私と一緒に洞爺湖サミットでお世話になった武見敬三さんも参加されて、とにかく皆さんで熱心な議論が展開されました。この経済状況のひどい中、今年の夏に開催されるイタリアのG8サミットに少しでも役に立てると嬉しいですね。日本のプレゼンスをあげるためにもね。

ちょうどこの日にThe Lancet, February 14th, 2009; volume 373, number 9663, p.526-7 : に私たちが投稿した「日本でのGlobal Healthへの経験」を中心に書いた記事「Italian G8 Summit: a critical juncture for global health」 が出ました。The Lancetは誰でも登録すればかなりの部分を無料でOn-lineで読むことができます。ぜひ登録されるといいと思います。ここにはOn-line版PDFをリンクしておきます。

RomeではあすからG7財務大臣会議があるということで、今晩はレセプションが開催されるそうです。来週にはG8で医療に関して議論するH8会議、さらにはG8のSherpa会議があるので、関係者はいろいろ忙しそうです。

夜はPeter Singer(Univ. Toronto) (参考), Gates FoundationのDr. Rajeev Venkayya、坂野君とで、この辺では有名なレストランへ。

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写真7: 右から私、Peter Singer (Univ. Toronto), Gates FoundationのDr. Rajeev Venkayya、坂野君

Vankayyaさんは10数年前にも、私に会っているそうです。私がまだ東大の医学部教授のときに、Michigan大学とChief Resident Exchange Programをはじめ、そのときに来たんだそうです。奇遇ですね。

 

再びニューデリーから

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ダボスからミュンヘン経由し、2日の早朝にニューデリーに到着。この1年の間に3回目の訪問となります。

インドは理解し難い、不可思議な国と感じる人も多いでしょう。面白いblogがありますのでご紹介します。ユーモアたっぷり、なかなか面白いです。

さて今回の目的は、去年の夏と同じくJeffery Sachsさんのチームとともに、年に2回開催される(去年の2月は欠席しましたが)インド厚生大臣による国際諮問委員会です(参考12)。ここでの中心テーマは、「農村の医療」です。

The Taj Mahal Hotelにチェックインして早々に、インドの研究者とNGOの方々から、進捗状況や分析の報告があり、そこでの課題等について討論を行ないました。夕方に一休みして、レセプションへと続きました。

翌朝は厚生省の会議室で、大臣を中心に約5時間弱(昼食時も食事を取りながらでした)にわたって、役所からの報告と討論。前回のときも同じでした、大臣は殆どの状況を把握していて、ご自身で解説され、討論にも参加します。この「農村医療」という分野の専門で、事態を良く理解されています。データに見ても、この1年で計画が素晴らしく(といってもまだまだですが)進捗していることが明らかです。感心しました。

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写真1: 諮問会議の様子。インド側、前列左から5人目がRamadoss大臣

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写真2: 同じく、委員会側。右からNorwayの首相顧問Dr. Tore Godal、私、Health Minister of Kenya、Dr. Sachs、Health Minister of Malawi、Health Minister of Rwanda他の方々

インドの状況は、背景が違うとはいえ(インドでさえもがまだましかもしれない部分が多いのですが・・・)、アフリカでも当てはまることが数多くあるだろうということで、Kenya(Professor Peter Anyang’Nyong’o, Minister of Medical Services)、Rwanda(Dr. Richard Sezibera)、Malawi(Minister Khumbo Kachali)から厚生大臣が参加されました。この会議の内容は大変参考になったようで、ここでも活発で建設的な意見交換ができました。

夕方にホテルを出発し、飛行場へ。成田へ向かいました。

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31日は英国のGordon Brown首相の後に、麻生総理の力強い演説がありました。特にAfghanistanでの学校や医療施設の建設や援助、Kabul国際空港の復興支援、Palestineでの日本の活動、またAfricaへの援助の増加など、世界から高く評価される話題に触れられたのがよかったです。これらのことはもっともっと積極的に国内外へ政府が広報すべきですが、こういうところで私たちにも新鮮に感じられてしまうのでは、ちょっと残念に感じました。でも、全体に力のある講演でした。

その後、総理はいくつかの面談をこなされて昼食を取られましたが、ここにお招きを受けました。ここでも海外の要人たちとの活発な議論がありました。積極的な会話は大事です。

Dsc00561_pmaso 写真2~3: 麻生総理の講演と昼食会

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Dsc00575_ogata 写真4: 昼食会場でJETRO林理事長、緒方ご夫妻、UNESCO松浦事務局長と

会場での昼食はなんとユニクロ(UNIQLO)がSponsorで、大変好評でした。気の利いた展示、いくつもの映像が流れていて(最初の写真など)きれいでした。またお弁当もとてもおいしかったようで、これも大好評。この日のお昼前後は、日本の存在がとても目立ちました。皆さんご労様でした。

斉藤環境大臣も総理に同行されたようで、私の友人でもあるYale大学のDaniel Esty教授と歓談されました。

Dsc00579_three_with_kk 写真5: 斉藤大臣、Esty教授と

最終日の2月1日は、Global Agenda Councilへ参加。

最後のセッションは南アフリカのTutu大主教(Apartheidの廃止などで活躍。その後も人権問題などで活動を続けて、1984年ノーベル平和賞 を受賞しています。)と若者達の対話が、なかなか面白く、さすがに宗教家、人権問題の活動家ですね。とても話が上手です。

Dsc00599_panel 写真6: Tutuさんと若者達の会話

今回の世界の転換期を象徴するダボス会議の締めくくりは、こちらのWebサイトで見ることが出来ます。

帰りがけにホテルのロビーで、Microfinanceをはじめて、Bangladeshの女性の自立を支援したGrameen銀行のYunusさん(ノーベル平和賞受賞。グローバル時代の社会起業家という大きな存在として何度も講演などで紹介しています)にお会いしましたので、日本の若者たちの意欲などについてお話しました。3月にも来日されるそうです。またお会いできると嬉しいです。

Dsc00604_india_and_kk 写真7: Yunusさんと

この後、Zurich空港へ移動し、これからNew Delhiです。

日本国のビジョン、私の考え

今年の元旦のブログから「国家ビジョン」について繰り返し発信しています(参考: 1234 )。

この背景には、去年12月に2回、そして今年1月に1回、同じ趣旨で講演する機会のあったこと、オバマ新政権の布陣からの必然、そして、今後の世界の変化を踏まえて予測(「想像」とは違います)されること、その中での日本のあり方を考えた上でのことです。

これらの3つの講演は、どれも1時間弱の時間でしたが、それぞれの会場で約800人、1,000人、600人と、しかも殆ど重複はなく、社会的に重要な地位にいる方々が多かったので、3度とも大体同じ内容の話にしました。

ありがたいことに、この講演の一つがほぼ全文、(社)産業環境管理協会の「環境管理」2月号に掲載されることになりましたので、ここにもPDFで紹介します。

「何をバカな」、「無理だよ」、あるいは「できない理由」がすぐに頭の中に浮かんでしまうのでしょうか。

朝日新聞の村山論説委員が書かれた、「窓」という記事も参考にしてください。

 “グローバル時代、日本の課題は?”
 2008年12月11日に開催された「エコプロダクツ2008 記念シンポジウム」での基調講演

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今回から“IdeasLab with ・・・”という企画があり、何とか時間を調整してYale大学主催のセッションに参加しました。4人の先生が5分ほどで要点を整理して問題を提起し(power pointも使える形式、だからビジュアルも大事)、その後、テーマ別に議論が始まり、いくつか結論を出そうという企画です。素敵なスタイルでした。ダボス会議は毎回いろいろ工夫をしています。Yale大学のセッションは経済関係の先生が2人、友人のDaniel Estyさん(Obama政権移行チームの一員、環境が専門)もいらっしゃって、特にRobert Shillerさんの住宅バブル崩壊の歴史など、とても面白い話が聞けました。最後にRichard Levin総長が最近のYale大学の科学に関する話題について話をされ、面白かったです。一番印象的なPerformanceでしたね。さすがです。

Dsc00547_presentation_1 写真2: 右から問題提起のプレゼンするYale大学のEZ Ponce de Leon教授、Facilitator役のOxford大学のRichard Pascale教授、YaleのRobert Shiller教授とDaniel Esty教授。

Dsc00548_in_front_of_the_screen 写真3: Shiller教授の問題提起

その後の議論では私は主にLevinさんのグループに参加して、いろいろと話が弾みました。制度的に他流試合を連続させ、個人力を発掘させる英米の大学や英米の研究キャリアの強さ、という話と、ここがアジア(特に日本)の弱さだ、という議論なりました。いつも主張していることですが、ここは皆さんの意見がすぐに一致しました。特にこれからの繁華とグローバル競争時代には、若者の力と可能性を如何に伸ばすか、これが大学の使命というところが結論の一つでした。

Dsc00549_screen_with_photos 写真4~5: Levin総長のプレゼン

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30日の夜はUBS主催のディナーに招待され、英国保守党の党首Cameron氏 のスピーチがありました。英国の政治家の演説は上手いものです。

夕食の後は、10時半からCambridge大学の会へ向かいました。こじんまりした会でしたが、Allison Richard学長(Vice-Chancellor。Cambridge大学のトップがこのようなちょっと変わったタイトルである理由は以前お話しました。)が、今年はCambridge大学の創立800年ということもあって素敵な挨拶がありました。また、東大の小宮山総長、MITのSusan Hockfield 学長(President)にもお会いし、夜遅くまで歓談しました。

このRichardさんとHockfieldさんたちついては、私が何度も強調しているグローバル時代の画期的変化(参考 12)なのですが、このお二人は、ともに前職がYale大学学長(Provost)であり、それぞれCambridge、MITからトップにスカウトされたのです。HockfieldさんはYale大学でRichardさんの後任であり、これらの人事は先に紹介したLevin総長の人事(Provostは総長人事であると、何年か前にLevinさんから直接聞きました)なのです。Levinさんの慧眼のすごさです。

大学、企業、政治など等、どの組織であれ、トップはかくありたいものです。結局は、どう人を育てるか、これに尽きるのです。

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快晴が続きます。

会議のセッションや報道などは、Webサイトでいろいろと見ることができます。時間のあるときに見てください。

日本の産業界からの若い人たちが、少しずつ目立ち始めました。発言も存在も積極的でうれしいことです。でも、日本の産業界といえば、海外からは“経団連”ということになるでしょうから、積極的にもう少し多数参加していただけると、日本の存在も目立つし、活気が出ると思います。

今回の全体の雰囲気は、「金融メルトダウン」、「更なる経済低迷」ということで、いつもとは雰囲気が違います。ほかの産業であれば、不良品を出せば罰せられるのに、金融ではなぜそんなことさえ無いのか?というのも結構話題になりましたね。「貪欲」「品格の欠如」というところでしょうか。個人のレベルでは結構そのような話が出ました。また、ガザ問題Webcastで見れます)では、トルコの首相がパネルでの自分への時間の割り振り、発言のタイミングなど、IsraelのPerez大統領に比べて不公平だとして、パネル終了前に立ち上がり、帰国してしまいました。私は現場を見ていませんが、もちろんこれも話題にもなり、トルコでは熱狂的に帰国を歓迎されたという報道も含めて話題になっています。Webcastでご覧になってどう感じますか。

Dsc00533_4people写真2~4: 朝食会(ご存知の方もいると思います)

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30日の朝7時半から、“日本からの発信があまりに少ない”、“だから世界からよく見えない”、と心配してくれる友人たちの会合・・・という名目の朝食に招かれました(写真2~4)。うれしいことですね。日本からの参加の皆さんにも同じような話は内々にはあったと思います。

多くのセッションで日経新聞主幹の岡部さんJETRO理事長の林さん(写真4)など多くの方たちと話しをする機会があり、話が弾みました。皆さん忙しい方たちなので、あまり日本では会えないのです。

Dsc00537_2_japanese 写真5: 日経新聞主幹の岡部さん(右)とJETROの林さん。

私はといえば、2日目、3日目にパネルがあり、新しい知己を得ながら楽しみました。ダボス会議のWebサイトで(29日30日最終日)見ることができると思います。

メディアでは、朝日新聞主筆の船橋さん、日経新聞主幹の岡部さん、NHKの藤沢さんたちが参加していました。Reuterの脇さん(ロンドン在の女性)もこのところ毎年のように参加し、活躍しています。

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今年もまたダボス会議に来ました。これで9年連続の参加になります。今年はパネルも3つあり、結構忙しいのです。

話題の中心はなんといっても金融システムの崩壊と経済の大不況です。1日目に一番人気があったのは、RussiaのPutin首相のOpening Plenaryでした。始まる30分前から満席でしたね。彼のメッセージは「強気、強気」でした。この人との仕事は“怖そう”という印象を皆に与えたと思います。質疑応答にも強気の一点張りでしたからね。Webサイトで見ることが出来ます。

Dsc00501_2 写真2: Putin氏

プーチン首相の前には、中国の温家宝首相の講演が行なわれました。

皆さん、講演もなかなかですが、質疑応答で臨機応変に対応されるところもすごいですね。これはこういう場ではとても大事なことです。

2日目の朝はある朝食会に呼ばれていたのですが、そこになんとClinton元大統領が現れて、10分ほどスピーチされました。私も隣のテーブルにいたので握手してくれました。

Dsc00507_2 写真3: Clinton氏

2日目午前最後のPlenaryは、Tony Blair、PepsiのNooyiさん(インドのIITを卒業した女性です。参考12 )、IsraelのSimon Perez大統領などが登場し、なかなかよかったです。

Dsc00514_2 写真4: Blair氏(向かってその左がNooyiさん)

Dsc00519_2 写真5: Perez大統領

午後は化学産業界の理事会に4時間お付き合いしました。2年前まで英国首相の主席科学顧問だったDavid KingさんたちとAdvisorsとして出席。日本からは住友化学の米倉社長や三菱化学の小林社長が参加されました。

Dsc00526_2 写真6: 右から慶應の安西塾長、東大の伊藤教授、HarvardのMori教授、Nat’l University of Singapore Lee Kuan Yew School of Public PolicyのMahbubani学部長ご夫妻、Brown U. のSimmons学長、そして私

夜は、去年と同じく、東大と慶應が主催する「Japan Night」でした。ともに女性学長のAllison Richard(Cambridge U.)さんとRuth Simmons(Brown U.、こちらは初対面)さんにもお会いしました。

私はそろそろダボス会議への参加も遠慮する頃かなと考えています。

日本からも、もっと多くの若いリーダー達に参加して欲しいと思います。