「プロ」のジャーナリスト

年末年始に読んだ本がもういくつかありました。

私が“グローバリゼーション”について話すときに時々引き合いに出す、「The Lexus and the Olive Tree: Understanding Globarization」を書いたNY TimesのコラムニストThomas Freedmanが書いたコラムに彼の「Diary日記」ともいうべきメモをつけた「Longitudes and Attitudes」(Anchor Books, 2003)です。

いつもながらの鋭い視点で、多面的にものを見る思考と書きぶりに圧倒されます。“September 13th”のコラム以後はほぼ毎週2~3本というピッチで書き上げています。日本にこんなジャーナリストがいるでしょうか。

朝日の船橋さんが思い浮かびますが、彼も朝日新聞、週刊朝日等々、そして「同盟漂流」などの本をものにしており、その観察眼、取材力、書きぶりには圧倒されます。

このようなすばらしいジャーナリストがある程度の数いて、しかもかなり頻繁に書いてくれることは、情報提供という点からも、複数の視点を国民に与えるという点でも、民意形成に必須の条件であろうと思います。つまりこれが、メディア、ジャーナリズムの社会的責任であり、「プロ」ジャーナリスト(サラリーマンではないという意味です)の育成は、民主主義の必要条件だと思います。

テレビではなく、書いてあることは一瞬ではなく、何度も読み返すことができるからこそ、貴重なのです。

実はあと2冊紹介したい本があるのですが、別の機会に。