Doha, Qatar -3: グローバル時代の教育、日本への懸念

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グローバル時代と急成長するアジア、そして世界大転換期の予測の時代を迎えて日本の教育には問題が「おおあり」 です。

従来の教育を受け、60-90年代までの経済成長時代を経験した人たちとこの20年のジャパン・「バッシング → パッシング → ナッシング → ミッシング」 を過ごしてきた人たちが、大学を含めた教育界、政府、産業界で主流なのですから、グローバル時代への教育改革の本質が見えていないのではないか、といぶかりたくもなります。

人口に比べると、日本では海外の大学で学部教育を受けている人があまりにも少ないのです。大学院でも自力で正式に入学し、正式に卒業した人も少ないと思います。特に男性では企業や役所など「組織」からの「派遣」でMBAなどを経験した人が多いのではないかと思います。

歴史的背景があったとはいえ、成長するアジアの中で特に日本が英米など海外での大学教育、さらに「エリート」を育てる「Boarding School」卒業の人材が、人口に比べてもあまりにも少ないのです。それでいて「リーダー」といわれる立場の人たちが、物知り顔で「教育のあり方」を大声で叫ぶのです。

もちろん日本の一流大学もいいところです。でも、日本の「エリート」(政治、企業、政府などなど、大学はどんなものでしょう、、、)たちが、今もってあまり英語をしゃべらず、最近では中国や韓国のエリートに比べても国際的な場でのアッピールや発信能力で、正直なところ一般的に見て「勢い」からして負けていると思います。

Dohaでは「教育」のセッションがあり、各国ともグローバル化へ向けた次世代の育成に真剣に取り組んでいます。従来の教育とは違った課題があることを強く認識しています。

その点で、JordanのRania王妃 の本質を突いた教育についてのメッセージは素晴らしいものがありました。ウェブ資料1)で聞いてみてください。彼女はこのフォーラムでも発信力の大きいすばらしい方です。

今回の「Doha, Qatarシリーズ3報」には、石倉洋子さんのblog の5 月30 -6月2日掲載分も、ぜひとも参照してください。私の意見ともあわせて、とても参考になると思います。

深? (Shenzhen)、香港、元気な中国

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Shenzhen (深?市)に香港経由で来ました。車も多く、香港から中国大陸へ入るのにずいぶん時間がかかりました。新しい建築、道路がどんどん進んでいます。

今回の訪問の目的のひとつは「Mission Hills」でゴルフをすることです。ここは18ホールのコースが12もあり、広大な開発がされたところです。世界最大のゴルフリゾー トとのことです。World Cupも開催されたのでテレビなどでも見たことがあると思いますが、これが1995年のことで、このコースの世界への公式のお披露目だったようです。香港が英国から中国に返還されたのが1997年です。今回はWorld Cup Courseでプレイしました。なかなかすばらしいコースでした。このウェブサイトを見て楽しんでください。

やたらと高級な馬鹿でかい家 (1戸建が600平米以上とか、、)がコースを囲んで建っていて(どんな人たちが住むのでしょうか)、会員も募集中です。高価でしょうね、でも多くは投機の対象でしょうか、あまり人影は見えませんでした、、。20年ほど前の日本を思い出しますが、スケールが桁違いです。ホテルの内装などは、日本と比べるとやや緻密さにかけているように思われますが、そんなことより勢いですね。小さなことは気にしない、気にしない。細部にわたってあら捜ししても、意味のないことです。

中国側は北京から参加した方たち4人ですが、一人はアフリカの鉱物資源などを買い付けている企業、コンゴに行ってきたばかりとか。もう一人は船荷輸送の会社、皆さん40代後半ですが、元気がいいですね。

深?の町に食事にも招待されましたが、とにかくすごい勢いで建物、道路がつくられています。この町も10,20年前はどうだったのでしょう。これから10,20年後はどうなっているでしょうね。

帰りは香港のShangri-La Hotelで1泊。好きなホテルのひとつです。雨の香港島を対岸に眺めながら、半日relaxできました。

香港は雨でしたが、中国南部のほうの降雨は大変だったようですね、あまり大きな被害が出ないとよいのですが。

とても刺激的なTEDxTokyo 2010の1日

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写真はここにもあります。

5月15日、東京都臨海副都心にある科学未来館で、去年ご紹介した第1回についで、今年も第2回「TEDxTokyo2010」 が開催されました。

すばらしい五月晴れ、さわやかな海風、素敵な会場設定、気持ちのいい、躍動する人たち。

主催、TED本部 や関係者たちの努力と多くの協力のもとで、この1、2年いろいろな関係イヴェント、プログラムを開催、TEDxTokyoをひとつの「目玉」としながら、「アントレプレナ-シップ (=進取の気性)」の育成、「出る杭」(資料)を伸ばす大きな動きを、一連の活動などを通して育てようというものです。

TEDの活動は急速に世界に、若者へ、と広がっています。

プログラム、スピーカー、すばらしい技を見せてくださった方たちについてはTEDxTokyo2010を見ていただくとして、世界同時On-line Liveであり、またblogtwitter、YouTubeなどでのひろがりはすごいものです。

ウクレレの名手Jake Shimabukuro 、(YouTube はここ)、Human Right Watch土井香苗さんなど、皆さんが多くの感動、驚き、笑いと涙、「わくわく」を共有した、すばらしい当日の天気よりももっとすごい気持ちのよい1日でした。

なんといってもTodd, Patrickほかの企画運営、100名を超えるような多くのボランテイアの方たちのすばらしい仕事のおかげ、そして多くのパートナー、支援者たちの援助を忘れるわけにはいきませんね。本当に素敵な1日をありがとう。

ところで、話題の「Tesla」も一台、(赤色ですよ)試乗に出してくれたのですが、私はすっかりそのことを忘れてしまって実に残念、、ムムム、、。

MITのD-Labの素敵な1日、外に出た若者たち

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20日(土)の朝早くSingaporeから成田へ到着、家に直行。シャワーを浴び、着替えて私の本拠のGRIPSへ急ぎました。

今日は1日、GRIPSで「「大学」x 「技術」x 「BOP」」 というタイトルでMITのD-Lab を開催するのです。このサイトでも何回か紹介資料1)、 、しましたが、グローバル時代にふさわしい、学部生対象の新しい企画です。主催者は現在MITでD-Labプログラムに関わっている土谷君遠藤君 (資料1)、陸さん、そして私たちGRIPSの「イノベーションチーム」です。3日前の夜はMITの宮川教授資料1)ともお会いして、この企画の話をしていたところです。とても喜んでおられました。

多くの方からOn-Lineで申し込みがあり、GRIPSの講堂はちょうどよいほどにいっぱいでした。講演もパネルも充実しており、質疑応答も活発、参加の皆さんの満足度は高かったと思います。私が最後に「D-Lab」の意義を中心に「まとめ」の話をしました。

皆さんの満足度のあらわれでしょうか、レセプションは3時間にわたり、皆さんとても「熱かった」です。夜の9時ごろに閉会となりました。

松下さんの熱いblog posting など、いくつかのblog も参考になるでしょう。多くの若者がグローバル時代への大きな目標、可能性を感じ取ってくれたと思います。ウェブでライヴでも見れたようですが、、チェックしています。

これが成功したのは、主催の3人だと思います。遠藤君土谷君 は日本の大学でMaster取得のあとMIT/HarvardでPhD、陸さん(女性)は日本の高校からMITへ、というキャリアの若者で、今現在もいろいろな形でD-Labに関わっているということでしょう。実際に行動し、活動している若者が日本の若者へ思いを伝えたいというこの思いが伝わったのでしょう。

この3人を見ていると、「若者は外へ出ること」だ、これがいかに大きな視野と可能性をつかませるか、よくわかります。皆さんも、思い切って出てみることです。

Singaporeの水事業

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Singaporeは小さな島です。歴史的に水の供給の大部分はMalaysiaに依存しており、Johor Bahrから水を送ってもらうことになります。ここの水プラント、管理等はすべてSingaporeが負担です。これは交渉ごとであり、国の弱みでもあるので、長期的には当然のことですが、国の生命線として致命的になる可能性もあります。

日本でも同じですが、1960年代までは川や海は、生活廃棄物も含めて工業排水さえも流していました。水俣病などの公害もこのような結果のひとつです。1962年のRachael Carson著「Silent Spring」も大量規格工業製品生産と消費社会の環境破壊への警告書です。Singaporeの川にも生活排水も、ごみもたくさん捨てられていました。

そこで、長期の国家計画のひとつが水計画 です。

今回、19日に定例のA*STAR会議 (資料1)終了後にMarina Barrage資料1) 、を見学、すばらしい建造物の全体もさることながら、その歴史、計画、実現へ、ほかの水関係事業など、ビジョン、戦略、事業計画などなど、総合力の優れた国家事業です。

2009年のSingaporeでもWater EXPOでもSingaporeの水事業のpackageの展示が注目を集め、日本の展示は質のよい「部品」展示ということで、この視点はNHKでも報道されていました。これでは国際競争にも負けてしまいます。システムの「トータルパッケージ」の提示ができないからです。

今年の6月末にもSingapore International Water Week も大々的に計画、発信され、水事業システムの新興成長国への売り込み計画にもぬかりありません。

日本の水処理技術には定評があり、「水の技術は日本」などと最近まで認識されていたようですが、これはいつのことでしょうか?これも所詮は海水の脱塩膜処理など、所詮は水システム全体を事業として見れば、5%程度以下の部分としての部品の性能と品質なのです。

携帯電話、原子力発電、ソーラーパネルなど数多くの例と同じように、水もまたまた「ガラパゴス部品屋さん」 (資料1) として下請けになって活動していくつもりなのでしょうか?

ガーナ、アクラから-1

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3月7 日、パリからロンドン経由で夜10時にGhanaの首都Accraに到着。ここは赤道直下、「緯度4゜33’00’’ North、経度0゜12’00’’ West」で、とても「0、0」に近いところです。機内から出たとたん、とても「蒸し暑い」 。海岸沿いの「La Palm Royal Beach Hotel」。宿泊も会場もここです。

今回の訪問は、このサイトでも何回か報告しましたが、2年前に始まった日本政府の主催する唯一の賞、「野口英世アフリカ賞 シンポジウム」委員長としてきたのです。皇太子殿下もご臨席です。Sub-Saharaへは初めてのことですが、うれしいことです。第1回の受賞者のDrs Greenwoodさん、Wereさんも参加。

世界を精力的に駆け回っている日本財団の笹川会長、さらに東京大学の北 潔 教授、久しぶりです。頼もしいですね。

8日は打ち合わせと、今年のCanadaでのG8 Summitでの「Global Health」へのAgendaつくりも視野に入れてNIH Fogerty Program、日本(外務省、厚生労働省、JICA等)、、東京医科歯科大学の太田伸生教授ほか野口研究所にきている日本の研究者、アフリカの関係者などとの議論。

今年1月のダボス会議でHarper首相がG8 Summitで「母子の健康」を打ち上げているのです。日本がホストした2000年の沖縄九州でのGlobal Fund設立提案以来、2008年の洞爺湖サミットでのフォローなど、「Global Health」での日本の貢献はとても大きいのです。特に今年のSummitがG8としては最後かもしれませんし、「MGDs」の進捗状況を考えると、G8 Summitがなくなると「Global Health」はどうなるか、懸念がありますし、、、。

夕方は2人の受賞者、Africa、Ghanaなどの参加者、日本は内閣府、外務省、厚生労働省、JICA関係者とのレセプション。とにかく蒸し暑い。汗がでる。

「環境後進国ニッポン」、ついに明らかに?

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日経ビジネス3月1日号の特集を見ましたか?(ネットでは有料のみで見れるようですが、なぜでしょうか)。

はじめには「今週の焦点」で、経済同友会代表幹事、リコーの桜井正光会長。いつも財界のうち向きさ加減に鋭い異論を唱えていましたが、この特集との組み合わせは編集者の意図があるのでしょう。よい選択です。

特集は22-39ページ。タイトルは、ずばり「環境後進国ニッポン」です。世界の動きについていけない、内向きの「技術過信」日本の産業界。特に大企業は会社内の理屈ばかりで、グローバルな世界の動向を「実感」として知らない、議論すると「できない理由」ばかりをいう。

環境技術、日本は世界一、とずいぶん言われていましたね。省エネルギー、水処理、電池等々、でも世界の市場ではどうでしょうか?

技術が進んでいても「グローバルの横への展開」思考と、その「ノウハウ」がわからない。「ガラパゴス」 (資料1)、といわれてもなかなか新しい展開ができない。世界の人脈が薄い、英語もだめ、過去の「成功」にとらわれている精神的鎖国の上層部、責任者に運営される大企業群。国内事業で満足していた「ツケ」ですね。そこへ入社したい若者たちの10-20年後の将来は?そこでの中間管理職をはじめとする「人材」を見ることでしょうか。

具体例もいろいろ、大きく「こと」を見れない、「ものがたり」 を構想し、語れないのでは、いくら技術があっても、宝の持ち腐れです。

これは電気製品ばかりでないのは明白でしたが、なぜか国内の抵抗勢力の力が大きく、また横並び企業が多くて大転換できないでズルズルここまで来たのでしょう。

少々明かりが見えてはいますが、規模が小さい、スピード感に欠ける、何度も指摘されているとこところです。いつまで「単線路線」の従来型のキャリアパスが邪魔なのです。

このように、紙面、報道、ニュースなどなど、しっかり、繰り返し、国民へのメッセージの発信が大事です。それこそがメデイアの役割、そこでこそ政策の施行が可能になるのです。もう「黒船は来ない」 (資料1) のです。

今年1月に何報か報告した韓国の原子力 、さらに産業界ではサムソンをはじめとする、LG、現代、ポスコなどの躍進、最近ではVancouverでの韓国選手の活躍、そこへのトヨタの問題です。

ニッポンがんばれ。ニッポン企業がんばれ。大学も

人材、人財の育成、教育こそが国の根幹です。どんな教育なのか、これは別のことですが。

中国ばかりでなく、韓国にも学ぼうという素直な機運は結構なことです。何事にも謙虚であることは、昔からの知恵であり、教えです。

ボツワナからフランスワインの中心へ

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March2010 Burgundy 010
Romanee Conti

ボツワナに5日間滞在し、2月28日の夕方には別れを告げて、現地を出発。Johannesburg経由で、翌日3月1日の朝にはParis CDG空港に到着。TGVDijonへ(写真1)。そこからBurgundy wineの中心へ向かいます。Route des Grands Cru を走り、誰でも立ち寄ってみたい「Romanee-Conti」 (たった1.8 ha程度の土地ですが、、)(写真topと2)に立ち寄ったあと、まずSavigny les Beauneに到着。 このあたりは、なんといってもBurgundy Wine (資料1)の中心です。40kmにもわたってワイン畑が伸びているのですね。

午後はゆったりと地元のワイナリーのひとつ、「Simon Bize et Fils」写真)で宿泊。ゆったりと時の流れるところです。おいしいワインを何種類も味わいます。

翌日はThe Center of the Burgundy WineといわれるBeauneの街(写真)で半日を過ごしました。落ち着いた町並み、おいしい食べ物、お菓子、チョコレート。昼食は「Caves Madeleine」 (資料1)、 奥様のリカさんは、名前からいうまでもなく日本の方です。

March2010 Burgundy 006 写真1TGVでDijonへ

March2010 Burgundy 008 写真2 Romanee-Conti

March2010 Burgundy 064 Caves Madeleine、リカさんとご主人のRawlandさん。

このあたり、食べ物も自然のものばかり、ワインはもちろん本場、とても素敵な生活です。日本からの若者も何人かがワインつくりなど、修行にきています。中にはここでじっくり腰をすえて生活していく計画の若者もいます。頼もしい限りです。

ここには世界でもよく知られた15世紀にできたホスピス「Hospices les Beaune」写真)があります。

もちろん、このあたりはDijonのマスタード でも有名です。

私はここで2泊して、パリへ向かいます。

ボツワナから-3

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ボツワナからの写真はこちら; http://www.flickr.com/photos/whsaito/sets/72157623508216878/

ボツワナ2日目の25日の夜、Phakalane Golf Estate and Hotel Resortでレセプション。同行のGRIPSのWilliam Saitoさん、双日の多田さんのほかにも、日本大使館から大使はご不在でしたがKosaka公使、そして現地で活躍されているNHKの仲居さんも参加してくださいました。

26,27日は6つの省、ボツワナ大学、また4つの国立研究所と、この国の科学技術イノベーション政策あり方について会談、討議しました。皆さん熱心なのですが、やはりどうしてもそれぞれ自分たちの立場からの見方になってしまいます。大学も研究の重要性と政府の予算のことが中心になってしまうのですが、卒業するとどのような職があるのか、などの質問などにはなかなかすぐには答えられないところがあります。致し方ないところですが。

面白いことに、あちらのスケジュールで3つの省と一緒に会議をしたときのことですが、このようなスタイルはあちらでもなかなかないようで、後でずいぶん参考になったといわれました。どこでも役所には同じようなところがあります。

26日は昼にちょっと近くにある「Mokolodi Nature Reserve」 へいきました。野生の動物を見るのは、美しいし、いつも何かの感動をくれます。でもここは完全な開放された自然の中ではないので、ケニアのMasai MaraやタンザニアのSerengeti のような感動にはならないのは致し方ないですね。次回はもっと本格的な自然のなかへ行ける時間の余裕を持ちたいところです。Okavango DeltaKalahari砂漠Zanbezi川、またライオン、象などの動物の多さ等々、それこそがBotswanaの魅力ですから。

27日の午後はLobatse (ここにも Western Union (資料1) がありましたよ)にある JOGMEC (JOGMECに限らずいつものことですが、ウェブサイト何とかなりませんかね。もっと工夫ができると思います。)を訪問しました。衛星から資源調査をしているのです。現地で活躍している鈴木所長、沼田さん、ご苦労様です。この日は「Mokolodi Nature Reserve」を大きく回った形で、約200キロ、車での移動でした。

どこでも活発な議論ができて、とてもよかったと思います。日本との2国間、そしてさらに大きな枠組みで、どんな協力体制ができるか、これからの課題はたくさんあります。

ダボスから-3

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ダボス3日目の29日は、午前は何人かのVIPと個別に面談、午後は2時間の長丁場「Prepared for a Pandemic?」、感染症などの専門家のほかに企業、保険会社などの方も参加したセッションの「Discussion Leader」 の1人として参加しました。去年の春からのH1V1に何が学べるか、政府の役割、企業の準備は、などなどリスク、保険、損失、社員と家族、経済へのインパクト等々、実に多面な議論になり、とても勉強になりました。企業も実に周到に考え、予防策を考えているものだ、と感心しました。この辺が、違う分野の一流の人たちとの議論がとても勉強になり、また楽しいところです。

Bill Gatesさんとばったり出会いましたので、2008年のJakartaの話などちょっと。夕方のメイン会場で「Business Leadership」  、Obama政権の経済諮問会議議長のLawrence Summersの「The US Economic Outlook」、司会のCharlie Roseの柔らかですが、タイミングのよい核心をつく質問はすばらしかったですし、またSummersの対応も見事なものでした。このあたりはウェブで見てください。

夜はまずHarvard大学のレセプションへちょっと顔を出し、Drew Gilpin Faust学長 (資料1)(女性の学長です、知っていますね?)と。今年3月に日本にもこられるとか。夜半すぎに仙石大臣ほか2人の大臣が到着される予定もあり、竹中平蔵さん、朝日新聞の船橋洋一さんたち数人で、久しぶりに中華料理レストランでわが国の政権について話す機会をもてました。となりました。ホテルに帰るとロビーでGrameen BankのYunusさんとばったり。去年と同じですね。去年、そしてすでに今年の1月初めにもバングラデッシュに出かけている日本の学生たち (資料) のことをお話しました。彼らも現地でYunusさんと何回かお会いしています。特に今年の新年の訪問では一橋大学の米倉誠一郎先生 (資料1) も学生と一緒に現地に行かれました。教育者はかくあるべしというようなすばらしい先生です。米倉さんのイノベーター(=Entrepreneur「出る杭」)若者支援、実行力には頭が下がります。

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写真1‐3; 「Toward an East Asia Community?」パネル。

翌朝30日、ホテルをチェックアウトして会場へ「Toward an East Asia Community?」、直嶋経済産業大臣登壇、司会はSingaporeのLee Kuan Yew Business School学部長、Kishore Mahbubaniさん (資料1)。私は前列で田坂広志さん、Lawsonの新浪社長さんたちと(写真)。

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写真4; 左から新浪さん、田坂さんと。

次いで、仙石大臣もでられる「Global Economic Outlook」 の前半だけ出席して会場を離れ、帰国の途へ、Zurich空港へ向かいました。このセッションもウェブでご覧ください。Financial Timesの名物カラムニストMartin Wolfの鋭い、しかも軽快な司会というところです。午後は、NHKがホストする道傳愛子さん司会のパネル「The Great Shift East in the Global Agenda」  があり、古川副大臣が登場、ウェブでも見れます。日本でも2月6日(土)、13日(土)にテレビで放映される予定です。

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写真5; 竹中さんと。

ZurichからParis経由で成田へ、機中であまり眠れず、ちょっと疲れました。なぜか日本の将来がちょっと心配になりました、私のこのサイトでも繰り返し出てくるテーマですが。30日午後のパネル「Japan in Transition」でもそんな総括だったようですね。

ダボス会議のウェブサイト はなかなか充実しています。皆さんもそれぞれの関心にしたがっていろいろ訪ねてください。ずっしりと、たくさんの情報、背景、解釈、思想などに触れることもできますし、世界へ目を開かせてくれるでしょう。