世界の健康政策へ

4月1日から北京に来ています。10日前にも、バンコクで東大が主催し、MIT等の7大学が参加した持続可能性国際会議で基調講演した後、北京で開催されたWHO西太平洋主催の会議に出席したばかりです。どんどん世界は小さくなっていますね。

今回の北京訪問は、2000年に日本学術会議が主催して実質上の立ち上げとなったIAP(Inter Academy Panel)の際に、医学アカデミーの連携を目的に設立された「IAMP(Inter Academy Medical Panel)」の初めての事業のひとつとして協賛した“Disease Control Priorities in Developing Countries (2nd Edition)”と、その別冊的な“Global Burden of Diseaseand Risk Factors”のお披露目もかねて開催される会議に出席することが目的です。この事業はGates Foundationの支援で可能になったのもですが、素晴らしい出来栄えです。The Disease Control Priorities Project (DCPP)のホームページもたずねてみてください。

1月30・31日とStockholmのKarolinska研究所で開催された、Millennium Developing Goalsとも深く関係する立派な成果です。World Bankの方や米国のInstitute of MedicineのPresident、Fineberg氏(4年前まではHarvard School of Public Healthの学部長でした)も参加しています。

世界はどんどん動いています。中国の仲間とも議論が盛り上がっています。

6日には帰国しますが、日本学術会議の春の総会が終ると、15日からはアジア学術会議のためにインドのニューデリーに行きます。いやはや、忙しいです。

「タテ社会」の見直しを

2月11日の毎日新聞「論点」に掲載されました。

 「タテ社会」の見直しを

ここのところ、ソウル大学のES細胞捏造事件をはじめとして、国内でも研究論文の不正疑惑が相次いでいます。日本学術会議では以前から研究者の行動規範を論じ、いくつかの提言を出していきました。

研究者の意図的な不正行為もあるでしょう。これは問題外です。しかし、そのような不正行為を一番わかっているのは内部の人です。若い人たちが教授に疑問を投げかけられますか?できないのであれば、なぜできないのでしょう?研究室や学内、また学会等は開かれた議論の「場」になっているでしょうか?そうでないのであれば、なぜでしょうか?

日本社会に特異的な問題がないか、これがまず一番の問題です。現在の日本の社会全体が抱えている問題も、そのような不正が行われる要因の1つになっているのではないでしょうか?企業でも役所でも、不正行為が明らかにされ、癒着などが後をたちません。なぜでしょうか?
皆さんもどこが問題なのか?なぜ問題なのかをしっかり考えてみてください。

読書漫遊「鎖国マインドを解き放て」

読書漫遊 「鎖国マインドを解き放て」

 「風の男 白洲次郎」 (青柳恵介著、新潮文庫)
 「白洲次郎 占領を背負った男」 (北康利著、講談社)
 「日本はなぜ敗れるのか 敗因21ヵ条」 (山本七平著、角川書店)
 「あの戦争は何だったのか」 (保坂正康著、新潮新書)
 「日本がアメリカを赦す日」 (岸田秀著、文春文庫)

出典: WEDGE (2006年3月号)

2006年3月

平成17年度 日本学術会議 地域振興・中部地区フォーラム
「大学の知的資源と地域イノベーション」
日程: 2006年3月3日(金)
会場: 金沢大学自然科学棟
演題: 「学術会議とは何か?」

公開シンポジウム 「新しい教養教育としての身体運動とその科学的基礎」
日程: 2006年3月5日(日)
会場: 東京大学駒場Iキャンパス 数理科学研究科大講義室
演題: 「からだとこころ~21世紀の視点としての身体」

平成17年度 日本学術会議東北地区会議 「公開学術講演会」
日程: 2006年3月7日(火)
会場: 秋田大学教育文化学部3号館145番講義室
演題: 「学術会議とは何か?」

第三回先端研フォーラム
「人間と社会に向かう先端科学技術オープンラボ」プロジェクトを振り返って

日程: 2006年3月9日(木)
会場: 東京大学駒場リサーチキャンパス
演題: 「日本の科学技術政策」

東京大学医療政策人材養成講座 医療提供者フォーラム
日程: 2006年3月11日(土)
会場: 東京大学医学部付属病院 入院棟A 15階大会議室
演題: 「社会に支持されるプロフェッショナル主導の医療改革」

第1回分子イメージング研究シンポジウム
日程: 2006年3月13日(月)
会場: 経団連会館・経団連ホール
演題: 「分子イメージングへの期待」

日本学術会議北海道地区会議
講演会 「学術研究と地域振興-新生日本学術会議の役割-」
日程: 2006年3月14日(火)
会場: 北海道大学学術交流会館 小講堂
演題: 「学術会議とは何か?」

知的財産教育国際シンポジウム in Tokyo
「明日を変える創造性教育 -出る杭を伸ばせ!-」

日程: 2006年3月28日(火)
会場: 東海大学付属高輪台高等学校 アリーナ
演題: 「国際人材育成の課題」

第5回 日本のヘルスケア改革 円卓会議
日程: 2006年3月29日(水)
会場: フォーシーズンズホテル 椿山荘
セッション: 「新たな改革大綱の概要:現状と将来へ向けた変化の展望」

Japan-UK Workshop 2006: SUSTAINABLE DEVELOPMENT AND ENGINEERING
日程: 2006年3月29日(水)
会場: 英国大使館 新館
演題: 「Science Council of Japan and International Activities in Sustainability」

医療経営人材育成シンポジウム
日程: 2006年3月31日(金)
会場: 日本学術会議
演題: 「人材育成と今後求められる医療経営のあり方について」

日本の決断-国民が真に求める医療政策とは

前にも紹介していますが、今、医療政策を考え提供するシンクタンク「日本医療政策機構」を設立し、活動しています。定期的に青山で朝食を囲みながら政策談議をしたり、「医療政策人材講座」というものを東京大学と始めて2年が経ちました。2月18日(土)には、国連大学で「日本の決断-国民が真に求める医療政策とは」というシンポジウムを開催しました。

安倍晋三官房長官もご挨拶に来て下さり、今このプロセスで重要な役割を担っているキーパーソンの参加を得て、有意義な盛会となりました。参加した皆さんも、どのように政策が作られ、選択され、導入されるべきなのか、理解を深められたのではないかと思います。こういったことがもっともっと広がることが、市民社会への第一歩なのです。

このブログの他にも、日本医療政策機構のサイトや、22日のブログでも紹介した言論NPOのサイトも時々尋ねてみて下さい。