熊本と二人の漱石

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今年は夏目漱石の没後100年で、「漱石」をめぐるいろいろな企画が行われています。

その一つが、「アイラブくまもと、漱石の4年3か月」という創作劇で、夏目漱石が第五高等学校の教師として、熊本で過ごした四年三ヵ月の物語です。

まったくの偶然なのですが、熊本の地震と、英国ロイヤルバレー団の日本訪問、そして蒲島知事とのご縁で、私の曾祖父の黒川 脩(おさむ)「漱石」と夏目 金之助 「漱石」の二人の関係が復活し、10月に熊本、そしてこの12月に東京でこの創作劇が公演されることを知ったのです。

私の曾祖父は、細川藩の御典医でした。また細川幽斎公を元祖とするお家流の俳壇の第九世の宗匠で、「漱石」を名乗っていたのです。

私は東京公演の前夜祭にお招きを受け、いろいろな方とお会いすることができました。

翌日は漱石とは縁の深い「新宿」「四谷区民ホール」で行われた公演に行きました。主役の夏目漱石は浜畑賢吉さんです。

この舞台では、地元の名士「漱石」と、風邪で熱を出して臥せている若い日の夏目「漱石」との愉快なやり取りも出てくるのです。

この劇は実に楽しいものでした。さすが浜畑さんはすばらしかったです。さらに若い漱石をめぐっての皆さんがとても良いのです。

久しぶりに親戚の方たちや、いろいろな方との出会いもあって、和やかな一日を過ごすことになりました。

ご縁は不思議なものですね。