UCLA学長を迎える

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毎年6月にUCLA学長(Chancellor)のBlockさんがアジア訪問をされます。日本人のお弟子さんが多いこともあり、いつも日本訪問を楽しみにされています。

私も2週間ほど前に訪ねたばかりです。

今年も、この機会をとらえて、UCLAの同窓会を開催しました。この2・3年、同窓会には若いメンバーが増えてきています。特に学部を卒業している人たちが多くなっているのはとてもうれしいことです。

大学院についても、例えばUCLA Laskin School of Public Policyには、今まで毎年3人ほどが留学していたのですが、去年は10人ほどが留学しています。

2019年はUCLAの設立100年ということで、ファンドレイジングが企画されています。日本では、東京とつくば市の中間辺りで「柏の森」プロジェクトが進んでいるのですが、そこの一角に「UCLAジャパン・センター」を開設することを計画しています。村井勝さんのお力によるものです。

この辺りにはいくつもの研究センターなどがあり、UCLAの研究者の訪問も多いところなのです。このような記念企画はなかなか他にはないものであり、学長もとても喜んでいました。

私はこの同窓会の会長を2010年から6年間にわたって務めましたが、今年からTMI法律事務所の遠山さんに引き継ぐことができました。

若いメンバーが増えてきていることは、私には一番うれしいことです。なんといっても、若い人たちが日本の将来なのですから。

お知らせ

本日(6月29日)英国大使館にて開催された「グローバルヘルスセキュリティーと公衆衛生危機への予防と備え」セミナーにて、開会のご挨拶を致しましたので紹介いたします。

英国大使館 Opening Remarks(2016年6月29日)

 
レポートはこちら:
https://www.gov.uk/government/world-location-news/building-a-world-better-prepared-to-fight-public-health-emergencies.ja

 

東大の医学教育「改革」はどこへ?イヌイ教授の思い

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世界の動きに比べると、日本の高等教育の「改革」は、医学教育を含めてなかなか進まないように感じられます。

1980年ごろから、生命科学の革命的な変化を受けて、欧米ではいくつもの大学で医学教育の大きな改革が進み始めました。 McMaster大学の教育、さらにはHarvard大学のNew Pathwayなどがその例です。

日本の大学では、そのような実情はあまり理解されないようでしたが、いろいろな「改革」の名前で制度の変革が国の制度として行われました。1990年代に入ると大学院大学の導入、大学大綱の「改革」などが、さらに独立法人化への動きがありましたが、今になって高等教育の流れの何かが、本質的に変わってきたのでしょうか?

私は、1983~1996年には東京大学に在籍していたので、いろいろ提案などを試みたのですが、「総論賛成、各論反対」はいつものことでした。医療をかこむ社会の環境も様変わり始めていました。1996年に行った最終講義、また内科学会の講演でも述べた「5つのM」で表わされる社会の変化です。

その試みの一つに、Harvard大学との交渉でNew Pathwayを実際に学生さんたちに体験させるというプログラムがあります。私が東大から東海大学へ移る一年前、1995年に始めたのです。資金は自分で3年分を集めました。日本の学生さん8名、Harvard大学医学部からは学生6名と教員2名が、春の終わりごろ、1週間ほど東大に来るのです。東大の学生は、秋にHarvard大学を1週間訪問します。

当時の記録や報告を見ると、双方の学生さんたち、特に東大の学生さんたちにインパクトのある良い体験であったことがわかります。

2年目の1996年に参加したHarvardの先生がトマス・イヌイさんでした。イヌイさんは日系3世で、米国での医学教育の先駆者の一人でもあります。

その後、東大でも医学教育改革という名目の動きはあり、その一つとしてイヌイさんが3ヵ月招かれて、真剣に視察、懇談などを繰り返した上で、改革に対するがっちりとした内容の濃い提案書を提出しました。15年前のことです。

その後の経過を見ていると、その提案が生かされ、実行されているようでもないのです。そこでこの6月、イヌイさんが米国内科学会の日本支部会に参加された機会に東大にお招きし、「15年後の東大の医学教育」について、イヌイさんの講演とパネルが開催されました。私もパネルにお招きをうけました。(当日の報告はこちら

予想どおりというか、参加の人は少なくて25人ほど。現役教授では、ともにHarvard大学のSchool of Public HealthでPh.D.を取得されている(これは結構大変なのです…)公衆衛生分野の橋本・渋谷の両教授だけのようでした。

イヌイさんの講演のタイトルは「Curriculum Stagnation at Todai School of Medicine – A Sober Analysis」、日本語では「東大医学部教育の停滞 – 思い込みのない冷静な現状の評価」です。

学部長をはじめとした協力を得て、あれだけ力を注いだ提言がほとんど生かされて、実行されてるわけでもないこと、そして世界はどんどん変わるっているのだよ、という暖かい、しかも心からの懸念の講演でした。

日本の高等教育機関の現状については、変わる世界の大学、そして台頭する多くのアジアの大学のありようを見るとき、私もその懸念を共有するのです。

京都、米国内科学会日本支部の年次会へ再び

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例年のことですが、今年も米国内科学会日本支部の年次総会12)に参加しました。

今年も、盛りだくさんの活気にあふれた企画1)でした。米国内科学会会長も毎年参加されますが、今年もDr Weyne Rileyが参加、私との司会のセッションでは、意気投合して、学生さんや研修医のプレゼン、表彰など、一緒に楽しみました。

今年は、聖マリアンナ大学の柴垣さんをリーダーとした若い人たちが、企画からいろいろな活動に参加してくれたので、とても活気がありました。

旧友のイヌイさんも参加してくれました。この後、東大の医学教育センターでの講演会があるのです。それにも私は参加の予定です。

彼は、私が東海大学に就任する前日の1996年6月30日の夕方に、一緒に東海大学医学部へ行ってくれ、これからの医学教育について熱く語ってくれた人です。

成蹊学園の3日間

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私は成蹊中・高校を卒業しました。多くの人にとって、この時期こそが懐かしい母校というところですね。

今までも、成蹊学園の理事などをしていたのですが、今年から「理事長・理事会へのアドバイサー」の役を務めることになりました。

このメンバーをどうするのかいろいろ考えた挙句、MITのShigeru Miyagawa 教授渋沢健さんにお願いしました。お二人とも日米で教育を受け、日英語に堪能なバイリンガル、教育にとても熱心な方たちです。

この3人で、まずは成蹊のキャンパスを訪問して、執行部の方たちとお会いすることが、まずは大事なご挨拶です。みなさんのご都合を合わせるのに2、3か月かかってしまい、結局、5月26日(木)の午後ということになりました。

学園長、学長、中高校長、小学校長と各1時間、またキャンパスの案内をしていただきました。図書館、小学校は、ともに成蹊のOBでもある、あの坂茂さん1)の設計によるもので、素晴らしいものです。

学校は本当に大変です。こちらも、なんとか出来るだけのことをしようと、活動を始めます。

翌日の午後は、都内で成蹊学園の理事会と評議員会。

その翌日の土曜の午後は、去年に続いて国際教育部が主催の、中高校生とご家族を対象にした「外へ出てみよう」企画です。今年のタイトルは『私の留学 ‐ 黒川清さんをお迎えして ‐』で、OB/OGの永井くん、宮崎さんが参加、素晴らしい自分たちの話をしてくれました。そのあと私も参加したパネル、またAFSの説明、そしてレセプション。

若者の将来へ、学校は何ができるのか、ですね。

皆さん、ご家族も参加して楽しい土曜のひと時を過ごしました。亀嶋学園長、跡部校長先生、国際教育部主任の桂先生、中高事務室、またSt Paul’s校に通う島村君や今秋派遣される阿部さんをはじめとする関係者の皆さんのお骨折りです。去年に引き続き、ご支援ありがとうございました。

講演スケジュール – 2016年6月

 
「グローバルアジェンダシリーズ(GAS)」にてNYタイムズ前東京支局長のMartin Fackler氏とのパネルディスカッションに参加

日時: 2016年6月2日(木)19:00-20:30
場所: 六本木アカデミーヒルズ49 タワーホール

詳細はこちらから
http://goo.gl/e1DmSM

 

GHIT Annual Partners Meeting 2016 パネルディスカッション

日時: 2016年6月7日(火)14:00-16:30
場所: 六本木アカデミーヒルズ49 タワーホール

入場には事前申し込みが必要です。お申し込みはこちらから。
https://www.pco-prime.com/form/ghit2016/ja/

 

第59回 日本腎臓学会学術総会 特別講演「日本の課題:医療、健康、学会、人材」

日時: 2016年6月18日(土)14:30-15:30
場所: パシフィコ横浜 1階 メインホール(神奈川県横浜市西区みなとみらい1-1-1)

参加希望者へのご案内 → http://jsn59.umin.jp/participants.html
※事前登録はありません。

 

第127回 21世紀構想研究会にて「規制の虜」講演

日時: 2016年6月21日(火)19:00-20:30
場所: プレスセンタービル9階 会見場(東京都千代田区内幸町2-2-1

詳細はこちらから
http://www.kosoken.org/

 

UCLAへ再び


オスロからパリ経由で羽田に到着。

翌朝は早朝から沖縄へ、沖縄科学技術大学院大学の理事会に向かいました。この素敵な新しい、完全に世界にオープンな新しい研究大学院です。

しかし、このような前例のない計画にはいろいろと難しい課題があります。しかし、日本の「開国」には、このくらいのことをしないとなかなか進まないのも現実でしょう。生みの苦しみはいくつもありますが、みなさんのご理解と応援をいただきたいと思っています。

理事会の3日目を終わり、最終便で羽田に戻り、夜中に帰宅。

翌日は、一日中予定でいっぱいでした。久しぶりに元在日ノルウェー大使だったWalther氏の訪問などもありました。東京に24時間滞在、夜中の羽田出発の便でLAへ向かいました。

UCLAでは、去年お亡くなりになった旧友Dr. Terasakiの名前が付いた“Teriyaki Center for Japanese Studies”の主宰する「日本と移民政策」のフォーラム、翌日はこのCenterのAdvisary会議です。テラサキさんのご子息(医師です)もこの会議のメンバーとなりました。

快晴のロサンゼルスと旧友たち、時間の空いたところではキャンパスを歩いたり、また新しい友人にもお会いすることができました。キャンパスは卒業式の準備ができています。PGAツアーも開催される名門リヴィエラ・カントリー・クラブにも、メンバーさんとちょっとボールを打ちに。気持ちがいいですね。

22日(日)、Los Angeles空港を夜に出発、翌朝、早朝月曜日の5時に羽田に到着。この日は、久しぶりにゆっくり休みました。

5月8日(日)に成田からアムステルダムへ、さらに極寒のノルウェーへ。ちょっと東京を経由しながら、沖縄、ロスを経由して、23日(月)に帰国。変則的な長旅でした。

北緯78度のノルウェー領へ

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アムステルダムでの蘭日貿易協会の方たちとの夕食の後、スキポール空港を出発。90分ほどでオスロに到着し、ここで一泊。翌朝、140人ほどを乗せたチャーター機で北へ約3時間ほど、今回の目的のLongyearbyenへ到着しました。北緯78度に位置します。

この小さな町はSvalbard諸島の中心であるSpitzbergen島にあり、ノルウェー領です。その歴史からも、ノルウェー、ロシア、米国などの参加もある統治構造になっているようです。最近になって、世界の課題の一つでのある北極への足掛かりの一つですね。

この会はAurora Borealis Foundation1)主催の集まりです。Tallberg会議のBo Eckman氏が中心になって企画したようです。

2013年のことですが、福島原発事故の国会事故調の委員長をした関係で、北欧の主要電力会社のVattenhall社のお招きを受けてストックホルムを訪問した時に、このTallberg会議に参加しました。

今回の会議では日本からはソニーの所さんも参加されていて、私もちょっとホッとしました。台湾メディア出身のChristopher ChuangさんとEckmanさんの共同主催の形で、中国からの参加者が多かったのですが、プログラム、話の内容からいっても、かなりリベラルな発言の方が多い印象でした。数人で行われたブレストなどもなかなか良かったです。

このブレストのメンバーで、グロ-バルヘルスで活躍しているちょっと変わった経歴のDr. Eric Rasmussenと知り合いになりました。いろいろと私の活動と重なるところも多く、これは特に有意義な議論の時間でした。

3日目は、いくつかオプションがあったのですが、船で片道約2時間半弱のBerentsburgへ行きました。ここでもなかなか良い時間を過ごすことができました。

中国人の方で、とても変わった帽子をかぶったユニ-クな男性がいました。どこかで見た人だなと思っていたのですが、あちらもそのように思っていたようです。

著名なデザイナーの方で、去年の12月にノーベル賞の授賞式に参加した時に、会場やホテルで何度も見かけたので、お互いに「おや?」と思ったのですね。大村先生と一緒に受賞した中国のYouYu Tuさんのスタイリストだったのです。イケメンのお弟子さんと一緒で、またお会いする機会があるのを楽しみにしたいです。

帰りは小雪の降る中、空港近くにあるGlobal Seed Vaultに立ちよりました。チャーター便でしたが、多くの方たちがOsloに滞在するようで、遅れるのです。私はOslo空港から、ぎりぎり間に合って、パリ経由で羽田へ向かいました。

荷物はOslo空港に置き去りになりましたが、3日後に東京に着きました。