被害地への医療チーム、沖縄の少女の恩返し

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今回の大被害を受けて、多くの医療関係者たちが動いています。ニュースよりは、メールなどの情報源は大いに役に立っています。

医師会、大学、病院などの関係者、厚生労働省、日赤など、また関係学会、病院協会、徳洲会ネットワークなどもすばやく対応しています。皆さん、阪神・淡路大震災などの経験もあり、透析医療関係者(これは患者さんの移送、受け入れなどに緊急性が高い)なども含めて総動員でした。仙台、一関、盛岡などの岩手県、宮城県、福島県などの、被災地に近い主要拠点にある大学病院、日赤はじめとする基幹病院など、皆が本当に大変だったと思います。

海外からの応援団も駆けつけ、また海外で活躍している日本人医師たちも連絡しあって、いくつかの災害医療ネットワークなどで、一時帰国、被災地へはせ参じています。

一番大事なのは現地の状況です。今回は、津波の被害が主でしたから、いくつもの病院や診療所なども一瞬に消え去り、地震だけとは大きく違う様相です。イスラエルからもまさに戦時のようなセットで派遣されているようです。今度は、海外の医師免許の件などの対応も早かったようです。皆さん本当にご苦労様です。

米国でも「Operation Tomodachi」で人員から、物資まで、応援に大活躍しています。

私たち(日本医療政策機構IMPACT Japan)も米国のDisaster Relief NGOであるProject HOPEから要請を受けて、この数日対応に追われていました。関係者のご協力に感謝しています。

現地から帰ってきたばかりの医師にお会いしたり、現状の把握、情報収集も大事ですが、まとまった「地域の情報収集の核」が見えないのです。致し方ないところも多いのです、この被害は甚大さ、広がり、アクセス、天候など、悪条件ばかりですから。

また原発の事故対応もあり、福島地方はまったく別の問題を抱え、医療のニーズも慢性化のステージに移行しつつあるようです。子供、特に孤児たちやお年寄りの精神面への対応など、社会的要因も大いにかかわる、大事なところが表面化してくるでしょう。

ひとつうれしい話。以前から紹介されていたUCLA小児科Critical Care Fellow、沖縄出身の島袋さん。ちょうど沖縄へ帰っていたときに今度の大災害がおこり、早速、沖縄から、東京での学会で講演の後、岩手のほうへ行く災害医療チームに加わって現地に行ってきました。

私は島袋さんとお互いに連絡しあっていましたが、島袋さんがちょうど帰京したので、米国から夕方に到着したばかりの3人の「米国チーム」の「先遣隊」と皆で夜の会議。

結局、米国チームは翌日朝早くから岩手へ、夜中の2時に東京へ戻り、翌朝また会議。その後関係者への電話、メール連絡等でこの2日間、これからの可能性などを議論したところです。

いろいろな皆さんが関わりあいながら、どうしたら一番、役に立てるかを模索しています。ありがたいことです。

ところで、Dr島袋、すぐに今回の経験の原稿を書き、いいタイミングでLA Times、そして、UCLAの新聞である「Bruins」に投稿記事が出ました。

Los Angeles Times

UCLA Bruins

かつて沖縄で少女時代を過ごし、高校から留学して米国で医師として活躍している彼女の、強い恩返しの気持ちがこれら一連の行動に良く現れています。

「ハダカの日本」、Cambridge Gazette、Harvardから最近の便り

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このカラムで何度か紹介しているクリハラジュン(栗原潤)資料1, )さん、Harvard大学Kennedy SchoolのSenior fellowです。博識、何ヶ国語も理解し(たぶん「話す」もする)、本も資料も、その読み方もすごいのです。

The Cambridge Gazetteという彼の月報 を送って頂いています。毎月、これを読むのを楽しみにしています。彼の感性と知力が感じられるからです。彼が帰国するときに、時間を作ってもらって、お会いできるのはとても楽しみなのです。

今回の東日本大震災、津波のすさまじさ、本当に皆さんが悲しみを超えてがんばっています。でも原発事故への対応には明らかにいくつもの人的要因が見え見えです。何が背景にあるのかはよく理解出来ないとしても、何かヘンだと皆さんも感じ取っておられるでしょう。ウェブの威力はたいしたもので、いろいろな情報や、見方を知る、比べる、自分で選んで見ることが出来ます。

クリハラさんは海外で「個人の資格」で何年も活動しているからこそ、この10数年もの変わり行く日本の状況をよく感じ取れるのです。だからこそ、最近のCambridge Gazette のクリハラさんの意見は、母国日本社会のありかたにかなり手厳しくなっています。彼の愛国心から来る、日本への心の叫び、呼びかけともいえます。

昨日配信のCambridge Gazetteでは、今回の原発対応と危機管理、そして日本の「知的レベル」の高い人、社会的により大きな責任のある立場の方たちについての、あちらからの忌憚のない見方にも触れています。私も彼には同感するところが多いのです。

じっくり考えてみてください、いま、私たち一人ひとりのすべきこと、出来ることを。

TED -2: 「コトバの誕生」

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私が、TED2011で特にInspireされた1つに、MITのDeb Royの「The Birth of a Word」です。

発想の奇抜さとスケールの大きさ、そして解析の面白さと、その展開の広がり。これが新しい分野を開拓していこうとする科学者の姿勢と思います。

原発、そして地震と津波3週間目に入った大変な時ですが。

忙しいあなた、20分をください。

福島の原発事故はどうなっているのか?大前研一さんの解説

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今回の地震と津波、数万人とも思われる命が一瞬のうちに失われ、一瞬のうちに町ごと消えてしまいました。多くの映像は津波の恐ろしさ、自然の力の恐ろしさをまざまざと見せ付けています。

現場の方々は黙々と、涙をこらえながら、お互いにできるだけのことをしている姿が心を揺さぶります。

一方で原発での対応は、はじめからきわめて不明瞭、複雑怪奇の様相を見せています。私たちの殆どは枝野官房長官の、東電の、そしてテレビ、新聞などの報道の中からうかがうばかりでした。

かなりの部分で人為的側面、一言で言えば危機管理対応の不手際が目立ちます。専門家のコメントもテレビなどを見ている限りでは、わかりにくいところが多いですね。

ここで、元来は原子力の研究者であり、日本の原子力にもかかわった経験もある大前研一さん が、早くからビデオで、わかりやすい、遠慮のない意見を3回にわたって出しています。

1.3月13日 (

2.3月19日 

3.3月27日  

さすがMIT博士、日立製作所で原子力の研究と現場に、さらにMcKinseyで活躍した専門家らしく、素晴らしい企画と思います。大前さんの原子力に対する卓越した科学面、技術面の知識と、今回の事件の解析、誰にも遠慮しない、しかもとてもわかりやすい話し方、ぜひ皆さんにも見ていただきたいです。

これらのビデオの見られた回数から、相当多くの方がたずねていることがわかります。このような視点から、皆が力を合わせてこの65年前の大戦争敗戦の終わりの悲惨な状況とも比較できるような国難、これを乗り越える知恵を、一緒に考え、行動に移すことが大事と思います。

この自然大災害と人災、この20年、「変われない、変われない」、といっていた日本が新しい将来へ向けて「新しい日本」へ大転換のチャンスとすることこそが、今回の災害で亡くなった方達へ私たちができる一番大事なことと思います。

大前さん、ありがとう。Blog もあります。

 

悲しみをこえて、韓国から「歌」の贈り物

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今回の大惨事、本当になんと表現したらよいのか、そしてウェブ時代の新しい力をひしひしと感じる 2週間でした。

私の友人の出口さん、いつも素晴らしい記事をメルマガに書いてくれています。元はといえばジャーナリスト新聞記者ですから、取材と調査、文章はお手のもの。さすがプロです。この3年ほど前から韓国の近代医学史の件でもお世話になっています。

Twitterでも、このようなときには「歌」がいいという意見がいくつも飛び交っていました。テレビの報道があまりにも画一的であったこともあるでしょう。

今回の悲劇に韓国からの美しい歌とビデオがありました。すぐに出口さんに送ったところ歌詞の意味を、といわれました。韓国の友人にすぐに翻訳してもらいました。日本語訳のあるビデオもありました。出口さんの美しい文章と一緒に「その部分」お送りします。

ここからですが、

「■映像に涙、歌手のチョ・ソンモさんの歌が心に響く」 の一節です。