海外で企業説明会、現地からのメール

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10月20日付けで、日英両語bilingualの方達を対象として、日本にある企業の説明会がBostonで開催される「ボストンキャリアフォーラム」を紹介しました。

それに対して、去年と今年、その場にいた人の感想がまったくもって違う、というメールをいただきました。「それにビックリしました。ボストンの街中を歩いていても、様子が少し変です」、さらに以下のように続きます。

「このフォーラムは日英バイリンガルの方を対象にした日米のキャリアフォーラムだったと記憶しているのですが・・・。街中では中国人や韓国人でキャリアフォーラムの袋をもった人ばかり。また、中には欧米系の方もいらっしゃっていて、既に日系企業が海外の人材を獲得する場になっているというのが現状のようでした。話によると、別に日本語をしゃべれる訳ではないようです。」と。

『確かに面接に呼ばれた人に話を聞いてみると、日系企業でも、「面接に並んでいた日本人は私一人だけだった」ということがあったそうで、優秀な人材であれば誰でも採用したいという企業側の要望から、日本人留学生にターゲットを絞っているわけではなく、国を問わず、優秀な人を採用するというスタンスに変わってきているように思えます。』

さらに、「何年か採用担当をしている方とお話をする機会がありましたが、今年の印象は?と聞くと、日本人より別の人を、という形になってきているようです。」

『海外に行き、見聞を広めるというだけでは済まされないのだと思います。どこにいても「個の価値」を高める人材を欲しいという傾向が益々強くなっているのではないか?ということだと思います。』

『ということは、おそらく問題は「量」ではなく「質」の問題なのだと思います。最近、日本から流れてくるニュースは数だけの問題を気にしていますが、私が思うに、「留学してからが大事。」ということに気づかなければならないのだと思います。』

このような意見は、貴重なものです。現場からの感覚ですが、日本での就職と採用の制度にもいろいろ課題があります。

日本の大学は東京大学が一番ということになっていますが、これは単に1発の入学試験偏差値での判断ですから、入学後にそれぞれの可能性を見つけ出させ、どんな人材、人財に育てていくか、が課題です。「東大までの人、東大からの人」 とも言えます。

一方で企業側の3年生での一括内定とか、新卒でなければ、などという価値はもうなじまないのです。そしてこのような方達を、特に「一流」企業がどのように扱うか、これもフォローしたいところです。

学生さんたち、若い人たち、国内だけに引きこもっていても、先は見えないかもしれません。思い切って「休学のすすめ」資料1)で、1,2ヶ月から数ヶ月でもいいので海外へ出てみてはどうでしょう。自分発見のたびになる可能性は大きいと思います。1年程度は、いろいろ見聞を広め自分を磨くことも大事です。

若者は将来がある人たちです。若者を大事にしない社会、国家には将来はありませんね。大人たちは若者の支援こそすれ、彼らの将来を抑える、邪魔することだけはしないで欲しいものです、いろいろ理由はあるでしょうけどね。