Michael Jacksonとの話題に、城山三郎さんも参加してAERAの記事に

今年の6月26日にMichael Jackson(MJ)の1周忌に「Michael Jacksonと私」のことをお話しました。これを読んで、私の友人の出口さんが、そこにあった「Cul de Sac」を「キーワード」として使ってすばらしい話を作って、これが9月6日号のAERAに「マイケル招いた飛翔への交錯:マイケル・ジャクソン一周忌追憶秘話」 というタイトルで掲載されました。

出口さんの着眼点と物語りの作り方には、感心してしまいました。私にはタイトルがちょっとわかりにくいというか、物語りのメッセージの核がぼやけた気もしますが、、。

人生には、多くの人の出会いがあり、何が起こるかわからない。だからいつも前向きに、人が見ていてもいなくても、真剣に考え、まじめに自分の考えをすすめていくことが大事だと思います。

L’Oreal女性科学者奨励賞、宇宙飛行士山崎直子さん特別賞

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8月23日、沖縄AYEPO2010閉会式から東京へ、そこからL’Oreal女性科学者奨励賞の授賞式参加へ直行。

いつものことですが、輝く女性たちは日本の希望です。

今年もすばらしい4人の新進気鋭の女性科学者がうれしい受賞。さらに宇宙飛行士の山崎直子さん資料1)に特別賞という粋が決定。山崎さんの参加でさらに盛り上がりました。式はいつもながらのとてもスマートなL’Orealらしい、きれいな舞台と進行。私も、乾杯の音頭といううれしい役目をさせていただきました。

世界の5大陸から毎年5人の素晴らしい女性科学者が選ばれますが資料1)、この奨励賞は5年前から日本で始まった試みです。

前々回も素晴らしい方達 と楽しいひと時を共有しましたが、今年もまた嬉しい時間でした。

前UNESCO事務局長の松浦さん、前職(坂東さん)と現職(岡島さん)の男女共同参画局長(このポストが出来てからの3人も局長は皆女性です)ほか、多くの関係者が参加してくださいました。

日本の将来は、女性の活躍する場?(資料1)をどれだけ速やかに広げられるか、にかかっています。

抵抗勢力は、もちろん「タテ」社会で「草食系男性」が威張っている男性社会そのものでしょうね。実態が明らかになるのが怖いのでしょう。「タテ」から「ヨコ」に広がるグローバル時代、本質的な内容の伴わない「肩書き」の時代は、とっくに終わったのです。

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Michael Sandel教授が来た、そのインパクトは何か?

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NHKの「白熱教室Justice」で大人気のHarvard大学のMichael Sandel 教授が来日。早速、東京大学の安田講堂で講演しました。申し込みは定員の10倍とか?その授業は今日(26日)、NHKで放送されるとか。また再放送もあるでしょう。ぜひ見てください。

27日にも都内某所で講演されるので、私もお誘いを受けましたが、都合がつかず、残念(この件は後ほど報告します、、)。そこで私の代わりに、何人かの若い方達をご紹介、皆さんにとって、とてもいい経験になると思います。

この授業については、5月16日19日にポストしましたが、授業の進め方で特に優れているいくつかの点について私なりのコメントをしました。すばらしいですね。

さて、このような授業を「ナマ」で聞けた方達は、いつも受けている授業、自分たちの先生たちとついつい比べてしまうでしょう。それは仕方のないことですね。

このようにいろいろな先生の授業を多くの学生が受けること、それらが学生や教師にオープンになることが、教育の質の向上になるのです。誰でもいいと感じるほうを選ぶに決まっていますし、先生たちも、よりすばらしい講義とその進め方を見れば、それをお手本に、目標にするでしょうから。

これがグローバル時代には「OCW」、「YouTube」などのデジタル技術で「オープン化」が可能になり、これが徐々に「グローバル評判」から、「グローバル標準」になっていくのです。教育の評価、教員の評価も、大学内だけ、国内だけにとどまってはいられないのです。

このような「グローバル」時代の「オープンな他流試合」を基本とした教育を取り入れているのが、一橋大学ビジネススクールです。これは先生たちにとってはとても「しんどい」ことでしょうが、学生さんたちにとっては、うれしいことですし、多いに勉強もさせられるし、これが大学の「国内外」での評判になっていくのです。

何も研究の成果の「impact factor、citation」ばかりが大学の評価ではないのです。大学教育の評価もグローバルにできるのです。学生たちはそれを求めているのです。

もちろん、Sandel教授の授業もOn-lineで見ることができます

「アジア青年の家2010」、すばらしい若者たちのネットワークを

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8月23日は、今年のアジア青年の家「AYEPO 2010」 最後の日で、私も閉会式に参加のために沖縄へ向かいました。安倍内閣のときに政策になり、2008年に始まったプログラム資料1)です。

今年も元気なアジア各国からの15,16歳の若者30人、日本は45名(1/3は相変わらず女性です)が元気に参加、3週間の間に台風が来たり、平和祈念公園、ホームステイ、海に潜ったり、海岸をきれいにしたり、沖縄科学技術大学院大学(OIST)美ら海水族館など、多くの活動からすばらしい体験をしたようです。

私も閉会式に参加、皆さんの生活のビデオ、そして皆で「We are the World」を歌うビデオ紹介、去年に続いて共通のテーマを「水」に絞って、議論を重ね、自分たちの2030年という立場からみた「Kiseki奇跡」というすばらしい詩を書きました。私の講評とコメント、そして閉会式があり、とても素敵な1日でした。皆さん10年後、20年後はどうしているでしょうね。この沖縄での3週間から出発して、すばらしいネットワークを築いていることを期待しています。

また、10数人の大学生 (第1回から参加してくれている立命館アジア太平洋大学からは300人を超える応募があったとか、すばらしい反響です) が参加、事務方、支援の方たちも奮闘、すばらしい3週間の経験だったと思います。このような活動を日本中で、自発的にドンドン広げてほしいですね、将来のリーダーを作り、友だちの輪を広げること、これこそが、グローバル時代への人材育成の基本です。

GDPは中国2位、日本は世界第3位へ、The Economist記事から

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世界第2の日本のGDPは中国に抜かれて第3位に。

GDPは国民の数が大きく影響する数字ですから、それほど心配することはないのです。日本の10倍の人口をもつ中国が世界第2位になるのは時間の問題で、とっくに予測されていたところです。

大事なのは国民一人当たりのGDPです。これは90年代以来、日本は世界2位を滑り落ち、とっくの昔に18位程度に落ちています。第1、この15年、日本のGDPは増えていないのですから。この15年GDPが増えていないOECD国は日本だけなのではないでしょうか

今でも成長の気配が感じられない、世界から期待されていない、投資も来ない。2008年のリーマンショックからは、OECD国も状況が変化していますが、日本の「経済成長なし、借金のみ増え続ける」のは相も変わらずひどいものです。

さすがThe Economist (8月19日)の記事 「Watching China whizz by」(日本語訳はここ)は大事なところをきちんと伝えています。友人の石倉洋子さんの意見 も記事になっています。いつも言っていることですが、大企業は決断ができない、できても遅い、基本的にはヨコ並びの大企業、政治的にはだめな企業を退出させないで「ゾンビ企業」にしてしまう。そして新しい企業が出てこないのです。世界のマーケットは大きく変わっているのです。Demand-driven、Open and Disruptive Innovationの時代になっているのにね。

それにしても、The Economistの図にあるように中国の経済成長はすさまじいですね。

相手を良く知らない、成長する新興国に以前からの長い知己の人脈がないのでは、成長するのは大きなハンデイです。たとえば、来年のアフリカ全体の成長予測は5.6%です。どんな戦略を考えているのでしょうか。

「偽リーダー」論

「リーダー論」とか、「エリート論」は、いつもなにか調子の悪いときに出てくることが多いテーマです。ですから、この20年ほど、よく取り上げられていたように思います。この数年はあまりにも変われない日本に、皆さん内心ではあきれ、当惑し、あまり取り上げられていないようにも思います。

以前も紹介 しましたが、SoftBrainを創設した宋文州さんのメルマガ はとても内容があって、私の好きなカラムのひとつです。

特にご本人自身もとても苦労した実体験もあり、「外から見た」日本 (資料1 )(このカラムでも頻繁に出てくるテーマですが、、)を感じ、さらに岡目八目もあって、物事の本質を良くついているからこのカラムが好きなのです。また、中国の方でもあるので、その意見は参考になることも多いのです。

最近の、この宋さんの「偽リーダー論:」は「逆説的表現」ではありますが、とても本質を突いたいいカラムです。ぜひ、読んでみてください。

今回は「1-3」ですが、まだ続くのでしょうか。

実践する若者たち、Grameen日本の若者の新しいProject

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このサイトでしばしば報告していますが、早稲田大学の学生(もちろん休学中)、税所くんたちによる日本人初の活動がBangladeshのGrameen 銀行で始まっています。

「アジア最貧国ドラゴン桜」e-education programです。

彼のblog からもわかりますが、日本国内にも朝日新聞で取り上げられました。今度は「ソトコト」に連載されるようです。第1回が出ました。本当にがんばっていますね。うれしいです。皆さんも応援してください。

実際に現地で7時間もかけて、バスで村の若者を大学キャンパスへ連れて行く、などの発想、実行力は、現地で生活し、考えていなければ、出てこない発想でしょうね。税所くんからのメールと写真によれば;

「昨日、村の高校生を連れてダッカ大学スタディツアーを行いました。
どうしても村の高校生は「ダッカ大学に合格する」ということが想像できないようで、
じっさいに見てもらおう!という企画です。
「一生忘れられない経験になりました!!!」
と大絶賛のツアーになりました。」、、、、」

という反応なのです。

村の子供たち、親たち、村人たちにはどんな感動の体験だったでしょうか。そしてもちろんYunusさんをはじめとするGrameen銀行関係者の日本人を見る目が変わってくるでしょう。

このようなことが市民外交の基本のひとつですね。大学関係者もこのような若者をもっともっと応援してやるべきでしょう、もちろん企業関係からのサポートもね、将来へのブランドになるのです、「社会企業」であり、「戦略的投資」です。国にばかり頼っていることもないのです。何かといえばすぐに「予算がない」という言い訳をする大人たちも、国の教育政策も頼りならないし。どうすれば支援できるか、なのです。若者の意欲(資料1)をそぐことは、大人が一番してはいけないことです。

「日経丸の内キャリア塾」で「女性のキャリア」を考える会

先日もお知らせしましたが、9月21日(火曜、夕方7;00開始)、日経ホールで「日経丸の内キャリア塾」紙面連載100回記念特別セミナーと銘打った「私たちのキャリア:働き続ける意味」という「女性のキャリア」を一緒に考えるセミナーがあります。

まず、私と石倉洋子さんの「対談」があり、そのあと私たち2人に石黒不二代さん資料1)、鶯谷万理さん白石真澄さん資料1)さんからなる、パネルがあります。

参加者は「女性限定」というところがちょっとね、とは思いますが、ふるって参加ください。私一人ではちょっと心細いですしね、、、。

日韓の交流、楽しい会合

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8月15日のLee大統領の演説は約20分、特に北との関係については「平和」「経済」「民族」共同体という3つの戦略的ステップの考えを表明しました。また「Green Growth」についても述べたということでした。講演全文の英語、日本語訳などがあるとうれしいのですが。

今回のソウル滞在中にはいろいろな方達とお会いすることができました。ソウル大学での講演では、以前からの腎臓学の仲間、新しい方達は当然ですが、2008年のL’Oreal賞受賞のNarry Kimさん (資料1) も来てくれました。

到着の13日の夜は、以前にもご紹介した朱先生 (資料1)を囲んで韓国の医学史を研究している石田純郎さん(いろいろオランダ、韓国の医学教育史などについて書いています)、Lee, Heung-Ki教授(ソウル大学で病院の歴史を研究)(写真は前回カラムのトップに)とも皆さんとの再会を祝して夕食。朱先生は89歳ですが、頭脳明晰で、本当にすばらしい方です。

15日夜は、夏休みでソウルに帰省している早稲田大学2年生の女子留学生を夕食にお招きしました。ご両親の仕事で5歳まで日本で生活したそうで、日本語もたいしたものです。お兄さんはCanadaの大学に行っているとか。しっかりした目標を持っていて、それで早稲田を選んだそうです。この7月に早稲田大学の女性同窓会 から奨学金を受けたそうです。すばらしいことですね。このような若者の双方向の交流がもっともっと増えるとうれしいです。

ソウル最後の16日。朝はホテルのExecutive Loungeで、時々電話で話をしている中田 力さん資料1)とばったり。一昨日ソウルに到着、今日帰京するとか、こんなこともあるのですね。これも旅の楽しさの一部です。久しぶりなので、しばらく話が弾みました。

昼食は韓国Han Seung-Sooさんと。韓国政府の歴代の大臣を務め、国際舞台でも良く知られ、国連総会議長(その就任式典の朝にNYCで9/11 が起こった、、)も勤められた大人物、元は経済学者、ソウル大学教授などでもありました。

国連総会議長としての1年の記録を著書「Beyond the Shadow of 9/11」 にしておられます。すばらしい記録で、外交、国連などに関係したい方には特にお勧めです。

日韓はお隣どうし、1,500年以上も前から歴史的にも経済、政治、文化などなど深いつながりがあります。世界がグローバルしていく中で、一番大事なパートナーです。「大きな枠組みで、大きく変化している世界の中のこの2つのお隣同士の国」という認識で、考えていくことが大事です。

これは、前回報告した私のソウル大学での講演の骨子でもありました。

ソウルから

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13日からソウルに来ました。

14日にソウル大学 (資料1)、医学部医学研究所 講堂で腎臓グループ30周年の記念講演会があり、特別講演にお招きいただいたのです。このようなことは、ぜひお受けしないとね、大事なことですから。

今年は日韓併合100年。14日は、65年前の8月15日の日本の降伏宣言を受けて「独立、開放」への最後の日ということで、15日は「光復節」 といわれます。

14日の講演では、この14,15日のことを踏まえたコメントも織り込みました。特にこれからのグローバル時代への課題である人材の育成の大事さについて、いつものことですが私の意見を織り込み、そこで佐藤剛蔵資料1) の近代韓国の医学教育への貢献を紹介し、私たち大学人の責任について、締め括りにしました。

皆さん、大きな視点で考えさせられる、とてもいい講演だったと、喜んでくれました。長いお付き合いの友人にも何人かお会いできました。

ということで、私の講演草稿とPowerPoint(part1, part 2)も添付します。