パリ、UNESCO-L’Oreal賞、そして「ソフトパワー」

→English

Dsc00645_1

写真 サンジェルマン教会前

秋のパリはいいですね。9月28日に出かけました。以前にも報告した素晴らしい女性科学者を表彰するL’Oreal賞の選考委員会が29日に開催されるのです。以前も報告 (資料1)しましたね。

到着した28日の夜は、パリのアメリカ病院 (資料1)に 、アメリカでの臨床研修を終えて最近就任した三村先生ご夫妻と夕食。この病院とのお付き合いも10年を超えました。ところで、この三村さんご夫妻お二人とは家族ぐるみでお付き合いがあるのです。特に奥さんの夏チャン(やはりお医者さんです)のご家族とは、長いのです。食事の後はホテル近くのSt Germain de Presへ3人で散歩に出かけました。Top写真はパリで一番古いSt Germain de Pres教会(再建にはVictor Hugoの力があったとか)前です。秋のパリは素敵です。

Dsc00642_2 写真2; St German de PresのCafeで三村夫妻と

29日の選考委員会、素晴らしい5人が選ばれました。大いに議論しましたが、最後は選考委員の皆さんの意見は一致でした。公式発表の後で、また報告しましょう。このL’Orealのような活動は企業としても世界への素晴らしい広報活動であり、これこそがソフトパワーなのです。

Dsc00648_3 3Dsc00649_4_2 4

写真3、4: 選考委員会スナップ

夜は、2年前と同じくL’Orealのご招待でコンサートへ(写真4、5)。前回はIntermissionのところで失礼して帰国の途についたのですが、今回は最後までお付き合い。UNESCO大使館勤務の秋葉さんにバッタリお会いしました。Intermissionでは、私たちはカクテル、演奏終了後は、コンサートホールで夕食、終わったのは12時過ぎでした。

プログラムはPiano、Daniel Barenboim、指揮はChristoph Eschenbach、演奏はOrchestre de Parisです。日本の方も何人か活躍しています。

プログラムは: 
Berlioz; Benvenuto Cellini, ouverture, op. 23; Carnaval romain, ouverture, op 9
Chopin ; Concerto pour piano n. 2 en fa minerur, op. 21 ;  n. 1 en mi mineur, op. 11

Barenboimは素晴らしかったです。お人柄がよく出ていました。

Dsc00665_5  写真5; Barenboim (中央)とEshenbach(左端)

素敵な、豊かな気分の一晩の経験でした。こういうのこそを「ソフトパワー」というのでしょう。伝統であり、洗練されていて、劇場がやたらと立派というわけでもないし。何かというと、「ソフトパワー」とかいって、アニメと言っては「ハコモノ」、いろいろ名前をつけては「国立」とか「自治体立」の美術館とか劇場とか、「ハコ」ばかりが立派で国民の借金ばかりが増えるという国の形。それでいて中身のソフトが弱いのですね、海外から有名どころを招聘してはやたらと高額だったりして。ヨーロッパの音楽の専門家からも話を聞ましたよ、日本公演はもっぱら「おいしい」との評判だ、と。

政権交代でこのような妙な政策はいい加減にして、時代にふさわしい政策への「改革」が始まることを期待しましょう。もう出始めていますね、飛行場と特別会計の関係、ダム工事などの変な仕掛けがバレ始めました。恥ずかしい話が多すぎます。テレビでも新しい大臣が皆さん役所の準備したメモなしで、自分たちの言葉で就任の記者会見でもしゃべり、質問への応答もしています。気がつかないかもしれませんが、皆さんも新鮮に感じているのではないでしょうか。以前、この件についても感想(この第2パラグラフですが、、)を述べていますが、いかがお考えでしょうか。