ハノイ、ヤンゴンへ

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久しぶりにハノイに来ました。今回の目的は2つ、本田財団のYES活動(Young Engineers and Scientists)  (資料1)の一部でもあり、もう1つはヴェトナム政府の科学技術政策をめぐる政府関係者との私的懇談です。

私は常日頃から、多層的に展開する若者の活発な国際交流を通じた将来をになう人材育成こそが、さらに進むグロ-バル時代に対して、日本のとるべき教育政策の基本にあるべき、と考え、機会のあるごとに主張し、発言しています。このサイトを訪れる方はよくご存知のことと思いますが、、。この点で本田財団はヴェトナムなどのASEANの国々やインドへの若者支援のプログラムYES を展開しており、お手伝いしているのです。

同行の先発の皆さんがカンボジアから到着する前にホテルで、私が国際腎臓学会の理事、理事長をしていた10数年以前から知己であるご当地の腎臓分野ではリーダーとなっているThang先生、Ann先生の訪問(写真1)を受けました。Annさんは東海大学へも3ヶ月お招きしました。私がハノイに最初に来たのは17,8年前でしょうか、病院も信じられないほどひどい状況でした。

Img_1878 写真1:向かって左から Dr ThangとDr Ann。

政府関係者とは、科学技術担当局のナンバー2でしょうか、「カCa」さんの主催で元大臣お2人も参加され、かなり議論が沸きました。「カ」さんはアジア学術会議で7,8年来、何度もお会いしていますが、どんどん大事な役割になりますね、うれしいことです。

Img_1885_2 写真2:Caさんと。左から本田財団の石原さん、ついでCaさん、私、そして政策研究大学院の角南さん、現地の担当。

Img_1886_3 写真3:町の電線、すごい混みようです。

夜は偶然ですが、Thangさんの娘さんの結婚披露宴で、飛行場へ向かう前に10分ほどお祝いに立ち寄りました。大勢のお客さんが集まっていました。

バンコックで一泊して、翌日はミヤンマーのヤンゴンへ。素朴な風景にかこまれたヤンゴン工科大学資料1)、 を訪問し、学長先生たちと本田財団YESではどんなプログラムが最適なのか、意見交換しました。その後、日本大使館を訪問、野川大使にご挨拶、さらにJICA事務所を訪問、日本留学経験者の会MAJA(Myanmar Association of Japan Alumni、短期研修も含めて800名ほどの会員ということです)を訪問しました。会長のKyaw先生は私と同世代、東京大学医学部脳外科へ研究生として留学、学位を受けられ、清水教授、佐野教授にお世話になったそうです。懐かしいですね。このような関係こそがこれからの日本にはさらにさらに大事ですし、また、日本の若者ももっともっと留学へ、世界へ武者修行に出かけて欲しいのですが、グローバル時代にあっても、何故か海外留学する人は日本からは減っている という精神的に「内向き、引きこもり」という妙な現象が起こっているようです。とくに男性ですね、問題は。

大学の先生たちもしっかりして欲しいですよ、先生本人たちが「内向きの」なのであればそれは致し方ないとしても、将来を担う若者のことを第一に考えてくれなくては、本当に困ったものです。企業でも似たりよったりですけどね。

夕方、ヤンゴンを出発して、帰途に着きました。あわただしい旅でしたが、いろいろ見聞を広げ、いくつもの素敵な出会いがありました。

翌日成田に到着。昼間は、大学へ行き、夕方からBSフジ「Prime News」の収録へ。「ダボス会議と世界の中の日本」をテーマに、今回の菅副総理の率いる内閣戦略会議「事務長」の古川元久さん、ソフィアバンクの藤沢久美さんと出演しました。ご覧になれましたか?