「ものづくり」から「ものがたり」へ

最近、“「ものづくり」から「ものがたり」へ”といったテーマで発信しています。結構、ご存知の方も増えてきているようです(参考: 1 2 )。うれしいですね。このブログでも繰り返し取り上げているテーマでもあります(参考: 1 2 3 )。

日本の強みは「ものづくり」なんて言ってもダメなのです。一番大事なことは「ものがたり(Story-telling)」。人の心を掴み、「感動」させること。「ものづくり」はその中の一部なのです。

Harvard Business Review(日本語版)の「Opinion」欄をご存知ですか。機会を頂き、今年最後となる12月号に「ものづくり」について書かせていただきました。

 「ものづくり」から「ものがたり」へ
 (Harvard Business Review 日本語版 2008年12月号)

思いがけない偶然があ.ったのですが、これについては読んでみてのお楽しみ。

停滞気味の医療改革、そして悲劇は続く

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最近の救急医療の悲劇、妊婦たらい回しなどの事件は世間の注目を集め、ようやく日本政府もその重い腰を上げ、医師不足解消に向けて医学部生の枠を拡大することを提案しました。しかし数を増やしたからと言って一人前の医師になるには何年もかかるわけですから問題の一面にしか取り組んでいません。

医療システムも大改革が必要な重要な問題で数年前から政策も導入されてきました。しかし実際にどれだけ実行されているかと言うと非常に遅く、ごく限られた自治体でしか導入されていません。その間も悲劇は続き、待ったなしの状況です。

Japan Times の最近の記事や朝日新聞の社説ではこの件について書かれており、私の考えが引用されています。

  国民はもっと政策策定に携わり、意思決定のプロセスを透明で民主的な方法にすべきであり、これこそまさに日本医療政策機構で発信していることです。

Summit on the Global Agenda、ドバイから-2

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9日、朝早くから会議場のテラスで、日本からの参加者と朝食をとりながら会議(写真1~4)。日本からの参加者のほぼ全員でしたが誰かわかりますか?

写真1~4: 日本からの参加者の会議

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その後はBrain stormingの続きとまとめのセッション。前日から引き続き、8つのテーマにまとめ、各6分程度でプレゼンするというものです。是非このBBCのNick Gowingが司会するセッションをwebcastで見て、聞いてください。皆さん、時間と競争しながらまとめ、話すのはなかなか見事です。

会議終了後は、ホテルでひと休みした後、世界で一番高い建物になる建築中のBurj DubaiのすぐそばにできたばかりのDubai Mallに足を運びました。SONY、Canon、Panasonicなどの日本のflagshipが見える中、本屋の紀伊国屋が出ています。中には大きな水族館がありここの壁の厚さは75cmとか。もちろんこんなものを作れるのは日本の企業、日プラです。

写真5~10: Dubai Mall

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今回の会議参加者は400人ほどでしょうか、いつもより多くの日本の方が参加しました。金融危機、経済低迷をきっかけに世界は新しいパラダイムへの移行をうかがわせる大混乱のときに、このような会議で日本のプレゼンスが上がることはいいことです。しかし、全体として、金融、経済の不確実なタイミングになったので、政治、ビジネスなど実務関係者は欠席が多かったと見えます。日本を含めて学者や「独立系」が比較的多かったというのが私の直感でした。金融関係者はもちろんダメです。

夜は波多野大使たちとレストラン、鄭和 Zheng He参考:この人がコロンブスに先立つこと50年余も前にアメリカ大陸を発見したという説があります)で食事。

「鄭和」でのディナーの写真です。

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10日の午前2時45分、ドバイ空港を発ち、関空経由で10日の夜に帰京しました。

Summit on the Global Agenda、ドバイから-1

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ロンドンから6時間半のフライト。ちょっと寝不足で11月8日の朝、ドバイ空港に到着しました。ホテルJumeirah Al Qasrにcheck-inして、早々に会場へ。World Economic Forum主催の第1回「Summit on the Global Agenda」 と銘打った壮大なBrain-Stormingです。サイトを見ていただければわかりますが、8つの大きなテーマが更に68のサブテーマに分かれていて、3時間ほど議論の連続でした。私は「Innvation」と「Global Health」のメンバーです。ほぼ集中して「Innovation」のセッションに参加しました。10月に行われた京都のSTS Forum、そして今年1月のダボスでも一緒だったJohn Gageさんともこのセッションでご一緒しました。つい先日紹介したIEDOのTim Brownさんも「Design」のセッションに参加されていて、今年5回目となる遭遇でした。その他にも多くの方たちとの再会がありました。議論と集中力、なかなか疲れるセッションです。会議に参加された石倉洋子さんのblogの4報( 1、 2、 3、 4、)を見ると、この“疲れる”感じがわかるかも知れません。

夜はバスで40分ほどいった砂漠でレセプションがありました。いくつか写真を紹介します。

Dsc00288写真1: 東大の小宮山総長(日帰りだそうです)、田中明彦さん伊藤元重さん秋山弘子さん

Dsc00290写真2: 緒方貞子JICA総裁、駐米藤崎大使ご夫妻と

Dsc00295写真3: 騎馬のデモンストレーション

東京、ロンドンとかなり集中した会議の連続でさすがにちょっと疲れました。

しかし、しかし、なのです。JICA総裁の緒方貞子さんは6日にDubaiからAfganistanのKabulへ行き、国際空港ターミナル竣工の式典に、日本総理大臣の代理としてご参加。そしてトンボ帰りでこの会議へのご参加ですから、本当に頭が下がります。そして夜も私たちと同様に砂漠でのレセプションに参加されました。

世界のどこへ行っても緒方さんの周りには人が集まり、緒方さんに対する心からの畏敬と尊敬がありありと見て取れます。

所得格差は死亡格差へ?

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日本でも国内も貧富の差が広がり、人為的事故が数多く報道されます。あまり、明るい将来が描けないのですね。国民の心は不安で、すさんでくるのです。これは家庭に、そして子供に伝わります。悲惨な事件が起こるのも、こうしたことと無関係ではないでしょう。人間は社会的動物です。一人では生きて行けません。

特に何もなければ、みながそれぞれそれなりに生活していくでしょうけど、何か起こった時は弱者が適応できずに犠牲になりやすいのです。この10年、日本での自殺の増加(約30%増、その増加分はほとんどが40代、50代の男性です、なぜでしょうか)、医療崩壊とか、あまりにひどい無責任「失政」年金制度、非正規雇用増加などなど、グローバル世界の変化に対応できない日本の政府、政治の責任です。貧困の犠牲者は増えるでしょう。

医療と教育、これら社会基盤の公的支援不備は、世代を超えて持ち越される社会の不公平であり、大きな社会不安定要因です。

低所得の人たちは身体の具合が悪くても受診を控える傾向があります。自己負担の増加、収入への不安、家庭内の問題などなど、経済成長期で構築された日本の社会制度がうまく機能しないのです。改革していくための政治、政府、社会が機能しないのです。20世紀後半の数十年にわたって出来上がった「政産官」を巻き込んだ既得権者の構造がしっかり構築されてしまっていて、改革がなかなか進まないのです。政治と役所と産業界の連携ががっちり出来上がってしまっているのです。経済成長しているときは社会への富の再分配が「鉄のトライアングル」でそれなりに機能していました。教育、年金、医療制度など、社会に必須な基本的も制度も機能していたのです。この従来からの既得権者たちが、日本を囲む世界環境の変化に対応できないのです。

「低所得の方たちは早く死ぬ」という現象はいくつも報告されています。これが基本的な人権問題ですが、先日2回にわたって報告したロンドンでの会議、WHOのCommission報告書の核になる大きなメッセージです。日本のようなOECD諸国では、この格差などは国内問題であり、政治の問題。ということは、皆さんが選挙で誰を選ぶかにかかっているということです(納得できなくてもこれが民主主義プロセスの基本ですから)。

この経済格差、健康格差、「寿命格差」について、最近の近藤克則先生たちの成績について朝日新聞に記事があり、私のコメントも掲載されています。もちろんスペースの制限で言い足りないところがあります。私たちのシンクタンク、医療政策機構調査でも同じような人々の行動が見られています。

再びロンドンへ-その2

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WHOコミッションの最後の会議ではすばらしい講演やパネルを聞くことができ、また3年間一緒に仕事をしたCommissionersとは最後のフォーマルな会合でした。この報告書は特異な存在で、WHOが社会要因などというある意味常識的にはタテ社会の管轄範囲を超えた特別委員会なので、当然、実行するには時間も、不可能なことも多くあるでしょう。ここからどう進められるか、これが一番のチャレンジになるのです。これは単に始まりなのです。

これからの「Hot, Flat, and Crowded」(Thomas Friedmanの最新作)な未曾有の地球規模のすごい変化が起こる。そして人間社会が適応していかなければ、とんでもないことが起こるに違いありません。すでに不穏な動きはあちらこちらで起こっています。多くの人が故郷を追われ、暴動、衝突、戦争がいたるところで始まっています。問題はアフリカばかりでありません。Pakistan、Palestine、Iraq、Kashmirなどいたるところです。これからもっとひどくなるのではと懸念されます。世界は貧困、水、食料、エネルギー、そして人の動きなどで、いっそう不安定な動きが頻発するでしょう。

オバマさんが大統領になるなどという、1年前でさえ、世界の誰もが予想さえしなかったようなことが起こり、アメリカが国際社会での信頼を取り戻せそうに感じられたのは一つ明るいニュースです。しかし、オバマさんもアメリカに雇用を取り戻すという選挙公約がありますから、初めは世界のことばかり向いているわけにも行かないでしょう。

グローバル世界では、企業、NGOは、国家の枠組みをこえてグローバル化していくでしょう。しかし、民主国家での政治家は、国内の選挙というプロセスで選ばれなくてはならないのですから、基本的にはローカルなのです。

会議で取ったいくつかの写真を掲載しましょう。会議のサイトとともに、webcastも楽しんでください。5月にG8環境大臣会議でお会いしたHilary Ben(写真1、2)、Paul HuntMary Robinson(写真3、4)などのすばらしい講演をwebcastで視聴することができます。私も2日目午後のCafe Conversationに出ています。

Dsc00241写真1: 環境大臣Hilary Benさん

Dsc00275写真2: Ben大臣と(Ben大臣の胸の赤い花はというと、戦没者を偲ぶ日“Poppy Day”なのです、私も胸につけていました。)

Dsc00276写真3: Mary Robinsonさん

Dsc00280写真4: Mary Robinsonと総合司会 BBCのJohn Humphrysさん

2日目の金曜日、最後のセッションを失礼して、夕方4時半に会場を出発。ヒースロー空港からドバイへ向かいました。

再びロンドンへ

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11月4日の東京での会議の夜に成田を発ち、パリ経由でロンドンへ向かいました。5日の午後から、私も委員として参加していたWHO健康の社会要因コミッション(Commission on Social Determinants of Health:CSDH)の最終会合があるからです。報告書もきれいにできました。

Obama氏が次期アメリカ大統領に決まったのが、ちょうど現地時間で5日の朝5時ごろ。私はパリのドゴール空港のラウンジで、テレビのライブで彼の演説を聴きました。すばらしいメッセージでしたね。世界が見ていることを意識し、アメリカという国をしょって立つリーダーとしての強い意思表明の言葉です。Googleでいろいろと関係サイトを訪ねてみてください。もちろん英語のサイトですよ。

この会議、すばらしいことに英国厚生省の主催なのです。世界から500人ほどが参加する会議になります。会議の詳細はほぼ同時に中継され、WebサイトでスピーチやVideoなどが見ることができます。会議の内容、そして雰囲気も想像できるのではないかと思います。私のインタビューもあります。ちょっとあがってしまいました。<1対1>のインタビューで、しかも全体のプログラム、どんな人たちとどんな話をしたのか、これからする予定なのかもわからずぶっつけ本番、編集もなしで5~6分。汗が出てきます。

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写真1: Brown首相

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写真2: Johnson大臣

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写真3: Marmot委員長

6日の開会は、初めにGordon Brown首相、次に厚生大臣Alan Johnsonが演説されました。2人ともさすがに英国の政治のリーダー。上手いものです。この会議での報告書を受けて、英国政府はこのWHOのCSDH ChairのMarmot教授に具体的な政策立案を要請し、特別委員会を招集するという決意表明もありました。結構、本気ですね。立派なものです。これこそが、本当の政治主導というものでしょう。うらやましいです。

官僚、お役人、そして政治家(なぜか2、3世が多い。しかも選挙区まで世襲というある国の異常さもありますね。あまり「国の外」には知られていないのかも)の役割の違いを理解しない、そして官僚を「civil servants」と認識するか、「お上」と認識するか、この英国と日本の国民意識の違いは大きいです。このような基本的な社会の認識の違いもわきまえず、すぐに英国の真似をして、「agencies化」、「民営化」、そして「2大政党」であるとか知ったかぶりをして、サッチャーイズムであるとか、困った時に似たような制度を、うわべだけで導入する政治家、役所、識者にも困ったものです。

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写真4: 総合司会BBCのJohn HumphrysとWHO委員長Marmotさん

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写真5: パネル、左の司会はLancetのEditor、Dr. Richard Horton

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写真6: レセプションで東京大学の橋本さんたちが中心で作っているアジアネットワークと、WHO神戸センター長のDr. Kumaresan(左から3人目)

今回の会場はQueen Elizabeth II Conference Center、ホテルはRoyal Horseguards。歩いて数分の距離です。首相官邸のDowning 10Westminster Abbey、Big Benのある国会議事堂 Parliamentなどを挟む位置にあります。9月のはじめにもここに来ました。そして今回は西ヶ廣公使のお宅にもちょっとお邪魔しました。

G8サミット・グローバルヘルスフォローアップ東京会議

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今年の洞爺湖サミットでは、エネルギー、気候変動、食料高騰、さらに金融危機など、急激に出現した大きな問題がありました。しかし、この難しい時に、日本が結構がんばったのです。特にグローバルヘルスにおける、医療提供制度システムとG8とのフォローアップは世界でも特に評価の高い成果でした。

そのフォローアップ会議が11月3、4日に、東京で、外務省などの協力を得てJCIEの主催で開催されました。WHOのMargaret Chan事務総長(写真1。6月のシアトル以来です)、Gates財団グローバルヘルスのトップ、Dr. Tachi Yamada(3週間前のFusionopolisでも一緒でした)、メキシコの前厚生大臣で今度Harvard University School of Public Healthの学部長に決まったDr. Julio Frenk(こんなこと日本の大学で想像できますか?)、そして、The Lancet編集長のRichard Hortonなど、この分野の世界のトップが集まり、議論しました。5月のTICAD4で発表された「野口英世アフリカ賞受賞」のMiriam Wereさんも来られて、再会をお互いに喜びました。本当に多くの日本そして国際社会の関係者が集結した会議でした。皆さんご苦労様でした。

Rimg00192whodg2008113写真1: 左端からUNFPA Tokyo OfficeのMs. Ikegami、UNFPA事務局次長Dr. Mari Simonen、 私、WHO Director General、Dr. Margaret Chan、Academy for Nursing Studies and Women’s empowerment Research Studies 事務局長 Dr. M Prakasamma。

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写真2・3: パネルタイトルと司会の私。左に外務省の山本さん、イタリアの外務省次年度G8担当官のお二人。

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この会議で、日本の意見、そしてプランを固め、次のG8サミットのホスト国Italyへ引き継ごうという日本政府の意思があるのです。これは前厚生労働副大臣だった武見敬三さん(現在Harvard University School of Public Health のSenior Fellow)が動いてくれています。すばらしいことです。このような役所ばかりでなく、多くのグローバルNGOや市民社会運動団体などが関与しながら進める政治的活動は、日本そしてグローバル世界の大きな社会変化といえます(G8環境大臣会合で行なったスピーチなども見てください)。関係者一同におおいに感謝します。私もパネルに参加(写真2、3)しました。レセプションには中曽根外務大臣がご挨拶にみえました。

夜にもいくつかの予定が入っていて、UCLAのManagement SchoolのOlian学部長と、副学長、卒業生の一人で私の友人、渋沢さん(参考: 1 ) とご一緒(写真4)しました。

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写真4: UCLA Management SchoolのOlian学部長、渋沢さん、後ろは同じくAssistant Dean、Dr. Schakelfordさん。

忙しい一日でした。

リーダーの言葉、「ちから」と思想

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オバマさんが、とうとうアメリカ大統領になります。すごいことですね。

このような背景の人が大統領になるアメリカ社会の内的な強さ、変化するグローバル世界、そして世界の期待を一気に受け止める強さと責任感を感じさせる、一種の羨望が感じられた時間だったのではないでしょうか。どこでもこの話題が、感動を持って語られ、話題になっています。私もこの選挙はアメリカの内的な強さの存在を示した、歴史的な出来事だと思います。あまりにも変われない世界第2位の経済国家。日本の状況とすぐに比較できるのではないでしょうか?

彼は、米国でも「orator」(大変優れたpublic speaker)と評され、大統領候補ではJFK以来とも言われます。勿論、それだけではありません。優れた人たち、支援者に囲まれ、市民活動からスタートし、そして逆境をはねのけてきた、芯の強さを感じます。ナミの人ではありませんね。この「逆境」を実体験したことのない人には、いざという時に「修羅場」はこなせないような気がします。冨山和彦さんの著書「指一本の執念が勝負を決める」に示してあるとおりです。歴史的にみて、ほぼ例外はありません。

リーダーのメッセージの意義、プロセスについては、JFKそしてWinston Churchillの演説のコレクションが大いに参考になるでしょう。

前者「Let the Word Go Forth」の著者は、31歳という若さでJFKのスピーチライターだったTed Sorensen去年、偶然お会いすることができました)。彼の書いている「序」はすばらしいです。JFKのような類まれな政治家のスピーチの思想、意義、背景などについて、教えられるところが多く、参考になると思います。

後者は「Never Give In」というタイトルで、Churchillのお孫さん(名前は同じくWinston Churchillですが、middle nameが違うのですね)が編纂したものです。政治家の言葉について、その思想、草稿、国民への伝え方など、これも大いに参考になるはずです。

これらの本を見てみると、日本のような閉ざされた国では政治のトップものんきなものだなと考えてしまいます。いまや、日本も日本だけではすまない世界なのですから。力量のある、国民を鼓舞するような力のある「リーダー」の言葉がないのです。大体、役所の書いたものを読むようでは、政治家として信用されるはずがありません。しかも、このグローバル時代、日本語でしゃべってもすぐに世界中に知られているのです。こうしたことが積み重なって政治家の、そして国家の信用になっているのです。

もっとも、これはビジネスのリーダーにも、学者にも、官僚にも、すべてに言えることです。それらが集まって国家の「品格」というものになっているのでしょう。