インドからの学生たち

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今年2月に本田財団YESプログラムの関係でニューデリーに行ったことをお伝えしました。

そのYESプログラムを受賞した5人の学生(皆さんインドの名門大学“IIT”の学生)のうち4人が、5月末から6~8週間、日本で勉強をしました。ジャイン君はホンダのロボット研究へ参加、ゴヤルさんは東京工業大学で研究を、トマルさんは岡崎研究所と筑波大学でそれぞれ4週間の研究を、アガルヴァル君はJVCで研究に参加。明日の帰国を前に政策大学院に集まり、座談会を開催しました。日本のビザ取得でちょっと手間取ることがあり、1人はGoogleに研修にいったそうです。つまらないことで残念なことです。

皆さんに本田YES賞の授賞式、Pachauriさんと面談したこと、そしてこの数週間の日本での体験について話をしてもらいました。4人とも日本での研究、研修を存分に楽しんだこと、皆さんに親切にしてもらったこと、多くの若者と交流できたこと、そして指導の先生たちもすばらし方ばかりだったと話されていました。アガルヴァル君はホストファミリーと過ごし、とても良くしてもらったそうです。みなさんすばらしい経験をしたようですね。話の中ではインドと日本の違いに何度も触れられていました。このような若いときの実体験こそが大事なのです。皆さん素敵な思い出とともに、日本の大事な「大使」になるでしょう。このことを学生の皆さんにも話しました。

夜は皆さんと夕食。本田財団の方たちをはじめ、多くの方々にお世話になりました。地道な活動ですが、このような若者の国際交流はとても大事な活動であり、インドの、そして世界のホンダファンをさらに増やすことでしょう。うれしいことです。もっともっとこのような活動を広げたいものです。民間からもっと多くの取り組みが出てくるとうれしいですね。若いときからのヒトのつながりを広げることこそが、グローバル時代の多様性ある人材(財)育成と、世界に友人を作る基本です。これからの日本にとって一番大事なことです。

日本の若者を海外で実体験をさせることはさらに重要なことです。知識ばかりでは役に立たないのです。双方向の交流を増やすということも大事な政策であり、グロ-バル時代の日本の将来へ向けて大きな効果があるでしょう。今の時代にとても内向き日本人がやたらと多いですから。

日本企業のアフリカ進出

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今年はこのブログでアフリカのことが頻繁に出てきます(参考 12 )。今年はTICAD4もありましたし、G8サミットもあったので、日本の報道でもアフリカの話題が多い年です。Cape Townからのブログにも書きましたが、この地域における日本企業の活躍が経済専門誌「日経ビジネス」で取り上げられています。私のコメントも最後に載っているので見て下さい。(※NBOnlineで記事の全文を見る場合は、無料の会員登録が必要になります。)

日本企業の進出はうれしいですね、皆さん本当にご苦労様です。

フィラデルフィアから、医薬品業界のMBAの学生達

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フィラデルフィアはアメリカにおける私の故郷です。まさにこの地、ペンシルバニア大学でアメリカにおける私のキャリアはスタートしました。

The University of Science in Philadelphiaはユニークな大学で、医薬に関するサイエンス、ビジネスに焦点をあてた様々なプログラムを提供していて、この分野でのMBAプログラムも提供しています。このMBAプログラムは日本での夏季研修を提供しており、今年は私が教授を勤める政策研究大学院大学(GRIPS)への訪問が組まれていました。そこで、ヘルスケアやグローバルヘルス分野の将来のプロフェッショナルを相手に、彼らに関わりがあると思われるテーマに沿って幅広く議論する、対話形式のセミナーを主催しました。

写真 集合写真とGRIPSでのセミナーの様子

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この4月にハーバード大学公衆衛生学の学生達を迎え入れた時と同じように、今回も2006年のハーバード大学卒業式でビル・ゲイツが行ったスピーチや2005年のスタンフォード大学卒業式でのスティーブ・ジョブズのスピーチについて知っているか、まず聞くことから始めました。参加した10名ほどの学生達のバックグラウンドは多岐に渡っていて、セミナーはとても面白く、内容が濃いものになりました。このような交流はとても楽しいものですね。

2008年7月

Asia Innovation Initiative 2008
日程: 2008年7月7日(月) 16:45-18:15
     ※パネルディスカッション内にてプレゼンテーション
場所: ホテルオークラ福岡
パネル: アジアの知力<brainpower>開発の鍵は?

第29回日本炎症・再生医学会
日程: 2008年7月8日(火) 15:00-18:30 ※パネルディスカッションを含む
場所: 都市センターホテル 3階 コスモスホール
演題: 「医学医療のイノベーション」

第2回「21世紀のウェルネスとイノベーション」シンポジウム
少子高齢化に伴う人口減社会を克服するための健康投資社会の実現を目指して!
-医療制度改革がスタートした今、議論すべきことー (PDF
日程: 2008年7月14日(月) 12:15-19:00
     ※特別指定発言、総括基調講演を含む
場所: 経団連会館 14階 大ホール

Innovation Summit 2008
日程: 2008年7月17日(木) 13:00-14:00 
場所: 東京国際フォーラム ホールA
演題: 「持続的成長と日本の課題」(仮題)

NSRI都市・環境フォーラム
日時: 2008年7月24日(木) 15:30-17:00 ※30分のパネルトーク含む
場所: 経団連会館 14階 経団連ホール
演題: 「グローバル世界と日本」

ロボフェスタ・シンポジウム「人間-ロボット共生社会の産業と教育」
日程: 2008年7月26日(土) 13:50-14:20 
場所: 科学技術館 事務棟 第1会議室
演題: 「新科学技術社会に向けてのメッセージ」(仮)

世界の政治家の活動“GLOBE Tokyo G8+5 Legislators Forum”

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6月28・29日に、G8+5の政治家達の活動“GLOBE Tokyo G8+5 Legislators Forum”が東京で開催されました。日本側の会長は谷津前農林水産大臣です。1日目の第1セッションは英国ブレア政権で環境大臣を担当したMorleyさんの司会で(先日のG8環境大臣会合もお会いしました)、福田総理の挨拶に始まり、ブレア前英国首相と安倍前総理の基調講演がありました。みなさん、なかなかよかったです。

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写真1 福田総理の挨拶とブレア氏、安倍氏の二人の前首相

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写真2 ブレア氏の挨拶

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写真3 安倍氏の挨拶

この会議は1989年に発足、さらに1992年にRioで行われた地球サミットを機会に、各国超党派の議員を主体に形成されたものです。2005年のGleneaglesサミットの時には“G8 Gleneagles Climate Change Dialogue”の枠組みも立ち上げています。

米国のMcCainObamaKerrySnoweといった各上院議員からのビデオメッセージもありました。“米国では、新しくなる大統領も、議会も、多くの大企業、500を超える市長、さらに多くの州知事が参加して、明確に「低炭素社会」、「Cap and Trade」への大転換が始まるでしょう”とのメッセージがありました。日本だけが様子見という雰囲気なのでしょうかね。政治も、政府も、企業も、「市民」ももっと明確な覚悟が必要ですね。

GLOBEでの議論は大変に活発でした。

私も2日目に講演をしましたが(写真4)、森林、生物多様性のセッションでしたので、ちょっと困りました。依頼されたのが1週間前、しかも9ヶ国語の同時通訳なので、神戸で行った講演をベースにして、さらにこの2つのテーマを入れながら原稿を作成 、通訳、参加の皆さんにコピーを配布した上で話をしました(十分にプルーフできなかったので間違いが結構ありましたが)。

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写真4 2日目の講演