大連から、New World Championsに出席して

→English

9月5日から8日まで、大連に行ってきました。

いわゆるダボス会議(World Economic Forum-WEF)の主宰する“New World Champions”という会議です。毎年1月に開催されるダボス会議には7年連続で出席していますし、WEFの主宰するその他の会議にもいくつか出ています。このブログを読んでくれている方たちには結構おなじみかと思います。今年1月のダボス会議6月のSingaporeでの会議など、お伝えしているとおりです。大連では、とても大きな会場でした。

今回はアジアを中心に90ヵ国から1,700人ほどの世界のリーダーが集まり大盛会でした。特に若手、また新しい企業などの参加が多く、大変な賑わいでした。日本からは川口順子さん、古川元久さん、浅尾慶一郎さんなどの政治家や、大学関係では竹中平蔵さん、立命館大の永田理事長、石倉洋子さん等々。また朝日新聞主筆の船橋洋一さんや環境省の田村事務次官など、ビジネスの方々が中心ではありましたが、広い範囲で社会のStakeholdersが参加されていました。最近、このサイトでご紹介した田坂広志さんや藤沢久美さんにもお会いしました。

Dalien20070908001_2写真1 会場入り口でWEFのGeneva本部 日本担当の坪内さんと

Dalien20070908002写真2 左からWEF会議アジア総括のLee Howell、Geneva本部 日本担当の土屋君、石倉さん、私、竹中さん

Dalien20070908003写真3 左から朝日新聞論説委員の高成田享さん、私、主筆の船橋洋一さん

私は2つのパネルにパネリストとして参加しました。1つは「The Transformative Potential of Science and Technology in Asia」というパネルで、webcastで見ることができます。このセッションの司会をされたGravesさんは以前、今は花形政治家の一人の小池百合子さんと、サンヨー電気の会長にもなって話題となった野中ともよさんをキャスターとして使った番組の制作に関わっていた方です。会議の後もメールのやり取りをしています。中国の科学技術大臣Wan Gangさんはもともと科学者で大学学長もなさった方です。ご意見も素晴らしいものでした。www.weforum.orgのサイトで調べてください。

また、私たちの仲間の近藤ジェームス、古川民主党議員、中田横浜市長、伊藤忠の千野さん、そして日本のWEFのYoung Global Leadersたちの企画で始まった「Table for Two」の広報活動も活発で、この会議中に世界へのプレスリリースも行われました。素晴らしいことです。先進国の肥満、糖尿病などの栄養過多の余剰を、食べ物もろくに取れない貧困地域の子供たちに、WFP(World Food Program)を通じて提供しようという画期的な発想に基づいた、実践的なプログラムです。多くの国内企業、国際企業に参加していただきたいですし、そのような企業をご紹介ください。このプログラムへの私の支援メッセージも読んでください。

Dalien20070908004写真4 民主党の古川議員と私、“Table for Two”のポスターの前で

第2日目の夜のレセプションには温家宝首相がご挨拶に来られ、引き続いてテンポのいい素晴らしい数多くのショーが次々と繰り出されました

Dalien20070908005写真5 レセプションでの聴力障害の若者たちによる「千手観音」。本当に素晴らしい、日本でもテレビで見た方もいるでしょう。

Dalien20070908006写真6 レセプションのショーの1つ

私が参加した2つ目のパネルは、ディナーでのエネルギーのセッションです。楽しかったですね。私の核エネルギーに関する意見をとても支持してくれた、米国Securities and Exchange Commission(SEC)の元Commissionerで、20年ほど前には東京証券取引所を何度も訪問されていたというLady Barbara Thomas Judgeと1年ぶりの再会をしました。彼女とは昨年11月に北京で行なわれたBusinessWeek CEO Forumで一緒のパネルに参加しています。

Dalien20070908007写真7 Lady Judge、私、石倉さん

Dalien20070908008写真8 曹教授(大連出身で、立命館アジア太平洋で教鞭をとっていました)、永田理事長、私、JETROの塚本理事

いろいろな新しい出会いがあり、再会があり、友人の輪が広がり、ダイナミックなエネルギーに触れ、本当に刺激的な3日間でした。またたくさんの刺激を得ることができましたね。こうした私たちの参加活動が、日本から参加した若い人たちにそれなりの刺激を与えているようで嬉しいです。いつも発言しているように、将来は若い人たちのためにあるのですから。

Dalien20070908009写真9 日本レセプションでWEF会長Schwab教授夫妻と私

大連の町はきれいです。日本がインフラを構築したこともあってか、大歓迎してくれます。あれが、満鉄の本社、あれが満鉄の研究所ですよ、とか教えてくれます。立派に維持され、町の中心にあります。日本企業も4,000社ほどあるそうで、経済、雇用の拡大等への日本の貢献は相当なものと思います。ホテルなどではほとんどの現地スタッフが日本語をしゃべります。

8日は朝5時半に起床。8時の飛行便で中部国際空港へ。そこから名鉄で名古屋駅に向かい、新幹線で東京へ。15時には日本腎臓学会発足50周年の記念講演会の会場に到着し、話をさせていただきました。その後、すぐに日本学術会議に向かい、毎年開催している「持続可能な社会」国際会議の第2日目に参加。18時から最後の締めくくりの講演をさせていただきました。

いやはや、忙しく飛び回っています。