経団連、東富士の夏のセミナーへ

7月26・27日と静岡県小山町で経団連の幹部40人ほどが集まって開催された、第6回東富士夏季フォーラムで、高等教育というテーマでお話をさせていただきました。私の前は、初等中等教育で教育再生会議副座長の資生堂 池田守男会長のお話しでした。今回の担当幹事は、前にも紹介した住友化学の米倉さんだったのです。

私は、まず日本の大学進学率の1955年から2005年への変遷を示し、グローバル時代の世界の大学の動向、日本の大学と社会の課題等について話しました。後は、産業革命以来の現在は第4の波が飽和しており(Freeman/Perez等の分析)、第5の情報革命の波が2000年のIT バブルのあとで、アメリカで産業の成長とどのように関わってきているのか、Jorgenson教授のデータRedHerringのカンファレンスでも使いました)などを示しながら話させていただきました。

ITの急速な普及における新たなパラダイム“Demand-driven Innovation”では、「Wii vs PS3」とか、1990年代の日本の「DRAM」崩壊等の話も具体例として出しました。ご出席されていた日立の古川社長やSONYの中鉢社長にはちょっとお気の毒だったかもしれません。

議論は活発でしたが、日本の博士の企業採用の課題等、これらについては御手洗会長始め何人もの方が発言されましたが、本当になかなか難しい問題です。トヨタの張会長とはSt. Gallen、そしてSt. Petersburg以来でした。

夕食では毎年ダボス会議でご一緒している野村ホールデイングの氏家会長のお隣で、Goldman Sachsの新エネルギー投資等についてお話しました。

このセミナーには経団連幹部とそのスタッフ、また担当記者諸君も陪席していました。

皆さんにがんばって欲しいてすね、何といってもイノベーションは産業界の課題なのですから。夜は帰京しました。